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Channel: デ某の「ひょっこりポンポン山」
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かんわきゅうだい 28 (時代の画期・・・)

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 新緑の季節。幾つになっても、なぜか心騒ぎます。萌える若葉、樹々の繁る緑に生命の息吹を感じるからでしょうか。それとも人生の黄昏を迎え陽光の眩しさに怯む所為でしょうか。季節は昨日も今日も・・・めぐり巡り行きます。

 
     いちの芽吹く緑の杜・・・今月末あたりから螢前線も北上をはじめます (Painted byQP) 

  貧しいから あなたにさしあげられるものといったら
  さわやかな5月の若葉と せいいっぱい愛する心だけです
  それでも 結婚してくれますか   (日比野都「天国のお父ちゃん今日は」より)
                  
 もう半世紀も前にTV放送された連ドラの冒頭に読まれた言葉です。森光子さん演じる「パンツ売りのおばちゃん」が、今は天国のお父ちゃんから若い日にプロポーズされた言葉でした。それでなくても結婚したい人にそう言われたら・・・泣いてしまうでしょ。

  柱の傷はおととしの 五月五日の背くらべ
    ちまきたべたべ兄さんが はかってくれた背のたけ
    昨日くらべりゃなんのこと やっと羽織の紐のたけ

 小さい頃よく歌った「せいくらべ」。ある方がブログで、「なぜ去年ではなく一昨年なのだろう?」と記し、そこに秘められたエピソードを紹介されていました。以下、「背くらべ」で検索した「ウィキペディア」※にそのワケが記されています。
      ※ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%83%8C%E3%81%8F%E3%82%89%E3%81%B9

  雨に濡れてた 黄昏の街 あなたと逢った 初めての夜
   二人の肩に 銀色の雨 あなたのくちびる 濡れていたっけ
   傘もささずに 僕達は 歩きつづけた 雨の中 あのネオンがぼやけてた
      ちあきなおみ「黄昏のビギン」⇒ https://www.youtube.com/watch?v=Ld8xFq2jtUE

 永六輔さんらしくない詩だなぁと思っていたら、作詞作曲した中村八大さんが永さんに「作詞は永六輔ということにして」と。水原弘さんがB面で歌い埋もれていたこの歌、後にちあきなおみさんがカヴァーしましたが、それでもやはり埋もれつづけました。

 ようやくこの歌がヒットしたのはCM音楽で使われてから・・・。しかしこの時すでにちあきなおみさんは芸能界を去っていました。1992年9月21日、おつれあいが虹をわたった日以降、引退宣言もないまま彼女は一切の芸能活動を停止しています。

  1.もずが枯木で鳴いている おいらは藁をたたいてる 
     綿びき車はおばあさん コットン水車もまわってる 
   2.みんな去年と同じだよ けれども足んねえものがある 
     兄(あん)さの薪割る音がねえ バッサリ薪割る音がねえ
   3.兄さは満州へ行っただよ 鉄砲が涙で光っただ
     もずよ寒いと鳴くがいい 兄さはもっと寒いだろ

 家族が戦争に狩られた村の情景が痛いほど伝わるサトウ・ハチローさん渾身の!の反戦詩。そして今、謝罪があろうとなかろうとオバマさんのヒロシマ訪問が世界の核廃絶の画期!となることを、「平和信仰」と揶揄されようと嘲笑られようと、祈ります。



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吾輩も猫である 123 (主人は休日遠出 吾輩は終日ふて寝)

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 吾輩としては面白くない
 やや凹んでた主人と細君、今日は「ちょっとドライブしてくる」。ま、勝手にしなはれ! が、帰るなり吾輩にカメラとメモを渡し「すまんが書いといてくれ」。おたくらはドライブで気が晴れたやろが、吾輩は若干面白くなくてフテ寝してましたんやで!

 いつものことやけど 吾輩は・・・
 メモには「行先は和知(京都府)」「山野草の森」とある。いつものことやけど、細君が「庭にもっと花がほしい」って言うたんやろな。きっとお昼は・・・その山野草の森のすぐ近く、自然食レストラン「菓歩菓歩」。言うとくけど、吾輩は行ったことおま変!

 

 仕方がない・・・ちょっとだけ紹介する
 「山野草の森」は以前紹介したので省略する。レストラン「菓歩菓歩」でナニを食べたかなんてことも紹介するに価しない。入り口と窓(上)の紹介にとどめる。しかし由良川に面した庭に季節の花が咲き競っていたようなので、仕方ない・・・若干の紹介をする。

 

 蝶とアカツメグサとてんとう虫
 蝶は、なぜか人間になつくらしい。主人が花の前にいると「写真を撮ってくれ」と言わんばかりに周りをとびまわる由。チョ~可愛い! 上中はシロツメならぬアカツメグサ。これもなかなか可愛いや内科医。つまらんダジャレにがサンバを踊る?



 この黄色い花は かなり刺戟的!
 上の彩やかな黄色い花、なんて名やろ? 細君も知らなくて店の人に訊くと「エニシダ(金雀枝)」の由。魔女が またがって飛ぶホウキだとか、聖母マリアさんが赤ちゃんだったイエスを抱いて逃げる時、葉がこすれる音で見つかり捕まりかけたとか・・・。



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腎がんのメモリー 25 ( 腎がんの話ではないけれど… )

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 米原万理さんをご存知でしょうか?
 ロシア通で博識の彼女の随筆にはぐいぐい引きこまれます。東欧社会主義の崩壊後、旧ユーゴ各地に旧友を訪ねる彼女のルポがNHKで放映されたので、ご覧になった方もいらっしゃいましょう。がんキャリアの方なら、壮絶ながんとの闘いについても・・・。

 赤い血・・・
 鳥取県の出身者であれば「日の丸バス」は誰でも知っています。鳥取県有数の地方財閥「米原家」が現在も経営しています。財閥ながら一族からは「左翼」を多く輩出し、米原昶氏(共産党幹部、衆院議員)もその一人、そして米原万理さんは昶氏の長女です。

 多彩な?関係・・・
 父 昶氏はかつて共産党の国際部に所属、プラハなど海外勤務も多く万理さんも東欧社会主義圏で幼少期の多くを過ごしました。作家 井上ひさしさんの後妻ユリさんは万理さんの実妹、また橋本龍太郎元総理が万理さんに「関係を迫った」なるゴシップも・・・。

 
   「なんのメモリー?」なんて思われるまえに・・・はい、QPの絵で暫く和んでいただきましょう。
   いつも猫ばかりなので たまには犬派のみなさんにワンちゃんをプレゼントいたします。
   え? 絵? 最後も犬? 絵? なんて言われそうですね。はい、アインシュタインさんの写真です。

 旅行者の朝食
 なんて長い前置きでしょう。図書館でふと目にした「旅行者の朝食」を読み、その面白さを再認識しご紹介に・・・。エッセイ「旅行者の朝食」は全35話の中の一つですが、これを読むだけで彼女の話のとびきりの巧さ、博識の一端を垣間見ることになります。

 ロシア人がみな腹を抱えて笑い転げるおはなし
 ある男が森でクマに出くわした。クマは男に尋ねる。「お前さん、何者?」。「私は旅行者ですが」。「いや、旅行者はオレ様だ。お前さんは、旅行者の朝食さ」。ロシア人で知らない者はない話なのだそうですが、なのにみんな腹を抱えて笑い転げるのは なぜ?
 ※ 文化の相違もありますが、これだけでは面白さはわかりませんね。原文をご覧ください。

 ヒトラーは心優しい人だった?
 小さい頃、動物が屠殺される場面を目撃したために「鶏」や「豚」などの肉が食べられなくなる人は多いと思います。このエッセイでは万理さんが夜店で買った十数羽のヒヨコが数日のうちに死んで玉子が食べられなく逸話がありますが、その最後の一行は・・・
 『心優しく意志の強い人はベジタリアンになるのだろう。ヒトラーもベジタリアンだった』。

 図書館の お・も・て・無し?
 彼女のたくまざる諷刺・・・心優しい人でもファシストになると言うことかなぁ。それは兎も角、この文庫本の表紙にガッカリしました。下左のとおり、本の「顔」に図書館のラベルがペタリと・・・。他の書にも多く、この図書館の方の脳味噌を見たくなります。

 

 では「腎がんのメモリー」にふさわしい話を・・・。
 米原万理さんが「卵巣がん」を告げられたのは2003年10月。転移の疑いがあると診断され、三大療法・・・手術、抗がん剤、放射線療法を奨められます。しかし「ガンと闘うな」の近藤誠氏の影響を受けてそれらを拒否、様々な民間療法などに生命を託しました。

 凄まじい闘病の末・・・
 彼女は三大療法以外なら何でも!積極的に試します(著書「打ちのめされるようなすごい本」上中参照)。凄まじいまでの闘病記ですが、がんはつぎつぎ増殖転移し2006年5月、彼女は虹を渡りました。享年56歳、もっと!知りたい書き手ではありました。

 がんに負けない身体
 その一事、一例を以て近藤誠氏を責めるつもりはありません。がんはまだまだ分からない病気ですし、究極「患者の意思、患者の選択」ですから・・・。最新刊の文藝春秋誌にも和田洋己氏(元京大医学部教授)が「がんに負けない身体」(上右)について書いています。

 初期で手術しても再発する」例 「末期で手術しないのに長生きする」例
 和田氏は、三十数年肺がんの外科手術をされてきた臨床医です。手術・臨床経験をそれ程お持ちと思えない近藤誠氏との大きな相違です。和田氏は「初期で手術しても再発する」例がある一方、「末期で手術しないのに長生きする人がいる」ことに問題意識を・・・。

 がんは生活習慣病?
 そこから、言わばそうした事実の積み重ねの中から、「がんは生活習慣病」として、「がんに強い身体」に共通する食事など生活習慣についてかなり詳しく語られています。ただ、例外も結果論も多く、科学的な根拠付けに至らない例が多いことも事実です。

 セカンドorサードオピニオンとしては・・・
 京都(烏丸四条)にクリニックを開業され、相談は1時間1万2500円(健保非適用)の予約制と・・・。相談には医師の紹介状、CT写真や血液検査など医療記録の持参を推奨されています。セカンドorサードオピニオンとしては一考に価すると思います。

 きょうも関西は五月晴れでした。旧~い「私の青空」を今風に!


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かんわきゅうだい 29 ( パリで句会・・・前篇 )

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 「地球俳句」と「土曜俳句」
 俳句に興味がなかった私に、パリの女子高生と句会・吟行する「地球俳句」(2003年にBSで放送)が少し目を開かせました。そして或るブロ友の「土曜俳句」を懸命に読み取ろうとしたこの一年余、更に俳句が身近になったところに前記BSの番組が再放送されました。その間の年月を思いつつ改めて興味深く視聴しました。

 俳句のきまりごと
 案内役は、小説家で「俳句という遊び」(岩波新書)の書もある小林恭二さんと女優の井川遥さん。二人はパリを散策し、小林さんが井川さんに俳句の手ほどきをします。
 【1】匂い、音、目にした光景・・・それらを言葉とし、言葉を「動詞」でつなぐ。
 【2】自由律俳句というものもあるが、基本は五七五の十七文字におさめる。
 【3】季語を入れる。季節感の文学とも言われ旧暦により定められている約束事です。

 

 群鳥が秋の霞をかけていく (遥)
 井川さんの最初の一句は『群をなす鳥が霞をかけてゆく』。小林さん「鳥が空を駆けるのはあたりまえ」と。しかし井川さん「駆けて(飛んで)行くではなく、群れをなした鳥がカーテンのように霞みをかける光景」だと。小林さん、ほぉ~っ!と・・・その深さに感嘆しました。最初の句を更に練り上げ『群鳥が秋の霞をかけていく』。

 色づいて踊り疲れて眠りかな (遥)
 場所はリュクサンブール公園・・・バリの人々が憩うところです。落ち葉が地に敷きつめられています。ですから「色づいて」は枯葉、すなわち秋の季語。深紅の枯葉が風にあわせて舞い落ちる光景が、井川さんにはダンスを踊っているように映ったのでしょう。踊り疲れた枯葉が地に眠る光景に、自身の心地よい疲れも重ねり・・・。

 

 たんぽぽを握りつぶしたその手かな (恭二)
 俳句を作れば単位を貰えるということで入ったゼミの最初の句会で、小林さんが詠んだ一句です。一点も投票されなかったこの句に、教室を出て行く先生が一言「これもなかなかいい句だね」と仰った由。その一言がなかったら今日の小林さんはなく、この「パリで女子高生と句会」の企画、放送もなかったかもしれない運命の言葉かな。

 俳句・・・一瞬にして緊張を解き放つ言葉
 フランス語で俳句、しかも「季語」という概念を入れて・・・。そこで小林さんは、フランスの俳人であるA.ケルベンさんを訪ねます。ケルベンさんは「フランス語は季節と結びつきのつよい言語ですから大丈夫です」「句会では批評を通じてお互いを大事に思うことでしょう」、そして俳句の魅力は「一瞬にして緊張を解き放つ言葉」と。
 ※「咳をしてもひとり(尾崎放哉)」は、ケルベンさんの好きな自由律俳句。
  尾崎は、鳥取県出身の型破りの俳人です。ちょっとお国自慢させていただきました(笑)
 
 

 フランス語17音節、季語などを定めて・・・
 さて、パリの女子高生による大句会の始まりです。まず五七五の十七文字については、日本の名句をフランス語に訳すと13音節になったことから、少し余裕をみて17音節を基本形としました。そして季語については幾つかの言葉を出し合い、秋の季語として「風」「きのこ」「雨」「銀杏」など・・・をフランス版の臨時歳時記としました。

 

 一人の男が孤独にたたずむ
 小林さんの俳句入門の後、実際に句作をして貰い小林さんがひとり一人批評、添削指導し疑問にこたえます。写真(上)の女生徒は尾崎放哉ばりの自由律俳句。ただ一人でいるのではなく、群衆の中に「一人孤独に」いるのだと・・・。小林さんが「もう少し情景を」には、「先生は少し謎があるほうがいいと仰った」と。小林さん「私の負けです」。

 

 パリの女子高生は みんなオトナです
 教室の句会では一人2点ずつ票を入れます。得票第一位は上左『二人きりで愛し溺れる彩の海』。う~むぅ~・・・思わず唸っちゃいました。井川さんの句には票が入りませんでしたが、井川さん「女子高生にあわせようと可愛い句にしたのが敗因」との分析は正解。それにしてもこの句、日本のどんなマセた女子高生でもよう作らないでしょう。

 絶賛! 感嘆! 深くて重厚な心象風景
 小林さんが絶賛した句が上右『鳥の背に涙飛び去る風の中』。どんな哀しみだったのか、泣きぬれたその涙を背にのせて鳥は遥か遠くの世界へ飛び去る・・・。彼女自身が鳥なのか、鳥に彼女の哀しみを託したのか・・・。「私の知る限りこんな句は日本にはありません」と感嘆する小林さん。パリの女子高生の深くて重厚な心象風景ではありました。

 

 一挙に全篇と思って書き始めましたが、息がつづきません。「吟行」篇はまた後日UPします。
  それにしても最初にこの放送を視てからもう13年がたったんですねぇ。
  前半の息抜きがわりに、番組中に井川遥さんが口づさむ「あの青い空のように」をお聴き下さい。
 

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かんわきゅうだい 30 ( パリで句会・・・後篇 )

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 さて前回につづき小林恭二さんと井川遥さんがパリの女子高のフランス文学クラスの女生徒25名と俳句をつくる・・・「地球俳句」のつづきです。前回は教室で開いた「句会」、今回はパリの街に出て俳句を詠む「吟行」の様子をご紹介します。番組では特に小林さんのコメントはありませんでしたが、私なりに読み解き、書きしるしました。 

 

 葉の扇 マザリンの小道で陽気な思い出
 サンジェルマン地区のアパルトマン、画廊、レストランなどを見ながらわいわいと吟行、否、おしゃべり女生徒たち・・・。写真(上左)中央の子が手にもっているのは人の胸の大きさほどもある大きな扇形の葉。なにもかもが思い出の1ページに・・・。

 サンジェルマンからリュクサンブール歩行者は夢見る想いは飛び去る
 なにもかも18才の女子高生とは思えないオトナの彼女たち。それでもパリの如何にもパリらしいこの街をリュクサンブール公園へと歩きながら、様々な想いと夢を胸に描いては消え、消え去ってはまた甦る想いと夢・・・やっぱり18才の少女たち。

 

 夢見がちに街が姿を現す無数の神秘
 パリの子といえども、そうそうセーヌをわたる船に乗る機会はないのでしょう。川にかかる幾つもの橋をくぐると、そのたびに眼前に「新しい街」が広がって見えるようです、まるで「神秘の街」を見るように・・・。まだまだ少女の彼女たちが愛おしい。

 水切るカモメ香りに感じる涼しい風
 この句を詠んだクレア(フランス語で書かれた俳句の最後に、詠み人の名が記してあります)は、しばしば家族といっしょにここへ来るそうで、「ここは海に近くていつも海の匂いがするので好き」と。小林さんが教えた「五感で詠む」句、見事な吸収力です。

 

 鉄の貴婦人は空を抱く天国に軽く触れながら
 「鉄の貴婦人」とはエッフェル塔を指します。塔が造られた当時、石造りの建築物が立ち並ぶパリに鉄骨剥き出しの塔は「異様で醜悪」と言われていたそうですが、いつの頃からか貴婦人に・・・。「空を抱く姿」はまさに貴婦人!ですねぇ。

 風の波 水に差しこむ秋さわやか
 風に波立つ水面にきらきら輝く光・・・。そこに「秋らしさ」を発見したバレンティンの句です。平凡と言えば平凡な句かな(笑)。かなり深くて重厚な句が多い中で、如何にも「じょしこ~せ~」っぽい句を発見して、私、ちょっと安心しました。

 

 詩人は夢の変革者 秋の朝 魂は飛び立つ
 前記バレンティンの句とは好対称に、ぐっ!と大人びたマルゴの句です。「夢」は現実を超えがちですが、詩人はその夢を変革する!と・・・。「魂は飛び立つ」とは・・・あるいは天国に向かう光景なのでしょうか。句に、私の想像力が追いつきません。

 建築の谷間に生き抜く自然 木々の枝
 欧州の街は何処も緑の木々と色彩豊かな花々が建物に調和しています。東京はまだ!マシですが、大阪はまだ!まだ!ですね。ジュリエットは「生きぬく自然」と詠みましたが、やはりその地の人々が営々と育んだ自然であり、景観の一つだと思います。

 

 詩人たちの広場で 鳩は飛び立つ 自由に
 鳩は何処にあっても平和の象徴であり自由への体現と映るようです。中島みゆき「この空を飛びたら」を思います。「ああ人は昔々/鳥だったのかもしれないね/こんなにもこんなにも/空が恋しい」。この句を詠んだタチアナに聴かせたい。

 知の階段に知識のかけらを風は播く
 パンテオンの巨大な石柱の前で詠んだ句です。「知識のかけら」・・・まだまだ断片の知識を、ジュリアは「いつの日か学問の体系として究めたい」と思ったのでしょうか。こうした志で学問に取り組めば、やがて大きな花を咲かせることでしょう。



 『詩人たちの広場で鳩は飛び立つ自由に』を詠んだタチアナに中島みゆき「この空を飛べたら」を!



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吾輩も猫である 124 ( 昭和も遠くなりにけり )

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 吾輩の最初の主人(現主人の息子)が筑波の独身寮にいた頃、昼間は吾輩ひとりでお留守番だった。TVは消されていて、ただぼぉ~っとしていた。夜だってTVは殆ど視ない。せいぜい日曜夜7:30~「ダーウィンがきた(生きもの新伝説)」を視るくらいだった。

 現在の主人夫婦に養猫にきて、吾輩の視野(興味)はかなり広がった。TVもよく視るようになった。細君はあまり視ないが、主人は結構!幅広く視ていて、時々「シマも一緒に視よ!」と無理やり・・・。そのお蔭で人間界の勉強にはなっているが・・・。

 主人が若かった頃は「明治は遠くなりにけり」、そして今は大正を飛ばし「昭和も遠くなりにけり」。昭和は大戦を境に大きく分れるが、その境目を生き抜いてきた人々がいま老境を迎えつつある。それが五木寛之であり黒柳徹子でもある。

   

 なお未完の五木寛之「青春の門」
 髪はぼさぼさ、風呂にもろくに入らず、半世紀も前の服を丁寧に着ている。それがまた若かりし頃(上中)と変わらずニクイほど清潔感を漂わせる。未だ「青春の門」を執筆するほか、TV・ラジオで語る人生論がまた心によく届くのだ、世代を問わず・・・。

 この歳になって漸く語り始めたこと
 中学生時代を満州で送った五木寛之が、この歳で初めて戦時下の思い出を語った。敗戦直後の満州、日本軍は民間人に敗戦を知らせず引揚げ始める中、ロシア兵が五木家を襲う。母親は病で床に臥せ、五木と父親は銃を突き付けられ素裸で壁際に立ちつくす。

 不思議なほど淡々と語る
 ロシア兵は母親の布団を剥ぐ。痩せ衰えた母はその時、口から血を吐く。激怒したロシア兵は布団ごと母親を庭に放り投げる。父親も五木も何も出来ぬままただ立ちつくす。この歳になって漸く語り始めた五木だが、不思議なほど淡々と語る姿が逆に鬼気迫る。
 
 遺髪はガンジスに・・・
 やがて五木はインドへの旅に出る。母親の遺骨を持ち帰ることができなかった彼は、代りに持ち帰った遺髪をガンジス河に流す(上右)。やはり淡々とした様子ながら、はらり舞いとぶ遺髪に一瞬、彼の手のひらが震えたような気がしてならなかった。

 

 トットてれび
 朝ドラ「とと姉ちゃん」ではない。日曜夜8痔~「トットてれび」である。「若い季節」「夢で逢いましょう」が録画ではなくまだ生放送だった時代のNHK。黒柳徹子、森繁久彌、渥美清、向田邦子、坂本九、沢村貞子ら昭和の大スターが続々登場する。

 みんな・・・はまってる!
 若い人は知らないだろう(吾輩も若いが・・・)。晩年の彼らは兎も角、「若い季節」「夢で逢いましょう」が放送されたのは半世紀も前なのだから。それにしても黒柳徹子を演じる満島ひかり(上左)、向田邦子のミムラ(上右)、渥美清の中村獅童・・・はまってる!

 黒柳徹子・・・いつまで生きる!? 
 黒柳徹子を見ていると、「いったい いつまで生きはりますんかいなぁ?」と言いたくなる。かつて彼女が空飛ぶ絨毯に乗って駆け巡る魔女を演じるTV番組があった(たぶん30~40年前)。もしかして彼女、伝説ではなくホント~に本当の魔女かも・・・。

 向田邦子・・・いつまでも生きてほしかった!
 向田邦子は女優さんをはれるカッコいいライターだ。ミムラがこんなにピッタリ似合うのに、主人は嬉しくてたまらんようである。その一方で、向田さんが生きていれば、もっともっと素晴らしい作品にお目にかかれたのに・・・との悔しさを隠しきれない。
 ※ 吾輩も・・・52「向田邦子さんのマミオ」 
    http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/8f4a5c93e547ace49a2f64e0ec62b4fe

 

 草々の名は知らぬらし花の名は知らぬらし花の咲く々々 (上から詠んでも下から詠んでも)
 梅の実の緑の香りが清々しい。梅酒なども飲んでみたい気になるが、やめておこう。「ヤマボウシ」の白い花に少しきゅん!ときた。 主人「山の帽子かぁ、なるほどぉ~」 細君「山法師よ、アホ!」。 主人、いつまでたっても花の名が覚えられん。





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かんわきゅうだい 31 (おもひで Ⅰ)

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 静岡に住む学生時代の友人Kから新茶が届きました。毎年この時期に届きますが、去年は届きませんでした。今年の新茶に添えられた手紙に、その理由も書いてありました。そういう律儀なところが如何にも彼らしく、そして今日の彼を築きました。

 金融機関の監査役を経て子会社の社長・・・完全リタイアかと思ったら上場企業の社外監査役に就任した由。数十の国家資格をもつ資格マニア、全国の市民マラソン大会をハシゴするマラソン人、堅くて律儀でマメで頭脳明晰、周りが放っておきません。

 去年は、義母さんの入退院、介護施設入所などで新茶を送る余裕がなかった由。義母さんには彼の結婚式でお目にかかったきりですが、がんで余命1年を告げられ既に2年頑張って生きていると・・・。彼、お茶の入れ方、保存法も毎年書き添えて来ます。

 

 同じく学生時代の友人で東京に住むもう一人のKは、親から引き継いだ材木商を彼の代で閉じました。商売として厳しくなったことと、子どもがいないので元気なうちにケジメをつけたかったのかもしれません。・・・なんていうのは余計な勘ぐりですね。

 数年前からブログを書いています。時々覗きますが、コメントを書いたり感想を言うことはありません。彼もまた私のブログを覗き、彼のブログでちらっと触れることがありますが、コメントはしません。それが我々の程良い距離感というものでしょうか。

 その彼のブログに、学生時代の思い出を書いていました。下宿生活の一端を、彼の下宿だけではなく先輩たちの下宿にも触れて・・・。ちょっと刺戟されました(笑)。学生時代のことについて以前に少し書きましたけど、もう少し書き足してみようかなぁと・・・。

 

 前記二人についてこのブログには無断で書いています。実は6日に関西在住の学生時代の友人数人と京都で会食しますが、書くネタをさがすことになりそうです。なんて言うと、このブログをみんな知っているので、なにかと制約を受け注文がつきそうです。
   ※ この季節の情景・・・All Painted by QP

  あの時代の 世界の 一つのシーン・・・チリ「ベンセレーモス」


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かんわきゅうだい 32 (おもひでⅡ・・・サークル)

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 「吾輩も猫である124」※の冒頭、シマジロウの写真を見てQP画伯がPC画にしてくださいました。シマジロウになりかわり心より感謝申し上げます。あわせて、愚息がシマの飼い主であった頃・・・シンクによじ上ろうとしている若きシマの姿を添えます。
   ※「吾輩も・・・124」 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/d2140c66fe0ef23a9c308becbadf3e97

 ガチガチ!のGと可憐なN子 
 さて「おもひでⅠ」には関東に住む学生時代の友人2名をご紹介しました。実は関東には(サークルの)同期の友がもう2名います。一人はガチガチに教条的?でえぇ男G、もう一人は中学生のように可憐なN子。「おもひで」を書くにあたり少し触れておきます。

 関西の有名高校を経て今は美人の奥様と悠々自適・・・のG
 Gは関西では有名な(何が有名かは・・・)私立高で教員をしていた時、この高校をルポするTV番組で見てビックリしました。その後、彼には不似合!なほど美しい奥様と結婚して関東の高校に移り、現在はリタイアして悠々自適のようです【G:下左 ☆】

 当時も たぶん今も あどけない容貌・・・N子
 N子には卒業後に一度あったきり40年余り会っていません。新聞記者の奥様になったところまではわかっていますが、どうしてるかなぁ。当時の感じから現在も子どものような?あどけない容貌ではないかと思います【N子:下右:前列右から二人目 ☆】

 
  【上左】空き時間はBOX(部室)にたむろ・・・。  【上右】新歓ハイキング・・・二度と帰らぬ青春。

 京都駅ビルでランチ会
 昨日、関西在住の同期3人(Ku・Ba・Si)と京都駅ビルでランチ会。各々介護、親の死、自身の病気などかかえつつこうして歓談できることを歓びあい、同期の次の旅のプランなどを練りました【Ku:上左前列 ☆、Ba:上左後列 ☆、Si:上右の左から3人目 ☆】

 振返れどなお・・・ 
 あの時代(1970年前後)、アポロの月面着陸、三島由紀夫の自殺、沖縄返還、万博・・・。何となく澱んだ、しかし変革の予感がする・・・そんな時代でした。いつも心が燻りハングリー、謳歌していたのか埋没していたのか、振り返れどなおわからない青春時代。

 
  【上左】 自分自身にはモザイクしませんが、あましにデレついた表情が厭なので消しました

 去る者も多かった・・・政治の時代
 どのサークルも「政治的」と言われ多かれ少なかれセクトの影響を受けた時代でした。サークルを去る者も多く、その理由・背景にいつも政治(セクト)の影がつきまといました。【上右】の印は、いずれもサークルを去って行った同期の友です。

 名前も消息も・・・
 【上右】右端(Yu)は、当時今ほど多くなかった大学院に進み何処かで英文学の教授をしている由。左端(Ha)とは当時、親しくつきあいました。在学中に米国留学したのでしたが、その後のことは知りません。その他の二人は名前も忘れ、消息も知りません。

 タレガ「グランワルツ」(ギター演奏はアニカ)
 先日、ラジオを聴いていると聴き覚えのあるギター曲が流れました。ヨーロッパでは携帯電話の着信音に最も使われる曲だそうです。学生時代によく聴いた「アルハンブラの思い出」に似た曲想だなぁと思って聴いていたら、いずれもタレガの曲だそうです。



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かんわきゅうだい 33 (おもひでⅢ・・・帰らざる日々)

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 【 Painted by QP 】

                               
 紫陽花には雨がよく似合います。QPの描く紫陽花をこれまでたくさん見せていただきましたが、紫で描いた墨絵のようなこの紫陽花に心をうばわれました。濃淡が心の襞に溶けこみ、しみるように静かに動きだし、心がまるで別世界にいざなわれます。

 今朝は 梅雨空もからり!と晴れ上がり、わが庭のガクアジサイもなかなか綺麗です。昨日は眼科に行く予定を雨を口実にやめました。今日もブログ更新を理由にやめたいところですが、幸か不幸か午後も診療してはりますので、行くしかありません。

 

 「埋づめ戻し」
 学生時代、4回生(関西では学年を「回生」と言います)の時に「埋づめ戻し」という短編小説を書きました。それに詩などもあわせて「青焼き」の詩文集を出しました(上左・中)。一枚一枚コピーして、溶液で濡れた紙を乾かし折り畳んで閉じて・・・。

 或る女友達は・・・
 心にぽっかり欠落した部分を「埋づめ戻し」たかったのでした。「埋め戻し」ではなんとなくしっくりこなくて「埋づめ戻し」と・・・。尤も、或る女友達(先年 虹をわたりました)は「埋」を「狸」と間違え『タヌキづめ戻し? それって何?』と・・・。

 「空想から科学への社会主義の発展」
 ゼミは3年間ありました。うち2回生の時のゼミは「一般演習」と呼ばれ、特に専門的に学ぶことはありませんでした。教授はマル経の人でしたから、エンゲルス「空想から科学へ」を1頁ずつ輪読しました。これは後に結構!血(知)となり肉となりました。

 マルキストの教授でも・・・
 みんな就職も決まり卒論のためのサブゼミは気楽に政治~恋愛まで様々に談義?したり、四国一周ゼミ旅行にも・・・(写真上右は高知城で撮りました)。左端がS教授で、レッキとしたマルクス主義者でしたから、先年勲章を授与されたと聞き意外でした。

 教授 真に申し訳ございません!
 S教授ご夫妻には結婚式で媒酌をお願いしました。にもかかわらずゼミOB会の還暦・古希・喜寿の祝賀会にも欠席、上梓された論文集を購入するにとどまりました。加えてこんな雑文を書いて、真に申しわけございません。劣等生に免じてお赦しを・・・。

  【拙宅の庭の紫陽花】
 



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かんわきゅうだい 34 ( おもひでⅣ・・・コントレール )

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 コントレール(contrail)・・・飛行機雲。夕方、スロージョギングに出ると何本も飛行機雲を見ます。この時刻、イスタンブールから関空に飛ぶトルコ航空かなぁ、なんて思いながら見上げます。TVドラマ「コントレール(全8回)」が昨夜、終わりました。

 ドラマのストーリーは敢えて記しませんので、視ていらっしゃらなかった方には申し訳ありません。最終回、文(石田ゆり子)が一瞬に心を決めるシーンがあります(下写真3点)。その時、このドラマは彼女の代表作になるかもしれないなぁ、と思いました。

 私は 昔から 飛行機雲を見るのが好きでした。飛行機は嫌いなのに、飛行機雲にはなぜか魅かれました。数分もたたないうちに跡形もなく消えてしまいます。「おもひで」も、時とともに輪郭がぼやけ、やがて消えてしまいます。だから残しておきたく・・・。

 

 アンタッチャブル!
 学生時代、たくさんのカップルが生まれました。生まれては別れ、別れては生まれ、それはやがて結婚してからも同様です。タブー(アンタッチャブル)のテーマですから詳らかにはできません。そもそも当事者を措いて真相は誰にもわかりますまい。

 To be or not to be, that's question.
 自身について記せないのですから、他のひとのことを記せるわけがありません。それでも、このテーマ?を避けては「おもひで」は成り立ちません。ハムレットならずも「To be or not to be」。まあ一般論と言うことになりますが、それでも少し・・・。

 羨望と嫉妬と・・・ 
 恋愛は、良きにつけ悪しきにつけサークル活動の熱源でした。とりわけ文化系のサークルでそれは顕著だったと思います。それだけに時に鬱陶しく時に活動の目的にてらし不純に思われました。勿論、その多くが羨望であり嫉妬によるものと知りつつ・・・。

 

 何処ともなく・・・
 サークルの集まりが終わると各々のカップルが何処ともなく?去って行きます。ですから、その時!が新しいカップルのお披露目の場ともなりました。入学式と言うより、卒業式のようなはにかみを浮かべて何処ともなく去って・・・行きました。

 内なる修羅場
 修羅場?もありました。それでも修羅場はあくまで「内なる修羅場」、表には現われませんでした。内なる世界でどのようなシーンがあったかは、勿論わかりません。洩れ伝えられることもありましたが、それはやはりここではアンタッチャブル・・・。

 そういう時代 そんな世代
 たぶん7~8割が、学生時代のつきあいの延長で結婚したように思います。ですから今のように晩婚ではありません。殆どが二十代の早い時期に結婚しました。学生にして結婚し一児の親となったカップルもいました。そういう時代(世代)でした。

 

 訃報がふえ・・・
 入った当時、まだ結成後10年足らずの若いサークルでした。私の在学中の仲間はすでに還暦を過ぎ、結成当時の先輩は古希を過ぎました。離婚したカップルも少なからずいますし、最近は訃報=死別するものもふえ、葬式が同窓会になりつつあります。

 生きてきた時間を・・・
 サークルはすでになくなりました。「最後のOB」も既に50代です、「諸行無常」とたとえるには無理がありますが・・・。サークルは兎も角、人はいずれ別れる時がきます。その生きてきた時間を「コントレール(飛行機雲)」と形容すべきでしょうか。

 たとえコントレールでも
 写真はTV画像に依ります。最後の一枚(上右)は 尊敬する先輩が昨夏、虹をわたられたその日、偶々私が撮りました※。間もなく一周忌、初盆には帰って来られますか? たとえコントレールでもいいですから、先輩、もう一度お目にかかりたいです。
    ※かんわきゅうだい5「空をみていた」
      http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/ef05e86fd1f194ec4b7ae532a3a6a237

 シベリウスの交響詩「フィンランディア」の終章は 讃美歌298番「Be Still My Soul(安かれ我が心よ)」。学生時代、早朝にキャンパスを訪れると、いつもこのメロディがなり響いていました。いつかまた早朝のキャンパスにて・・・。




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かんわきゅうだい 35 「おもひでⅤ:高校時代」

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 この前の日曜日は「Great Jazz」にてた~っぷり4時間!のステージを堪能しました。古谷充&土岐英史ほかクインテット、宮哲之カルテット、女性だけのフローレス・ジャズ・オーケストラ、ボーカルではサンディ・ブレア、ロアナ・シーフラ・・・。

 4時間ぶっ通しで大音響のジャズステージ・・・完璧にノックアウトされました。ドラムス6人が掛け合いで競演する「Sing Sing Sing」の後は、耳鳴り状態・・・。私、けしてジャズのファンではありませんが、好き嫌いを超越した世界に誘われました。

 

 魂を虜にした曲
 そのステージで AQUA Jazz Orch.が演奏した「キエン・セラ(Sway)」、このラテンの名曲に我が高校時代(もう半世紀も前)へとタイム・スリツプさせられました。当時、ローズマリー・クルーニーの歌が渋い高校生の魂を虜にしていましたっけ・・・。

 エレキ全盛期の「キエン・セラ」・・・
 テケテケテケのエレキバンド全盛期ですから、文化祭と言えば幾つものバンドが「ハウンド・ドッグ」「パイプライン」などで腕を競っていました。その中で「鈴懸の径」とか「キエン・セラ」などやや異色の曲を演奏して注目されたバンドがありました。

 女装でも歌でも喝采を浴びた男
 そのボーカルを担当していたのがW、上写真右の「女生徒」です。但し、性別ではレッキとした男です。文化祭になると女装で現われ拍手喝采を浴びていました。その「キエン・セラ」、いま思い出しても抜群!の歌いっぷりでありセクシーでもありました。

 そんな趣味ではありませんが・・・
 外大に進み米国留学したところまでは風の便りにききました。今どうしているやら・・・などと回想すれば、「え? なんか そんな趣味?」と誤解されそうですが・・・。ちなみに(ちなむ必要はありませんが)彼のファーストネームはなぜか?愚息と同じです。

 

 「腎がんのメモリー」に登場する高校時代の親友の泌尿器科医
 さて、このブログを始めたのは「腎がん」で手術を受けたこと。その「腎がんのメモリー」に登場する『高校時代の親友の泌尿器科医』が写真上左の学生服の男子です。はい、その右が私。ちなみに彼の医院のHPでも彼の姿にはモザイクが入ってます。

 いっしょにストリップを!
 ある時、彼が私の下宿にきて「一緒にO劇場に行こう」と。O劇場とは、わが下宿の近くのストリップ劇場です。「臨床実習が始まるので女体になれておきたい」と。「オレひとりやとヘンタイと思われたらいかんから」と。十分!ヘンタイなやつです。

 命の恩人を仇で返す!?
 彼が「泌尿器科の優秀な後輩(准教授)」を紹介してくれたからこそ私の今!があります。まさに命の恩人です。術前も入院中もたびたび見舞いに来て、私が訊けないことも前記准教授から訊いて貰いました。恩を仇で返してはなりません(返してる)。

 歴史の行間を読むべし
 写真上中は世界史のT先生「最後の授業」。東大卒のエリートでしたが、そんな風はまったくありませんでした。「なぜ日本に原爆が二発も落されたのか」をテーマに話され、「教科書の記述そのままにではなく歴史の行間を読んでほしい」と結ばれました。

 生きているだけで〇〇〇
 上右は、記念写真を撮ろうとセルフタイマーをセット、校門によじ登ろうとしたものの間に合わなかった私のドジリアル写真。何もかもが思い通りに運ばず、何もかも失敗ばかりの三年間でした。上右左端のYは既に故人、まあ生きているだけで丸儲けかな・・・。

     ※ 明20日よりしばくPC環境なきところに居ますので悪しからず・・・



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吾輩も猫である125 (どうしたもんじゃろのぅ)

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 20~25日まで主人の例月の介護帰省に同行した。勿論、したくてした同行ではないが、そうするだけの義理はある。義理人情を重んじる吾輩としては当然と言えば当然の成り行きである。で、結論から言えば、主人も細君もホッ!と一息ではあった。

 ただ 例によって主人から「シマ! わかってるな!」と まみむメモ を渡され帰省報告をブログに書くよう無理強いされるのは・・・はなはだ納得が行かない。行かないが、これまた義理人情に篤い吾輩としては如何様にも断り難い、些か不本意な~が~らぁ。

 

 プッチーニのオペラ三部作
 では主人は何をしていたか、チクるつもりはない。ないが、るんるんで出かけたのは間違いない。プッチーニとやらのオペラ三部作「外套」「修道女アンジェリカ」「ジャンニ・スキッキ」公演だそうだ。言い訳がましく「これも仕事がらみやからな」と。

 三部作一挙上演が珍しいのは・・・
 帰宅するや「良かった。ほんまに良かった。ほんまにほんまに」と勝手に昂奮。2作同時に公演されることはあっても三部作一挙に上演されることは珍しい由。そりゃそうだ、オーケストラを除いても出演者が50人を超え、時間も4時間に及ぶ舞台なのだ。

 雨模様にキラリ!
 まぁ、そんなことはどうでもいい。帰省について、取り敢えず義理と義務は果たしておきたい。道中も帰省してからも雨に祟られつづけた次第だが、結論は前記のとおり「晴天の慈雨」の逆、「鬱陶しい雨模様にキラリ!射した光明」と言ったところである。

 「サ高住」が厭で「自宅に帰る」と大暴れ
 独り暮らしが難しくなった主人の94歳の母親。いわゆる「サ高住」に入居したものの、「自宅に帰る」とさんざん暴れ倒した。その際、偶々頭を打ったこともあって、その検査をとっかかりに「最大3か月」入院することになったのが4月の半ばであった。

 「万事窮す」のところに・・・
 が、さすがに病院は「もう治療すべきところはありません」。様々な経緯を経て別の病院に移る段取りが今回の主人の帰省のミッションであった。まさに「万事窮す」であったのだが、主人の父親が入っているグループホームから思いがけない連絡が入った。

 願ってもない申し出
 「入居されている方が、明後日、急に特養に入られることが決まりました」「お父様とお母様が一緒に暮らされるのが一番だと思います」「宜しければ、空くお部屋にお母様に入って頂けるよう調整いたしますが、如何でしょうか」と言う申し出であった。

 母親も次第にその気に・・・
 まるで奇跡のような・・・。主人がその旨を母親に言うと、案の定「自宅に帰って独りで暮らせるから、いらん」。しかしさすがに母親も言うほどの自信はないので、「困ったなぁ」に始まり、最後は「仕方ないなぁ」「お父ちゃんもいるしなぁ」と・・・。

 「サ高住」の光と影
 いわゆる「サ高住」は、入れない方からは羨ましがられるほど施設もサービスも良い環境ではある。お金さえ出せば大抵のサービスが提供されるのだが、如何にもビジネスライクで暖か味に欠ける。主人の母親には機械的で冷たく感じられたのだろう。
  ※ サ高住・・・介護サービス付き高齢者住宅(結構!高額です)

 取り敢えず・・・一件落着
 グループホームに行くと、スタッフも入居者もみんな顔なじみの方が多く、主人の母親に久しぶりに笑顔が見られた由。逆に父親は専ら流動食となり「この夏が越せるか」と心配なようだが、取り敢えずのミッションは大逆転勝利・・・一件落着ではある。

 一件落着も、明日はわからない。北朝鮮のミサイル、英国のEU離脱と世界同時株安・円高・・・何が起きるかわからない。円高だって日本の綱渡り財政では或る日にわかに破綻し 超!円安=国債紙屑になりかねない。どうしたもんじゃろのぅ・・・。

 20日、ダークダックスの佐々木高(マンガ)さんが亡くなられました。ご冥福をお祈りします。


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かんわきゅうだい 36(ガンかい?)

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 昨夜、BSで映画「ハチ公物語」を観ました。何回目でしょう・・・やっぱり涙がとまりません。20年前に虹をわたったわが家の愛犬コロを思い「コロっ」と呟いていました。コロは私が見送りましたが、ハチは主人を「送れない」まま待ちつづけました。
  吾輩も・・・3「名犬コロの生涯」 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c3eb32e21f355e480f8f6190110aa8df
  吾輩も・・・4「虹をわたる名犬コロ」 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/d39e8ebf5267a681d52c711a89e744ee
  
 

 「医大に行ってくる」「ガンかい?」「いや 眼科医!」
 腎ガンは京都の医大・・・。そして地元の医大で左眼の黄斑上膜と白内障の手術をしたのは2年前の4月。しかしちっとも「良くなった」感がありません。ダメモトで手術を受けた医大に行きました。執刀医は既に転勤し、担当は愚息とほぼ同い年の医師でした。

 思わず前のめりに・・・
 「手術した箇所はキレイです。再手術は必要ありません。眼の質が元々悪いのでしょうね」。カチン!ときましたけど、つづく言葉に思わず前のめりに・・・。「レーザーで叩けば濁りがとれるかもしれません。2~3分で終わります。今すぐにでもできます」。

 数時間後には・・・ 
 「今すぐお願いします」。今すぐ!が実は1時間待たされましたが、2年間待ったことを思えばノープロブレム。で、パチッ!パチッ!と軽い衝撃が十数回。「散瞳」にさした目薬により直後はボンヤリでしたが、数時間後にはク~ッキリ!眼からウロコ・・・。

 

 「蛇足」と言いますか「蛇眼」と言いますか・・・
 眼が良くなっても眼つきは変りません。それでもなんとなく気になる眼つき・・・。「上左」はまだ20代の私の眼つき、「上右」は現在の眼つき。一重で細~い眼はそのまんまです。「上中」の眼は何?と? 学生時代に出した「詩文集」の目次カットです。

 Wings To Fly(翼をください)
 蛇足ついでに「その後の母」・・・今日でGホーム五日目、良くとけ込んでいる由。先日のオペラ「修道女アンジェリカ」の一シーン『進べき道がわかりました。斯くあれ!と・・・』のような心境には程遠いながら、飛べない母にもそんな翼を・・・と思います。



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腎がんのメモリー 26 (違和感)

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 私がまだ幼かった頃、郷里には綿畑がたくさんあり「伯州綿」「浜絣(かすり)」として世に出されました。QPの描く「綿畑」から、郷里の半世紀以上昔の風景とともに 懐かしいカントリー・フォーク「Cotton Fields」が聴こえてきました。
  ※ 「昔々おいらがガキだったころ聴いた綿摘み歌/
     父ちゃんが綿を摘みながら歌ってくれた/あの懐かし綿摘み歌」(by「Cotton Fields」邦訳)

 私がブログを始めたのは、腎がんの術後2年余りたった頃です。じき再発転移すると思っていたのに、手術をしたことが何となく「懐かしい光景」に思われ始めていました。人が感じる「懐かしさ」とは案外!身勝手で時間の長さに無関係のようです。

 
   広くがんに対する関心、理解を深めていただくのはいいですけど、しばしば「なんだかねぇ」。

 がんは「身内」と・・・・・・
 腎がんになるまで、がんは私には他人事、無関係な病気でした。TVの健康番組は見ませんでしたし、食生活などライフスタイルにも無頓着でした。術後、自分の命に限りがあり寧ろ長くないと自覚して初めて、がんを「身内」と考え始めました。

 違和感!?
 「身内」の感覚で視ると、社会一般のがんに対する認識にやや違和感を覚えました。がんに関する報道も人々が語る言葉も、微妙に「ちがうなぁ」と・・・。逆に、医師の言葉や医学書より、がんを経験した人のブログに関心が向かいました。

 そういう世界・・・
 言わば自身の「身内」のカミングアウトですから、すべてが胸に迫ります。術前・術後の様々な症状、治療、思いなど多くが赤裸々に綴られています。参考にもなれば励みにもなり、そして時に凹むことにもつながります、そういう世界だからこそ普通に・・・。

 見える 見えている・・・
 一方、再発転移の有無、第1~第4など各々のステージが異なると微妙な感じ方のちがいもある・・・と思います。(殆ど当りませんが)余命を告げられ、検査も治療も厳しくなるにつれ、見える(見えている)世界が異なっても不思議ではありません。

 アイデンティティを超える・・・
 勿論、それぞれ感じ方の差異はありましょうし、「壁がある」ととらえてもいません。それぞれ感じ方がちがうことを普段に感じたいと思います。アイデンティティは共感と理解の援けとなりますが、違和感のあるそれぞれの世界を阻む壁ではありますまい。

 
  ドクター中松 『私は死んでる暇はない』

 がんと向き合う新発明
 ドクター中松さんは前立腺導管がんで余命2年を告げられると、「面白い」「世界中の医者が考え付かない治療法を発明するチャンス」と考え、「がん撲滅食」はイグノーベル賞に輝き、「がんの顔つき(悪性度)が悪くても」なる歌を合奏付で発表しました。

 折角のチャンスですから・・・
 前立腺がんの1%ぐらいが罹る「導管」がんは治療法ナシ! ステージは第4期でしょうか・・・。がんになったのをチャンスと捉えるような発明家(明るさを発する人)ドクター若松さんですから、好機到来、意気揚々と都知事選に出馬されればいいのに・・・

 「違和感」に違和感をおぼえ・・・ 
 「違和感」という言葉には「排除の論理」が感じられ好きではありません。でも使い勝手の良い言葉ですから、つい使ってしまいます。違和感の手前で立ち止まるのではなく、違和感の一歩先を見る眼力、心を塞がせる強い力より開かせる小さな力をこそ!

 実は、書き始めは「違和感」について肯定的?に書いていたのに、自身、なんか変!と・・・。だから、一度、頭の中を整理して書いてみる・・・に限ります。もっと時間を置けばまた異なる見方、考え方にもなるかもしれませんが・・・(笑)

↓ロックンロール調の「Cotton Fields」になりましたが、
  カントリーフォーク調が好みの方は此方を⇒https://www.youtube.com/watch?v=Cd4S8FGoEJU


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吾輩も猫である 126 ( あつうて かにゃわない )

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 デ某地方の気温は今日33℃ 暑うてかにゃわない。それでも梅雨は未だ明けず、無視したくても蒸し!蒸し!と・・・。これからの季節、吾輩の毛皮のコートが恨めしい。
 主人は「この暑い中、行きとぉない」と言いつつ【Marionette】なるポルトガルギター&マンドリンデュオの演奏会へ。言い訳がましく「暑うても仕事がらみやし」と・・・。 

 

 汗びっしょり帰宅した主人、「You might think but today's hot fish!※」。こんな冗句が出るときの主人はご機嫌だ。良いコンサートやったんやろ。
 梅雨明けまでは!と思っていたが、こう暑くては主人も吾輩も暫く休養だにゃ
 ※「You might think but today's hot fish!」⇒「言うまいと思へどけふの暑さ哉」



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かんわきゅうだい 37 ( すみれの花咲くころ )

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 すみれの花も年がら年中咲くようになりました。何処かしら羞かし気で可憐な「すみれの花咲く頃」と言えば やっぱり宝塚歌劇ですね。私は特に好きなわけではありません。まあ嫌いでもありません。一度は行きたい、聴きたい、見たいとは思っていました。

 そんなヨコシマな、否、純な気持ちに応えるように誰かが計らい?宝塚へお出かけしました。前日から何となくそわそわしているのを見破られたくなく、夕刻のトレーニングはすこ~し念入りに行いました。はい、邪念を、否、純な気持ちを落ち着かせたく・・・。

 

 阪急電鉄宝塚線 
 阪急電車の京都線、神戸線はよく利用します。しかし宝塚線には滅多に乗りません。なんか乗客の皆さんがハイソ!な人々に見えますし品がありそうに思われます。土曜日の午後、女生徒たちがみな可憐で宝塚音楽学校の生徒さんのように思えてきます。

 錯角? 妄想?
 阪急から大劇場まで歩いて十数分・・・街路も店舗も植込みまでセンス良く手入れされているように思います。錯覚でしょうか? 妄想でしょうか? まあ、いいです。見たまま記すのが私のつとめですから、歩きながら「落ち着け!落ち着け!」と・・・。

 求道者の魂
 大劇場。正面からはなかなかの威容です。横にまわるとまたちがう趣きがあります。どこかの修道院のような雰囲気を感じさせます(写真上)。恋愛禁止!の花園は、あるいは修道院と同じく、「道を究める」求道者の魂が宿る場所なのかもしれません。

 

 意外に安いレストラン
 2時半開場なのに1時に着きました。私とよく似た表情の中高年男性もちらほら・・・。公演終了は午後6時頃、食べなくてはもちません。レストランが安くて驚きました(ビンボ~くさ!)。なお、料理をカメラに撮る品のない行為は控えました。

 お土産を頂きました
 土産物も買いたいのですが、ショップは女性の香水むんむん・・・やめました。入場時、プログラムとお土産の入った手提げを頂きました。モロゾフの焼き菓子。勿論!大劇場限定のお品です。貴重品につき暫く味わうのは控えたいと存じます。

 お好きに!
 ロビーもホール内も実に美しく華やかです。さすが!夢をふりまく劇場です。何処かの市民ホールとは土台、コンセプトがちがいます。開演中は撮影禁止ですが、それ以外は「お好きになさって!」と係の女性が仰いました。撮らせて頂きました(上)

 

 イビキは・・・
 演目はちょっと宝塚らしくなく織田信長と戦国の世。それなりに宝塚らしい構成でした。が、若干!退屈で不覚にも少し眠ってしまいました。前夜、よく眠れなかったのが影響したのかもしれません。イビキ? か、かいてなかったと、お、思いたい。

 龍真咲さんには最後の公演
 主演の龍真咲さんは、この月組公演を最後に引退されます。それだけに信長役への打ち込みが伝わる熱演でした。眠ってしまったこと、心から反省しています(汗)。ヒゲなどはやしていらっしゃいますが、なかなかど~して!ど~して!(上左、中)

 無理せんでも・・・
 信長の妻妾「帰蝶」の愛希れいかさんは実に美しかった(上右)。やはり女性は無理して男になられずともいいです。歌舞伎でも、男が無理して女形されなくてもいいです。あ、宝塚歌劇を批判しているのではありません。ちょっとした感想、本音・・・。

 

 レビュー(「シャイニング・ショー」と言います)は最高!
 私には第二部のレビュー「Forever Lobe」が最高でした。全24場を休みなく巧みに彩やかに展開します。これぞ宝塚!です。も~ちろん!ライン(ロケット)ダンスもあります。それはもう華やかです。艶やかです(俗に「色っぽい」とも言います)。

 生!オーケストラです
 前記の龍真咲さん(上左)、愛希れいかさん(中)はじめ月組総出演、リズムもチャチャチャ、マンボなど多彩、客席に降りて握手もされます(私のところには来はりませんでした)。生オーケストラですから音楽も歌と踊りにぴったり寄り添います。

 沙央くらまさん
 トップスターが人気あるのは当たり前です。人気のないひとがトップは張れません。しかし好み(この身?)となるとまた別です。上右に突然!現れた沙央くらまさん。はい、何を隠そう(隠していません)・・・ 品なく多くを語るべきではありませんね。



 ※ さすが!あっという間に削除されます。
   純名里沙さん「すみれの花・・・」は ⇒ https://www.youtube.com/watch?v=n0-Hbzy190c 

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かんわきゅうだい 38(The Sound Of Silence)

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 わが家にある二つの風景画。左は Ju meiki「ポントワース風景」、もう一つは亡き叔父の「出雲半島風景」。前者はある百貨店の展覧会で妻が「こころ救われ」て手に入れた絵、後者は叔父の形見分けに貰った絵。いずれも思い出深い貴重な作品です。

 叔父の絵は、小さい頃から毎日、自宅からも小・中・高校からも見た風景です。この風景も、今はかなり趣が異なりますが、私の郷里の原風景の一つです。叔父から「好きな絵をもって行け」と言われ、ためらいなく選んだ風景画でもあります。

 

 シマジロウが愚息の家からわが家に来て7年余・・・年を追ってかけがえのない存在感を醸しています。人生、否、猫生のすでに半分を過ぎ、お互いに何もかもお見通しです。何もかも見通してなお、お互いの暮らしを眺め、お互いの心を見つめています。

 上中の刺繍は母の作です。器用な人ではありませんから、立体感も色彩のメリハリもなく上手とは言えません。それでも額に入れてわが家の二階の廊下に架けています。先月から父と同じグループホームに入り、落ち着いた日々を過ごしています。



 このブログは、量的にも質的にも心許ないながら「腎がんのメモリー」を軸としています。その心許なさとは何なのかは兎も角、Simon & Garfunkel「The Sound Of Scilence」を聴き、その深い歌詞に「がん」があることに今にして気づきました。

 わが友 それは暗闇 また君と話したくなってここに来た 眠っている間に 不思議な光がそっとしのび寄り その種を置いて行った 僕の脳裏にその光景が埋め込まれた 夢を見ながら 石畳の狭い道を 街燈に照らされ 寒さに思わず襟を立てながら 独り歩いていた その時 僕の眼を射たのは 夜の闇を切り裂くような ネオンの閃光だった 
 その閃光を浴びながら 僕は沈黙の響きにそっと触れた そして僕は見た 1万人をこえる人々が ともに語り合うでもなく ともに聴きあうでもなく ただ耳を澄ましている光景 そしてそこに音楽が生まれた 誰もがその沈黙の響きを 乱すことはなかった 
 君達は知らないのだ 沈黙の静けさは がん細胞が増殖するように 世の中にはびこるということを 
 ・・・その言葉は雨粒のように音もなく降り落ち 音なき井戸の中でこだまする 人々は頭を垂れ 自らが造った神に祈っている 一瞬にして形を整え 世を諌める言葉となり 輝き始める 地下鉄の壁にアパートの廊下に その言葉は沈黙の響きとなって 囁かれ駆け巡る 
   
 
                               Painted by QP  

 父は少し前から流動食(ゼリー)も摂取が難しくなりました。適宜、点滴で栄養を補給して貰っています。この夏が越せるだろうかと、姉と話しています。「人生の黄昏」に色彩があるとするなら、淡い黄色の風景ではなく燃える落日であれと思います。

 明日から帰省します。そう長くはなりませんが、些か疲れました。休む潮時かなぁと思いました。それでもそう長い休みにはならないと思います。ではでは・・・ご機嫌よう。  

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かんわきゅうだい 38-2 (明日に架ける橋)

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 (左)吉田博「光る海」。ダイアナ妃が愛した木版画。光の芸術。(中)QPによる向日葵とお地蔵さんと蜻蛉の優しい世界。(右)米子道「蒜山」の樹と空と雲。心を映し様々な表情を醸す。

 たくさんのコメントをくださりありがとうございました。各々にコメントをお返しさせていただくところ、「かんわきゅうだい38-2」とし、「The Sound Of Silence」を「明日に架ける橋」として感謝をこめてまとめさせていただきました。

 二つの絵と一つの刺繍
  【リーのママさん】 いい絵ですね。心が救われる、そういう絵に出会えるって素敵です。我が家のリビングには、卒業制作で描いたテンペラ技法のボッチェルニの聖母の模写がかかっています。絵を描かないで過ごしてきましたが、多分時間があっても絵は描かないと思います。
  落ち込んでいる時に偶々出遭った展覧会で見つけた作品。約定!してから「買ってもいいですね」▼ボッティチェリ。ウフィッツィで「ヴィーナスの誕生」を見て、人間らしさを究めようとしたルネサンスの息吹を感じました▼画家は私には「魔法使い」。神さまが描かせている? きっとまたママさんが絵を描く時が訪れましょう。
 【sachiさん】 奥様の『こころを救われた』絵画。叔父様の絵画。絵や歌は、こころを穏やかにしてくれることを、病気になり知りました。
  帰阪して友人の画家が出品している「日洋展」(大阪市立美術館)へ。いずれも圧倒的な量感、力感でした。絵や歌にこころ穏やかにされる感受性、それもまた免疫力となって病にうちかつ威力になります。こころ燃やしがんばりましょう。
 【mokaさん】 絵や作品、歌などは後々になって、
それぞれに触れる度、思い出が蘇りますよね。わが家のリビングには、娘が幼稚園時代に書いた絵が飾ってあります。あの頃は素直で愛らしかったのに…今ではクソ生意気に成長しました。
  お嬢さんはmokaさんの(おつれあいとの)最高傑作。mokaさんにとって芸術を超える存在!でしょう。そのお嬢さんが生み出した絵、リビングにふさわしい超一級品です。それにしても「クソ生意気」などと美しいmokaさんが仰ると、ひっくり返りますや内科医!
 【六花さん】 二枚の絵に癒やされました。大切な絵ですね。そしてお母さまの刺繍 ステキ!です。
  「ポントワース風景」に描かれた「水」が居間を流れ「花」が居間を飾り、叔父の絵には叔父の優しい眼差しを感じます。母はなぜか刺繍が好きで、まるで精神安定剤。芸術的な才能はありませんが、自分の心をアートにする?才能はあると思います。
 【Rarudoさん】 奥様が買い求められた穏やかな絵にも、お母様が一針一針心を込めて完成された色鮮やかな刺繍にも、その人らしさがにじみ出ていてびっくりしています。
  売約済でも展覧会が終わるまで掲示されます。どんな絵か知らず展覧会に行き、数ある作品の中で、これだ!とすぐわかりました。なお母の刺繍には幼い子ども達を描いたものが多く、鳥や葉を描いた数少ない小品(15cm四方)です。
 【コンちゃん】 ことりと、木の葉と、木の実と、何を思いながら一刺し一刺しされたのでしょう。見ればその頃のご自分を思い出しておられたことでしょうね。
  木の葉とか木の実は兎も角、小鳥は意外でした。母自身、意外かもしれません。自然界に関心が向く気質の人ではない、と思っていましたけどねぇ。吉田博...録画していた「日曜美術館」を見て、とても好きになりました。
 【mikihanaさん】 どちらも心落ち着く絵です。
  際立つテーマ性のない世界にこそ!存在する光景でしょうか。人生にあって、ある年齢まで(意識しては)出遭えない光景であるように思います。

 「少し疲れた」私に...
 【うららさん】 某医さんのお疲れが少しでもとれますように。おもしろいこと言ってまた私をコメント返しで困らせてくださいねぇ。
  まるで滓のように心の底に溜まっている...そんな疲労感でしょうか▼面白いって、なでしこさんもそうですけど、お互いサマ!ではありませんか!
 【mokaさん】 ご無理せず、時には立ち止まる時間も必要ですよね。またデ某さんの楽しいコメントで楽しませて下さいね。その日が来るまで、気長〜〜〜に待っています。
  あまりに気軽に「疲れた」なんて言ってはなりませんね。疲れていることは疲れていますけど、某総理が原発について「Under Control」と言った言葉よりは自己管理できる筈ですから。またお訪ねしコメントさせていただきますので気短かに?お待ち下さい。
 【六花さん】 お気持ち、いまは理解できるような状況にいます。
  ブログを書くことも コメントを書くことも コメレスも すべて自らの為す世界。だからこそ仕事以上にたいせつに思うことが少なくありません。疲れは 新しいエネルギーを求める「飢餓」のようなものかもしれませんね。
 【お母ちゃんさん】(ブログ、些か疲れました。休む潮時かな)... デ某様そのようになさるが宜しくないでしょうか。コメントの細部にまで繊細で優しさの深淵を綴られジョークも交えながらも自分を律してブログへ向かっていらっしゃいました。
  コメントのやりとりにこそブログのエッセンスがあるように思っています。稀に、意とするところが伝わらなくて凹むこともありますけど...。言葉は万能ではありませんから時に意を離れるのも仕様がありませんね。
 【Rarudoさん】 デ某さんもおつかれのご様子なので、しばし夏休みをとられて鋭気を養ってください> ね。また元気になって戻ってこられるのを待っていますから。
  今、ゆったりしています。ゆったりし過ぎて、身も心も頭も...なまりそうです。「なまり」が「なまけ」にならないようにしたいと思います。
 【沙羅さん】 このブログの素敵な記事を書くのにどれだけのエネルギーが要るのか、一人ひとりへの返事を丁寧に書くエネルギーも相当なもの。しばらくブログはお休みされて鋭気を養ってください。 
  書く読む交わう...ブログは私の日々のメリハリかな、エネルギーは使いますし疲れますけど...。自分自身にあうリズムと感覚(間隔!)を見つけなければなりませんね。
 【SORAさん】 ブログ・介護・私生活?色々ありますからお疲れが溜まりましたか? あらゆる場面で色んな事を考えさせられますね。ゆっくりして下さいね。デ某ワールド炸裂するまで静かに待っています。
  ブログに向き合う時間は、自分自身に向き合う時間だと思っていました。が、自分自身から離れる時空でもあったようです。ですから時々ブログから離れることも必要かなぁと思っています。 え? 炸裂? 自爆!しないよう ゆっくりゆらゆら咲裂!します。
 【Anneさん】 ブログ、私も最近はサボってます。自分のブログなので...止めたければ止めるつもりです。ご自身の心に正直に...書いてみるので良いと思います。ゆっくり休養されてくださいね! 
  仰るとおりです。でもね、わが力には難しいとわかっていても「独りよがりになるまい」と心を砕き、「誰かの力になれれば」と高みを目指してしまうんですね

 「The Sound Of Silence」の世界
 【うららさん】 ♪サウンド・オブ・サイレンス♪はそういう内容だったんですね。
  はい。そういう内容でした(笑) でも映画が上映された当時は歌詞など考えもしませんでしたね。ただただ二人の一途の愛に憧れて...。うららさんもそういう青春時代をふり返り懐かしまれていることでしょう、うらら うらら うらうらと...
 https://www.youtube.com/watch?v=qsprkHobiyg
 【Rarudoさん】 サウンドオブサイレンスの歌詞は私もつい最近知りました。曲の美しさと歌詞の空虚さが、あの名作「卒業」を生み出したのですね。彼と花嫁とその母ミセス・ロビンソン、ラストシーンはあまりにも有名ですが、彼らに未来はあるのでしょうか。重いストーリーと歌詞でしたね。
  プールのシーンやベンが教会に走るシーンなど映画の技法としても斬新でした。S&Gの歌がどのシーンでも印象的で「Mrs.Robinson」の一節 “Jesus loves you more than you will known.” は人生の様々なシーンで(腎がんの手術に際しても)私の心を鼓舞してくれました。原題も邦題も「卒業(The Graduate)」ですが、1970年頃に観て感じた「卒業」の意を今はもっと深くリアルに解する私がいます。
 【Anneさん】 「The Sound Of Scilence」はあまりにも有名で自然に聞く機会も多く馴染のある曲ですけれど、歌詞を気にしたことはありませんでした。
  日本語の歌の場合は兎も角、英語の場合はやはり歌詞は「しばらく後になって」。詞と曲が一体の日本の歌と較べ洋楽は詞と曲にかなり乖離があります。それが訳する場合の難しさで、全体の意をもとに大胆に意訳しなければなりません。でも「全体の意」に心の琴線が触れたとき、明るい光をみる思いがいたします。


                 I.Konada画伯の描いた弓が浜と出雲半島(絵葉書より)

 父のこと 母のこと
 【sachiさん】 御母様も御父様も近くで、嬉しいく過ごされていることでしょうね。
  母は 毎朝 起きるとまず父の部屋に行き声をかけ脚をマッサージするそうです。それが「安心」...文字通り 心安らぐことのようです。
 【六花さん】 お父さま...出来るだけともに過ごして下さいネ。思いの丈を尽くしても相手の死から残されるのは...後悔と深い喪失感だけです。時間と共に消え去る哀しみは無く 乗り越えるすべもないのが 愛する人の死です。
  呼吸している様子をじっと見ているだけで はらはら泣いてしまいます。いま父が精いっぱい醸しているオーラによるのでしょうか。あれこれ様々な想定がこれでもかと脳裏を駆け巡ります。何もかも想像の範囲内のようであり想像を超えるようでもあります。
 それにしても六花さん、「乗り越えるすべ」もありませんか・・・。乗り越えられずとも時空に心と身を乗せ現世を流れましょう。もう少し時がたてばもっと気の利いたことが言えるかもしれませんが、今はこれが精一杯...したっけねぇ~
 【お母ちゃんさん】 お父上の状態 この夏を乗り越えられるか...この夏 気が抜けませんね。
  郷里の気温は22℃~28℃前後。私にはとても過ごしやすい気候も父の身には堪えているようです。掛かりつけ医が隔日に往診してくださるため安心していますが、病状については「生命力の問題」「神さまの領域かなぁ」と。
 【コンちゃん】 私も流動食もままならない父の介護に通ってます。離れてると気になって仕方がありません。順番ですね。
  祇園精舎の鐘の音も真夏の空の下の人間の営みも何もかも諸行無常の響あり。コンちゃんもほんとうによくがんばっていらっしゃいますね。
 【沙羅さん】 お父様のことが心配ですね。どうぞご両親の介護に集中さなってください。
  戦争に狩り出され、戦後の貧しさの中で家族を支えてきた父には、あるいは今がいちばん安らぎの時なのかもしれません▼私の場合、直かに介護することは殆どありません。周りでただただ気を揉むばかりです。
 【デスタントドラムスさん】 我が母に私は...嚥下困難者のための食品を食べさせてあげることで、嚥下が回復しました。嚥下困難になって半年、家族と母でがんばりました。 
  スタッフの方が声をかけたり頬をなでたりしながらスプーンを差し出すのですが、ぎゅっと口を固く閉じると、どうしようもないようです。でも 点滴で栄養等を入れると身体が反応し吸収しようとする意欲を喚びます。人間の究極の一面に触れ、心がふるえます▼嚥下についてはグループホームの母体の福祉法人で研究されています。私自身が調べた方法もありますが、今はスタッフを信頼して見守っているところです。
 【Anneさん】 お父様とお母様が同じグループホームで過ごされているようで本当に良かったですね!
  父のことでホームのスタッフに何かとうるさく注文をつけていた母でしたから、私自身は「あり得ない」ことと思っていました。施設の主任さんが病院まで来られ「ウチにいらっしゃいませんか」と仰ったときは耳を疑いました。本当に奇蹟のようでした。
 【mikihana】 お母様もお父様のそばで落ち着いた日々を過ごしていらっしゃるとのこと。お父様のご容体も心配でしょう。どうぞブログのことはしばし忘れて、ご両親様とごゆっくりお過ごしくださいませ。
  お気遣いくださりありがとうございます。何もかも「一つ!一つ!」ですね。時計のようにはまいりませんが、それでも一つ一つ...。

 それぞれに さまざまに
 【お母ちゃんさん】(>「腎がんのメモリー」を軸としています) 原点に戻られて、お命をいたわり、ストレス軽減でお過ごしください。
  原風景、原点に「腎がんのメモリー」。そこにとどまらない(それに終始しない)からこその原風景と原点であらねば...と思っていてます。
 【Rarudoさん】 お昼寝中?のシマ君のなんと愛らしいこと! それをレンズ越しに見つめるデ某さんの暖かくて優しいまなざしを感じます。
 私も術後いつまでも続く身体の不調に不安や焦りを感じ始めています。手術の後遺症だとしてもいつかは良くなるんじゃないかと希望を持っていたんですけど、もうあきらめる潮時なのかなあ...
  いつもシマを可愛く思ってくださりとても嬉しいです。シマもつっぱってるようで未だ子どもです。「可愛い」という言葉にすぐ反応します▼私も実は身体の方々(心房細動、首・肩・腰の痛み、耳・眼・・・)不調の山です。あまりに多すぎて「潮時」がわかりません。願わくば、何でもいいですから嬉しい愉しい・・・上げ潮の潮時を見つけましょう。
 【コンちゃん】 高槻は暑いですね。梅雨も明けてセミも鳴き出して…時の移ろいは止みませんね。
  蝉...鳴いていますね。地中では長く生きる蝉たちも 地上では僅か1~2週間の生命。先日、ガレージの脇で空を向き息絶えた蝉をみて、余りに儚く哀れで、泣きました。庭の植え込みを少し深く掘り、花梨の葉を数葉添えて埋めました。

 Rarudoさんへ SORAさん
 私も日を追うごとに小さな不調が増えています。まぁ、仕方ないのかなぁ・・と思いますが、希望は捨てずに元気はつらつな自分をイメージしています。お互い焦らずぼちぼち行きましょうね。
 SORAさんへ Rarudoさん
 励ましの優しい言葉をありがとうございます。検査で異常がなく命に別状がなくてもQOLの低い生活が続くのはとても辛いです。ですが、立ち止まりながらも前を向いてぼちぼち歩いていくとしましょうかね。
  この場を通して言葉を交わされ 嬉しいです。例の寛解オフ会、ぜひ実現しましょう。


                                 わが街の夕景

 The Sound Of Silence 明日に架ける橋(Bridge Over Troubled Water)
 2009年のS&G日本公演を大阪ドームで聴きました。往年の澄んだ響きがなかったのは淋しいことでした。しかしあの時代の空気を私の中に甦らせる素晴らしい公演でした。
 『君が落ち込んで街をさ迷い 夕闇が迫ってきたら 君の傍らに僕がいてあげよう 苦しみ悶える川に架かる橋のように 君の心を支えてあげよう』



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かんわきゅうだい 39 (叔母の旅立ち)

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 あまりに急な叔母の旅立ち

 19日、叔母が亡くなったと聞き帰省しました。先月訪ねた時、いつもと変わらず快活にあれこれ話をしていました。つい十日ほど前には、いつものように特に用件もない電話があったばかりです。病気をしていたわけでもなく余りに急な旅立ちでした。

 子がいなかったからでしょうか、昔から甥や姪をよく可愛がる叔母でした。話すといつも明るく笑いころげ、居心地の良さに私をはじめ甥や姪は帰省するたびに叔母を訪ねました。料理とお茶のお師匠さんとして近隣の若い人たちにも慕われていました。

 12年にわたり家で看病してきたつれあいに4年前に先立たれました。その頃からやや認知症の気配が現われ、十数人いる甥や姪は訪ねるたびに 「施設に入ることを考えようね」 と話していましたが、まだ日々の暮らしに困る程ではありませんでした。

 年齢に不足はありませんが...

 叔母は、亡くなる前日に腹痛を訴え掛かりつけ医を受診しました。腸閉塞と診断した医師は入院を奨め、渋々ながら甥に付き添われて市内で最も大きな病院に行きました。腸に吸引チューブを挿入し溜まった腸液や食べ物を排出する措置が取られました。
 
 「1週間ほど経過を見ますが、それで退院できるでしょう」 との診断に叔母もホッとしていたようです。しかしその夜、原因は不明ながら挿入したチューブが外れ翌午前11時、付き添った甥と偶々帰省中の叔母(実妹)に看取られ絶命しました。

 葬儀は、叔母のすぐ近所に住み最期を看取った甥が方々に連絡・手配を行い、同じく最期を看取った叔母が喪主を務めました。季節柄、時間に猶予がなく、お盆明けの交通事情の中、慌ただしい葬儀となりましたが、親族一堂に会し亡き叔母を偲びました。

 享年84。丈夫ではありませんでしたし年齢に不足もありません。しかし余りに無念の思いが残る急な旅立ちでした。焼き場では人の一生の儚さに心乱れるのが常とはいえ、骨上げで小さな壺に納まってしまった叔母にひとしきり涙がとまりませんでした。

 いつも大山に見まもられて...

 予定を繰上げた帰省となりました。グループホームの父は、殆ど寝たきりでゼリー食を少しと点滴で命を繋いでいます。同じホームにいる母は、通夜・葬式の日、「一緒に家に帰ろう」 と誘いましたが、「お父ちゃんが心配だから」 とホームに戻りました。

 冒頭の写真は、帰り途でみた早朝の大山です。夏山らしいやや素っ気ない雄姿と、峰にそって走る夏雲が印象的でした。年々過疎がすすむ郷里ですが、大山はいつも変わらず郷里の人々と暮らしを見まもり、私はいつも大山に見まもられ郷里を後にします。



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かんわきゅうだい 40 ( 美しい 暮しの手帖 )

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 NHK朝ドラ 「とと姉ちゃん」。たまに見る程度でしたが、「暮しの手帖」(ドラマでは「あなたの暮し」)が登場するあたりからよく見るようになりました。ものごころつく頃からわが家にいつもあった雑誌でしたから、私も何気に読んでいました。

 ドラマの各シーンに、さり気なく 「良き昭和」 の時代観が醸し出されています。ドアの閉め方、服のたたみ方、食卓を囲む光景、人々の言葉遣いなどそれぞれに細やかな演出が光っています。置き忘れたり投げ棄ててきた小さな宝が詰まっています。

 

 表紙は 絵、写真、グラフィックと変わりつつ いつも斬新!
 書店に懐かしい「暮しの手帖」が平積みされていました(上左)。「83」「Summer 2016」 と刻されています。かつての表紙ほど印象的ではありませんが、思わず中も見ず買ってしまいました。やはり広告のない分厚い雑誌ながら972円は廉いですね。

 創刊第一号
 ぱらぱらめくると付録がありました。「美しい暮しの手帖 第一号」 復刻版です(上中)。素晴らしい表紙に見とれました。ドラマにもあった 「直線裁ち」 のデザインが写真付き(下左)、「自分で作れるアクセサリ」 は絵付き(下中)で紹介されています。

 花森安治『美しいものは...』
 『美しいものは、いつの世でもお金やヒマとは関係がない。みがかれた感覚と、まいにちの暮しへの、しっかりした眼と、そして絶えず努力する手だけが、一番うつくしいものを、いつも作り上げる』。「自分で作れるアクセサリー」に記された言葉です。

 
  ※ 上左「直線裁ち」のモデルさんは、朝ドラの主人公のモデルである大橋鎮子さんその人です。

 流行を取り入れる前に
 「服飾の讀本」 と題した花森安治さんの結構!長い記事も載っています。たとえばスカートの丈について、「流行を取り入れる前に、日本人の體格にはどれくらいの長さが一番美しいか」 を考えてみる大切さについて書いています。これ、1948年の記事です。

 サマ変りした日本ですが...
 尤も、当時 「大根足」 と評された日本人の脚は、今や様変りしました。(誰でも!ではありませんが)細く長くしなやかな脚、髪を染め街を行き交う光景は、ここはパリ?ミラノ?と思います。花森さんがいま生きていれば「流行」についてどう書かれたでしょうね。

 

 ブルーファイアー
 いまドラマは 「商品テスト」 をめぐり展開しています。かつて石油ストーブが流行った頃、我が家は 「ブルーファイアー」 を購入しました。「暮しの手帳」 で高評価された日本製ストーブですが、アラジン 「ブルーフレーム」 のパクリとも言われました。

 時代の端境期 曲がり角
 そのあたりが、「舶来のパクリ」 から高品質で独創的な日本製品へと変わる境界であったように思います。高度経済成長で、「今日よりきっと良い明日」 を信じられる時代へと変わり、同時に旧い伝統や心、美しい言葉やマナーが棄てられ始めました。

 1948年「暮しの手帳」創刊時に流行った ”東京ブギウギ ”


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