Quantcast
Channel: デ某の「ひょっこりポンポン山」
Viewing all 587 articles
Browse latest View live

腎がんのメモリー 22 ( がん生存率 10年後 58% )

$
0
0
 初の本格的な「がん生存率」調査結果
 今月19日に発表された「がん生存率」調査。全がん協加盟全施設における初めての本格的な調査結果とあって、朝日新聞は翌20日に第一面トップで報じました。さらに26日には「がん10年生存率 どう見るか」と題して、更に詳しくフォローしました。

 14万件(5年生存率) 3万5千件(10年生存率)を「部位」別に調査
 調査では、2007年までの全症例を調査し、2004年~2007年に診断された約14万件の5年生存率を「部位」別、「施設」別に集計しています。また1999年~2002年の診断症例約3万5千件について初めて!10年生存率を算出しています。

 あくまで「過去の結果」、「今後の予測」ではありません
 これはあくまで「過去の結果」を集計したもので「これからの生存率」を予測するものではありません。その間、分子標的薬はじめ新しい治療法が開発され医療は大きく前進していますから、今後!についてはこの調査結果より良くなるものと考えられます。

 腎がんの10年生存率は62.8%
 なお、腎がんについてはⅠ~Ⅳ期の全症例平均で、5年生存率は65.9%、10年生存率は62.8%となっています。5年と10年を較べると「3.1%の差」となっていて、肝臓がんの5年と10年の差16.9%、乳がん8.5%に較べ、腎がんの差は小さいようです。
 ※ 腎がんの期別5年(10年)生存率
   Ⅰ期:97.5(91.3) Ⅱ期:81.6(76.4) Ⅲ期:71.3(51.8) Ⅳ期:18.5(13.8)

 がん細胞の悪性度調査はない?
 ただ、いわゆる悪性度(G1~G3)の分類による調査は見あたりません。私の場合、期別で言えば「Ⅰ」(初期)ですが、悪性度で言えば最悪のG3細胞がありました。手術時(2011年)のドイツのある論文では5年生存率が数%、10年生存率はゼロ!でした。



全国がんセンター協議会「がん生存率調査」
   http://www.zengankyo.ncc.go.jp/etc/
   http://www.gunma-cc.jp/sarukihan/seizonritu/seizonritu2007.html        
2007年以前に「がんと診断」された方のデータ(ご自身と同じ症例もわかります。
  ※ 但し5年生存率は2007年以前、10年生存率は2002年以前の方が対象。
   https://kapweb.chiba-cancer-registry.org/full

 にほんブログ村 病気ブログ 腎臓がんへ

【過去ログ目次一覧】
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f

吾輩も猫である 115 ( 時代の精神 )

$
0
0
 主人から「吾輩も・・・はどうした?」と促されては筆を執らざるを得ない。とは言うものの寒くて炬燵やエアコンで丸くなってばかりゆえ世の中の動きにはまるで無頓着・・・。仕方がないので 主人にインタビュー しながら世相を考えてみようと思う。

 

 社会とか時代を考えるようになったのは何歳頃?
 小学校の時から結構!社会に目を開いていたような気がする。小学校の低学年の頃はまだラジオ時代、戦争中に不明になった人の「ひとさがし」の番組が 戦争の臭いがして・・・妙に記憶に残る。高学年になるとTV時代、安保闘争のニュースに「なんでアンポンタンなん?」て訊いて笑われたりしたから「社会に目」も底はしれてるが・・・(笑) 他にも「ソ連が水爆実験」「東西冷戦」なんてニュースもそれなりに印象的やったなぁ。

 「皇太子ご成婚」もその頃では?
 ご成婚当時は皇室をやや軽んじる風があったように思う。例えば、「皇居のトイレ」なんて話がある。皇后さんが天皇さんをさがしてトイレに行くと音がしたので「へ~か?」と仰ったとか・・・。美智子さんがトイレに行くと先に皇太子さんが入っておられ、余りに長いのでシビレを切らし「デンカ!デンカ!もうコウタイシテンカ」と仰ったとか・・・。そんな風潮にあっても皇室はひたすら真摯に誠実に歩まれ国民の皇室観を変えられた。

 今、天皇ご夫妻はフィリピンの「無辜の民」の慰霊に・・・
 お二人ともご高齢ゆえ健康不安も囁かれる中、先年のサイパン訪問では「あまたなる命の失せし崖の下 海深くして青く澄みたり」と詠まれ、また今年の歌会始では「戦ひにあまたの人の失せしとふ島緑にて海に横たふ」と詠まれた。そして歴代天皇で初めて、日本人52万人、フィリピン人111万人が斃れたフィリピンへの慰霊の旅・・・。立憲の立憲たる平和憲法が揺らぐ今、日本の歴史において或る意味!最も輝く天皇ではないかと思う。

 
   フィリピンの戦没者慰霊塔にて    アキノ大統領主催の晩餐会にて (いずれも朝日新聞より)

 翻って日本国民の「時代」精神については如何?
 まあ大層なことは言えん。言えんが、言いたい。かつてヒトラーが台頭し世界中がナチスへの恐怖に襲われた時、そのヒトラーを笑い飛ばしたのがチャプリンの制作した映画「独裁者」だった。パロディはパロディでもスケールが大きく、そこには時代としっかり対峙した批判(風刺)精神がある。二十世紀の闘う文化人を代表する精神と言えよう。時は既に21世紀、この日本にチャプリンの精神を受け継ぐ批判精神の萌芽を望んでやまない。

 最近の政治について一言・・・
 まあ大層なことは言えん。言えんが、言いたい(さっきとおんなじやん!)。例えば政治とカネ。アマリと言えば甘利!の経産相は辞めるが、政治家がお金(甘い汁)に弱すぎる。潔く!辞職した? 録音されて逃げられんと悟っての辞職じゃイサギ悪い! こっそり録音するヤツも変!やけど、こっそりゲンナマを懐に入れ「記憶がない」ヤツはもっと変! そもそも税金による政党助成金があるのに企業(団体)献金があるのがも~~っと変! 

 ※ 主人のゴタク・・・キリがないので今回はこのへんで〆とする。

  中島みゆき「時代」を 八神純子のカヴァーで!
 

 にほんブログ村 病気ブログ 腎臓がんへ

【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0

かんわきゅうだい 19 ( パロディ )

$
0
0


 山は白銀/朝日をあびて/すべるスキーの/風きる速さ/飛ぶは小雪か/舞いたつ霧か/おおおこの身も/かけるよかける・・・。
 ご存知「スキー」ですが、私が小学生の頃によく歌ったのはこの歌詞ではありません。
 朝も早よから/弁当箱さげて/家を出て行く/親爺の姿/シャツはオンボロ/地下足袋はいて/帽子は底抜け/頭は百ワット・・・。
 これを友達と高歌放吟しながら通学しました。たぶん私のパロディ初体験でしょうね。

 

 仮名手本忠臣蔵
 前記の替歌は兎も角、バロディの真骨頂は反骨! 正面切って語れない思いを別の設定に置き換え、時の権威・権力に物申すのがパロディです。有名なのは「仮名手本忠臣蔵」・・・実在の大石内蔵助ではなく大星由良助と「仮名」を使い、「武士の鑑(かがみ)」では幕府のお咎めを受けるので「手本」とし、仇討ちを「忠臣」と称える物語に仕立てました。

 
              わが庭の蝋梅もすっかり葉がおちますます艶っぽくなりました(笑)

 ヒトラーをパロったチャプリンの映画「独裁者」
 チャプリン「独裁者」については、前項でシマジロウも記しています(吾輩も・・・115)。第二次大戦はなぜ起きたのか・・・。英仏はじめ欧州諸国がナチスドイツを怖れ腰が引けていたことが、ヒトラーの専横を許した背景の一つでした。チャプリンはそこに焦点をあて、ヒトラーを笑い飛ばし「ヒトラーなにするものぞ!」の気概を欧州の人々に広げたのでした。

 

 映画「独裁者」ラスト・・・床屋のチャーリーの演説
 映画「独裁者」のラスト。ヒンケル(ヒトラー)に間違えられた床屋のチャーリーは勇気をふりしぼって恋人ハンナに呼びかけるようにラジオで演説します。人種差別がいかに野蛮か、戦争と殺戮が人をいかに荒廃させているかと・・・。兵士たちの拍手喝采とラジオの前で泣き崩れる恋人ハンナ。私たちは果たしてチャーリーになれるでしょうか・・・。

 ヒンケル(ヒトラー)として演説する床屋のチャーリー(チャプリン)

 北の大地と冬椿
 一度もお目にかかったことのないある方が、いま床に臥せておられます。北国の自然と人間について、時に烈しく鋭利に、時に澄明にあたたかく、俳句に託して毎週おくりとどけてくださいます。その一昨日の「土曜俳句」より・・・『子が駆け出でる 鉄扉奥の 冬椿』。北国には咲かない吾が庭の蝋梅と、QPのPC画をおくらせていただきます。

 

 QP・・・WHO!?
 QPって・・・どんな人だろう?って思われるでしょうね。本職は画業ではなく、彼女自身は「フツ~のおばちゃんです」と。それでも自ずから描く絵に自身が浮きでることがあります。下の絵(中)の女性、トシはちょっとちがいますけど(笑)雰囲気はこんな感じです。サイトの事情で取り敢えず最後!となる絵(下右)をUPし感謝を捧げたいと存じます。

 

 冒頭の歌「スキー」・・・私もパロってみました。
  『政治は金銀/ワイロをもらい/しゃべる言葉の/虚ろなひびき/
     飛ぶはヤジか/湧き立つ怒り/おおお選挙に/かけるよかける』 

 にほんブログ村 病気ブログ 腎臓がんへ

【過去ログ目次一覧】
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f

かんわきゅうだい 20 ( Auld Lang Syne … 蛍の光 )

$
0
0

 「Auld Lang Syne」との出遭い 
 「Auld Lang Syne (Old Long Since)」を原語で初めて聴いたのは高校1年の春休みの頃でした。その頃、郷里のローカル・ラジオから流れたこの歌に、今で言う「はまった」のでした。レコードを漁って手に入れ、古書店で原詩付の楽譜を買いました。

 
                             NHK「マッサン」より
 懐かしく・・・あらたな感慨をもって 
 今、その懐かしいレコードも楽譜も手許にないのは、その春、遠くに転校した友を駅に見送り、餞に贈ったからです。NHKの朝ドラ「マッサン」で当時のことを懐かしく思い出しました。そして今、また異なる感慨をもって・・・この歌を聴いています。

 

  スコットランド語と英語から邦訳された歌詞を見て、いま思うところをかさね、
  私なりにアレンジしてみました(タイトルを「祈りの光」にかえて・・・)。

  かつて ともに語り合った日々を すっかり忘れていました。
  それほど・・・永い年月が経ったのでした。

  あなたと過ごした あの懐かしい日々を思いおこし 
  私たちの懐かしいあの日々のために グラスを傾けたいと思います。

  グラスは 当時そうであったように 一息にのみほします。
  あなたと 私が ともに慈しみあった日々に感謝をこめて・・・。

  山の裾野を駆けまわり ひなぎくの花を摘んだことを憶えていますか?
  思えば 私たちは そのように人生の野を駆けまわってきたのでした。

  朝早くから日の暮れるまで 小川のほとりを 広い海辺を 
  ふたりで ただ黙々と歩きつづけた日々を 懐かしく思いおこします。

  いま もういちど なみなみと注いだグラスを のみほします。
  ふたりの 遠く 懐かしく 愛しき日々 甦れと・・・。 

 
    境港の岸壁にて(叔父「〇〇興美」作)      日本海・・・弓が浜より 大山を眺む


 にほんブログ村 病気ブログ 腎臓がんへ

【過去ログ目次一覧】
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f

かんわきゅうだい 21 ( 亡き友に捧げる 「のど自慢」 )

$
0
0


 亡き友の無念を晴らす?
 亡き友 ※ は「のど自慢」オタクでした。何度も・・・県内の都市は勿論、隣県で開かれても予選会に出場しました。しかし遂に本番には出られませんでした。その彼の無念を晴らすべく・・・いえ、私は歌うのは無理! 予選会と本番の様子をルポして彼の供養とします。
  ※ 「亡き友をたずねて」 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23cd629d23c8bbafa7648ecb035c3ab6

 数少ない生!放送
 TVではニュースとスポーツ中継以外は殆どが録画で放送されます。その数少ない生!本番で放送されている日曜お昼のNHK「のど自慢」。今日(2/7)の放送に先立ち、昨6日の予選会に参りました。本番は整理券が必要ですが、予選会は出入自由です。

 狭き門 ・・・ 1400分の250! 250分の20!
 本番に出場できる20組に対して、申込総数1400組から250組が予選に出ました。本番以上に短い時間にアピールの限り!を尽くします。終わるまで5時間近く・・・自分の出番が終わっても帰れません。最後の発表時に残っていないとアウト!ですから・・・。

 

 「はまった!」のもムベなる哉
 それにしても会場の熱気は凄かった! 超満員!の会場中がノリノリ・・・ただの予選会とは思えません。衣装も本番!を想定してそれぞれの着想が表れ、会場には予選会なのに!横断幕、プラカードの応援がいっぱい! 亡き友が「はまった!」のもムベなる哉。

 16Kテレビの前で・・・
 予選のステージの模様は、30分遅れで随時、ロビーの巨大な(16K)画面、20台のスピーカーの音に囲まれ検証?できます。出場した若い女性がその画面を見た後、しゃがみこみました。どうした?と駆け寄ると「感動で身体が震え・・・」たのだそうです。 

 20組に選ばれたものの試練は はかり 知れん?
 夕方5時、20組の発表がありました。会場中が昂奮のルツボ・・・です。選ばれた人がステージに上ると、まるで身内に送るような声援、拍手・・・。そして選ばれた20組には軽食が用意され、更に3時間ほど事前取材や音のキーあわせなどがつづけられました。

 
  本番前 ロビーにあふれる人、人…       この一角に私も・・・(笑)      のど自慢土産?

 「同窓会」もできる和気アイ!アイ!
 翌日の本番は12:15~なのに、なんと!7:45分集合。中学生には保護者同伴!が求められます。早速、カメラテスト、生!バンドとの音あわせなど入念なリハーサル・・・。出場者はみなライバルではなく、のど自慢オタクにふさわしい和気アイ!アイ!

 テポドン? 発射!? 生放送は後日・・・録画に?
 と、ここで「北朝鮮のテポドン発射により後日、録画になるかも・・・」の情報が入りました。が、なんとか「35分遅れ」で生放送されることに決定、拍手・・・。会場の外には整理券をもった1200人余が続々集まり始め、本番1時間前に入場が始まりました。

 NHKのスタッフの数
 半時間前にはディレクターはじめスタッフ全員が会場を盛り上げます。なんとNHKスタッフの数たるや60人余。受信料が高いのは・・・否!さすが看板番組! そして秒読み、キュー! ゲストの吉幾三さんは無精髭、瀬川瑛子さんは金髪でごト~ジョ~! 

 瀬川瑛子さんて・・・お人柄がステキでした
 まあ本番は・・・いつも見る光景そのままです。しかし、本番が終わった後、ど~なるか?ご存知ないでしょ? 教えます! ゲストが各2曲、フルコーラスで歌います。瀬川瑛子さんは短時間に衣装を替えて登場・・・彼女のサービス精神、優しさが際立ちました。

 と言うわけで、ナンテことではありませんが、コンナことでした。亡き友も歓んでくれたかな?・・・まあ、出たわけでもなく、そこまではない!か・・・。出られんで・・・許せ!

 さて明日から4~5日介護帰省です。母にケアハウス(有料老人ホーム)に入って貰うためのツメ! 果たして円満に行くかどうか・・・誰か 効果あるツメの垢くださ~い!

 

 にほんブログ村 病気ブログ 腎臓がんへ

【過去ログ目次一覧】
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f

吾輩も猫である 116 ( 遠き山に日は落ちて )

$
0
0

 猫が好きでたまらない人がいれば、猫が苦手で見るだけで後ずさりされる方もいる。で、たまには猫ぬきの「吾輩も・・・」と奥床しいところを見せることにした。が、しかし、それでは余りに味気ない。ここはQPの新作を華やかにUPすることといたしたい。

 
      まるで音譜を紡ぐような・・・「糸」       そろそろ膨らみはじめたころ・・・「桃娘」   

 今回は主人とその姉が帰省
 今回の帰省には、吾輩も細君も同行していない。京都に住む主人の二つ上の姉が同行した。いつもなら主に父親を介護するための帰省なのだが、今回は独り暮らしをしている母親にケアホーム(サービス付高齢者住宅)に入って貰うことが主な目的であった。

 ショートステイ~ケアホーム大作戦
 先月、一時!歩けなくなった母親は急きょ「ショートステイ」に・・・。その際、ケアマネさんから主人に「これを機にお母様にケアホーム入居を勧めては?」と提案された。ダメモトで母親に勧めると、意外なことに「仕方ない」と。今回はそのツメ!である。

 
       蒜山高原の山並み               米子道出口より大山を眺望

 思い遣りも・・・有難迷惑!
 お天気が心配されたが、およそ300km・・・山越え!にチェーン規制もなく快適なドライブだった由。途中、姉の携帯がなんども鳴るのは母親から・・・。いつもそのようにして道中の無事を確認する。自分勝手の思い遣り・・・まったくもって有難迷惑ではあろう。

 中国道:落合JC より 米子道:蒜山~米子西IC~境港  
 蒜山(ひるぜん)にはかなりの雪が残り、山並みが陽光に映え「なんども見ているけど、こんなに美しいのは初めて」と・・・。やがて大山の姿が見えてくると米子道を降り一般道に入る。大山は後方に去り前方に出雲半島の山並み、右手に日本海を見ながら境港へ。


       日本海側から眺望する「伯耆富士」と称される大山 やや霞みがかかっていた

 ちゃんと診ていない医師
 主人の母親は先月15日、整形外科で「偽痛風」と診断されたが良くならず、再診では「血行障害」。その時点でショートステイに入る。やや快方に向かうも痛みが取れない。今回の帰省に際し大きな病院で診察をうけ「親指の付根にヒビ」が判明。嗚呼!

 しぶしぶながら・・・「入る」
 「ヤブめ!」と医者に立腹し、母親が可哀想になった主人だが、このチャンスは見逃せない。主人の姉とも協力して様々な手続き(なんとまあ提出書類の多いこと)や入居に必要なものを買い揃え、既成事実を作る。するとさすがの母親もしぶしぶ・・・「入る」。 

 
   隠岐航路の船と後方に森山レーダー基地       妖怪ロードの鬼太郎、ねずみ男 

 終の棲家で女子会
 ケアハウスは「終の棲家」に近い。母親が入るのは3Fで、20室がすべて満室。80代の女性数人が談話室で女子会をされていた由(笑)。主人「母も仲良く愉しく過ごしてくれればいいが・・・」。まあ母親もダテにトシはとっていない、と思うことだにゃ。

 9.11再現!?
 下の写真は夢みなとタワー。上空をひっきりなしに(数分毎に)自衛隊機が飛び、偶々カメラを向けると、タワーに自衛隊機が突入・・・? 「9.11」の映像を見たようで、主人「ぞっとした」由。帰省すると空の騒音がやけに気になる主人である。

 
                               タワーに自衛隊機突入?
 グループホームの父親を訪ねる
 母親の新居入り?が漸く一件落着し、父親のいる認知症対応のグループホームへ。父親は、座っている時も食事中でも殆ど「目を閉じて」ばかり・・・。時々、片目だけ開けるので、姉は「ウィンクした」と歓ぶが、主人は「なんでもいいから喋ってほしい」。

 春が近づいている
 所期の目的を達成して、主人も気持ち晴れやかに帰途についた。来るときは冠雪していた大山が、帰る時は雪も殆ど消えていた由。春が近づいているのだ、海にも山にも主人にも・・・。中国道「加西」ではジェット雲が碧空を大胆にクロスして駆け抜けた。

 
    帰途の米子道入口から眺む雪なき大山    中国道「加西」の碧空をクロスするジェット雲   

    「遠き山に日は落ちて」
  遠き山に日は落ちて 星は空を散りばめぬ きょうの業をなし終えて
  心かろく やすらえば 風はすずし この夕べ いざや楽し まどいせん
  闇に燃えし かがり火は 炎いまは 静まりて 眠れやすく いこえよと
  誘うごとく 消えゆけば やすき御手に護られて いざや楽し 夢を見ん
 

                       日本海側から弓ヶ浜の松林と中国山脈を眺む   

 

 にほんブログ村 病気ブログ 腎臓がんへ

【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0

吾輩も猫である 117 ( マルタの猫たち )

$
0
0
 

 13年前の映像・・・
 先夜、主人が「おまえの仲間達を見るか?」「西洋の猫を知っといても損はない」などとゴタクを言い見せてくれた録画「マルタの猫~地中海・人と猫の不思議な物語~」。13年も前に放送されたものの再放送なので、登場する猫たちはもしかしてもうあの世に・・・。

 マミタス嬢?と吾輩
 案内役は中川翔子さん。歌手・声優・イラストレーターと多彩な顔をもつ彼女、猫好きでも知られ彼女の愛猫マミタスをモデルにアニメ化している。そのマミタス、女子なのであるが、どう考えても吾輩にそっくりで親近感をおぼえずにはおれまセ~ヌ川(上右)

 

 キャットマン!マヌエル青年
 この物語(ドキュメント)にはマルタ島の様々な愛猫家が登場する。その主役級が「キャットマン」と呼ばれる青年マヌエル(上左)。仕事する風でもなくスーパーでキャットフードを買っては猫に配ってまわる。稼ぎはなさそうで様々な援助を得て?猫に貢ぐ・・・。

 マルタ島にからんで少し・・・
 蛇足ながらマルタ島は地中海の島国だが、イタリア語でもフランス語でもない。長く英国の植民下にあり英語が公用語である。もう一つ蛇足ながら、主人がリタイアする前に一度リタイアしかけた時、細君が「リタイア記念旅行」に提案したのがマルタ島であった。

 

 心やさしい母子
 上左はウィンツくん11才。上右は彼の母親といっしょに夜の公園にマヌエルを訪ねるシーン。彼女は日本人・イタリア人・アメリカ人・フィリピン人とつぎつぎ結婚(同棲)し、ウィンツはイタリア人との間に生まれた。二人はマヌエルにそっと紙幣を渡し抱擁する。

 

 捨てられた子猫を救う女性
 ヴァネッサ・レッドグレイヴに少し似ているバーバラ(上左)は、英国から島に移り住み、捨てられた子猫を救う活動をしている。公園の茂みで見つけた子猫の腹(上右)の黒い斑点は実はすべてノミ・・・。身体を洗った後、数百匹のノミをピンセットで取り除いている。

 

 島内には数十万の猫がいる(住人の数の倍?)
 この子(上左)がバーバラに救われた子猫の半年後の姿。虐げられ傷ついた心身が少しずつ癒され表情に人間らしさ、否!猫らしさを取り戻しつつある。上右はマヌエルが缶詰を開ける音!に反応し寄ってきた白い猫。まぁ島内数十万の猫のごく一部ではある。

 

 再放送はBSプレミアムで18日1:45am~ 
 まあ詳細をここで語るより番組を視ていただくに限る。再放送は、BSプレミアムにて今月18日(木)午前1時45分~3時28分である。時刻が時刻ゆえ録画をお奨めしたい。なお番組の一部が You tube.にてUPされているので併せてご紹介しておく
 
 

 にほんブログ村 病気ブログ 腎臓がんへ

【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0

かんわきゅうだい 22 ( 次世代に伝えたい名?曲 )

$
0
0

 今回は少し趣向を?変えて・・・
 先夜TV放送された「次世代に伝えたい名曲」。聴きながら、「そう!そう!」「いい!いい!」とか、逆に 昔も今聴いても、やっぱり変!とか、感慨は様々・・・ひとそれぞれの感じ方ですね。
 今回はややネガティブな?感想になります。だから・・・と言うわけではありませんが、猫偏重!と思われている?当ブログ、今回はQP描く可愛いくてカッコいいワンちゃんをご紹介します。

 

 三橋美智也「星屑の町」 ・・・ ゴスペラーズ「星屑の"街"」ではありません
 『両手をまわして/帰ろう/揺れながら/涙の中を/たった一人で・・・』。昔、郷里で「音楽の風車」というラジオ番組でよく聴きました。なんで『両手をまわして』るん? 改めて聴き歌詞を見ても、よくわかりません。え? ただ肩がこっていただけ?

 美空ひばり 「柔」
 私、高校で軟式テニスをしていました。いわゆる「あがり症」で、試合前は緊張でガチガチ・・・。そこに美空ひばりさんが『勝つと思うな/思えば負けよ』。なんという救い! 弱い私、ごく自然に「勝てると思わない」人でした。でも、やっぱり負けましたワ。

 キャンディーズ「春一番」 
 『雪がとけて/川になって/流れてゆきます/つくしの子が/はずかしげに/顔をだします/もうすぐ春ですね/ちょっと気取ってみませんか・・・』。初々しい乙女が、春を迎えちょっと色づき恋も芽生えて・・・。でも「春一番」って、あの!突風ですよね。

 小柳ルミ子 「瀬戸の花嫁」
 『瀬戸は日暮れて夕波小波/あなたの島へお嫁にゆくの』・・・ここまではノープロブレム。『若いと誰もが心配するけれど/愛があるから大丈夫なの』・・・大人って「愛があるから大丈夫」って言う若い人を、危なっかしくて見てられないんですよねぇ。

 都はるみ 「北の宿から」
 『あなた変わりはないですか/日毎寒さがつのります/着てはもらえぬセーターを/寒さこらえて編んでます/女心の未練でしょう/あなた恋しい北の宿』。かの淡谷のり子さんは「着ては貰えないセーターをなんで編むのよ」と。蓋し名言でござります。

 坂本九 「上を向いて歩こう」
 日本最初のゴールデンディスク、世界にヒットした歌です。『上を向いて歩こう/涙がこぼれないように・・・思い出す夏の日/一人ぼっちの夜/幸せは雲の上に/幸せは空の上に...』。あの夏の日、御巣鷹の空で帰らぬ人となることと思いもよらず・・・合掌。

 

 小椋佳(布施明) 「シクラメンのかほり」
 『真綿色したシクラメンほど/清しいものはない/出逢いの時の君のようです/ためらいがちにかけた言葉に/驚いたようにふりむく君に/季節が頬を染めて/過ぎてゆきました』。シクラメンは漢字で「豚草」、驚いたように振り向き頬を凍らせて逃げてゆきました。

 由紀さおり 「手紙」
 勿論?アンジェラ・アキさんの「手紙」ではありません。『死んでもあなたと暮らしていたいと/今日までつとめたこの私だけど/何が悪いのか今もわからない・・・涙で綴りかけたお別れの手紙』。死んだら一緒には暮らせませんて、なんぼ好きかて・・・。

 ジェリー藤尾 「遠くへ行きたい」
 『知らない町を歩いてみたい/どこか遠くへ行きたい・・・遠い街 遠い海/夢はるか一人旅/愛する人とめぐり逢いたい/どこか遠くへ行きたい』。そんなに行きたいんやったら行けばいいのに・・・。遠くに行ってどうやったんかいなぁ・・・と訊いてみたいです。

 八代亜紀 「雨の慕情」
 『心が忘れたあの人も/膝が重さを覚えてる/長い月日の膝まくら・・・憎い恋しい/憎い恋しい/めぐりめぐって今は恋しい/雨々降れ降れもっとふれ・・・』。なぜか連想してしまうのが『雨々降れ降れ母さんが/知らない男と歩いてる/ぴちぴち ちゃぷちゃぷ・・・』。

 加山雄三 「君といつまでも」
 『二人を/夕闇が包むこの窓辺に/明日も素晴らしい幸せが/来るだろう/君の瞳は星と輝き/恋するこの胸は/炎と燃えている/大空染めて行く/夕陽色あせても/二人の心は/変わらない/いつまでも』。二人の心もびみょ~に変わって行くのが現実かなぁ。

 辺見マリ 「経験」
 『やめて!愛してないなら/やめて!口づけするのは・・・悪い人ね/わかってても貴方に逢うと/イヤと言えないダメなあたし・・・だから今日こそ/嫌いにさせて!離れさせて!』。番組ではなく 私が伝えたい? 変見マリ、否! 辺見マリ「敬虔」、否!「経験」。

 山本リンダ 「どうにもとまらない」
 『噂を信じちゃいけないよ/私の心はウブなのさ/いつでも楽しい夢を見て/生きているのが好きなのさ・・・あぁ蝶になる/あぁ花になる・・・もうどうにもとまらない』。山本ヘンダ、否!山本リンダ「どうにもとまらない」前に、この変!で「おひらき」とします。 

  

 にほんブログ村 病気ブログ 腎臓がんへ

【過去ログ目次一覧】
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f

かんわきゅうだい23 ( 名曲断想1 )

$
0
0

 前号「かんわきゅうだい22」ではやや顰蹙を・・・。名誉挽回?に同じくBSで「次世代に伝えたい名曲」と紹介された曲から、私の「断想」をUPします。「2」があるかどうか・・・取り敢えず「名曲断想1」。
 なお、いつもはパラグラフ毎にほぼ同字(行)数としていますが、今回は無理・・・(笑)。なお!なお!この季節にふさわしく冒頭は(復活した)QPの絵で和んでいただければ幸いです。

 

 石川さゆり「津軽海峡冬景色」
 『上野発の夜行列車おりた時から青森駅は雪の中』。これまでの歌謡曲にこんな歌詞はありませんでした。冒頭のこの散文のような一節こそ阿久悠の天才!なのだと思います。
 『・・・北へ帰る人の群れは誰も無口で/海鳴りだけをきいている/私もひとり連絡船に乗り/凍えそうな鴎見つめ泣いていました・・・さよならあなた私は帰ります/風の音が胸をゆする泣けとばかりに/ああ津軽海峡冬景色』。
 妻が函館の出身で、私もかつてしばしば青函連絡船に乗りました。青森で降り連絡船を待つ人の群れは、本当に無口です。心がちぎれるほどこの詞が迫ってまいります。

 フランク永井「君恋し」
 『宵闇せまれば/悩みは涯なし/乱るる心に/映るは誰が影/君恋し/唇合せねど/ 涙はあふれて/今宵も更けゆく』。
 文語調でなければこの歌は歌えません。作曲は佐々紅華、その恋人だった高井ルビーの詩 “木枯らし吹きて想いは深し/夕日は沈みてあわれを誘ふ/君恋しわが胸は燃ゆる” をもとに時雨音羽が作詞しました。
 フランク永井さん。交通事故で頭に重傷を負いました。一命はとりとめたものの以後言葉を喪い、いつも子どものように、ニコニコと笑っていたそうです。
  ※ ある方からメールを頂き「交通事故ではなく自殺未遂だった」と・・・。存じませんでした。
   本文は敢えて削除・訂正せず、追記といたします。ありがとうございました。

 ちあきなおみ「喝采」
 『いつものように幕が開き/恋の歌うたう私に/届いた報らせは/黒い縁取りがありました/あれは三年前/止めるあなた駅に残し/動き始めた汽車に/独り飛び乗った/ひなびた町の昼下がり/教会の前に佇み/喪服の私は/祈る言葉さえ喪くしてた』。
 夫を亡くした彼女にはもう歌う力はなかったのでしょう。しかしファンには余りに突然の消え方でした。彼女の最大のヒット曲である「喝采」、そのタイトルの華やかさとは裏腹に、ここに歌われた言葉と彼女の去り際とが余りに符合し重なり合います。

 水原弘「黒い花びら」
 『黒い花びら静かに散った/あの人は帰らぬ遠い夢/俺は知ってる/恋の悲しさ恋の苦しさ/だから だから もう恋なんかしたくない/したくないのさ』。
 小学生の頃に聴きました。第一回のレコード大賞受賞曲です。当時、子どもたちは茶化して 「くぅ~ろぉぃ~歯並びぃ~」 などと歌っていました。私には凄いおじさん!の印象が強いのですが、42歳の若さで病死しました。私の息子の歳とそう変わりません。

 森進一「襟裳岬」
『北の街ではもう/悲しみを暖炉で燃やし始めてるらしい』。“悲しみを暖炉で燃やし”なんていう詞は阿久悠にしか書けません・・・と思ったら、岡本おさみ作詞でした。作曲はご存知!吉田拓郎です。彼は作曲した作品はわざわざ音(デモテープ)にして提供します。後日、実際に編曲されたトランペットのイントロを聴きひっくり返ります。想像を超える編曲に“演歌ってそういうことか”と納得!したそうです。
 『わけのわからないことで悩んでいるうちに/老いぼれてしまうか/黙りとおした歳月を/拾い集めて暖めあおう/襟裳の春は何もない春です・・・寒い友達が訪ねてきたよ/遠慮はいらないから暖まって行きなよ』。
 同じ北海道でも、立待岬(函館)などはまさに絵になる風景ですが、襟裳岬に行くと、ほんとうに!何もない岬で、改めてこの歌詞を思います。何もない岬の何もない春、“黙りとおした歳月を拾い集めて暖めあおう”の詞が心にしみます。

  
                  ※「襟裳岬」について語るのは・・・8分45秒~です。

 さだまさし「精霊流し」
 『去年のあなたの想い出が/テープレコーダーからこぼれています/あなたのためにお友達も集まってくれました/二人でこさえたお揃いの浴衣も/今夜は一人で着ます/線香花火が見えますか空の上から/約束通りにあなたの愛したレコードも/いっしょに流しましょう /そしてあなたの船の後をついて行きましょう』・・・日記のような、ひとり語りのような、この不思議なスタイルは、さだまさしのオリジナルです。
 『あなたの愛した母さんの今夜の着物は浅黄色/僅かの間に年老いて淋しそうです』
  「浅黄色」の一語にすべての情景が凝縮され終連に繋がります。
 『人混みの中を縫うように静かに時間が通り過ぎます/あなたと私の人生を庇うように』

 イルカ(伊勢正三)「なごり雪」
 『汽車を待つ君の横で/僕は時計を気にしてる/季節はずれの雪が降ってる/東京で見る雪はこれが最後ねと/淋しそうに君がつぶやく/なごり雪も降る時を知り/ふざけすぎた季節のあとで/いま春が来て君はきれいになった/去年よりずっときれいになった』。
 いま春が来て君はきれいになった/去年よりずっときれいになった・・・この歌、この一節がすべて!でしょうか。この歌をもとに作られた映画(大林宣彦監督)も観ました。主演の須藤温子さん、その後お見かけしませんが、惹かれる女優さんでした。
 『動き始めた汽車の窓に顔をつけて君は何か言おうとしてる/君の唇が“さよならと”動くことが怖くて下を向いてた・・・君が去ったホームに残り落ちては溶ける雪を見ていた』。70年代に青春を送った者には じ~んときます。個人的には73年春、京都駅にて・・・。
  
 沢田研二「時の過ぎ行くままに」
 『あなたはすっかり疲れてしまい/生きてることさえ厭だと泣いた/壊れたピアノで想い出の歌/片手で弾いては溜息ついた/時の過ぎゆくままにこの身をまかせ/男と女が漂いながら/堕ちてゆくのも幸せだよと/ふたり冷たいからだ合わせる』・・・このタイトルの、沢田研二が主演した連続ドラマを憶えています。三億円事件の犯人の役、そのデカダンスな行動と沢田の個性がよく溶けこんでいました。
 『からだの傷なら治せるけれど/心の痛手は癒せはしない/小指にくいこむ指輪をみつめ/あなたは昔を想って泣いた/時の過ぎゆくままにこの身をまかせ/男と女が漂いながら/もしもふたりが愛せるならば/窓の景色も変わって行くだろう』。
 護憲の歌とも言われる「この窮状」を歌った沢田研二の「還暦全国ツァー」は大阪ドームでナマで聴きました。歌手としても役者としても人間としても私は沢田研二が好きです。

 西田佐知子「アカシアの雨がやむ時」
 『アカシアの雨にうたれて/このまま死んでしまいたい/夜が明ける日がのぼる/朝の光のその中で/冷たくなった私を見つけて/あのひとは涙を流してくれるでしょうか』。
 五木寛之「青春の門」の世代、必然的に60年安保の世代は、この歌が「こころの闘争歌」だったと仰います。
 『アカシアの雨に泣いてる/切ない胸はわかるまい/思い出のペンダント白い真珠のこの肌で/淋しく今日も暖めているのに/あの人は冷たい目をして何処かへ行った』。
 こんなとき、こんな女性に、冷たい目をして何処かに去る男は・・・男じゃない! と力んでみたところで、仕様がありませんね。柴田翔「されど我らが日々」のラストでも「去り」ますけど、あの展望なき小説では唯一「旅立ち」の匂いに救われるのですが・・・。
 『アカシアの雨がやむ時/青空さして鳩が翔ぶ/紫の羽の色/それはベンチの片隅で/冷たくなった私のぬけがら/あの人をさがして遙かに翔び立つ影よ』。
 哀しいまでに空しい最期のとき。にもかかわらずその光景はこの世のものと思えない、まるで臨死体験のような煌びやかな世界に思われてきます。西田佐知子さんの(声の)表情に、そのとき微かに笑みが浮かぶのを感じてしきりに愛おしく思いました。

 

 にほんブログ村 病気ブログ 腎臓がんへ

【過去ログ目次一覧】
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f

かんわきゅうだい 24 ( 名曲断想2 )

$
0
0
 QPの絵を歓んでくださる方がたくさんいらっしゃいますので、今回は「クロQ」(クローズアップQP)としました。現在、新境地を拓こうとアーティスティックに闘っています。ご紹介するのは数年前の旧作ながら、それでもやっぱりいつも新しい!

 

 荒木一郎 「空に星があるように」
 こんな歌手、知らない!かもしれませんね。風采の上がらない、それでいて少しデカダンで、ときに危険な匂いをまきちらす人でした。
 『空に星があるように/浜辺に砂があるように/ボクの心に/たった一つの小さな夢が/ありました・・・風が東に吹くように/川が流れて行くように/時の流れに/たった一つの小さな夢は/消えました』。
 高度経済成長、右肩上がりの時代でした。そんな時代のそんな社会の片隅に咲いた一輪の名もない花のような歌でした。
 『淋しく淋しく星を見つめ/ひとりでひとりで涙にぬれる/何もかもすべては/終わってしまったけれど/何もかもまわりは/消えてしまったけれど・・・空に星が あるように/浜辺に砂があるように/ボクの心にたった一つの/小さな夢がありました』。

 和田アキ子 「あの鐘を鳴らすのはあなた」
 好きな歌手ではありません。歌も巧いとは思いません。しかし阿久悠のこの詩に心がしびれました。「希望の匂いがする」・・・確かに私たちは人の匂いを嗅ぎながら時代を生きてきました。しかし、それは人の匂いではなく希望の匂いだったのだと・・・。
 『あなたに逢えてよかった/あなたには希望の匂いがする/つまずいて傷ついて泣き叫んでも/さわやかな希望の匂いがする/街はいま眠りの中/あの鐘を鳴らすのはあなた/人はみな悩みの中/あの鐘を鳴らすのはあなた』
 そのように生きながら、時代と社会への不信と不審は容易に消えない若者たち・・・。その心の砂漠の中で、少しずつ取り戻した「信じたい心」ではありました。
 『あなたに逢えてよかった/愛しあう心が戻ってくる/優しさやいたわりや触れあうことを/信じたい心が戻ってくる/街はいま砂漠の中/あの鐘を鳴らすのはあなた/人はみな孤独の中/あの鐘を鳴らすのはあなた』

 八代亜紀「舟歌」
 これも阿久悠。よほど相性が良いのでしょう。映画『駅 STATION』(1981年)の中では、居酒屋で高倉健と倍賞千恵子がNHK紅白歌合戦を観ているシーンに登場します。
 『お酒はぬるめの燗がいい/肴は炙ったイカでいい/女は無口なひとがいい/灯りはぼんやり灯りゃいい/しみじみ飲めばしみじみと/想い出だけが行き過ぎる/涙がポロリとこぼれたら/歌い出すのさ 舟唄を・・・沖の鴎に・・・』
 ひと気ない駅前の飲み屋。映画には珍しく十数分の長まわし・・・。「あたしも飲んじゃお」と手酌する倍賞千恵子。出遭いと、やがてくる悲劇のなんという前触れ・・・。
 『店には飾りが無いがいい/窓から港が見えりゃいい/はやりの歌など無くていい/ときどき霧笛が鳴ればいい/ほろほろ飲めば ほろほろと/心がすすり泣いている/あの頃 あの娘を 思ったら/歌い出すのさ 舟唄を・・・ぽつぽつ飲めば ぽつぽつと/未練が胸に舞い戻る/夜ふけて淋しくなったなら/歌い出すのさ舟唄を ルルル・・・』

 

 千昌夫「北国の春」
 高度経済成長を象徴した東京オリンピック。「減反」で百姓が百姓として生きることが難しくなった時代、現金収入を求め北国の男達は都会の工事現場に出稼ぎに・・・。
 『白樺 青空 南風/こぶし咲くあの丘/北国の ああ 北国の春/季節が都会ではわからないだろうと/届いたおふくろの小さな包み/あのふるさとへ帰ろかな 帰ろかな』
 ふるさとに残る農家の女たちは、淋しさをまぎらすためにみんなで集まり、小さく手拍子をしながら「北国の春」を歌っていたのでした、春を待ち焦がれつつ・・・。
 『山吹 朝霧 水車小屋/わらべ唄聞こえる/北国の ああ 北国の春/兄貴も親父似で無口な二人が/たまには酒でも飲んでるだろか/あの故郷へ帰ろかな 帰ろかな』

 小椋佳「愛燦々」
 小椋佳の歌の中では好きな歌ではありません。No.1を上げれば「さらば青春」です。しかし小椋佳の語りに似たこの歌をなぜかはずし難く思うのです。
 『雨潸々とこの身に落ちて/僅かばかりの運の悪さを恨んだりして/人は悲しい 悲しいものですね/それでも過去たちは優しく睫毛に憩う/人生て 不思議なものですね』
 人生の悲哀を語りつつ、斯く穏やかに春の陽射しのように歌う「愛燦々」。どこか違和感を覚えつつ、どこか優しく包まれてしまう心地良さ・・・。
 『風散々とこの身に荒れて/思い通りにならない夢を失くしたりして/人はか弱い か弱いものですね/それでも未来たちは人待ち顔をして微笑む/人生て 嬉しいものですね・・・愛燦々とこの身に降って/心ひそかな嬉し涙を流したりして/人はかわいい かわいいものですね/ああ 過去たちは優しく睫毛に憩う/人生て 不思議なものですね』

 島倉千代子 「人生いろいろ」
 小泉純一郎氏が総理のとき、この歌詞を引用し話題を集めました。彼は、オペラや歌舞伎など古典芸能・芸術に造詣も関心も深いひとですから、やや意外でしたが・・・。
 『死んでしまおうなんて悩んだりしたわ/バラもコスモス達も枯れておしまいと/髪を短くしたり強く小指をかんだり/自分ばかりをせめて泣いてすごしたわ/ねぇおかしいでしょ若い頃/ねぇ滑稽でしょ若い頃/笑い話に涙がいっぱい/涙の中に若さがいっぱい』
 島倉千代子は、生きている時は散々陰口を叩かれた歌手でした。しかし「最期の声」を聴いた人には陰口も跡形なく霧散したでありましょう。彼女にふさわしい歌でした。
 『恋は突然くるわ 別れもそうね/そして心を乱し神に祈るのよ/どんな大事な恋も 軽い遊びでも/一度なくしてわかる胸のときめきよ/いま輝くのよ私たち/ いま飛び立つのよ私たち/笑いばなしに希望がいっぱい/希望の中に若さがいっぱい・・・人生いろいろ 男もいろいろ/女だっていろいろ 咲き乱れるの』

 もんたよしのり「ダンシング・オールナイト」
 学生時代、まだブレイクする前の彼の歌を何度か聴きました。暗い表情の若者が学ランのような衣装を纏いブルースのようにフォークを歌っていました。
 『甘い時 はずむ心/一夜のきらめきに揺れる/キャンドルがうるむ瞳の中で/ 無邪気に踊ってみせる・・・独り言 吐息ひとつ/それだけで崩れてしまう/危な気な恋と知らず/ぬくもりを手さぐりしてた・・・この店で最後の夜を/どちらからともなくそう決めて/想い出をなぞるように踊る/初めて会った夜のように』
 「おいらの空は鉄板だ」と言う地下鉄工事の歌を歌っていた彼。「ダンシング・・・」のサビ!にこめられた呪いのような歌ごえは、昔のままのもんたよしのりでした。
 『Dancin'all night 言葉にすれば Dancin'all night 嘘に染まる Dancin'all night このままずっと Dancin'all night 瞳を閉じて』

 

 BORO「大阪で生まれた女」
 10年ほど前、ぶらりと亀岡(京都府)の道の駅に寄った際、ホールで開かれていたBOROの小さなコンサートに出遭いました。市PTA主催の無料のコンサートでした。
 『踊り疲れたディスコの帰り/これで青春も終わりかなとつぶやいて/あなたの肩を眺めながら/痩せたなと思ったら泣けてきた・・・たどり着いたら一人の部屋/青春に心をふるわせた部屋/裸電球をつけたけど また消して/あなたの顔を思い出しながら/終わりかなと思ったら泣けてきた』
 全部歌えば18番まであるこの「大阪で生まれた女」の全部!を聴いたのは初めてでした。ここでは小さくて壮大なドラマ・・・のごく一部のご紹介となります。
 『やがて愛する子供が出来/あの青春を思い出す・・・大阪は今日もあの日のまま/あなたの青春が残っている/大阪は今日も活気にあふれ/またどこからか人が来る・・・』

 上條恒彦と六文銭「出発(たびだち)の歌」
 突然!のブレイクでした。その1~2年前の冬、池袋のある集いで彼の「君の眸に」という歌を聴きました。マイクもなしにドデカイ声で歌ったのにびっくりしつつ・・・。 
 『乾いた空を見上げているのは誰だ/おまえの目に焼きついたものは化石の街/愛のかたちが壊れた時に/残されたものは出発の歌/さあ今 銀河の向こうに飛んで行け』
 「化石の街とはなにか?」。如何様にも解されますから敢えて記しません。「化石の街」という抽象的な言葉が具象的にイメージされる時代でもありました。
 『乾いた空を見上げているのは誰だ/おまえの耳を塞がせたものは時計の森/自由な日々が失われた時に/残されたものは出発の歌/さあ今 銀河の向こうに飛んで行け/さあ今 宇宙に さあ今 未来に 飛んで行け』

 アリス「冬の稲妻」
 初めてこの歌に出遭ったとき、文字どおり稲妻に衝たれました。感覚的な歌であり、またセクシュアルな歌でもあります。少なくとも私にはそれまでになかった歌でした。
 『あなたは稲妻のように/私の心をひき裂いた/蒼ざめた心ふるわせて/立ち盡す 一人立ち盡す/You're Rolling Thunder 突然すぎた/You're rolling Thunder 別れの言葉/忘れない/あなたが残していた傷跡だけは』
 同時代性・・・。「われらの時代」。そうした感性と、そうした感性がはまりがちな陥穽と、閑静には程遠い雑踏と騒音の中で青春が駆け抜けていました。
 『あなたは稲妻のように/私のからだ突きぬけた/燃えつきたからだ抱きしめて/駈けぬける一人 雨のなか/You're Rolling Thunder 突然すぎた/You're rolling Thunder 別れの言葉/忘れない/あなたが残していった傷跡だけは・・・』

 オフコース(小田和正)「言葉にできない」
 誰が作ったのかわからない有名なアニメーションのバックでこの歌が流れます。愛猫への愛と鎮魂をこめて作られたアニメーションです。他に言葉は・・・ありません。
 『終わるはずのない愛が 途絶えた 命尽きてゆくように/ちがう きっとちがう 心が叫んでる/ひとりでは生きてゆけなくて また誰かを愛している/こころ哀しくて 言葉にできない・・・切ない嘘をついては 言い訳を飲みこんで/果たせぬあの頃の夢は もう消えた/誰のせいでもない 自分が小さすぎるから/それが悔しくて 言葉にできない・・・あなたに会えて 本当に良かった/うれしくて うれしくて 言葉にできない』

 

 明日からまた数日、PC環境のない処へ参ります。スマホもタブレットもありません。
 気になるブログ、気になる方を思いつつ・・・ご機嫌よう!

 にほんブログ村 病気ブログ 腎臓がんへ

【過去ログ目次一覧】
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f

吾輩も猫である 118 ( 無縁坂 ・・・ 「名曲断想」番外篇 )

$
0
0
 「名曲断想」番外篇として
 吾輩の出番がない。別に出番などいらないが、吾輩のファンのことを思えば若干・・・気になる。鈍感な主人でもそのことに気づいたのか、先の介護帰省で心が傷ついたゆえか・・・「シマ。名曲断想の番外篇をおまえに任す」とPCを渡された。

 

 倍賞千恵子 「鈴懸の径」・・・「昭和」の色濃い時代
 「鈴懸の径(みち)」は昭和17年に作られた。前年に始まった太平洋戦争の最中に歌われたとは思えないのどかな歌詞であり曲である。この雰囲気、この系譜はそれから20年後、ペギー葉山「学生時代」に引き継がれ学生たちに愛唱された。
 『友と語らん鈴懸の径/通いなれたる学舎(まなびや)の街/やさしの小鈴 葉かげに鳴れば/夢はかえるよ鈴懸の径・・・熱き想いを心にこめて/澄んだ眸は青空映す/窓辺の花に頬を寄せれば/夢はかえるよ鈴懸の径・・・月日は移り想い出だけが/今も浮かぶよ別れた友の/若き日の唄 風に乗せれば/夢はかえるよ鈴懸の径』
 主人は高校時代の文化祭で初めてエレキバンドの演奏による「鈴懸の径」を聴いた由。当時のエレキバンドと言えばベンチャーズの全盛時代、「ダイヤモンドヘッド」「パイプライン」などではなく「鈴懸の径」とは・・・渋い。まだまだ昭和の色濃い時代である。

 岡林信康「友よ」・・・団塊の青春
 1960年代末~70年代が主人の学生時代。「フォーク(ソング)」は反戦平和の代名詞のようにこの世代をとらえ、岡林信康、北山修、加藤和彦、井上陽水、財津和夫らが躍り出た。やがて大なり小なり商業ベースにのりその魂も変質?する。
 『友よ 夜明け前の闇の中で/友よ 闘いの炎を燃やせ・・・友よ 君の涙 君の汗が /友よ 報われるその日が来る・・・友よ 昇り来る朝日の中で/友よ 歓びを分かち合おう/夜明けは近い/夜明けは近い/友よ この闇の向こうに/友よ 輝く明日がある』
 車座になって、あるいは肩や腕を組んで歌う。ダサい!と? まあそれがこの時代のスタイルなのだ。いや、スピリットなのだ。彼らにとって明日はいつも輝いていたのだ。そして別れ際にはきまって「今日の日はさようなら」を歌うクサイ?世代であった。

 赤い鳥 「竹田の子守唄」・・・暗い時代を先取り?
 主人もその端につながる「団塊の世代」。ある政治家がこれを「ダンコンの世代」と言ったのにはぶっタマげたが、まあそれはさておき、団塊世代の次に現われたのが「新人類」世代・・・TBSのキャスター筑紫哲也が名づけた。
 『守もいやがる 盆から先にゃ/雪もちらつくし 子も泣くし・・・この子よう泣く 守をばいじる/守も一日 痩せるやら・・・久世の大根飯 吉祥の菜飯/またも竹田の もんば飯・・・早よも行きたや あの在所越えて/向こうに見えるは 親の家』
「久世(くぜ)」「吉祥(きっちょ)」「竹田」はいずれも京都の地名であり、また「在所」は部落を指し一時「放送停止(停波)」となった。総務大臣が停止を命じたわけではない。そうした如何にも日本的な自粛!は、現在の右へ!右へ!の自粛を想起させる。

 
    人形作家「与勇輝」に魅せられたQPが その昭和の世界に近づき描こうと試みたPC画。

 中村あゆみ 「翼の折れたエンジェル」・・・新人類の溜め息
 80年代半ばに登場し、まさに新人類世代の歌であった!と言えば中村あゆみに叱られるか・・・。まあ当人たちには迷惑なレッテル貼りであろう。時代のヒーローを競ったのが団塊世代であるとすれば、ヒーローになれなかった、なりたくもなかった世代である。
 『もし俺がヒーローだったら/悲しみを近づけやしないのに/そんなあいつのささやきにさえ/うなずけない心が淋しいだけ/翼の折れたエンジェル/あたしも翼の折れたエンジェル/みんな翔べないエンジェル』

 尾崎豊「十七歳の地図」・・・生きていれば!
 尾崎豊もまたこの1980年代を駆けぬけた世代である。痛々しいまでに傷ついた心は遂にその時代を駆けぬけることなく斃れたのだったが・・・。生きていれば既に50代、初老の尾崎豊はどんな曲をつくり、どう歌っているだろうか。
 『電車の中 押しあう人の背中に幾つものドラマを感じて/親の背中にひたむきさを感じて/この頃ふと涙こぼした 半分大人のSeventeen's map ・・・人波の中をかきわけ壁づたいに歩けば/しがらみのこの街だから強く生きなきゃと思うんだ/ちっぽけな俺の心に空っ風が吹いてくる・・・焼けつく様な夕陽が今 心の地図の上で起こる全ての出来事を照らす』

 主人の帰省について・・・寸描
 父親は 認知症対応のグループホームに居る。もう殆ど喋ることはない。歩くことも服を着替えることも食べことさえ自らの力ではできない。しかし顔色は良く表情は穏やかである。逢えば伝わるものが確かにある。十分立派に生きているのだ。
 母親は、足を怪我して歩行困難になったのを機にいわゆる「サ高住」に入った。設備は申し分なく、医療・看護なども万全である分、かなりの高額でもある。快適の筈なのだが、母親は「家で一人暮らしする方がいい」と・・・。その希望を叶えない主人に、母親は「おまえを人権擁護委員会に訴える」。主人、さすがにガックシきていた。

 
   主人の実家で見つけた旧い写真・・・左・中はいつの時代の誰かさえ不詳、右は数年前の主人一家。

 主人と母親には無縁!の・・・さだまさし「無縁坂」
 『母がまだ若い頃/僕の手をひいて/この坂を登るたび/いつも溜息をついた/溜息つけばそれで済む/うしろだけは見ちゃだめと/笑ってた白い手は/とてもやわらかだった・・・運がいいとか悪いとか/人は時々口にするけど/そうゆうことって確かにあると/あなたを見ててそう思う』
 十五の歳までは、母親に対して多かれ少なかれそういう感慨とか思い出とか・・・そうゆうことってあるものかもしれない。しかし、主人の場合、ほんと・・・そこまで!のようだ。そこからはなんかぎくしゃくして、いつも擦れ違ってきたと言っている。
 『母はすべてを暦に刻んで/流して来たんだろう/悲しさや苦しさは/きっとあったはずなのに・・・運がいいとか悪いとか/人は時々口にするけど/めぐる暦は季節の中で/漂いながら過ぎてゆく/忍ぶ 忍ばず 無縁坂/かみしめる様な ささやかな 僕の母の人生』
 主人が母親の人生についてかみしめる時は、いつだろう・・・。そうゆうことがあるのかないのかさえまだわからない。わかっていることは、それでもまだ毎月、毎月、帰省しては母親と諍いをしながら・・・またつぎの月を迎えるということぐらいだろう。

   さだまさし 「無縁坂」
 

 にほんブログ村 病気ブログ 腎臓がんへ

【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0

腎がんのメモリー 23(術後4年半検診とSTAP細胞 in 御所)

$
0
0

                        京都御所「梅林」にて(枇杷殿跡近く)

 術後4年半・・・びみょ~な時期
 腎がんの手術から4年半、最初の2年は3月毎に、以後は半年毎に胸腹部のCT検査(造影剤)」を受けています。腎がんは肺転移についで骨転移も多く骨シンチ検査も何回か・・・。術後4年半と言えば、そろそろ転移する頃であり、逆に寛解に向かう5年を控えるびみょ~な時期。検査ブルーと言いますか、ここ2~3か月は厭な兆候があり、肩~背中の痛み(肺転移?)、首と肘の骨の痛みeyc.

 慣れる緊張・・・いつまでも慣れない緊張
 検査の日に緊張することは最早ありません。既に十数回CT検査を受け、定期健診レベルのレントゲン被曝で言えば一生分×数十人分を被曝したベテランですから。しかし数日後、結果を告げられる時の緊張には慣れる!ことがありません。死刑台とは言いませんが、戦場に向かう兵士ぐらいの緊張感はあるかもしれません。勿論!人各々様々なれど私はハッキリ言って・・・ビビリンチョ

 がん患者の目で読んだ「あの日」・・・厭な予感まぎらす御所の散策
 検査について特に書くことはありません。いま話題の小保方晴子さんの著「あの日」をご紹介します。腎がんと何の関係が?と? 一つはがん患者としてSTAP細胞が医学に生かされることへの期待をこめて、もう一つは彼女に対するバッシングへの義憤でしょうか・・・。そして、結果を告げられる日には何となく厭な予感があるので、この日に散策した少し早い春の京都御所を点描します。

 
         小保方晴子著「あの日」・・・講談社(写真は記者会見のTV中継画像)

 なぜこの書を世に出したのか・・・

 冒頭「あの日に戻れるよ、と神様に言われたら・・・私はどの日を選ぶだろうか」とあります。自ら「一連の騒動」と捉え、謝罪と反省と責任に向かい合った日々を振返り・・・それでもなお戻りたい「あの日」に戻れるとしたら「私はやはり研究者の道を選ぶ」。

 図表は「ルールから逸脱していると判定」されたものの、「誰かを騙そうとして図表を作成」してはいないこと、そこに「一片の邪心もない」こと、そして「このまま口をつぐみ世間が忘れていくのを待つことは・・・卑怯な逃げであると思い、自分の持つ弱さや未熟さもさらけだし真実を書こう」と、この書を出版した動機を記しています。

 青春の旅立ち ~ 「スフェア細胞」「アニマルカルス」着想

 気鋭の若き女性科学者として歩み始める日々・・・。研究者憧れのハーバードやMITのあるボストンに着いた小保方さん、めくるめく希望に躍ります。サクセス・ストーリーの序章を見るようですが、結末を知るだけに戸惑いつつも、かつて同じ研究者の道を歩んだ我が息子を思い、関心と共感をもって読みました。

 書には各所に難解な専門用語が出ますが、多少なり科学的考察をするにはスルーできません。ご存知のiPS(人工多能性幹細胞)は、様々な細胞への分化が可能になった(初期化された)万能細胞で、種子のように再び個体を作りだし、再生医療への応用が期待されます。

 「スフェア」とは、小さな球状の細胞塊で、彼女はここに「初期化された細胞」が発現することに着眼、実証します。ハーバードにおける最初の成果で 「STAP細胞の原型」となる着想でした。また「カルス」は、培養され分化していない植物の細胞塊で、ある条件下で分化全能性(再生性)を示します。

 そこから動物細胞でも植物のようなカルス(アニマルカルス)が作れるかも・・・と着想し、若山照彦氏との接点となります。その実証にはキメラマウス作製が欠かせず、キメラ・・・作製の第一人者若山氏は彼女に「iPSのように無限に増殖する幹細胞ができる可能性がある」と助言し運命の共同実験が始まります。

 
    病院(左)~まずは京都御所「清和院御門」(中)~近々に一般公開が予定される迎賓館(右)へ

 思いとかけ離れていく研究~若山氏のスタンドプレー

 ここで いわゆる「STAP騒動」の発端を少し長く・・・概観します。
 理研の若山研の一研究員に加わりますが、研究はPI(主宰者)の若山氏がリード・・・「僕ばかり成功してごめんね、フフフ」と言う若山氏に違和感を覚えても逆らえません。実験は「ストーリーにそうもの」ばかり、コントロール(対比)実験もされません。特許化では若山氏に51%の権利配分が提案されます。

 彼女は一旦ハーバードに戻ります。が、理研から好条件のオファーが届き理研に舞い戻った彼女は、理研CDB(再生科学総合研究センター)副センター長の笹井芳樹氏と出会います。科学誌への投稿が停滞している中、笹井氏の卓越した論文指導でネイチャー誌掲載へと進みます。笹井氏の提案でアニマルカルスは「STAP細胞」、若山氏が作製し増殖するよう変化した幹細胞は「STAP幹細胞」と各々ネーミングされます。

 科学論文は、貢献度に応じ数人がファーストオーサー、セカンドオーサー・・・と序列されシニアオーサーが指導的栄誉に浴します。科学誌に載る前に、各分野の複数の研究者の「査読」に付されます。理研からはネイチャーに二つの論文が同時に投稿され、査読者から「リバイス」・・・追加実験や書き直しが求められました。この過程で、若山氏が奇妙な行動をします。論文の主題が小保方さんの「STAP現象の発見」ではなく、若山氏しか成功していない「新たな幹細胞株の確立」に変更され、しかも若山氏からはサンプルを「シーケンス解析しないように」との不思議な指示も出ます。

 2013年12月21日。科学誌「ネイチャー」からアクセプト(採用)の報が届きます。2つの論文のシニアオーサー・・・ハーバードのバカンティ教授と若山氏が各々栄誉に浴します。翌2014年1月28日の記者会見には、若山氏、二つの研究に携わった小保方さん、論文を指導しネイチャーに信頼厚い笹井氏が出席、「リケジョ」ブームに火がつく大ィーバーが始まります。その発表から間もなく、小保方さんの過去の論文に触れ「悪質な研究不正を行う人」等のメールが理研、報道機関、ネットに流れます。通常はシニアオーサーが対応しますが、初期報道で脚光を浴びた彼女が渦中に投げ込まれます。

 理研も看過できず、独自の(第1次)調査委員会が立ち上ります。報道が過熱し分子生物学会理事長から事態を「憂慮」する声明が2回にわたり出されます。笹井氏を標的とする内部からの暗躍も始まります。典型的な内部告発の「kahoブログ」と、一方「kahoブログ」を批判するアンチkahoブログも登場します。なお「kaho」との匿名は、理研の研究員(遠藤高帆さん)であることが判明しています。
    
 分子生物学会はじめ専門家から疑義が表明され、安心して?STAP細胞批判、小保方バッシングが広がります。この時期、彼女はじめ他の執筆者や笹井氏が理研から行動・言動を制約される中、若山氏のみ保全されているサンプルの解析を自由に行い、共著者への連絡相談もなくコメントを発し、ネイチャー誌とは頻繁に連絡をとります。結果、和歌山氏は間違いを率直に表明する誠実な研究者、小保方さんや笹井氏ら理研は事実を隠ぺいする姑息な研究者、との図式がマスコミ~世間に出来上がります。

 

 揺れる心・・・私の心は正しくなかったのか? 「メディアスクラム」の来襲

 2014年4月1日。調査委員会は論文を「捏造と改竄」とする最終報告を発表します。マスコミは恰好の獲物を見つけ、時間にお構いなくインタフォンを鳴らし、外出しようとすると頬にこすりつけるようにマイクが差し出される日々・・・心身ともに疲労困憊した小保方さんは入院を余儀なくされます。弁護士はメディアに取材自粛を申し入れますが、交換条件!は「記者会見」でした。結果、4月6日に記者会見が開かれ、会見中フラッシュは一刻も止まず、会見後も彼女が着ていた服、使った化粧品まで取材対象となります。この時期について彼女は「私にはもう緊張する体力も残っていなかった」と記しています。

 会見では、後に繰り返し報じられる「STAP細胞はあります!」の場面も・・・。彼女は ①マウスから細胞を取り出し ②特定の物理的刺戟に晒しながら一週間培養し ③多能性マーカーが陽性であること=STAP細胞が作製されたこと、を説明しました。細胞が多能性をもったことを、より確かに論証するのはキメラマウスの作製ですが、キメラマウスまで彼女が作製したかのように報道されました。①~③をSTAP細胞作製の定義として彼女は数限りなくSTAP細胞を作製したと言ったのですが、STAP「幹」細胞の作製は若山氏の領域であり、若山氏はその手法を小保方さんには教えたくない旨の発言さえしていました。

 キメラマウスを彼女が自力で作製できなかったからこそ若山氏との共同実験を始めたのでした。STAP細胞をさらに長期培養して得られるのがSTAP「幹」細胞ですが、一連の実験に用いるマウスは同じ研究室内で総て若山氏が管理・供給し、彼女が作為(捏造)できる筈のない工程でした。また調査委員会報告への不服申立の過程で、「実験さえろくにしていなかった」と報道があり、弁護団が実験ノートを示し実験の事実を伝えると、ノートのごく一部のマウスのカットのみに焦点をあて、NHKに登場した分子生物学会副理事長の中山敬一九大教授は「落書きレベル」とこきおろします。5月8日、不服申立は却下、バッシングに拍車がかかります。

 5月28日。論文の「不正」判定を受け懲戒委員会に呼び出されます。理研本部による懲戒委員会は、調査委員会ほど高圧的ではなく、そこで理研本部は初めて論文執筆当時の彼女はユニットリーダーではなく、若山氏指導下の一研究員だったことを知ります。理事の一人は後に「懲戒の判断がつかなくなった」と述べています。NHKや毎日新聞の発するスクープ報道の多くは、理研内部からのリークですが、小保方さん本人のコメントを求めます。毎日新聞の科学記者として華々しい活躍ぶりだった須田桃子記者は、小保方さんが「殺意を感じる」ほどの追い詰めをします。NHKに至ってはトイレの中に女性記者を送りマイクとカメラを向けます。冤罪事件の被害者が「警察に叩かれ、更にマスコミに叩かれ」る状況に似ています。

 

 遂に「論文」撤回!へ 

 この時期、論文のシニアオーサーという指導的地位にいた若山氏は、小保方さんが外部との接触、発信を制約される中、米科学情報サイトのインタビューに答えています。『二つの論文に正しいデータが一つでもあるのかもわからない』 『もはやSTAP細胞は信じられない』と。若山氏が自分で作った「幹」細胞を、自からが調べ、「正しいかどうかわからない」「信じられない」と言っているに等しいのですが・・・。

 論文は撤回されることとなり、論文のオーサー(著者)ではない笹井氏が撤回理由書を書きます。しかしこれにも若山氏がコミットし、STAP細胞は「若山氏の研究室にはなかったマウスの系統で作製されたもの」という撤回理由が出されます。若山氏のあずかり知らないものが(小保方さんにより)作製されたと言わんばかり・・・さすがに理研内部からも「(若山氏の発言は)常軌を逸している」と言われました。前記のとおり、このマウスは理研の若山研内部で若山氏から小保方さんほか研究員に供給されたもので、実験室内でこのような意図的な取り替えはできませんし、結果を管理している若山氏の目をごまかせるものでもありません。

 他の著者は、若山氏が書き換えようとした撤回理由書を認めていませんでしたが、後にネイチャー誌への問い合わせで、若山氏が他の著者に知らせず単独でネイチャー誌に撤回理由書の書き換えを申し入れていたことがわかりました。和歌山氏は、きわめて!政治的な研究者のようです。

 

 仕組まれたES細胞混入ストーリー 

  6月16日、若山氏が記者会見します。STAP「幹」細胞を第三者機関によって解析した結果、若山研には存在しなかったマウスの細胞から作製されたものであることが判明した、という発表です。これを事前に打ち合わせでもしていたように翌17日、理研が発表します。小保方さんの研究室に保存されているES細胞の系統がSTAP「幹」細胞として若山氏が作製したものと一致した、と。しかも理研の発表は前日(16日)NHKにリークされ、大々的に報道されました。

 こうして、小保方さんが意図的に(騙す意図をもって)ES細胞を混入させる「証拠」のように「事実が作られ」て行きました。勿論、若山氏の作製したSTAP「幹」細胞と同一系統のES細胞を小保方さんがもっていたことは間違いありません。それはこっそり隠しもっていたのではなく、若山研の誰もが知っていることであり、若山氏がそれら同一系統の細胞を研究室の全員に供給して実験を進めていたのですから。

 あたりまえのことを、とんでもない発見をしたように言い立て、とんでもないことをした!と印象づける・・・なんというおぞましさでしょう。しかし、7月21日になると、若山氏は前記の解析結果を「訂正する」とのメールを論文各著者に送ります。大々的に発表された解析結果でしたが、訂正はごく一部に私的に行われたため、「小保方さんはあやしい」「捏造犯」との間違った印象のみが残されました。

 
     九条邸跡の茶室「拾翠庵」と九条池にて遊ぶ?マガモ(水面の幾何学模様と似合います)

 笹井氏の自殺・・・業火に焼かれる無機物になった

 やがて、小保方さんの唯一の名誉挽回の機会であるSTAP細胞の「再現」「検証」実験が始まり、紆余曲折を経て彼女も7月1日から実験に参加することになります。しかし、理研内部には「迷惑」「自分の研究でもないことに時間を奪われるのはイヤだ」とのブーイングが多かったようです。

 マスコミも注目し彼女の「出勤する様子」にカメラが殺到します。実験参加について会見を求められた理研は、小保方氏が何か不正なことをしないよう監視カメラや立会人による監視を常時行うという、まるで囚人を監視するような体制を敷いていることをメディアに伝えました。実際はメディアに伝えた以上に厳しく監視され、実験で部屋を移動する際には立会人が先にそこへ入室する、機材や材料の持ち込みや移動もすべて詳細に記録されてからでなければ実験に着手できない、通勤にはポケットのない服を使い、更衣室に入らずその服の上から白衣を着せられる・・・といった状況でした。精神的に追い詰める意図さえ感じさせる扱いだと思います。

 そして8月5日、彼女をずっと支えてきた笹井氏が自殺します。この出来事に彼女は「私は業火に焼かれる無機物になった」と心境を表現しています。笹井氏から彼女宛の私信が届けられたのはその数日後ですが、私信は開封され、しかもメディア公表された後でした。ご丁寧に、私信には記されていないことまで創作して伝えたメディアもありました。彼女には 「後追い期待しています」 という酷いメールも届きますが、そこにはメディアのまき散らした責任があると、私は思いました。

 そうした中でも検証実験は続けられました。彼女の監視を兼ねた立会人(女性)は、最後の立会が終わると「これは公然のイジメと同じ。見ているのが辛かった。体だけはこれ以上壊さないで」と声をかけます。

 小保方さんに許されていた検証実験は、『マウスから細胞を取り出し、STAP細胞塊(スフェア)を作製する』まででした。作製されたSTAP細胞塊(スフェア)が多機能遺伝子を発現しているかどうかの解析は、別の場所に運ばれ第三者が行いました。環境に影響されやすいSTAP細胞塊(スフェア)の変化を見ながら、それを踏まえ次の実験で修正するなどといったことは到底できませんでした。検証できないことを検証させる実験だったのかもしれません。

 闘えなかった・・・闘う術もなかった小保方さん

 9月には第二次調査委員会が発足します。相変わらず若山氏の酷い証言が罷り通ります。不正と判定されたSTAP幹細胞が増えていく様子をあらわした図表についても、若山氏は「小保方さんに任せていて、自分が知らないうちに作製されたデータだ」と証言しています。この頃の彼女の体調は最悪で起き上がるのもままならなかったのですが、聴取は2回、3回と「スケジュール通り」に進みます。

 情報のリーク(と言うより「悪意の漏洩」)も相変わらずで、調査報告書には収められていない調査委員と小保方さのん会話がNHKに流れ、それをもとに翌2015年3月24日の「Nスペ」では、その会話をとらえて「小保方証言」とし、「STAP問題の真相」と題して、記者会見で彼女が虚偽の発言をしたかのような内容で放送されます。

 こうした中、検証実験はキメラマウスができないまま終わります。終わるとともに「辞表提出」を求められ、12月18日、辞表は受理されます。科学誌ネイチャーから論文「アクセプト(採用)」が届いてから一年がたっていました。そして翌12月19日、検証実験の記者会見が開かれ、STAP細胞は検証されず打ち切られた、と報じられました。

 そもそも何が検証実験されたのか・・・。STAP細胞作製の基準とされた「多機能性」の確認実験は、本来、若山氏の領域ですが、彼は検証実験参加を断っていました。そのためキメラマウス作製はこの実証実験では試みられていませんから、「明らかに(目視でも判定できるような)判定ができるキメラマウスはできなかった」と言うのが正確な事実です。

 
    錦通りに架けられた伊藤若冲描く「鶏」       三月末日を以て閉店する「ト一」

 すべてが終わり 閉ざされた研究者の道

 彼女の為した罪は何だったのでしょう。①指導教官(若山氏)の指示下、再現性をよりわかりやすく提示するための図表の作製方法が不適切だった、②彼女が博士論文で使った写真、図表を新しい論文にそのまま転用した、その2点にほかなりません。罪のオチは理研の辞職であり、論文投稿のための費用全額(60万円)の彼女への請求であり、まるでついで!のように博士号が剥奪された(2014年7月)ことでしょうか。

 早稲田大学が博士号を剥奪する経緯も詳述されていますが、おぞまし過ぎるので割愛します。最も大きなオチは、彼女に研究者としての道が事実上閉ざされたこと、そして科学者の世界は勿論、社会全体に彼女を受け入れる余地がなくなったことでしょうか。

 手記の最後に彼女は 『不思議と今でも実験をしている夢を見る』 『夢から醒めた時、思い描いていた研究はもうできないんだなと思うと、胸が詰まり、涙が勝手にこみ上げてくる』 と記します。

 STAP細胞に医学・医療の躍進を期待した一がん患者として、また彼女が見たであろう夢をともに見たかったたくさんの人々の一人として、いつの日かSTAP細胞が科学の世界に甦り認知され科学の輝かい成果となることを願ってやみません。

 彼女が留学したのはハーバード大学、夢のマサチューセッツであり憧れのボストンでした。カリフォルニアではありませんが、どこかキャンディーズのスーちゃんとランちゃんをあわせたような彼女に、Mamas & Papas の曲をカヴァーしたキャンディーズ「夢のカリフォルニア」をおくります。

 



 にほんブログ村 病気ブログ 腎臓がんへ

【過去ログ目次一覧】
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f

腎がんのメモリー 24(びみょ~な・・・術後4年半検診)

$
0
0


   京都御所:九条池のマガモはん…哲学的に浮いてはるけど水面下はせわしないことでっしゃろなぁ。

 HANAGATA
 12日午后、若手狂言師のグループ「HANAGATA」の舞台を愉しみました。茂山一門の逸平、正邦、宗彦、茂、童司・・・名前はご存知なくとも、顔を見れば「TVで見たことある」顔ぶれです。そのお蔭?で「関西腎がん患者の集い」に参加しそこねました

 テノール、ソプラノで四季の名曲
 15日は「日本の歌百選」と題したテノール、ソプラノの独唱&重唱、伴奏は82歳の名ピアニストによる「すみれの花咲く頃」「少年時代」「秋桜」「雪の降るまちを」など四季を各々5~6曲づつ2時間半・・・それはもう最高に楽しいひとときでした

          
   「HANAGATA」公演チラシより        「日本の歌百選」プログラムより

 ビビリ心は・・・ 
 はい!「腎がんのメモリー」です、間違っていません。10日が検査日、今日15日はその結果を聞く日・・・。STAP細胞で少し頭を掃除し、「もうそろそろ転移があってもおかしくないなぁ」ってビビリ心は若手の狂言と美しい歌声で和らげてきました

 術後4年半は…微妙な端境期?
 術後4年半というのは、ホント!微妙な端境期だとつくづく思いました。「そろそろ転移する」かもしれないし、「寛解に入った」かもしれない時期でもあります。予約時刻ぎりぎりに受付を済ませると、数分もしない間に「デ某さ~ん」と呼ばれました

 肩甲骨のあたりが痛くて 肺転移・・・
 いつものヒゲ医さん「変ったことはありませんか?」と、変りばえしない問い。私「ここ2~3か月肩甲骨の周りが痛くて肺転移かと・・・」。ヒゲ医さん「CTではそんな所見はありませんけどねぇ」。私、ふふっ CTは大丈夫っと! と微妙に嬉しかったりして…

 明日は整形外科へ
 ヒゲ医さん「当院の整形外科を紹介します」。私「今日診て貰えます?」。ヒゲ医さん、PC画面を見ながら妙に明るい声で「明日ならオッケーです」。迷った末「お願いします」・・・と言うことで明16日、来たくない此処へ再び!ってことになり候ふ

 「CT検査報告書」を・・・ 
 ヒゲ医さん、このところなぜかフレンドリーです。採血採尿の結果はいつもコピーを渡されますが、今日は「これ、差し上げましょうか?」と病理(放射線科)の「CT検査報告書」をくださいました(私も急に丁寧な言葉に・・・)。ほぉ!と頂戴仕り候ふ

【胸腹部CT検査報告書】
 (所見) 6月前の検査結果と比較しました。
 ・左腎に明らかな局所再発はありません。右腎に特記すべき所見はありません。
 ・肝実質に転移を示唆するSOLはありません。散見する肝背嚢に著変はありません。
 ・有意な腫大リンパ節はありません。
 ・胆、膵、脾、副腎に特記すべき所見はありません。
 ・腹水はありません。 (※むむっ!腹水まで調べていたのか…)
 ・明らかな肺転移を認めません。右肺尖部、左肺底部の小結節に著変はありません。
 ・縦隔肺門部に有意な腫大リンパ節はありません。
 (診断) 左腎癌術後:明らかな再発や転移を認めません。

【主な採血・採尿検査結果】
 T-BIL(ビリルビン)…標準 0.2~1.0 に 1.75(前回 1.78) 一貫してHに、医師「体質でしょ」
 T-cho(総コレステロール)…標準 125~220 に 236(前回 188) 標準値が低すぎる?
 LDH…標準 114~243 に 181(前回 166) 心・肺・腎・肝の炎症や悪性腫瘍で高値に!
 AST(GOT)…標準 12~35 に 25(前回 22) ALT、ALP、γGTと同じ肝機能値(標準内!)
 CRE(クレアチニン)…標準 0.3~1.1 に 0.91(前回 0.87) 腎機能を測る重要項目
 e-GFR…標準 60以上 に 64.4(前回 67.9)CREと同様の腎機能値。20未満:要透析
 Lymph%…標準20~51 に 34.9(前回 34.0) 免疫力指標。30超でがん細胞ほぼ死滅
 PLT…標準160~330 に 160(前回142)血小板。少ないと血が止まり難い…急性骨髄性白血病

 
  観光シーズンの京都:新京極も平日の午前は…   新京極の蛸薬師さん、ご本尊撮影は No Good!

 若いきみたち・・・卒業おめでとう!
 一年前の術後検診ではロンドを組んで「若いって素晴らしい」を歌う中学生に出遭い※ 今年は「祝卒業式」に出遭いました。若いきみたち・・・健やかに大きく幸せにはばたいてくれたまえ。卒業おめでとう! なお・・・シマジロウは私の腹の上で失敬
 ※ 腎がんのメモリー16 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a28d878e5c59c9648a5e44bc72deb461  

 


   シャーリーン「愛はかげろうのように」
 

 にほんブログ村 病気ブログ 腎臓がんへ

【過去ログ目次一覧】
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f

吾輩も猫である 119 ( アンニュイな朝 )

$
0
0
 

 精細を欠く主人
 主人がもの憂いそうにしている。「どないかしはりましたんか?」と訊くと、「なんや・・・アンニュイな感じなんや」。フランス語でカッコつけてるけど、大阪弁風に言うなら「なんやけだるい」ってところ・・・。それは兎も角、術後検診クリアー後はなんや精細を欠いている。こういうときは吾輩に出番を促すのが常なんやが、今日は自主的に登板しよう。

 
           進次郎は惣兵衛と和歌山の家の縁側でしんみり昔話・・・

 ハンカチにぎりしめて・・・
 主人、NHK朝ドラ「あさがきた」を欠かさず視る。飽きさせない展開に加え毎回必ず印象的なシーンがある。最終週を控えた今週は「誇り高き人生」がテーマ・・・裏を返せば、主な登場人物がつぎつぎと人生の終焉を迎える。まことに涙なしには見ることができない。年々身体も涙腺もしまりがなくなる主人ゆえ、ハンカチを握りしめて視ている。

 ひとめ惚れ
 縁側で進次郎と惣兵衛が昔を振り返る。惣兵衛『初めてお琴を聴いた日から、ハツにひとめ惚れやった』。進次郎『えらいおのろけを聞かしてもろたわ』。惣兵衛が虹を渡り悲しみにくれるハツに、アサは進次郎から聞いた「ひとめ惚れ」の話を聞かせる。そりゃハツを演じるは宮崎あおいさんやからなぁ。惣兵衛やなくてもひとめ惚れしまっせ。

 
          成沢泉(上右)が「生と死」について進次郎に語ります。

 女子大学設立に奔走する成沢泉は、惣兵衛が亡くなり淋しがる進次郎に・・・
 『慰めになるかどうかわかりませんが、私にとって生と死に余りちがいはないのです。実は私も、この間、大事な人を亡くしましたが、生があるから死があり死があるから生があります。生死、この二つは常に一つになって我々の日常を流れています。この身体はただの衣服であり、ほんとうの身体はもっと奥にあり、そしてそれは永久に滅びません』

 品の良い大阪弁に
 進次郎はんもどうやら体調がよくなさそうやし、やっぱり亡くならはるんやろなあ。主人、アサさんといっしょにまた大泣きしはりますやろなぁ。そりゃあんた誰かて生まれてきた限りいつか必ず死ぬんだすけど、それでもやっぱり涙なしに別れはできしまへん。な~んて!吾輩もすっかりこの品の良い大阪弁に染まってしまいましたわ。

 

 突然ですが主人が吾輩のペンを奪い・・・
 16日、医大受診(この日は整形外科)の後、ぶらりと御所に行こうとして・・・引かれるように梨木神社に向かいました。「萩まつり」「染井の名水」で知られるますが・・・なんか違和感! はい、鳥居の向こうにある筈の社がなく、なんとそこにマンション!(上左)。存じませんでしたが、3年前に建った由。そしてその北にもう一つの鳥居(上右)

 ふみよめば・・・ブログよめば
 御所に沿った南北に細長い神社・・・そのもう一つの鳥居の向こうにようやく社殿が見え(下左)、近寄って中を覗くと、しっかりした柱構え(下中)でした。明治になってできた神社ですから、格別の故事はありませんが、「雨月物語」の上田秋成が没した一角に歌碑(下右)がありました。『ふみよめば絵を巻きみればかにかくに昔の人のしのばるるかな』
 ※腎がん友mokoさんが同じ日に梨木神社を訪ねブログUPされたのに刺戟され、ついシマのペンを・・・

 

 小田和正「たしかなこと」
 雨上がりの空を見ていた/通り過ぎてゆく人の中で/哀しみは絶えないから/小さな幸せに気づかないんだろ/時を越えて君を愛せるか/ほんとうに君を守れるか/空を見て考えてた/君のために今なにができるか
 君は空を見てるか/風の音を聞いてるか/もう二度とここへは戻れない/でもそれを哀しいと/決して思わないで/いちばん大切なことは/特別なことではなく/ありふれた日々の中で/君を今の気持ちのままで/見つめていること・・・忘れないで/どんな時もきっとそばにいるから/そのために僕らはこの場所で/同じ風に吹かれて/同じ時を生きてるんだ・・・

 

 にほんブログ村 病気ブログ 腎臓がんへ

【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0

吾輩も猫である 120 ( 別れの季節 )

$
0
0
 

 猫の顔に・・・
 かつて「合格電報」なるものがあった由。主人が言うには、「不合格でも届く合格電報、いったいナンベン貰ったことか・・・。そもそも桜が咲きもしない季節に、サクラチル!などとは、失敬千万!」。まあ今ごろ吾輩に怒ってみたところで 〇〇の顔にション・・・

 桜の "声"
 と言うことで、今回は冒頭にQPが『桜の声』と題して描いたPC画をUPした。なんともリアルにしてアーティスティック! 桜がどのような声をそこにのせているのか・・・人生を映すと言われる桜花ゆえ、ときに胸ふさぐ哀しい声を聴くこともあるだろうなぁ。

 

 吾輩の美学
 主人の庭、否! 細君が丹精こめた庭にもぼちぼち春の花が咲き始めた。なるほどチューリップは華やかであるし、パンジーも可憐に心を明るくしてくれる。しかし吾輩には片隅に咲く小ぶりな花が好ましく思われる。ま、ささやかなりし吾輩の美学ではある。

 明日も「あさがくる」けど 明後日は・・・
 「あさがくる」は残すところ2回。昨日は、大隈重信夫人があさに語るシーン(下)が心に響いた。『あなたは人生の戦場におけるほんものの勇者です』。「あなた」とは、生きとし生ける総ての人にそのまま繋がる、誰もが人生の戦場にいるのだから・・・。

 

 案外!幸いなこと
 昨日は進次郎はんが倒れるところで終わり、なんとも心が重い。人も猫も等しく限りある命とは言え、永久の別れは辛い。そう予感するだけで心がめげる。まあ、キャットイアーゆえ吾輩が主人、細君より先に逝くことになるのが、案外!幸いかもしれない。

 あぁ とうとう・・・
 「あさの思い、いろんな人に伝わってますのやなぁ。それでこそわての奥さんや」・・・そう言ってあささんに顔を近づけようとして・・・進次郎はんが倒れはりました。そんな予感をもちながら見ていて、あぁとうとう・・・と、なんとも悲しくて仕様がおまへんわ。

 

 古館さん最後の「報ステ」・・・折れた情けの枝で死ぬ
 さて昨夜の「報道ステーション」は古館一郎さんの最終ステーション。最後だからと特に気負うでなかったが、幾つか彼の言葉を書きとめてみた。
 『此頃は報道番組で昔より開けっぴろげに色んな発言が出来なくなりつつある空気は、私も感じています』『こんな時代ですから、水をさす!という言動や行為は寧ろ必要なことではないでしょうか』。最後に『私は今こんな思いでいます』と、「浪花節だよ人生は」の言葉をひき、『ひとの情けにつかまりながら、折れた情けの枝で死ぬ』と。

    

 いつも優しくあたたかだった高橋源一郎「論壇時評」
 もう一つの最後は高橋源一郎さんの「論壇時評」(朝日新聞)。ストレートな物言いは、往々に過激であり時に上から目線を免れ難いものだが、高橋さんの論じ方はいつも優しかった、あたたかだった。最終回、大震災の復興に触れ如何にも彼らしい言葉があった。

 ふさわしい言葉
 『 "真実" にもとづき "にせもの" を激しく糾弾する。それが正義だ。だが、どこにも正義などないのなら、どんな権利があって、誰かを、何かを否定し、攻撃できるのか』『壊れた社会が "復興" される時、それにふさわしいことばが生まれているだろう』。

 

 摂津峡さくら公園
 主人は昨日、花見を兼ねて京都:高瀬川の町屋ギャラリー(上右)に出かける予定だった。が、都合で行けなくなり、家から歩いて20分程の摂津峡「さくら公園」へ。家に帰って吾輩に、『桜も然りながら、家々の花々がなかなか素晴らしかった』(下)

 
 
 美人の湯
 摂津峡の入口にある温泉は「美人の湯」で有名である(下右)。「美人が行く」からなのか「美人になれる」からなのか「美人に」・・・やめておく。美人やない女性はいてはりまへん。み~んなベッピンはんだす。そやから今以上!美人になる必要はおま変!

 

 週末が満開かな
 「さくら公園」の桜はまだ3~5分咲き・・・それでも平日にもかかわらず春休みの家族連れや若いカップルたちで賑わっていた由。今年は寒暖がせわしないから桜にも迷い?があるのかもしれん。でもまあこの週末は、ピッタシ!満開の桜であろう。

 

 今回はこれぐらいに・・・
 ハナミズキ・・・いえ!コブシは、なかなか存在感のある花である。もしかして・・・吾輩に似ているかもしれん。いや・・・謙遜!謙遜! まあ、今回はこれぐらい・・・ってことにしておく。讃岐さん、コメントでのご指摘、ありがとうございました。
 

 にほんブログ村 病気ブログ 腎臓がんへ

【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0

かんわきゅうだい 25 (良い別れがあれば…)

$
0
0


 「あさが来た」最終回は・・・
 「吾輩も猫である120」の続きゆえシマジロウが書くところですが、敢えて私が書きます。新次郎はんが亡くなられる場面と最終回は書かないでおこうと思っていました。でも、やっぱり書かずにおれず、シマには荷が重いと思って・・・。

 【あさの思い・・・下左】 
 うち 嬉しすぎて ず~~っと 進みすぎてしもた。
 もっとゆっくり だんなさまと 手をつないで 歩いたら良かった。
 【新次郎から娘の千代に(下右)】
 千代・・・。 えぇ おかあちゃんになったなあ。
 千代のお蔭で ワテの人生 どんなに 華やいだことか。

 

 【力をふりしぼり一人一人に感謝を伝えた後・・・下左】
 今まで ながいこと おおきに・・・。 みんな おおきに・・・。
 先代からず~っと加野屋を見つめてきた招き猫が じっと見つめていました(下右)

 

 【二人きりになって・・・下】
 新次郎 『 ほっとしましたわ。 思てたこと ぜ~んぶ話しましたさかいな 』
 あさ 『 ほんまだすなぁ。 あない無理して・・・。 もうよろしいのや、もうウチしかいてまへんさかい 』
 新次郎 『 あさの手はやわらかいな。 忘れんといてな、いつも傍にいてるさかいな。 傍にいてるさかい・・・あさ・・・』

 

 【和歌山から姉はつが来て】
 あさ 『 わて、お家、守れましたんやろか』
 はつ 『 大事なもの慈しんで、守ることができたんやないかな。 ようやったなあ。 ようがんばりました 』
 あさ 『 まだまだ生きて行かなあきまへんな 』
 はつ 『 へぇ、まだまだ だす 』・・・二人が 母よの から貰ったお守りを握りあい(下右)

 

 【晩年のあさ・・・女子大学校の生徒達を前に】
 うちは昔の方が良かったなんて ちょっとも思てしまへんのやで。 そやけどなあ 国が育ったら もっともっとみんな幸せになれる思てたのに こない生きづらい世の中になってしもたのは なんでだすやろなあ。
 みんなが幸せになるための武器は、銃でも大砲でも悪口でもあらしまへん。 だいじなんは ここ(下左)と ここ(下中)だす。 人の気持ちを慮ることのできる優秀な頭脳と やわらかい心。 それさえあったら それで十分だす。
 どうか どうか しょげてなんかいてんと、よう学んで がんばっとくなはれな。

 

 一面 菜の花の畑に 新次郎はんとあささんと 若い二人が向き合い 永久に向かう一瞬が切り取られ エンドマークが出されました。愉しませていただきました。疲れた心を癒していただきました。ありがとうございました。良いお別れでした。良い出遭いが待っていますように・・・。良い世の中でありつづけますように・・・。


 
 大阪を表舞台としつつ 姉はつの住む和歌山も欠かせない存在感を醸しました。
 蜜柑の咲く丘に想いを馳せつつ しみじみあたたかく倍賞千恵子さんのうたごえを聴きました。 
 みかんの花が咲いている 思い出のみち 丘のみち・・・。
 

 にほんブログ村 病気ブログ 腎臓がんへ

【過去ログ目次一覧】
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f

吾輩も猫である 121 ( 水は清き故郷 こころ哀し故郷 )

$
0
0
 

 吾輩「は」猫である
 朝日新聞が今月1日から「吾輩は猫である」の連載を始めた。きょうび、文庫本でも660円(岩波)と結構な!お値段とは言え、新聞連載を楽しみにする読者がいるだろうか? 著作権料が要らないからってことで、朝日さん、イージーなんやおま変か?

 吾輩への影響は限りなくゼロ!
 まあ、それでネット検索される方が増え吾輩の読者が増えるなら吾輩としても多少・・・納得!ではあるが、こんな不人気ブログのこと、たかがしれているってものだ。まして吾輩だけが書くでもなく、主人の気分次第でどうにもなる雑多なブログなんて・・・。

 ご苦労なことだ!?
 ところで明日からまた主人が帰省する。二泊三日の短い帰省ながら、ご苦労なことだ・・・と思っていたら、なんたるちあサンタルチア。主人「シマ、おまえも同行せよ」と。まあ飼われ身ゆえ「吾輩は行かぬ」とは参らぬ。ああぁ・・・ご苦労なことだ、吾輩!

 

 STAP・・・捏造とは言わぬが書きたいホ~ダイのマスコミ
 毎日新聞記者の弾劾気分満載の「捏造の科学者」出版で一応の〆となったSTAP問題。しかし小保方さんの反撃「あの日」で再び火がつくと、週刊誌もブログも情緒的な決めつけが一層!広がった観がある。これで浮かばれないのは小保方さんだけではない。

 科学への真摯な姿勢は限りなくゼロ
 なんでもいいから売れればいい、情緒的な記事が読まれるなら情緒的に書けばいい・・・って価値観。そもそもSTAP細胞問題とは何か。研究者がえぇ加減だと責めるが、どの口どの手でえぇ加減なことを言い書いてるんだか・・・科学への真摯な姿勢は限りなくゼロ。

 寝るなり!
 色々書きたいのだが、主人、帰省を控えて2通のメールをいただいた。「すぐ返事しなければ」とPCから離れないので、日付変更線をまわって書き始めた次第なり。したがって、きょうはこのへんでおひらき・・・吾輩も長距離ドライブに備え床に就くなり。
   あっ! いま(午前1時23分)地震が・・・。結構大きい!

   こころざしを果たして/いつの日か帰らん/山は青き故郷/水は清き故郷・・・
   こころざしも果たせず/帰るたびに涙す/思いは乱るる故郷/こころ哀し故郷・・・
 

 にほんブログ村 病気ブログ 腎臓がんへ
 
【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0

かんわきゅうだい 26 (その日のまえに)

$
0
0
 
                 春には春の瑞々しさがある筈なのに・・・どこか素気ない大山
 無慙な老境・・・
 QPの描く花冷えの夜の桜花と月光を見て・・・長い人生の時間が甦っては通り過ぎ、今こころ荒び無慙な老境の母がフラッシュバックします。やがて迎えるその日、私に涙があるだろうかと、ふと自身の荒ぶこころの無慙に愕然とします。
 
 

 その日のまえに・・・
 「その日のまえに」という全2編のTVドラマを見ました。壇れいさん演じる膵臓がんで亡くなる若い母親とその家族の「その日」までの短い時間。誰にも訪れる「その日」でありながら、誰にも現実感は希薄です、余命を告げられなければ・・・。

 倖せを折り重ね・・・
 甦るのは家族の愉しく幸せな光景であってほしいと希っても、心を占めるのはそれぞれの今とこれからの日々。ドラマはその哀しいギャップを丁寧に描きつつ倖せを醸すエンディングへと予定調和のように連なります、現実はそうではなくとも・・・。

 

 自動車道の樹木と花々
 自動車道のSA、PAには様々な季節の樹木、花々が植えられています。いつも気づくわけではありませんが、こぶしの白い花に思わず見とれ、関西では既に過ぎた桜が中国山脈を越える山並みに咲き誇る光景はこころに深くしみます。

 迷彩服の救命活動に敬意を表しつつ・・・
 その自動車道でいつも必ず自衛隊の車列と迷彩服姿の隊員に出会います。この間は熊本地震への対応でしょうか、特に目立ちました。その救命活動に心から敬意を表しつつ、迷彩服姿の隊員が銃を手に匍匐前進する訓練の光景が重なります。

 

 ただただ過ぎ行く時間
 老いた両親にきりきり接する日々・・・。長生きは時に無慙な生き様を晒すことを、そして自制可能な体力・知力があるうちに「おかしくなる」かもしれない人生の果てに備えるべきことを学びつつ、今はただただ過ぎ行く時間を幸いに思います。


  遠き山に日は落ちて星は空を散りばめぬ・・・闇に燃えし篝火は 炎いまは静まりて眠れやすく憩えよと

 パッヘルベルの「カノン」
 「カノン」が生まれ時代の欧州に桜の樹があった筈はありません。それでもこの曲を聴くと、春の光につつまれた満開の桜の下で若い人たちが踊り戯れる光景が目に浮かびます、人生の黄昏もまた誰にも愉しげであれば良いのにと思いつつ・・・。

 Pachelbel's Canon



 にほんブログ村 病気ブログ 腎臓がんへ

【過去ログ目次一覧】
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f

吾輩も猫である 122 (テツガク)

$
0
0
 吾輩に哲学は似合わない。そんなことは自身よくわかっている。だ~か~ら~タイトルも「てつがく」と記してるやおま変化。とは言え高名な哲学者は如何にも哲学者ラシクナイ風体で哲学を語る。横丁のおっさんが言葉を噛み砕きやわらこう説くように・・・。

 鷲田清一さん。元大阪大学総長、現京都市芸大学長で専門は哲学・美学。鷲田さんが横丁のおっさんや言うわけではないが(言うてる!)、明治学院大で特別講義を行い、質疑ではそのきっぱり潔い髪型(型ナシ?)同様、平明にして簡潔に哲学を解き明かした。

 
 
 哲学やアートで身につけられるもの・・・ 苦しみを感じる能力・・・
 総てをゼロから見直す時代、『手放してよいもの、外せないものは何か。見究める方向感覚は哲学やアートで身につけられる』。「深く考えるのは無呼吸で潜り続けるように苦しい」と言う学生には、考えることを潜水ではなく登山にたとえ『見晴らしの良い所に登り深呼吸できる歓びがある』と。作家の高橋源一郎さんも『空気の薄い所を通らないと空気の有難味は分らない。人間には苦しみを感じる能力がある、と考えよう』と補足した。

 分断が進む社会・・・ひとりひとり「どうつながれるか」
 明治学院大は安保法制に対する抗議行動で一躍名を馳せた「SEALD's」発祥の地。行動に参加している学生から「鷲田さんにとってデモクラシーとは何か?」と問われ、『社会が過剰に統合されている時は [異なる] ことをベースに民主主義を考える。しかし今のように分断が進むと [どうつながれるか] が大事だ』。そして『哲学には人の心をわしづかみにする言葉が散らばっている。そうした言葉について考えると自分の世界が変わる』と。

 著書名もご子息の名前もユニーク
 著書名「てつがくを着てまちを歩こう」「普通をだれも教えてくれない」「死なないでいる理由」「教養としての [死] を考える」からも何となく人物像は浮かぶ。髪型は兎も角、年齢はわが主人と変わらない。なお金沢21世紀美術館キュレーターとしてご活躍の鷲田めるろ氏(哲学者メルロ・ポンティより命名)、「花子とアン」ほかNHKの敏腕ディレクターで知られる安達もじり氏(画家モジリアニより命名)はご子息である。

 

 グチのひとつも言いたくなるぜよ・・・
 あぁ~あ、月が変ればツキ!に恵まれると思ったのに、今日からまた主人の帰省に「同行せよ!」だってさ・・・。カレンダーの猫たちが羨ましいぜ、ったく・・・。まぁ、主人も細君も大変!なのであましに文句は言えんけど、けどけどけどけど・・・なぁぁぁ
 
 

 Deep River
 吾輩の哲学を語る代りにニグロ・スピリチュアルをおくる。歌われている「Deep River」とはヨルダン川・・・新約聖書に記された神聖な川である。奴隷として鎖につながれた黒人たちが「あの川の向こうに自由がある」と、神の国への渇望と祈りをこめて歌った。
 


 にほんブログ村 病気ブログ 腎臓がんへ
 
【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0




かんわきゅうだい 27 ( That's 感! )

$
0
0



 毎月の介護帰省も年月とともに・・・
 グループホームで落ち着いた日々を送っている父には、時々浮かべる微笑にも目を閉じて仏様のような表情にも、こころ安らぎます。しかしこの間は母のことで2~5月に7~8回帰省・・・心身ともに疲労困憊ながら、「入院」して寧ろホッとしています。

 穏やかな佇まいの大山
 母については医師も「正直、よくわからない」ようです。少なくとも認知症とは断定し難く、とは言え確たる病名のつけようもなく・・・。ただ「最大3か月」ながら入院となり、帰路に眺めた大山はそんな心境を映してか静かで穏やかな佇まいに見えました。

 

 シマジロウだって絵手紙を・・・
 朝日新聞の「吾輩は猫である」の連載はきっと不評なのでしょう、漱石と猫についてつぎつぎ挿話を取り上げています。今回は漱石宅に届いた読者からの絵手紙の紹介でした。で、吾輩も猫・・・のシマジロウが頂いた絵手紙(kuma画伯※の色鉛筆画)を紹介します。
  ※吾輩も・・・「秋の京都ぶらり」 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/b356381aef7b03d6bc6eadb92cde03f6

 わが街の一大イベント
 さて毎年5月3~4日は「高槻ジャズ・ストリート」が開催されます。今年でもう18回目、街のあちこち60会場で4千人のミュージシャンが演奏を繰り広げ、20万人余がジャズはじめ様々な音楽を愉しみます。わが街の誇る一大イベントです。

 

 ちょっと出遅れ(気後れ?)ました
 今年は、第一日目(3日)が郷里から戻ったばかりで、とても音楽に浸る心境ではありませんでした。二日目、妻が他の用件もあって駅前に出た際に幾つかの会場で聴き、帰って「行ったらどうですか!?」と。で、夕方近くになっておもむろに・・・。

 多彩なのに乗りきれず
 俳優の大杉漣さんのブルースバンド、平均年齢81歳のスーパージャズメンやKKB(後期高齢者バンド)のステージ、阿川泰子さんやクラリネットの北村英治さんの演奏もあったようですが、聴き逃しました。今年は、なんか・・・乗りきれなかったなぁ

 

 こいのぼりフェスタ
 この時期のもう一つのわが街イベントは「こいのぼりフェスタ1000」・・・芥川の両岸に1000旒(りゅう)のこいのぼりが泳ぎます。今では各地で同様のイベントがありますが、高槻では今年24回目、かなりの老舗にござります(笑)

 

 エルトン・ジョン「Sacrifice(犠牲)」
 タイトルはたいそうに「That's感」としたものの・・・ただの雑感!でした。最後に一つだけ・・・米大統領選で共和党候補になることがほぼ確定したトランプ氏、彼が演説会場で使う音楽に『使わないでほしい』と言っているエルトン・ジョンの曲を贈ります。

 そこに犠牲なんてない 簡単な言葉があるだけ 二つの心が棲んでいる 二つの隔絶された世界に
 でもそこには犠牲ってものはない 犠牲なんてないんだ! まったく犠牲なんてないんだよ



 にほんブログ村 病気ブログ 腎臓がんへ

【過去ログ目次一覧】
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
Viewing all 587 articles
Browse latest View live