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Channel: デ某の「ひょっこりポンポン山」
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かんわきゅうだい 39 (叔母の旅立ち)

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 あまりに急な叔母の旅立ち

 19日、叔母が亡くなったと聞き帰省しました。先月訪ねた時、いつもと変わらず快活にあれこれ話をしていました。つい十日ほど前には、いつものように特に用件もない電話があったばかりです。病気をしていたわけでもなく余りに急な旅立ちでした。

 子がいなかったからでしょうか、昔から甥や姪をよく可愛がる叔母でした。話すといつも明るく笑いころげ、居心地の良さに私をはじめ甥や姪は帰省するたびに叔母を訪ねました。料理とお茶のお師匠さんとして近隣の若い人たちにも慕われていました。

 12年にわたり家で看病してきたつれあいに4年前に先立たれました。その頃からやや認知症の気配が現われ、十数人いる甥や姪は訪ねるたびに 「施設に入ることを考えようね」 と話していましたが、まだ日々の暮らしに困る程ではありませんでした。

 年齢に不足はありませんが...

 叔母は、亡くなる前日に腹痛を訴え掛かりつけ医を受診しました。腸閉塞と診断した医師は入院を奨め、渋々ながら甥に付き添われて市内で最も大きな病院に行きました。腸に吸引チューブを挿入し溜まった腸液や食べ物を排出する措置が取られました。
 
 「1週間ほど経過を見ますが、それで退院できるでしょう」 との診断に叔母もホッとしていたようです。しかしその夜、原因は不明ながら挿入したチューブが外れ翌午前11時、付き添った甥と偶々帰省中の叔母(実妹)に看取られ絶命しました。

 葬儀は、叔母のすぐ近所に住み最期を看取った甥が方々に連絡・手配を行い、同じく最期を看取った叔母が喪主を務めました。季節柄、時間に猶予がなく、お盆明けの交通事情の中、慌ただしい葬儀となりましたが、親族一堂に会し亡き叔母を偲びました。

 享年84。丈夫ではありませんでしたし年齢に不足もありません。しかし余りに無念の思いが残る急な旅立ちでした。焼き場では人の一生の儚さに心乱れるのが常とはいえ、骨上げで小さな壺に納まってしまった叔母にひとしきり涙がとまりませんでした。

 いつも大山に見まもられて...

 予定を繰上げた帰省となりました。グループホームの父は、殆ど寝たきりでゼリー食を少しと点滴で命を繋いでいます。同じホームにいる母は、通夜・葬式の日、「一緒に家に帰ろう」 と誘いましたが、「お父ちゃんが心配だから」 とホームに戻りました。

 冒頭の写真は、帰り途でみた早朝の大山です。夏山らしいやや素っ気ない雄姿と、峰にそって走る夏雲が印象的でした。年々過疎がすすむ郷里ですが、大山はいつも変わらず郷里の人々と暮らしを見まもり、私はいつも大山に見まもられ郷里を後にします。



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