若者たち2014
かつて心躍らせ視ていたTV連ドラ「若者たち」。半世紀を経てリメイクされた「若者たち2014」が放送中で、家族構成・プロットなど昔のままに第5話まで来ている。が、若者の魂の叫びも真っ直ぐな怒りも心に届いて来ない。兄弟の掴みあいの喧嘩はカタチのみ、今風に言えば・・・ウザイ!
かつての「若者たち」三部作は
映画化された「若者たち」「若者は行く」「若者の旗」(若者三部作)は、70年代初め、ブロードサイド・フォーの主題歌とともに熱い共感を呼んだ。映画・音楽・文学すべからく思想性が問われる時代、ためらうことなく思想性を打ち出した。今では野暮でナンセンスと、嗤われるだけであろうが・・・。
「男はつらいよ」はくだらないか?
映画「男はつらいよ」。「あんなくだらん映画、タダでも観たくない」と仰る方がいる。一家言を持つ立派な方なのだが、まっとうすぎる人柄と見識ゆえか・・・。、まぁ気に入らんものは仕様がない。寅さんのくだらなさにこそこの作品の真髄があり、「くだらなくない」と反論しても仕様がないのだ。
寅さんに・・・感謝!
「男はつらいよ」は全作品をBSで放送中で、今日は檀ふみさんの美しさ、賢さ、優しさが際立つ第42作「ぼくの伯父さん」。なお、この作品あたりから寅さんに生気が欠け始めている。渥美清さんの死で最後となった第48作「紅の花」まで、この映画にたくさんの幸いを頂いた。感謝!
【寅さんの「口上」より】
『わたくし、生まれも育ちも東京葛飾柴又。姓は車、名は寅次郎、人呼んでフーテンの寅と発します。
ヤケのヤンパチ、日焼けのナスビ、色は黒くて食いつきたいが、あたしゃ入れ歯で歯が立たないよ。
四角四面は豆腐屋の娘、色は白いが水臭い。
四谷赤坂麹町、チャラチャラ流れるお茶の水、粋な姐(ねえ)ちゃん立ちしょんべん』
【↓写真】 8月6日「広島に原爆」、8月9日「長崎に原爆」、8月15日「敗戦」。私はまだ生まれてはいなかった。が、亡くなった妹の骸を背負い焼き場で直立不動するこの少年の姿を見て、それは自分自身、あるいは私の兄弟、無数の友人達の姿であるのかもしれない、と思った。
【この写真をとった従軍カメラマンJ.オダネル氏へのインタビューより抜粋】
少年は焼場までくると、硬い表情で立ち尽くしていました。5〜10分立っていたでしょうか、白いマスクをした男たちが近づき、ゆっくりとおんぶひもを解き焼場の熱い灰の上に横たえました。まばゆい炎がさっと舞い上がり、直立不動の少年のまだあどけない頬を赤く照らしました。
その時です。炎を食い入るように見つめる少年の唇に血がにじんでいるのに気づきました。あまりにきつく噛みしめたため、唇の血は流れることなく下唇に赤くにじんでいました。夕日のような炎が静まると、少年はくるりときびすを返し沈黙のまま焼き場を去っていきました。背筋が凍る光景でした。
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