病老介護・・・。himikoさんに、『介護と妖怪は不思議にマッチする』と仰っていただいたので、「その1」と同様、郷里境港の妖怪をご紹介しながら記したい。なお、秋の旅行シーズン、山陰にお出かけの節は海の幸を堪能され、また町を散歩しながら妖怪たちとの出遭いをお楽しみあれ。
境港の岸壁 この海峡の向こうは出雲半島(山上にアジア最大の「森山レーダー基地」)
がん細胞の悪性度は「G3」レベル
3年前の夏、主人は腎がんで入院・手術した。そのことは両親には敢えて言わなかった。術後3か月、細胞診で「初期ではあるが、G3レベルの悪性度の高いがん細胞」と告げられた。再発転移リスクが高く、3月毎のCT検査を要すると・・・。考えに考え、その年の暮れ、主人は職を辞した。
両親への告知
「職を辞めたら帰郷するだろう」・・・両親がそう考えても不思議ではない。が、いつ再発転移するかわからない腎がん、さらに心房細動や網膜裂孔・黄斑上膜(眼)で通院している主人としては、住居を郷里に移すのは容易ならざること。その旨ありのまま両親に告げ、理解を求めるほかなかった。
ネズミ男 吾輩も銅像に? ネコ男しまじろう 豆ダヌキ
「帰郷も同居もあり得ない」と!
父親は既に理解不能だった。母親は 「えらい目にあったなぁ」と泣いた。主人は母親に 『ぼく自身いつどうなるかわからない』 『今後の検査や治療を考えると帰郷も同居もあり得ない』 『そうした前提で今後のことを考えたいし、考えてほしい』 と告げた。母親がどう理解したか・・・いまだわからない。
細君 「帰りますよ」 母親 「帰ってこなくていい」
その頃、主人の細君は母親に「帰ってほしいのでしたら帰りますよ」と言った由。それを聞いて主人はかなり驚いた。しかし主人の意思が母親に通じていたからか、二人暮らしに自信があったからか、あるいは母親の虚勢だったのか・・・母親は、「帰ってこなくていい」と言ったそうである。
※ 最近になって知人に 「帰ってこなくていいと、言わなければよかった」 と漏らした由。
ネコ娘(JR境線「こなきじじい」駅にて) ご存知!ゲゲゲの鬼太郎
家は・・・城?
母親にとって家は「城」。主人が幼い頃、家に友達をつれて帰ると母親はすぐ「外で遊びなさい」と追い出した。父親のお客さんや親戚の来訪についても同様、いつも無愛想で不快感を隠さなかった。そのことで父親が母親を諌めたことはあったらしいが、ただの一度きりだったそうである。
突然の落城
2年前の夏、なかなか「空き」がないグループホームから、幸運にも「入所可」の連絡があった。この機をのがすといつ入れるかわからない。父親の認知症も進んでいたし、母親も「仕方がない」と入所に同意した。 言わば突然の落城! 母親は覚悟のないまま「一人暮らし」に入った。
妖怪楽園(看板) メインロードの「砂かけ屋」さん
「お父ちゃんを返せ!」コール
やがて母親の「お父ちゃんを返せ」コールが始まった。親戚、かつての同僚、知り合いの弁護士など手当り次第に「お父ちゃんを取り戻したい」と協力を依頼した。断られると「あなたは頼り甲斐がない」と悪態を言った。母親自身、既に施設に入る状況にあるが、城を枕に討死の覚悟か・・・。
母親は・・・非アルツハイマー型
Gホームに入った父親には笑顔が戻った。主人も主人の姉もそのことを大いに歓び毎月帰省して父親の笑顔を見ることを最大の歓びとしている。帰省中、母親には罵詈雑言を浴びせられるが、感情が異常に昂じ過激な言動、行動に走る「非アルツハイマー型」認知症の現れかもしれない。
大山の雄姿! が、このところ雨つづきで霞がかってばかり・・・。
公的介護に立ちはだかるのは・・・
老老介護、病老介護、再発転移リスクがつきまとうがんキャリアにとっての介護。介護の第一選択肢はすべからく「公的介護」にあるが、そこに「肉親の情」「血の道徳律」が立ちはだかる。当事者、第三者を問わず「肉親の介護はまず肉親で」との道徳律が公的介護を阻む最大の壁である。
みんなちがってちょうどいい!?
率直な批判も現にいただくし、いつだって「自分のブログ」だからと同意のみ求めてはいない。異論、反論、批判・・・総てウェルカム! 主人も吾輩も、もっと赤裸々に書くべきところを結構!遠慮して書いている。寧ろ率直にありのままに異論反論が寄せられ 「みんなちがってちょうどいい」と思うのだ。
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境港の岸壁 この海峡の向こうは出雲半島(山上にアジア最大の「森山レーダー基地」)
がん細胞の悪性度は「G3」レベル
3年前の夏、主人は腎がんで入院・手術した。そのことは両親には敢えて言わなかった。術後3か月、細胞診で「初期ではあるが、G3レベルの悪性度の高いがん細胞」と告げられた。再発転移リスクが高く、3月毎のCT検査を要すると・・・。考えに考え、その年の暮れ、主人は職を辞した。
両親への告知
「職を辞めたら帰郷するだろう」・・・両親がそう考えても不思議ではない。が、いつ再発転移するかわからない腎がん、さらに心房細動や網膜裂孔・黄斑上膜(眼)で通院している主人としては、住居を郷里に移すのは容易ならざること。その旨ありのまま両親に告げ、理解を求めるほかなかった。
ネズミ男 吾輩も銅像に? ネコ男しまじろう 豆ダヌキ
「帰郷も同居もあり得ない」と!
父親は既に理解不能だった。母親は 「えらい目にあったなぁ」と泣いた。主人は母親に 『ぼく自身いつどうなるかわからない』 『今後の検査や治療を考えると帰郷も同居もあり得ない』 『そうした前提で今後のことを考えたいし、考えてほしい』 と告げた。母親がどう理解したか・・・いまだわからない。
細君 「帰りますよ」 母親 「帰ってこなくていい」
その頃、主人の細君は母親に「帰ってほしいのでしたら帰りますよ」と言った由。それを聞いて主人はかなり驚いた。しかし主人の意思が母親に通じていたからか、二人暮らしに自信があったからか、あるいは母親の虚勢だったのか・・・母親は、「帰ってこなくていい」と言ったそうである。
※ 最近になって知人に 「帰ってこなくていいと、言わなければよかった」 と漏らした由。
ネコ娘(JR境線「こなきじじい」駅にて) ご存知!ゲゲゲの鬼太郎
家は・・・城?
母親にとって家は「城」。主人が幼い頃、家に友達をつれて帰ると母親はすぐ「外で遊びなさい」と追い出した。父親のお客さんや親戚の来訪についても同様、いつも無愛想で不快感を隠さなかった。そのことで父親が母親を諌めたことはあったらしいが、ただの一度きりだったそうである。
突然の落城
2年前の夏、なかなか「空き」がないグループホームから、幸運にも「入所可」の連絡があった。この機をのがすといつ入れるかわからない。父親の認知症も進んでいたし、母親も「仕方がない」と入所に同意した。 言わば突然の落城! 母親は覚悟のないまま「一人暮らし」に入った。
妖怪楽園(看板) メインロードの「砂かけ屋」さん
「お父ちゃんを返せ!」コール
やがて母親の「お父ちゃんを返せ」コールが始まった。親戚、かつての同僚、知り合いの弁護士など手当り次第に「お父ちゃんを取り戻したい」と協力を依頼した。断られると「あなたは頼り甲斐がない」と悪態を言った。母親自身、既に施設に入る状況にあるが、城を枕に討死の覚悟か・・・。
母親は・・・非アルツハイマー型
Gホームに入った父親には笑顔が戻った。主人も主人の姉もそのことを大いに歓び毎月帰省して父親の笑顔を見ることを最大の歓びとしている。帰省中、母親には罵詈雑言を浴びせられるが、感情が異常に昂じ過激な言動、行動に走る「非アルツハイマー型」認知症の現れかもしれない。
大山の雄姿! が、このところ雨つづきで霞がかってばかり・・・。
公的介護に立ちはだかるのは・・・
老老介護、病老介護、再発転移リスクがつきまとうがんキャリアにとっての介護。介護の第一選択肢はすべからく「公的介護」にあるが、そこに「肉親の情」「血の道徳律」が立ちはだかる。当事者、第三者を問わず「肉親の介護はまず肉親で」との道徳律が公的介護を阻む最大の壁である。
みんなちがってちょうどいい!?
率直な批判も現にいただくし、いつだって「自分のブログ」だからと同意のみ求めてはいない。異論、反論、批判・・・総てウェルカム! 主人も吾輩も、もっと赤裸々に書くべきところを結構!遠慮して書いている。寧ろ率直にありのままに異論反論が寄せられ 「みんなちがってちょうどいい」と思うのだ。
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