タイトルを「残日録」としますと、またお叱りを受けますので「残日録などと記せばまた・・・」と予防線をはりました。ご存じ!藤沢周平「三屋清左衛門 残日録」・・・『日の残りて昏るるに未だ遠し』。リタイアし年経る身になんとも心しみる言葉ではあります。
虹を見たのはいつ以来でしょうか。高槻(大阪府)の環濠古墳のあるところから京都方面・・・ちょうど天下分け目の戦があった「天王山」の方角に立ち上がりました。学生時代、サークル誌に「虹はなんの役に立つのだろう」と記した友を想いつつ眺めていました。
弘兼憲史「いかに死んでみせるか」。ピンピン生きている人が「死」について書いても説得力はありませんが、死ぬ間際に遺された言葉を紹介され自ずから心が動きました。以下「アップル」生みの親スティーブ・ジョブズ(1955~2011)が遺した最期の言葉。
『私が勝ち取った多額の富は、私が死ぬ時に一緒に持って行けないが、愛は持っていける。私が今、死とともに持っていけるものは、愛にあふれた思い出だけなのだ』。
「いわさきちひろ展」で頒布されていた画集より(以下同様)
クリスマス・イブに「いわさきちひろ展」に参りました(京都「駅」美術館)。ちひろさんの原画を見るのは初めてのうえ数十点わたる原画に心躍りました。ひととおり見て再び元に返りもう一度・・・。当然のことながら絵本で見た世界とはまるで異なる世界でした。
「焼け跡の姉弟」
可愛いこども、母親、動物たち・・・そんなイメージの彼女の絵にあって、戦争の災禍を被る子どもたちが描かれた絵も少なくありません。墨と鉛筆で描かれた「焼け跡の姉弟」には、画家いわさきちひろの眼に映るじっと凝縮された子どもたちの不幸がありました。
【左】「戦火のなかの少女」 【右】焔のなかの母と子 (いずれも「戦火のなかの子どもたち」より)
それでも・・・やはり!と言うべきでしようか、ちひろさんの優しみにみちた絵に魅かれます。「緑の風のなかの少女」 あたたかな陽光とみどり色にそよぐ風のなかにつぶらな眸の少女・・・世界のすべての子どもたちのいのちが大切に育まれますように。
クリスマスの日の午后、同僚のおつれあいの葬儀に参りました。享年55年、三年有余にわたる大腸がんとの闘いを経て迎えたこの日、最後のお別れに棺に花を手向けられたお歳を召されたお母さまの、わあっと叫ばれるお姿に・・・涙があふれ止まりませんでした。
『老いることすなわちまた生きることなり。いつの日かいのち果てぬとき来たらば、ありがたき心ささげて死を迎えん。されど愈々死ぬるそのときまで、与えられしいのち愛おしみて一筋に生きぬくべし』・・・前記「残日録」の一節、改めて心にしみる言葉でした。
平原綾香さん「感謝」
『涙あふれて見上げた空のいろ こんなに青いなんて 知らないで生きてた 私のなかの砂漠に満ちて来る やさしい水のような愛を いま信じよう かけがえのない命 どこにあっても闇の果てまで響きあう 繋がってる…』
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【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~140 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
吾輩も猫である141~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/b7b2d192a4131e73906057aa293895ef
人生の棚卸し http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/ddab58eb8da23a114e2001749326f1f1
かんわきゅうだい(57~) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/20297d22fcd28bacdddc1cf81778d34b
かんわきゅうだい(~56) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
新聞・TV・映画etc. http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a7126ea61f3deb897e01ced6b3955ace
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
虹を見たのはいつ以来でしょうか。高槻(大阪府)の環濠古墳のあるところから京都方面・・・ちょうど天下分け目の戦があった「天王山」の方角に立ち上がりました。学生時代、サークル誌に「虹はなんの役に立つのだろう」と記した友を想いつつ眺めていました。
弘兼憲史「いかに死んでみせるか」。ピンピン生きている人が「死」について書いても説得力はありませんが、死ぬ間際に遺された言葉を紹介され自ずから心が動きました。以下「アップル」生みの親スティーブ・ジョブズ(1955~2011)が遺した最期の言葉。
『私が勝ち取った多額の富は、私が死ぬ時に一緒に持って行けないが、愛は持っていける。私が今、死とともに持っていけるものは、愛にあふれた思い出だけなのだ』。
「いわさきちひろ展」で頒布されていた画集より(以下同様)
クリスマス・イブに「いわさきちひろ展」に参りました(京都「駅」美術館)。ちひろさんの原画を見るのは初めてのうえ数十点わたる原画に心躍りました。ひととおり見て再び元に返りもう一度・・・。当然のことながら絵本で見た世界とはまるで異なる世界でした。
「焼け跡の姉弟」
可愛いこども、母親、動物たち・・・そんなイメージの彼女の絵にあって、戦争の災禍を被る子どもたちが描かれた絵も少なくありません。墨と鉛筆で描かれた「焼け跡の姉弟」には、画家いわさきちひろの眼に映るじっと凝縮された子どもたちの不幸がありました。
【左】「戦火のなかの少女」 【右】焔のなかの母と子 (いずれも「戦火のなかの子どもたち」より)
それでも・・・やはり!と言うべきでしようか、ちひろさんの優しみにみちた絵に魅かれます。「緑の風のなかの少女」 あたたかな陽光とみどり色にそよぐ風のなかにつぶらな眸の少女・・・世界のすべての子どもたちのいのちが大切に育まれますように。
クリスマスの日の午后、同僚のおつれあいの葬儀に参りました。享年55年、三年有余にわたる大腸がんとの闘いを経て迎えたこの日、最後のお別れに棺に花を手向けられたお歳を召されたお母さまの、わあっと叫ばれるお姿に・・・涙があふれ止まりませんでした。
『老いることすなわちまた生きることなり。いつの日かいのち果てぬとき来たらば、ありがたき心ささげて死を迎えん。されど愈々死ぬるそのときまで、与えられしいのち愛おしみて一筋に生きぬくべし』・・・前記「残日録」の一節、改めて心にしみる言葉でした。
平原綾香さん「感謝」
『涙あふれて見上げた空のいろ こんなに青いなんて 知らないで生きてた 私のなかの砂漠に満ちて来る やさしい水のような愛を いま信じよう かけがえのない命 どこにあっても闇の果てまで響きあう 繋がってる…』
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