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Channel: デ某の「ひょっこりポンポン山」
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NAGORI no SAKURA

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         かつて桜の季節は欠かさず訪れた丹波篠山 …
                 なのになぜか ここ十年程ご無沙汰でした。

     
              篠山城 … 天守なき館ながら 石垣に独特の力強さと風情があります。

     
           北濠は思わず息をのむほど一面!びっしり桜の花びらが敷きつめられていました.

     
         天上影は変わらねど栄枯は移る世の姿 … 諸行無常を思いつつ今が盛りの篠山の桜でした。
         
     
          篠山の濠に散り染む花びらに尽きぬ戦の哀れをおもふ ... ウクライナの人々に(デ某)

     
           丹波篠山ではいつも訪れる "Maple Cafe" ... 十年数年!変わらぬ香りと匂い。

     
         かつて勝手に "MY SAKURA" とネーミングした篠山川の一本桜! 懐かしさに思わずジ~ン!


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わく!わく!だ

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       仮面の女性 どなたでしょうか

    

 これって クイズにもなりませんね(笑) NHKの和久田麻由子アナ。『最近 とんと “ニュース9“ でお見かけしないなぁ』と思ったら 四月の番組改編で降板されていたんですね(遅っ!)NHKのエース!と言われるだけあって 歯切れよく& けして出過ぎない絶妙の存在感でいらっしゃいました。仄聞するところでは 今夏!ご出産の由。 え~っ! 結婚されてたんですねぇ(遅っ!)

 NHK-BSP「世界で一番美しい瞬間」。2014年に放送された番組の再放送で、和久田アナがヴェネチアを探訪する「幻想のカーニバル … 願いが叶う瞬間」。 ”ニュース9” は 言わば客観報道ですから、和久田アナもやや取り澄まさざるを得ないところがありました。が、このヴェネチア探訪の彼女は別人28号 … 笑顔が弾けとびきり素晴らしく優しい人となりがあふれていました。

    

 ヴェネチアに 女性刑務所の島があります。毎年二月はカーニバルで賑わうヴェネチア。刑務所ではカーニバルに出品販売する衣装も作ります。殺人罪で服役しているデーリアもその一人。一時は所内で荒れていたデーリアですが、服飾の仕事をするようになって 人が変わりました。和久田アナは毎日刑務所に通いデーリアとともにカーニバルに出品する衣装作りを始めました。 

 囚人も看守も刑務所とは思えない奔放な雰囲気です。髪、服、食事、面会 … 自由は制限されるとはいえ、おそらくは日本の刑務所とは "まるで異なる世界"。出所後の社会適応もスムーズに進むと思いました。和久田アナは 裁縫は「かなり得意」だそうです。巧みな指さばきで デーリアの心をつかみ、デーリアとともに心を "紡ぐ" ように完成させた衣装には すぐ!買い手がつきました。

    
       デーリアが着ている衣装はカーニバル出品衣装。「これを着て島を出たい」と正直な感想も…。

  【私とヴェネチア】
 二十年余前に旅したヴェネチア。妻と息子は何度か海外を旅しましたが、飛行機嫌いの私は "生涯!海外には行かない" と。しかし息子が春に社会に出ようかという年、妻から『家族揃って海外を旅するラストチャンスですよ』と引導を渡されました。「決死の覚悟」と言えば、大層な!と笑われますが、当時の私には 飛行機のタラップ=処刑台への階段!でした。
 今にも壊れそうなアリタリア航空で関空~ミラノへ。ミラノから更にヴェネチアに飛びますが、濃霧で視界ゼロ。 飛ぶな! ヤメ!って祈りました。が、軍人上がりのパイロット … やめませんワ。命からがら着いたマルコポーロ空港からバスでヴェネチア本島への長~い橋を渡り着いた広場は(ヴェネチアなのに)ローマ広場。写真は未だ霧の残るローマ広場にて。

    

   
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【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~140 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
吾輩も猫である141~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/b7b2d192a4131e73906057aa293895ef
人生の棚卸し http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/ddab58eb8da23a114e2001749326f1f1
人生の棚卸し(2) https://blog.goo.ne.jp/00003193/e/22b3ffae8d0b390afee667c0e9ed92ed
かんわきゅうだい(57~) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/20297d22fcd28bacdddc1cf81778d34b
かんわきゅうだい(~56) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
新聞・TV・映画etc. http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a7126ea61f3deb897e01ced6b3955ace
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
名残の季節 https://blog.goo.ne.jp/00003193/e/ce82e1c580f64c8ab8d43e2c674a481d

色は匂へど散りぬるを…

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 いろは歌 … 総ての音を綴り『色は匂えど散りぬるを 我が世 誰ぞ常ならむ 有為の奥山 今日越えて 浅き夢見し 酔いもせず』。歌とともに散るぬる桜花を眺めながら 諸行無常を思う四月の今日ではあります。

 数年前のアベノハルカス … 58~60階の三層構造展望台の眺望で知られます。が、私が "群を抜く" と思ったのは最上階ではなく16階の美術館に連なる回廊風の庭園。シルエットの各々に物語が浮かびます。

    

 一年余前、生命保険が満期になり全額を「ドル建」の新しい生命保険にしました。数日前、保険会社から「契約内容のお知らせ」が届きました。いつもは開きもしません。が、なぜか開けてみると「為替変動」について記されていました。ドル高 円安が進み 受取保険金が加入時の2割近くUP!した由。 為替変動で私の命の値段が上がったんですねぇ。今のうちにサッサと死んでおかなきゃ!と思いました

    
        シマ(猫)の額ながら拙庭の花々も春めきフェンス際のモッコウバラが咲きはじめました。

 友人が或る経済誌に寄稿していました。タイトルは「今日の "労働時間" 問題を資本論から解き明かす」。資本論は学生時代に全巻購入したものの 第一巻で文字通り "一巻の終わり"。昨年、書店に平積みされた斎藤幸平「人新世の "資本論"」に惹かれ読みました。分厚い資本論全六巻ではなく 新書版サイズです。結構!面白く読みましたので 今回「資本論から解き明かす」との友人の論文 … 興味津々に読みました。

 ※ この友人とは半世紀に及ぶ付き合いです。長く損害保険業界で働き 大学院に社会人入学して博士号を取得しました。
   今回の論文は 象牙の塔の研究室からではなく 彼の歩んだ "現場感覚" による論考に特色があり 嬉しくもありました。

    
            とりたててUPするような花ではありませんが… 拙庭にて(以下同じ)

 コロナで急速に進むテレワーク。「住宅(生活の場)に仕事を持ち込む」もので、政府財界がコロナ禍をチャンス!と捉え "柔軟な働き方" を掲げて "際限ない働き方" を労働法制化しました。
 資本論が書かれた時代の工場主は アノ手コノ手で厖大な手で労働者から時間を奪おうとしました。が、現代社会は コロナ禍のお蔭?でいとも容易に 合法的で壮大な "時間のひったくり" が為されている、と。
 更に、現在の "長時間" 労働が「人間としての全面的な発達を阻害」している現状、社会の諸事象はおろか身近な政治への関心さえ奪う要因ともなっていることについて警鐘を鳴らします。

    

 友人は、日本とは真逆の例として彼のご子息の 「オランダ赴任の日々」 に触れています。
 ご子息は日本の農機具メーカーの社員として家族とともにオランダに赴任。有休は完全消化し 長期休暇は家族との楽しい旅などに充てる日々を紹介し、「日本ではこうはいかない」 と。それでもオランダの国民一人当GDPは世界第10位、長時間労働が蔓延する第23位の日本のず~っと上です。
 
 ちょっと驚いたのは「牛馬にも劣る長時間労働」。資本論の時代も今も、牛や馬は一日に8時間を超えて使役すれば "つぶれる" そうです。しかし人間は平気で8時間を遥かに超えて働かされます。夜の労働と言えば昔は売春ぐらいだったのに「現代人の労働には朝昼夜もなく牛馬より過酷だ」と。

    

 思えば、私の現職最後の十数年、有休は年一日とるか取らず。毎月4~5日の休日出勤の代休も取らず。出勤は業務開始1時間前。業務時間中は仕事がビッシリゆえ資料等の充電!は 時間後に残って、通勤電車で、自宅で。勿論!管理職に残業手当なし。ボーナス加算なし。勤続10年毎の長期休暇も一度も取らず仕舞い。最後、がんで手術入院し二週間休んだのが例外と言えば例外! ご褒美と言えばご褒美?

    

 論文のまとめに「"労働から解き放たれる時間" は 知的発達を遂げ社会的活動に携わる可能性を保障する」とのくだりがあります。当然だ!と思いつつ しかし私の心境としては、ちょっと複雑なんですよねぇ。
 私は 現在、年金生活者。それなりの家事労働はしていますが、報酬をいただく労働はしていません。そして自由な時間は山ほど!あります。しかし ぜ~んぜん!知的発達を遂げていません。悲しくなるほど頭脳も体力も退化しつつあります。時間はあっても社会的活動はろくにしていないんですよねぇ。
 まぁ この論文を読んだのを機に少し社会に役立つこともやってみよう!って気にはなりましたかねぇ

    

 新しい朝ドラ「ちむどんどん」。ややステレオタイプの沖縄の描き方が気になります。が、それはそれとして 第一週の最後 … 父親役の大森南朋の歌う「てぃんさぐぬ花」が印象的でした。
 ♫ てぃんさぐぬ花や爪先に染みて親ぬ寄し事や肝に染めり … てぃんさぐの花が爪先まで染めるように親の教えを心に染めて歩め
 ♫ 天ぬ群る星や読めば読まりし親ぬ寄し事や読みやならん … 夜空に群れる星は数えられても 親の教えは教えきれない

【第一週最後のナレ … 沖縄本島北部「やんばる」と呼ばれる地域の物語。父や母、その父や母がそうであったように、子供達の未来には誰も予想できなかった出来事、誰も通ったことのない道が待ち受けています】

       


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吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
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過ぎにし日々へ

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 高校時代、上田敏訳のヴェルレーヌの詩に、或いは中原中也の詩に ハマリました。海辺に出かけひとり朗読しては涙ぐむ少年デ某でした。いま 笑いました? 笑いますよね。青春とは 真剣である程に滑稽ですから。でも 青春の十数倍の年月を経た今でも 心の琴線に触れる詩に涙する老年デ某ではあります。

    

 腰を痛め歩くのもやっと!を凌ぎ学生時代のサークルのOB会に参りました(4/23)。60代初め~80代半ばまで約50名が今や "タテカン" が一つもない母校キャンパスに あの時代風の言葉では 集結!しました。1970年代末に潰れたサークルですから 還暦世代が ここでは "命ある限り永遠に" 若手です。

 その最若手OBが当日持参した半世紀余も昔のB5版21頁の … 構成詩曲「うねり」台本。大層に言えば 創作オペレッタ、普通に言えば "歌と朗読" の舞台。『4月25日/あの熱気と興奮の渦のなかで再生は起った』… 後に四大紙の記者となりTVのキャスターとして活躍した一学生が書いた「うねり」の一節です。

    
       構成詩曲「うねり」表紙のカット … ページを繰りながらタイムマシンが音をたてて時を遡ります。

 赤い鳥「翼をください」。1970年代初めに生まれたヒット曲です。教科書にも載りサッカーの応援歌として時代をこえ広く歌われるようになりました。その歌詞には あの時代でなければ生まれ得ない言葉があります。薄っぺらで 青っぽい 嘘っぽいと言われようと 矜持と意気地のこめられた言葉が…。

    
      ♫ 今 富とか名誉ならば いらないけど 翼がほしい … 悲しみのない自由な空へ翼はためかせ行きたい

 「友よ」という歌は二つあります。一つは岡林信康 曲詩『♫友よ夜明け前の闇の中に…』。この日は いずみたく&岩谷時子『♬友よ淋しい時 お前に会いたい…』を歌いました。歌いながら改めて心に迫った一節『もしも日が隠れて道に迷ったなら 友よその時こそ光になろう』。私は光になれただろうか?

    

『半世紀が凝縮されたひととき … この星に生まれ巡りあえた奇蹟に感謝です。歓びと悲しみと仕事の日々を必死に今日まで生き 素晴らしい絆で繋がり今日を迎えました。競争と効率に追われる社会、未だ戦争が絶えない世界にあって 未来に向け今日からまた共に生きて参りたいと存じます』(先輩の閉会挨拶より)

    

 有志による二次会をスルーし まっすぐ帰りました。ぐったり … 疲れました。神経を遣ったからではありません。最近の私には濃密すぎる時間でした。録っていたドラマ「空飛ぶタイヤ」(全5回)を視ました。毎回 エンドロールに流れていた Holly Cole "The Tennessee Waltz" … 心ふかくしみました。
       ※ 空飛ぶタイヤ… 原作:池井戸潤。
        三菱自動車がモデルとされ 大企業のリコール隠しに逆襲する中小企業の奮闘が描かれています。

    


 


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若葉の季節

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 日課のウォーキング&スロージョギングをここ三週間余、腰痛が酷くてスルーしていました。昨夕「少しマシかなぁ」と感じ いつもの公園グランドにスロー&スローで向かう途中、見知らぬ女性から声をかけられました。『久しぶりですね。どうされたのか心配していました。良かったです』と。

 なんだか嬉しかったかな。痛みが我慢できなくなり十数分でやめましたが、躰にも心にも かつて知らなかった温もりがあふれました。還暦・古希を経て 知らなかったことを知り経験できなかったことを経験をする "些事日常" がどっと増えました。それも老化の一つなら 老化も悪くない!かな?

 余談ながら … 公園には小鳥の啼き声があふれます。求愛!だそうです。鳥にバレンタインデーはなく ♂から♀への限りなきプロポーズ。聴いているうちに "巧い!ヘタ!" がわかります。巧いからといって愛が早く成就するとは限らず、惚れ惚れする啼き声の小鳥さん … 気の毒に未だ啼き止まず!

    
          お気に入りの公園グランド(1周70~80m) 向こう側に東屋や鉄棒などの遊具も…

 ウクライナに千羽鶴を送る ... このことに「相手が歓ばない自己満足!」「平和への願いをこめ千羽鶴を折るのがなぜ自己満足なんだ?」「折るなとは言ってない。折って自分の家に飾っておく分にはご勝手に!」。議論の仕方もわきまえない議論に なんともウソ寒さを覚えてなりまセーヌ河。 

 西谷文和氏をご存じですか? ジャーナリスト(ジャーナリズム)なき日本のマスゴミで稀有のジャーナリストです。先日 私の住む市で彼の講演を聴きました。"語らねばならない" ことがたくさんあるのでしょう、やや早口ながら途切れることも横道に逸れることもない "眼からウロコ" の80分でした。

 ウクライナ軍15万人、ロシア軍90万人。西谷氏によればウクライナで双方各15万の軍人が交戦中の由。戦車・ミサイルなど軍備はロシアが圧倒的!ながら 春先の北欧のぬかるむ道を重装備の軍隊がまともに進軍できるはずもなく、ロシア軍はプーチンが期待した戦果には程遠い情況にあります。

    
    面舵いっぱい!の "文藝春秋" 誌は ウクライナ戦争に乗じ 危機感を煽り軍備増強・改憲・核共有を!と。
      安倍元総理は文藝春秋5月号に「"各共有" の議論から逃げるな」… モリカケサクラで逃げまわったのにね。

 訓練!と言われて戦場に赴いたロシア兵。「弾圧と圧政から解放する」と言われて赴いた先で 帰れ!と非難されるロシア兵。市民の住居・病院・学校を襲い無辜の市民の殺戮を命じられるロシア兵。戦意・士気は著しく低いロシア軍に対し、ウクライナの軍人・市民の命がけの抗戦が続いています。

 ヒトラー独裁下でも ドイツ占領下のフランスに限らず ドイツ国内にレジスタンスは存在し、ドイツ軍内部にも反ヒトラーの企てがありました。この時代、嘘を撒き散らす情報があふれる一方、事実に蓋をし続けることはできない。西谷氏は『ロシアの国民にも軍人にも反プーチンが顕在化する』と。

    
    "文藝春秋"に負けず劣らず酷い "WiLL" 誌。百田尚樹氏が橋下徹氏に「キミは中露の代弁者か」と。
      ロシア大使とホテルで密会したと噂される橋下氏への不快感ですかねぇ … どちらも喰えない方ではあります。
      "WiLL" でも安倍元総理が「プーチンは力の信奉者だ」。核には核!の核共有を唱える "力の信奉者" ですが…。

 ブタペスト覚書。1994年 ブタペストの欧州安全保障協力機構会議で米・英・露が結んだ覚書です。ウクライナ・ベラルーシ・カザフスタンの旧ソ連三国が「核兵器を持たない」かわりにこの三国に米・英・露は「主権と領土を保障」しました。ロシアのウクライナ侵攻は まさにこの覚書に反します。
    ※ロシア人の多い東部二州に暫定自治権権を認めロシア軍の撤退と停戦を決めた "ミンスク合意" も反故に…。

 ウクライナ戦争で石油が暴騰。いったい誰がその利益を得ているのか? 一日数千億円相当の武器が調達され戦地に送られています。誰がその暴利を貪っているのか。中東・ロシアに限らず米国も大産油国、巨大石油資本は大儲け。また米国は世界最大の軍事産業国、ロッキード株が暴騰しています。

   西谷氏の講演を詳しくご紹介したいところですが、ブログの限界であり私の限界です。
    You tube "西谷文和の路上のラジオ" を視聴いただきたいと存じます。
    三月末の収録でやや旧いものの 核心は変わらず! 一般マスゴミでは聴けない話が盛沢山!

    

 


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旅立ち... に思う

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 京都は碁盤目の東西に 丸太町(マルタマチ)・今出川(イマデガワ)」など大路、姉小路(アネヤコウジ)・蛸薬師(タコヤクシ)」など小路。南北に 烏丸(カラスマ)・河原町(カワラマチ)」など大路、富小路(トミノコウジ)・東洞院(ヒガシノトウイン)」など小路。実にたくさんの通(トオリ)があります。
 “通” を覚える歌もあり、丸竹夷二押御池/姉三六角蛸錦 …十条東寺(まるたけえびすにおしおいけ/あねさんろっかくたこにしき … じゅうじょうとうじでとどめさす)。如何にも京都的ではあります。

    

 その "通" を一つ一つ散歩しながら気になるお店などを紹介するTV番組「原日出子の京さんぽ」。KBS京都テレビ制作で "東京の!女優さん" が気になるお店などを紹介するところがミソ! 訪ねるお店の殆どが "創業〇百年 第〇代目当主" … に原さんが驚くところが 京都人の誇りをくすぐります(笑)

    
          京都では比較的新しい明治創業の和紙のお店にて… 柳番場通(やなぎのばんばどおり)

 私はこの番組のファンで、週五日 再放送されている番組を総て録画し視ています。ですので京都に出ると紹介されたお店をしばしば訪ねます。番組案内役の原日出子さんのおつれあいが俳優の渡辺裕之さん。番組でお店を訪ねられる際、お孫さんとおつれあいの裕之さんにしばしばお土産を買われるのが印象的だっただけに、裕之さんの急逝にはほんとうに驚きました。心よりご冥福をお祈りします。

 以下 原日出子さんのコメントより… 『とても心の整理も出来ませんし 語る言葉も見つかりません … 人一倍家族思いで心配性な夫は 先行きの不安を口に出すようになり 考え込むことが多くなりました。何事にもストイックで 一生懸命で 手を抜くことをしない人でした。今は全ての苦しみから解放され 自由になれたのだと信じたいです … 渡辺は 信じられないほど綺麗で 安らかな顔で旅立ちました。それだけが私達の救いです。これまで応援し支えて下さった皆様に 心から感謝申し上げます』

 ブログ記をUPして一夜明け 早乙女勝元さんの訃報に接しました。若い頃(たぶん30代)早乙女さんの "東京大空襲" の講演を聴きました。軍事施設への爆撃ではなく 住宅・学校・病院 そして老若男女 無辜の民への無差別爆撃 … 真っ黒こげの屍体に象徴される焼夷弾の恐ろしさを語られました。

    

 ウクライナへの無差別爆撃、殺戮。軍備・軍人以外への攻撃はジュネーブ協定違反でありロシア・プーチンの犯罪!は裁かれて然るべきですが、東京その他への大空襲、原爆投下は "戦勝国" ゆえ裁かれませんでした。その延長線上にベトナム・イラク・アフガンそしてウクライナがありましょう。

       ♫ ナターシャ・グジー「翼をください」
    


 


【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~140 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
吾輩も猫である141~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/b7b2d192a4131e73906057aa293895ef
人生の棚卸し http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/ddab58eb8da23a114e2001749326f1f1
人生の棚卸し(2) https://blog.goo.ne.jp/00003193/e/22b3ffae8d0b390afee667c0e9ed92ed
かんわきゅうだい(57~) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/20297d22fcd28bacdddc1cf81778d34b
かんわきゅうだい(~56) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
新聞・TV・映画etc. http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a7126ea61f3deb897e01ced6b3955ace
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
名残の季節 https://blog.goo.ne.jp/00003193/e/ce82e1c580f64c8ab8d43e2c674a481d

近時片々!

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                珍しくもない花々とはいえ わが心なごむ … in my garden.

 グループホームにいる母が今月三日に百歳の誕生日を迎えました。「面会は玄関にて15分以内」の制限付きながら直に面会できる!と 5/12~14に弾丸帰省しました。お祝いは既に期日指定で送りましたから 開口一番『お祝いをありがとう』。それ以外は『いつ家に戻れるか?』と何度も…。心ちぎれつつ短い15分が終わると『顔を見せてくれ』と。マスクを外したら… 母は泣き出してしまいました。 

      
      【左】港から歩いて数分のグループホームにいる母。玄関に椅子を置いて頂き話すことができました。
      【右】叔父が描いた "境港" … 母が "帰りたい家" のリビングから 今は叔父の娘の鎌倉のレストランに。
   
 帰省に往復した高速道路。左側の車線がまっすぐ!ではなく手前からV字形!に見えます。このところ左眼はやや右下がりに、右眼はやや右上りに見えていましたけど、高速道路で運転していて こんなに見づらいのは初めてでした。戻る日の午後は用件があり気が急きましたが、つい速度を落とし 60~70km/時になるものですから、抜かれるたびにクラクションを鳴らされたり点滅信号を送られたり…。

    
              特記するほどでもない花ですが 私は名を知らぬ花 … in my garden.

 戻ってすぐ掛かりつけの眼科に行くと「動眼神経麻痺かもしれないので医大を紹介します」。医大には「9:30予約」で行きましたが、診察室に入ったのは10:30でした。そこから数種の検査を受け再び診察室に入ったのは13:00。メガネに膜を貼る処置もあり 会計を終わって病院を出たのは14:30。全5時間を要した診察結果は 『"動眼神経麻痺" ではなく軽度の "斜視" です。経過をみますから再診を』と。

    
      くちなしに似た花… ♫ くちなしの白い花 おまえのような 花だった … ってどんな "おまえ" だったの?

 わが母は元気に百歳を迎えましたが、函館の義母はかなりきびしい状態にあります。まだ意識のはっきりしているうちに… との施設のご高配で面会可!となり 先日 妻と義妹、義弟が函館に駆けつけました。昔の思い出など語るとしっかりした反応があったそうで三人とも『会えて良かった』と。ちょうど10年前、札幌で甥の結婚式があり函館~札幌を義母に同行した際はまだ十分!元気でしたが…。

     
      【左】息子がまだ幼かった頃 東北を旅したときの義母。それからもう40年余がたちました。
      【右】函館の八幡坂。妻と結婚する前に訪れた時 この近くのレストランでご馳走になりました。

 妻が函館に行っている間… 腰の具合も良くなったことでもあり… 庭の樹の枝払いや雑草ひきをしました。始めて一時間余が過ぎた頃、立ち上がろうとすると腰に激痛が走り暫く不動明王になりました。英米圏では "Witch's blow(魔女の一撃)" と言われるそうです。かつてのTVドラマ「奥様は魔女」のエリザベス・モンゴメリさんのような魔女さんならガマンしますけど…。呻きつつマシになるまで庭で昼寝

    
       夏場所千秋楽… 獅司は豪快に長内を寄り倒し。関取になれば青黄のウクライナ国旗の化粧まわし?

 お相撲さんも腰痛だ膝痛だ… と包帯・膏薬・サポーターなどをしないお相撲さんは珍しいほど。その大相撲夏場所も昨日が千秋楽でした。応援していた幕下7枚目の獅司(ウクライナ出身)は3勝4敗と負け越しましたが、取り口はまるで "江戸っ子" のように思い切りも気風も良い相撲。再入幕で期待された大鵬の孫 王鵬は両国生まれの江戸っ子なのに… イマイチ煮え切らない。ここは獅司を大いに見習うべし!

    
       土俵際まで攻められるも一瞬の突き落としで貴健斗を下し、終わっても気合が脱けない千代栄。

 幕下3枚目、お顔も三枚目?の千代栄(ちよさかえ 京都出身)。入門13年目の31歳。幕下上位~中位をEVのように昇り降りしていました。勝ち越すのがやっと… またじりじり下がって行くんだろうなぁ、と思っていたら どっこい!千秋楽に十両の貴健斗を倒し5勝2敗、許してチョンマゲです。無給の幕下から来場所は110万円の関取、月給取。付け人を免れ 付け人が付きます。千代栄! 千代に八千代に栄あれ!

       ♫もう半世紀前の中山千夏さん「あなたの心に」を岩崎宏美さんで… なぜかいつも心に流れています。
    


 


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ひとりよりふたり

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 "朝ドラ" といえば今は「ちむどんどん」でしょうね。でもBSPでその直前に放送されている「芋たこなんきん」がイチオシ!(2006年放送 田辺聖子原作)。主演の藤山直美さんと國村隼さんも然りながら、秘書役のいしだあゆみさん、主人公の若い頃の祖父役 岸部一徳さんらも なんとも味があります。

 その主題歌「ひとりよりふたり」(fayray)。最初の数フレーズのメロディと詞に心がふわっと和らぎます。♬ひとりよりふたりで今/ぬくもりをわけあいながら/響きあう心ほどかずに/束ねていよう…。人はやがて 人はいつか ひとり残され ひとり旅立ちます。だから今は… ひとりよりふたりで…。

    

 日航「よど号」ハイジャック事件は1970年3月。それから数年… しきりに "連合赤軍" が耳目を集めました。目立つ!事件は起こしましたが、世界の変革には程遠く、焦点から関心を逸らせる点では "反体制" というより寧ろ "体制遵守" に貢献!と。重信房子は自称 "日本赤軍" の闘士ではありました。

 国内潜伏中に捕まり懲役20年。その刑期を満了して出所した先日の会見では…『生きて出てきたという感じは強くある。自分達の戦闘を第一にしたことにより無辜の人達に被害を与えたことがあった。そのことだけは旧い時代とはいえこの機会にお詫びします』… そんな乾いたお詫びではありました。

 学生時代、しきりにアジっていた "革命家" 達は "大学解体" を掲げ長く全学を封鎖…私の在学4年間の2年間はろくに講義はなく、今のコロナ禍以下でした。プロゼミで一緒だった革命家!の一人はちゃんと大学を卒業、中国地方の某銀行頭取になりました。革命の才は兎も角、才覚はあったんでしょ。

    
         若い頃の重信房子… どこかNHKの某アナウンサーに似ている?(フリー画像より拝借)

 大阪の人はなぜか "維新" がお好き。在阪TV局は 維新マックロ三羽ガラス(大阪府の元・前・現知事、維新代表)の "偏向" 特番を流し批判を浴びました。コロナ禍の死者数が断凸に多い大阪府で連日TVに出まくりヤッテル感!醸す知事に芸人さんが『知事さん寝てないんじゃないですか?』とヨイショも…。

 その維新は 二度にわたり"大阪都構想" を住民投票に付し二度とも反対多数で断念。その恨みか「IRカジノ誘致は住民投票で」の声には "既定事実" と無視。ならばと住民投票を求める署名運動が始まると在阪マスゴミは維新に忖度して?無視。が、署名は法定数超の15万筆以上を期日内に達成しました。

 国政の舞台では事実上の与党として "憲法改正" を掲げ「改憲草案」まで出しました。現行憲法第95条は "住民投票条項" と呼ばれていますが、維新草案にこの条項はありません。朝日新聞の世論調査で「9条」には59%が "改憲の必要なし" ながら 過半数の56%が改憲!支持ですからねぇ。慄然とします。

    

 再び「ひとりよりふたり」… 窓際の青い椅子にすわり/色づく街並を見わたせば/星屑とビルの灯たちが/美しさを競いあう/ひとりよりふたりで さあ/哀しみさえ受けいれながら/雨の日も晴れを待たず/碧空をさがしに行こう/ゆだねあう手と手もう離さないで/信じあう目と目そらさないで…


 


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あなたの "人生"を占う!

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  【アタリ!過ぎて困りますが…】
 実は ず~~っと前に一度UPしたブログ記を再掲します。この占い … アタリ過ぎますが 畏れずチャレンジなさってくださいね。ただし 始める前に一つ約束事があります。それは『順序にそって素直に記す』こと。ではではワクワクしながら(笑)始めてください。

 ア)まず、メモを用意し 1~11まで、縦の列に数字をご記入下さい。
 イ)1と2の横に『3~7の数字から好きな数字』を各々1つずつご記入下さい。
 ウ)3と7の横に『知っている異性』or『関心のある異性』の名前をご記入下さい。
 エ)4、5、6の横に各々『知っている人(誰でもOK)』の名前をご記入下さい。 
 オ)8、9、10、11の横に、『好きな歌の題名』を各々一つずつご記入下ださい。
 カ)最後に、欄外に『願いごと』をご記入下さい。
 心の準備はよろしいですか? 驚くべき「見事な結果」が待っています
 繰返しますが、必ず1~11の順に記すこと! なお結果を先に読むと願いは叶いまセーヌ河。

      ♬ 少し心騒ぐ調べを聴きながら … 1~11 & "願いごと" を記してください。
    
              
  【では 記されたメモを見ながら "結果" をご覧ください】
   3に記した人は 「貴方の愛する人」です。
   7に記した人は 「好きだけど叶わぬ恋の相手」です。
   4に記した人は 「貴方にとって大切な人」です。
   5に記した人は 「貴方を大変よく理解してくれる人」です。
   6に記した人は 「貴方に幸運をもたらしてくれる人」です。
   8に記した歌は 「3に記した人を表す歌」です。
   9に記した歌は 「7に記した人を表す歌」です。
   10に記した歌は 「貴方の現在の心を表す歌」です。
   11に記した歌は 「貴方の人生を表す歌」です。
    
 如何でしたか? 結果について 感想とあわせてコメント下されば …
 "占いの神様" の預言を私からレスポンスさせていただきます
 その預言 … 心理分析&フォローは きっと大きな激励になるものと思います。

      前々回ご紹介した「あなたの心に」… オリジナルの中山千夏さんでお聴きください。
    

 

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シマが書かないので…

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 六月を迎えたその最初の1日、久しぶりに生!のオーケストラ演奏を聴きました。
 年三回の読売日本交響楽団 大阪公演の第一回目。オミクロンもやや下火となり 会場(フェスティバルホール)に入場制限はなく座席数2700はほぼ満席。義母と愛猫の状態がよくないため 妻は家に残し 友人を誘って出かけました。プログラムのメインはチャイコフスキー交響曲第六番「悲愴」。第四楽章の最後 ... まるで瞑想するように長いピアニシモに心がぎゅ~っと塞ぎました。妻を家に残してよかった。

     
       9月公演(右)は辻井伸行さんを迎えベートーヴェン「ピアノ協奏曲第三番」… S.ヴァイグレ指揮

 隔日に動物病院の点滴に通うシマジロウは やはり元気がありません。昼間は殆ど寝ています。昨日、元の(三歳までの)飼い主である息子一家三人が訪ねてきましたが、「メンドクサイ」と お出ましにならず! やんわりと『気分転換に "吾輩も猫である" を書いてみては?』と誘っても やはり『メンドクサイ』。それでも夜行性の猫の習性か 日が暮れると元気になり家の中をウロウロします。寝る頃になると 私と妻の布団に入っては安眠を妨害します。厭ですけど嬉しいので拒みまセーヌ河です。

    

 猫と暮らしていると つい!猫のTV番組に眼が行きます。
 毎日!何処かのTVに猫が登場しますから なるほど "猫ブーム" 。先日はBSPで英国映画「ボブという名の猫」を視ました。英国で この猫 "ボブ" はトップスター、原作は上下巻あわせて世界で1000万部のベストセラー。書、映画、写真集などボブ関連の "ネコノミクス" が席巻しているそうです。
 シマも本気で「吾輩も猫である」を書けば1000万部とは言わないまでも動物病院の治療費ぐらい稼げるかもしれない … と飼い主バカは思うのですが、はい!思うだけです。

    

 映画は ジャンキー(麻薬漬)のホームレス青年の日々から始まる実話です。青年は路上シンガー、食うにも困る日々ながら英国の福祉施策で生きのびています。或る日 茶トラの猫と出遭いボブと名づけ街頭で歌い始めると投銭がグッ!と増えます。新聞・TVが取り上げ、青年は麻薬を克服し…のサクセスストーリー。しかし光るのは青年の素朴で純粋な心とボブの可愛さカッコ良さ … 引き込まれます。

 国際金融都市 ロンドンが舞台です。しかし映し出される場面の殆どはロンドンの裏舞台たるスラム街。"苦虫を嚙みつぶしたような" と揶揄される英国人が更に何匹も苦虫を噛みつぶすような "荒れたロンドン" を映すところが、高層ビル、高速道路、洒落たカフェを強調する韓国の現代ものドラマとのちがいでしょうか。ちょいとヨイショ!すれば 成熟した都市ロンドンの余裕を感じさせる映画!だと…。

    
        肝腎の "ボブ" については多くを記していません。まぁこのボブくんの表情で十分!かな?

       ♬ チャイコフスキー「四季」より "六月…舟唄" を ちょっとユニークにヴァイオリンとピアノで
    
      ビバルディ"四季" は春夏秋冬4曲。チャイコフスキーは全12曲 …「10月」につぐ人気の「6月 」"舟唄"      


 

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あの胸が岬のように…

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 先夜BSPで放送された「あの胸が岬のように遠かった ~河野裕子と生きた青春~」。私は 歌人の端くれの端くれ、歌人を名乗るのは羞かしい輩ながら、或る種の "ときめき" をもって番組を視ました。彼女の夫君 永田和宏の原作であり、下敷きになるのは 後に発見された彼女の膨大な日記です。

    

 語られたメッセージは『これは私たちの青春の証しである。他に生き方があったわけではなく このようにしか私たちは生きられなかったのだ』。小椋佳 "孤高の鷹"『誰のようにも生きられず誰のようにと生きもせず』を想い、あの時代の青春は 多かれ少なかれ誰であれそうだ! と思いました。

 歌人 河野裕子は 大学在学中に「桜花の記憶」で角川短歌賞を受賞。タイトルは 受賞五十首の一首『夕闇の桜花の記憶と重なりてはじめて聴きし日の君が血のおと』に由来します。なお エッセイ「桜花の記憶」は 彼女の亡くなった2012年に出版され 長女の歌人 永田紅が "あとがき" を記しました。

    

 永田和宏は一度も遺影に手を合わさず納骨もしていない由。「自分は河野裕子にふさわしかったのか」と未だ自問しているのか...。「歌に私は泣くだらう」など河野裕子に関わる書を幾冊上梓しても、彼女に注がれる愛情は彼女の死後12年を経てなお生身!のまま永田和宏の中に存在するのか...。

      

 二人は学生時代に短歌の縁で出遭い、永田和宏が "一目惚れ" しました。交際は今熊野のレストラン「らんぶる」※から始まります。ともに先輩の初デートのダシとして「らんぶる」に同行していました。後にわかりますが、このとき河野裕子も『永田さんを一目で好きになった』のでした。
    ※「らんぶる」は祇園にあるレストラン、当時は今熊野に? 当時も今も 私は行ったことはありませんが...。

 河野裕子は 或る "重大な秘密" (後記)を抱えつつ交際が始まります。その当時の彼女が詠んだ歌は『ブラウスの中まで明るき初夏の日にけぶれるごときわが乳房あり』。けぶれるごとき乳房! 彼女のそんな心境(情念?)とは裏腹に彼の思いと生理と行動は ちぐはぐに逡巡していました。

    

 『あの胸が岬のように遠かった。畜生!いつまでおれの少年』。彼は 自身の心情に気づきつつ 行動に移れません。たとえ彼女の思いを朧に知っていても、心はいつも近くにリアルにあっても、彼女の胸は遠い岬のように霞む。そこに少年から男への不様!が 霞むことなく明瞭にありました。

 そこを一歩も出ない中で河野裕子が詠んだ歌『たとえば君 ガサッっと落ち葉すくふやうに私をさらって行ってはくれぬか』。後に教科書にも載り 歌人 河野裕子の名を一躍 広めた歌は、少年を残し煮え切らない永田和宏への挑発であり、少年ならぬもう一人の男への訣別でもありました。
      
    

 2010年夏、河野裕子の命がつきます。その数日前、彼女の歌を永田和宏が口述筆記しました。『長生きして欲しいと誰彼数えつつ つひにはあなたひとりを数ふ』。やがて彼女の死から一年が経ち 遺品整理に赴いた彼女の実家で 段ボール箱に収められた膨大な日記、手紙が見つかりました。

    

 『何が書かれているのか知るのが怖く』て読むことができなかった日記。漸く読む気になったのは2019年秋のことでした、『こんなにドキドキするとは何事か!』と思いつつ...。彼が "怖い" と思ったことは、彼女の存命中から気になっていたこととニア・イコールだったのかもしれません。

 日記は 大学入学から結婚までの6年間、三十数冊に上りました。ページごと刃物で切り取られた箇所も幾つかありました。永田和宏が気になった男... 仮に「N」と呼んだ人物は、彼女と同じ短歌の師 宮柊二の門弟です。日記を辿りNを探す光景は恰も謎解きのドラマを見るかのようでした。

    

 日記には『永田さんとNさんが心の裡で揉みあっている』『Nさん。胸の奥がひきちぎれるほど... 』etc. その頃、永田和宏と河野裕子は夕暮れの京都の路地で!ダンスを踊ったりしていた時期でもありました。当時、彼が詠んだ歌は『夕闇を忍びてのぼる煙青くわが十代は駆けて去り行く』

    
         再現ドラマには寧ろ不思議なリアリティがあり ふたりが踊るシーンに心騒ぎました。

 彼はかなり早い時期に気づき始めていました、彼女の中に別の世界があることを。それがNであり宮柊二の弟子として将来を嘱望された歌人であることを。屋島で開かれた歌会で彼女はNの「ひたひたとした愛情」を感じています。感じたまま… 日記はその数日間に36ページが費やされていました。

 『私 おかしいのかもしれない。私の中に何かを生みつけられたみたい』。彼には『どうしたらいいの。二人を好きになった。一緒にいたい、あなたと、あの人とも』。日記には『言ってはならないことを言ってしまった。なんという愚かさ』『優しく抱かれるより張り倒されたほうが良かった』。

    

 河野裕子『陽に透かし葉脈くらきを見つめをり 二人のひとを愛してしまへり』。永田和宏は「君には残酷かもしれんけど、どっちか選べ」と言い『動こうとしないおまえの ずぶ濡れの髪 ずぶ濡れの肩 いじっぱり』と詠む。人を愛するということは斯くも一途で独りよがりでなければならぬのか。

 奥深く秘匿された日記。永田は「見られたくない、知られたくないこともある。それも含めて書き残すことが自分の務めだと思った」「もしあの日記を知らなかったら今の幸せを本当には実感できなかったと思う」「こんな風に生きた人間がいたことをいつまでも人々に憶えていてほしいのだ」と。

    

 1968.2.3 二人は生涯初めての口づけをします。読むのが(書くのも)気恥ずかしいかもしれませんが…。
 「人間だと思った。あたたかくやわらかく湿っていて 歯と歯が触れあって 舌が濡れていて つくづく人間だと思う。それが情けなかった。惨めだと思った。あなたが憎い。あなたを一生憎む」
 「口づけはもっと美しいものだと思っていた。花びらに触れるみたいに冷んやりしていて すべすべしているものだと思っていた。くやしかった」。
 そう言いつつその日から「たくさんの昼と夜を抱きあって過ごした」「人のいない所を探してはもぐりこんだ」。彼「子どもは産める?」。彼女「あなたの好きなだけ何人でも生んであげる」。

    

 日記は 日記だからこそ過激にならずにはいません。
 「Nという人。私のすべてをがんじがらめにした人。でも待ってくれる人はひとりで良かった」。
 永田については「苦しくて息ができないほど首を吸われる。私を強い力でもぎとろうとする。私を犯そうとする時、この人はなぜこんなに美しく曇りない眼と唇をもっているのだろう」。

 1970.2.15 永田和宏は京大大学院(理学部)に不合格。その時期、河野裕子に請われ彼女の両親に結婚の意思を伝えます。様々なことが混乱していたのか 彼は睡眠薬で自死をはかります。一命はとりとめますが、彼女には何も言いません。彼は大学に留年し、彼女は出身地の中学教員になります。

        今日、私は あのひとと結ばれた… 若葉の枝をさしかわす雑木林の枯れ葉の上(河野裕子)
    

 日記に「来ないの。生理が来ないの」。「現実とはどうしても思えなかった」彼には 手紙を書きます。
 「あなたも あなたの父も おそらく生んでほしくないと言うだろうと思います。でもそれでは 子どもが余りにかわいそうです。私が 不憫だと思ってやらなければ 誰がこの子をかわいそうだと思ってくれるでしょう」「私にはわかるのです。私のからだのなかで大きくなりかけているこの子に 未来永劫に けして抗うことができず 抱くこともできないだろうということが、わかるのです」。

 「私が逝かせてしまった者。私が逝かせてしまった。私がそうしたのだ。他の誰でもない。一生、一日として忘れはしない」「あの短い夏の初めの日々。私の宿したものは生ではなかったのだ。それは死でしかなかった」「死は私のからだの中で眠っていた。安らかで愛おしい哀しみだったのだ」。

    

 「河野裕子」を私は「コウノユウコ」と呼んでいました。TVで「カワノユウコ」と語られることに違和感を覚えるほど私の中では「コウノユウコ」でした。彼女の歌の師 宮柊二もまた「コウノユウコ」と呼び、彼女は『カワノユウコと呼んでほしいのは十年来のささやかな願い』と記しています。

 "N" も河野裕子と同じ宮柊二の門弟ですから、Nも「コウノユウコ」と呼んでいたような気がします。それが永田和宏と河野裕子に対する Nの "ささやかな抗い" であったような気がしてなりません。そして 敢えて言えば この書と番組こそ 永田和宏の "ささやかな抗い" であったのだと思います。

    
      二人が歌いながら踊った「さよならはダンスの後に」… 鼻メガネの倍賞千恵子さんが素敵です。

【補遺】
 この番組にも その原作にも 内容にも "公開" することに対しても 様々なご意見がおありかと思います。
 論理的に認めがたい、日記の公開への違和感あるいは生理的嫌悪、そもそも短歌に無関心…各人各様かもしれません。
 前回ブログのコメ欄最後に 沙羅さんのコメントがあります。敢えて返信を控え "一つの見解" としてお読み頂きたく存じます。
 コメントはなさそう…。コメントはない!も一つのコメントかな?  


 

【過去ログ目次一覧】
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吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~140 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
吾輩も猫である141~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/b7b2d192a4131e73906057aa293895ef
人生の棚卸し http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/ddab58eb8da23a114e2001749326f1f1
人生の棚卸し(2) https://blog.goo.ne.jp/00003193/e/22b3ffae8d0b390afee667c0e9ed92ed
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閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
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私達は何を目撃しているのか!?

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 前回のブログ記は予想どおり?不評でした。或る種の "反感" を覚えられたのかも知れません。それはそれとして 思いがけず貴重なコメントをいただきました。ありがとうございました。今回 懲りずにまたカタイ!硬すぎる!テーマを取り上げます。でもまぁ この種のテーマはこれが最後になりましょう。

    

 先夜のNHK - ETV特集選は「今 起きていることは何か? なぜこのような事態が引き起こされたのか? 過去と現在をひもとき 未来を見通す手がかりを探る!」。スベトラーナ・アレクシェービッチさん、ジャック・アタリさん、イアン・ブレマーさんの三人に道傳さんがインタビューしました。余りに長くなるため そのうちお二人にしぼってご紹介します。同意できないくだりも多々ありましたが そのまま記します。

 【スベトラーナ・アレクシェービッチさん】… 1948年生。ベラルーシ出身、在ドイツのジャーナリスト。ロシアとウクライナを内側から見つづけ 苦難の渦中にある名もなき人々の声を丹念に掘り起こし、その記録、業績が高く評価されノーベル賞を受賞しました。

    
        リモートでインタビューする道傳さん(左) とスベトラーナ・アレクシェービッチさん(画面)

 私達の心に残った映像。それはロシアの巨大な戦車が何十台と連なりウクライナの村に入ってきた光景です。お年寄り、子ども、女性が手に何も持たず戦車に駆け寄り、戦車の前にヒザをつき、戦車を一歩も先に通すまいとする、涙があふれる怖ろしい映像でした。これから先に何が待ち受けているかわかりませんが、ウクライナの戦争は21世紀の最も恐ろしい犯罪として歴史に残るでしょう。

 私の祖母はウクライナ人。夏休みはしばしば祖母の家で過ごし祖母の話を聞きました。
 独ソ戦では数千万人の死者がウクライナに埋葬されました。学校ではソ連兵は英雄、ドイツ兵は憎むべき敵と教えられました。しかし祖母は 『どちらの兵士も可哀想だった』 と。祖母は戦争で夫やたくさんの親戚を失くしたにも拘わらず 等しく人を憐み戦争の狂気を理解する心を持っていました。

 ★ 道傳さん 『ロシア兵やその家族にとってこの戦争の意味は何でしょうか?』

 捕虜になったロシア兵によれば “演習” と聞かされて従軍したようです。ウクライナに親族がいるロシア人もたくさんいるのに…。ロシアの人々は今まともな情報に接していないと思います。そうした今のロシア社会は “昏睡” 状態に陥っているという気がしてなりません。

    
        三年前の春 … 戦禍が始まる前のウクライナの首都キーウ(キエフ) : NHK「世界街歩き」より

 ★ 道傳さん 『プーチン大統領がよく言う “屈辱” とは何でしょう?』

 プーチンは “大ロシア主義” に憑りつかれています。第一次大戦で巨額の賠償と屈辱をなめ復讐心に燃えたヒトラーの “大ドイツ主義” と同様、流血しかもたらしません。自民族の優位性を誇ることはファシズムの最初の兆候であり、今起きていることはまさにその危険な兆候です。

 ソ連の崩壊時、私はモスクワにいました。みんな “自由だ!自由だ!” と叫びましたが、収容所のような閉鎖社会で生きてきた人々は、収容所を出てすぐ自由な社会は作れません。自由がどんなものか本当には知らないのですから。結局、ソ連時代とちがう収容所を作りました。それが今 ロシアで起きていることです。

 私達は “共産主義は死に絶えた!元には戻らない” と思っていましたが、最悪の形で再び現れました。
 1991年.ソ連邦の崩壊でソ連邦を構成していた国々は資本主義経済に移行しました。プーチンも大統領就任時は民主主義を大きく掲げました(2000年)。しかしやがて民主主義の仮面を投げ棄て、最もダークな連中を頼りとし、権力の周りにエリートやカネの崇拝者が群がり “大ロシア” を目指しました。

 プーチンの20年間は軍備(増強)と(自己正当化の)プロパガンダに多額の費用を費やしました。結果、国家には完全に人間性が喪われました。今はロシア人の冷蔵庫はいっぱい!かもしれませんが、やがてカラになれば人々も考え反応するようになるでしょう。

 ★ 道傳さん 『一人一人の勇気が試されています。本当の事を言う勇気はどの国でも試されていますが…』

 真実は犠牲を伴います。私も故郷ベラルーシに帰りたいですが、ドイツにいるから本が書けます。30年余のルカシェンコ独裁ベラルーシに帰れば刑務所に送られるでしょう。健康・体力・気力がもちません。自分にできることを冷静に考えなければなりません。独裁が終わり自由に発言できるまで生き抜いてまいります。

    
        キエフ郊外の大きなアーチ「ウクライナとロシアの友情の架け橋」 … 右上に少し亀裂が!

 ★ 道傳さん 『ロシアとウクライナ…和解は見い出せるでしょうか?』

 怖しいほど困難だと思います。今、この戦争と二年前の ”革命” について本を書いています。
 今 起きていることも いつかは終わります。ウクライナの今の若者とその子ども世代が成長した時、ロシアの人々とどうやって話をするのか。今、ウクライナで歌われている歌は 「僕らは二度と兄弟にはならない」 という歌です。これを救うのは “愛” だけだと思います。憎しみではけして救われません。

 犯罪者は法で裁かれなければなりません。新しい人生を生きたいと望む者は、悔い改め赦し乞う人々とどう一緒に生きて行くのかを学ばなければなりません。でも それは未だ遠い先です。その日のために まず私達は勝たなければなりません。ロシアに勝たなければなりません。

 ウクライナが勝って初めて旧ソ連の各地に民主主義の機会が訪れます。逆に プーチンが勝てば ウクライナという国は存在しなくなるでしょうし、それは “大惨事” です。ヨーロッパの平和にとっても大惨事です。でも私達はここから多くを学ぶでしょう。学ぶことで 今までの私達とは別の人間になるのです。

【ジャック・アタリさん】1943年生。フランスの経済学者。作家。思想家。フランスのサルコジ、オランド、マクロンの歴代政権を支え直接的影響を与えてきた欧州を代表する知識人です。

    
       黄色がウクライナ。赤がロシア。左上のやや離れた小さな赤はリトアニアにあるロシアの飛び地。

 ★ 道傳さん 『なぜヨーロッパとロシアの距離は縮まらないのでしょうか?』

 世界大戦の起きる危機は何度もあり警鐘を鳴らしてきました。最悪のことが起こりうること、大惨事の起きる可能性を忘れてはなりません。なぜなら歴史はこれまで様々な悲劇を繰り返してきましたからね。今回ウクライナで起きたことは十分起こり得ることであったし、更に酷いシナリオも想定されます。

 今、ウクライナはNATOではないから!と民主主義の国は動こうとしません。そのためプーチンは西側は弱腰だと捉えています。”核”を使うだろうか?と考えつつもロシアはバルト三国を襲うかもしれません。西側の弱腰は中国にも影響し、ロシアがしたことを台湾にしてもいい!と思うかもしれません。米国が台湾に何もしなければ、日本は米国に頼れないと悟り 自衛のため核を保有するようになるかもしれません。

 ★ 道傳さん 『ロシア国内の実情とロシア国民の抵抗は?』

 戦争が始まって明らかにロシアの利益に反する情況があります。ロシアは今後長期にわたlり孤立し貧しい国となり破産します。国民は多くの富を喪い世界との繋がりも喪います。良いことは何一つありません。

 ★ 道傳さん 『地政学は大きく変化するのでしょうか?』

 地政学としては変わりません。”蛇の結び目” がクライマックスを迎えたということです。私達の頭上には何千発の核兵器があり核の脅威があります。そしてロシアも中国も民主主義の世界には仲間入りしていません。全体主義の国が民主主義に向かわない限り私達には戦争の危機があります。忘れてならないのは民主主義の国の間では戦争は一度も起きていないということです。しかし全体主義にとって民主主義は脅威であり、戦争を仕掛ける理由になります。民主主義の方が良いと、国民に気づかせることも脅威になります。

 ★ 道傳さん 『”蛇の結び目”をどう解きますか?』

 ネガティブにならない、悲観的になりすぎない、弱気にならないこと。どんな交渉のチャンスも逃さないこと。そして、ウクライナやロシアで抵抗する勇敢な人を支援すること。この状況下でリスクを負う勇敢なロシア人を歓迎すること。ロシアや中国の人たちの気持ちが変わるよう、できる限りのことをすること。私たちは敵ではないことを気付かせ、民主主義のほうがよいと思ってもらえるようにすることです。

 いずれにしてもロシアは欧州の一部であるべきだと思います。
 1989年、ベルリンの壁が崩壊しましたが、アメリカはロシアを民主主義の国に引き入れることに後ろ向きでした。欧州復興開発銀行(EBRD)には投資にあたって大きな条件 “民主主義に向かわない国には投資をしない” という条件があり、ロシアもそのことに同意していました。その頃、ロシアもEUに加盟したいというメッセージが届いていた筈です。ロシアがそう願いつづければ、そして法の支配・腐敗からの脱却・民主化への意欲を見せていたら、欧州諸国はロシアを歓迎したでしょう。

    
          キーウの教会。 現在、死傷者はここに運ばれ弔われ あるいは救護されている由。

 ★ 道傳さん 『冷戦の終結で世界の目は中国に注がれロシアは関心の外に置かれました』

 旧共産圏の国々の多くが民主化を果たし欧州の仲間入りをしました。東欧諸国に出来たことがなぜロシアに出来なかったのか?は、ロシアという国が巨大であるがゆえです。そのうえロシアの支配層には素行が悪く西側諸国にはためらいがありました。
 また米国という大国はいつも”敵”を欲していました。その頃は中国は未だ敵とは見られず、米国が議会で軍事予算を拡大するための”脅威”が必要でしたから、そこに米国の脅威としてのロシアの存在価値がありました。

 ★ 道傳さん 『アタリさんのHPには “Welcome to the Russians”と書かれています。そこでは、今起きていることは冷戦の残骸であり、私達は”最悪の事態”を避けるために冷静を保たなければならない、と書いていらっしゃいます。現在、私達が見ているものは “ポスト冷戦”の終わりの光景だということでしょうか?』

 それは違います。”ポスト冷戦”などというものは元々なく 私達がいま見ている光景は ”冷戦の断末魔”です。双方に6000発の核弾頭があるというのに、ロシアは西側諸国と同盟を結んだことがありません。ですから今は “冷戦のクライマックス”であり、冷戦の終結は未だ先のことです。

    
         三年前の教会ミサにて。キーウを訪ねたロシアの女性が平和の祈りを捧げていました。

 ★ 道傳さん 『冷戦が未だ終わっていないなら私達は何に備えればいいのでしょう?』

 現在の光景を通して人々がより理解を深め冷戦の終わりへ向うことを期待する時にあります。
 冷戦は双方が敗者であり、得るものは何一つなく喪うものばかりです。このままでは最悪の事態、大惨事を招きかねません。最善のシナリオがあるとすれば、今回の危機で今度こそ冷戦を終わらせなければと気づくこと、そのため西側もロシアもすべての人々の ”行動の変革”が必要とされています。

 ★ 道傳さん 『どう行動を変革するのですか?』

 まずロシアの人々に何も勝ち取れないことを理解させること。つぎに民主主義へシフトすることが最善策だと理解させること。けして彼らを侮辱したり悪者に仕立ててはなりません。民主主義と市場主義経済こそ自分達の利益になることだと説くことです。

 ★ 道傳さん 『それはアタリさんがいつも仰る “利他主義” ということですね?』

 はい。“利己的利他主義”と呼んでいます。 西側諸国にとってもロシアの民主化は自分達のためになります。またロシア人にとっても、民主主義の陣営に加わることは自分達の利益になることです。
 今、ロシアの音楽や芸術を排斥する傾向がありますが、馬鹿げています。ロシアの音楽・演劇・文学をもっと歓迎し、深く知り、彼らを理解すること、両手を広げ一緒に彼らと何かをしてほしく思います。

        ♬ Sissel "Slow Down"
    

     冒頭にも記しましたように こんな硬い!テーマはこれで殆ど最後になると思います。
     私のブログもあと残り十数回…でしょうか。
     始めた頃に遡りながら あれこれを記し 懐かしみたいと存じます。


 


【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~140 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
吾輩も猫である141~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/b7b2d192a4131e73906057aa293895ef
人生の棚卸し http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/ddab58eb8da23a114e2001749326f1f1
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目次 LAST10

1/10.シマジロウについて

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        QP のPC画を改めて少しずつ再掲します。やはり紫陽花から! なんといっても紫陽花!

 鬱陶しい! 洗濯ものが乾かない! と嘆く間もない梅雨明け。様々な彩りを見せていた紫陽花は余りに短い梅雨に驚いたように枯れてしまいました。夏の陽射しが照りつけ始めたわが庭で 地味ながら妙に目立っているのは半夏生。造物主たる神様は時にツーシームのような変化球を投じられます。 

    
          夏至(6.21)から11日目を"半夏生"という由。その日までまだ二日ほどありますが…。

 さてブログも残り十数回と思いましたが、せいぜい十回ぐらいかなぁと カテゴリーを “LAST10” にしました。様々な出遭い、出会い、出逢い…の中 まず記すべきはブログを始める動機となった腎がん友の方々。そう思い そう書き出したものの… 書けなくなった私をみて傍のシマが 『僕を先にしたら?』。

 シマジロウには最後に ”吾輩も猫である” を書かせるつもりでした。それはそれとして シマのアドバイスを受け まずはシマについて書き始めることにしました(シマがジッと!私をみつめています)

    
               まだ独身時代の息子と暮らしていた頃のシマジロウ(つくば市にて)

 シマは息子の飼い猫でした。段ボール箱に棄てられていた数匹とともに息子の友人に拾われ、その縁で飼い始めました。暫くして息子が結婚、さらに子どもが生まれることになりました。で、『お父さんとこで預かってくれんへんやろか?』。預かってしまうと手離せなくなり ウチの子になりました。

    
        お気に入りの穴あきトンネル。夏でも入ります。通院!を察知し ここに隠れることも…。

 15歳。キャットイヤーではざっと百歳! わが母と同じ歳です。動物病院に一度も縁のない優等生でした。が、昨年6月、急に弱りました。猫には宿命の腎機能の低下と判りました。以来1年余、一時は毎日通院でしたが 現在は隔日。点滴と時々の状態に応じた治療を受けシマなりにがんばっています。

    
         元気だった頃は高いところが大好きで、よく腰壁に飛びのり ご満悦のシマでした。

 シマの気持ちはほぼ完璧にわかります。が、このところ妙に 「ガウガウ」 が目立ちます。用を足したから掃除して!とか ごはんが足りないよ!とか ひとりにせんといて!などですが、かつてはもっと可愛い声でした。先生によれば 『それは認知症の表れです』。 えっ? まぁ百歳ですからにゃ。

    
          シマのこの "上目遣い" がなかなかクセモノ! 何か良からぬことを思案中です。

 シマには何かにつけ援けてもらっています。世話しているのはこちらですが、どれだけ癒しをもらいメンタルを支えてもらったことか! 私は勿論、妻には計り知れなく大きな存在であり心の拠りどころとなっています。それだけに心配な "この先" ですが それはそれ! その時はその時!ですにゃ。

    
         天才!QPの "紫陽花" PC画をもう一点。降りそそぐ雨の乏しかった今梅雨ながら…。

 まぁ シマにはシマで言いたいことがありましょう。私に言われ 厭々書いていた 「吾輩も猫である」 ではありますが、厭々でもこのブログを閉じるにあたってはシマなりのご挨拶をしたいことでしょう。ですので その機会は改めて用意しますが、取り敢えずシマへの謝辞を記しておく次第であります。

      欧州の戦場に捧げる "Down To The River To Pray"… 川を下り祈りを捧げた/王冠を戴くのは誰か
    


 


【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~140 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
吾輩も猫である141~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/b7b2d192a4131e73906057aa293895ef
人生の棚卸し http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/ddab58eb8da23a114e2001749326f1f1
人生の棚卸し(2) https://blog.goo.ne.jp/00003193/e/22b3ffae8d0b390afee667c0e9ed92ed
かんわきゅうだい(57~) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/20297d22fcd28bacdddc1cf81778d34b
かんわきゅうだい(~56) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
新聞・TV・映画etc. http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a7126ea61f3deb897e01ced6b3955ace
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
名残の季節 https://blog.goo.ne.jp/00003193/e/ce82e1c580f64c8ab8d43e2c674a481d
LAST10  https://blog.goo.ne.jp/00003193/e/3e9ca3a9dcf3a5c54737ace66e4e9a8e

2/10. 出遭いのなかでも…

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 様々な出遭い、出会い、出逢い。巡り遭いたくなかった病ながら 人生に於いて "かけがえのない" 出遭いとなった腎がん友の方々。SORAさん himikoさん Rarudoさん リーのママさん mokaさん norikoさん simcoさん sachiさん 遊花人さん…。空に旅立たれたmintさん kumaさん makotoさん shiro-ouさん…。たくさんの方々と心を通いあい学びあい励ましあえたことに 改めて心からお礼と感謝を申し上げます。

     
          拙庭に一輪だけ咲いた浜木綿 。もう枯れてしまいましたけど 名残りをこめて…。

 十数cmという大きな腎がんを切除されながら既に十数年を無事クリアーされ “卒がん” を宣言されたSORAさん。手術前にも術後にも、いったいどれだけCTを撮られ、その結果を告げられるドキドキ!の診察を受けられたことでしょう。勿論!それと同じぐらいに大きな安堵感と歓びがそこにはあります。

    
         ウクライナの惨状に触れるたびにQPのこの絵が浮かびます、平和ヘの希いのように…。

 再発・転移を告げられ厳しい治療に臨まれている方には... 新たな闘病に向き合われる胸の裡に思いを馳せ 心が苦しくなります。そして旅立れた方への思いは一入(ひとしお)で mintさんの闘病の日々について ご自身が公開された範囲で綴らせていただきましたが、しばしば読み返してはこころ塞がれます。

    
             こころからこころへ 暗闇から明るみへと静かに迫りくるQPの絵。 

 大相撲とラグビーが好きだったkumaさんは 夏の終わりの突然の旅立ちでした。makotoさんとは mokaさんとともに初めての腎がんオフ会で出会いました。やがて関西の腎がん友の要として活躍されました。 shiro-ouさん、今お空の彼方で虫を追い駆けてはりますか? … しのびてもしのびきれぬに虫がなく。

    
           幻想的でありながらどこまでもリアルなQPの絵を こころすずしくして…

 サバイバーズ‐ギルト(survivor's guilt) …生き残った者の罪悪感。がんの術後検診で「転移を認めず」と告げられる瞬間の曰く言いがたい安堵。しかし転移を告げられた方を思うとそれは後ろめたさに変わります。逆の逆に 転移と闘う方は 無事クリアーされた方のその結果を我がこと!と嬉しく思うのに…。

  
            QPのPC画の中でも油絵風のピエロを様々にアレンジしてUPしました。

 がんの難しさを象徴する "転移" 。腎がんを切除し再発しなくても 肺にがんが出来れば 多くは "肺がん" ではなく 腎臓を原発!とする "腎がんの肺転移" です。なぜ?どのように?他の臓器に転移するのか… 未だ十分解明されていません。がんの "完治" の難しさは メカニズムの未解明そのものでもあります。

 様々な出遭いがあれば 突然!交流が途絶えることもあります。aimacoさんは たぶん医療関係の方で 検索では得られない知見を頂きました。ブログは持っておられずコメント欄の交流でしたが、容易ならざるご自身の病状が窺われました。ぷつりと音信が途絶え…「生きていてください」と希うばかりです。

    

 がんは二人に一人。なるほどご近所の大抵のお家で一人はがんに罹られています。久しぶりに会うと『がんの手術で入院していました。先日 退院したところです』 。『暫く娘のところに行きます』と仰った方は 戻られて『実は がんだったの』。思えば 私自身の11年前も そのようなものだったかな?

 公園でジョギングされていた方から『今日でお別れです。明日 入院します』と。暫くして公園に来られて『お蔭様で無事!生還しました』と仰られ握手しました。それから既に長く!お目にかかっていません。この時代の悲しみと言いますか… お互いに名も住所も伝えあわぬまま!ではあります。

       ♫ がんで亡くなられた本田美奈子さん「アメイジンググレイス」絶唱。ピアノは井上鑑さん。
    

  ※書いては消し 消しては書き… 膨大なブログ記となったため エイヤァ!と削りに削り1/10ぐらいに縮めました。
   UPして… 逆に これでは思いが伝わらないなぁ と思いましたが、敢えて書きかえることはいたしません。
   ものを書くということ 記すということの難しさと空しさを 遅まきながら改めて痛感いたしました。

 

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α/10 ... 民主主義!

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 ブログを閉じるにあたり「振り返りだけを記す」 として “Last10” としたのでした。まだ "2/10" を記しただけなのに 今!の情況について触れざるを得ません。”α/10” を記します。

    
                            緑の森と清流 Painted by QP

 8日お昼 “安倍元首相 撃たれる” 。やがて “心肺停止!”。「10日投票の参院選は殆ど意味がなくなった」と思いました。凶行の後、選挙戦は自粛。報道は 一色!と化し ”言論の自由と民主主義に対する許しがたい暴力!凶行!” と。そのとおり!と思いつつ 意見の表明も 感想を記す気も喪くしました。

    

 誰であれ死者に鞭うつことは恥ずべきことだと思います。一人の政治家がその政治信条を説くにおいて凶弾に斃れたことは 言論の自由と民主主義を揺るがすものであり 些かも認められるものではありません。併せて 凶行を境に 斃れた方の総てが肯定され 美化され 況や批判が封じられてはなりますまい。

 凶行に直感として ”政治的な動機ではないかもしれない”と思いました。報道は まず「容疑者の名前」。次に「元海上自衛隊員」。そして「或る宗教団体に恨みがあり元総理がこの団体に関係していると思い込んだ」と。いずれの報道も同じ言いまわしで 警察情報が吟味されず流されたことが窺えました。
 ※「元総理がこの団体に関係している」と "思った" のではなく"思い込んだ"とは 容疑者の供述そのまま!でしょうか?
   "或る宗教団体" が "統一教会" であり "勝共連合" "原理運動" と一体だ と報じられたのは 投開票日の翌日!でした。
   容疑者の母親がその宗教団体に「一億円献金した」との報道も数日後!でした。

    
        "与党圧勝" の事前予想に輪をかけたガチガチの結果が判明し 早くも次の人事、内閣改造へ!

 世論調査。"世論" には程遠い支持政党(候補者)の "票読み" です。投票所の "出口調査" と併せて投票締切と同時に当確と党派別の議席獲得予想が出ます。数時間もすれば判ることにどのTV局も莫大な労力・経費を投じますが、いったいどんな意味があるのか! 選挙・民主主義に対する冒涜でありましょう。

 デフレ脱却をめざしたアベノミクスの超緩和!金融政策は破綻。世界が金融引締め(利上げ)に動いても 日本は「金融政策は変えない」。国債をじゃぶじゃぶ発行し日銀が引受ける(紙幣を印刷する)のも不変。年金財源まで投じ株価を維持。そうしたアベノミクスを岸田内閣 "新資本主義" はどうするのか?

 そうしたことが論じられない国政選挙。物価は上がり賃金と年金は下がる。ウクライナ情勢から「軍備増強、核共有、軍事同盟強化」「現行憲法を改める」。原油価格の高騰には「原発再稼働を進める」。二大政党をめざし "小選挙区" 制にしたのに 少ない得票で与党が圧勝、野党は小さく多様化し乱立。

    
       時に痛快なスクープを飛ばす "新潮 " "文春" も本質的にベッタリ!のその本質が垣間見えます。

 「世界が賞賛した元首相」「世界中から弔意が続々」「夫人がお気の毒でならない」。称賛と追悼の中、ジャーナリストと称する評論家は『私は父の死にも涙を流さなかったが 今回は涙かあふれた』と。亡き父親が聞けばどう思うでしょうか。この人はそんな感性で政治(家)を論じてきたのでしょうか。

 まともな人々の多くが 息苦しさのあまり 発言を控え躊躇し自粛しています。死者に鞭打つまいと配慮しているのでしょう。しかし 死者に対峙してきた人々をここぞとばかりに罵りつつ これまでの為政を悉く肯定し美化し神格化さえしようとする人々が少なくありません。心ふるえる思いがいたします。

    
         "津波対策を先送り" した旧経営陣に「許されない」と賠償を命じる判決が下りました。

 6年後までの議席を決める参議院選挙の最終盤の選挙活動を与野党ともに "自粛" しました。
   政党、政治家として賢明な判断だったでしょうか? 国民・国政・民主主義に貢献したでしょうか?
 凶弾に斃れた方は 吉田茂氏につづき この秋に 国葬とされることがきまりました。
 東北大震災に関し 刑事裁判では罪に問われなかった国と東京電力の重鎮達でしたが、
   民事裁判では 原発被災の重大性に鑑み その責任はかつてなく烈しく裁かれました。
 東北大震災の死者1万9747名、行方不明者2556名の魂に 国はどう向き合ってきたでしょうか?
 そして全壊住宅 12万2005棟、 今なお避難生活を送る 3万8千余名に今後どう向き合うのでしょうか?

    

  原子力工学者の小出裕章さん。原発の現実の危険を説き、国会(公聴会)でわかりやすく証言されたのが印象に残ります。
   以下 小出さんが9日、札幌に向かう機中で綴られた「アベさんに対する銃撃について思うこと」をご紹介します。  
    http://www.labornetjp.org/news/2022/0710koide?fbclid=IwAR2ukrmOMKTjvBzxCBeyKP8RT2hMWxpczAKKSsXl6ESN3OjiVg4VtaYMBow

 

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3/10. わたしが若かったとき

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                         涼やかな眼ざしが印象的なQPの描く少女

  茨木のり子さんの詩「私が一番きれいだったとき」

『わたしが一番きれいだったとき/まわりの人達がたくさん死んだ/工場で 海で 名もない島で/わたしはおしゃれのきっかけを落としてしまった … 略 … わたしが一番きれいだったとき/わたしはとてもふしあわせ/わたしはとてもとんちんかん/わたしはめっぽうさびしかった/だから決めた/できれば長生きすることに/年とってから凄く美しい絵を描いた フランスのルオー爺さんのよう に/ね』

    

 今から半世紀前の私は二十歳そこそこ。デモのかけ声は「サトゥオタオセ=佐藤倒せ」。観た映画は「卒業」「パリは燃えているか」。芥川賞は丸谷才一「年の残り」、庄司薫「赤頭巾ちゃん気をつけて」。歌は「遠い世界に」「友よ」「若者たち」などフォーク、辺見マリ「経験」、リンダ「こまっちゃうな」。書棚には読まず仕舞いの資本論全巻。半世紀前が未だ胸に脳裡にしぶとく光っています。

    

 半世紀前における "半世紀前" は 第一次世界大戦が漸く終わった時代。世界史の教科書で学ぶ時代。ぎこちなく動くモノクロ映像。セピア色の写真。雑音まじりの蓄音機の音。余りに遠くリアリティのない時代、社会、人々。同じ半世紀でも 若い躰と感性でリアルを体験した半世紀前と 歴史として見る半世紀前はまるで異なります。私を含む我らが世代を見る現在の若者の感覚もそんなもの!かな?

    
          今夏は帰らない郷里 …「ほった老人」さんのご承諾を得てこの夏の裏大山を!

 拙ブログを読み返すと 言わば "青春の存在証明" が綴られています。幼い頃、進駐軍の子らと遊んで得たチョコレートやガム。父の作ったボートで遊んだ日本海。高校時代に恋焦がれたひとの後でなぜか憮然と腕を組む体育祭の写真、文化祭にESSで演じた「ハムレット」の一場面。"高校最後の授業" で人生の思いをこめ語られた教師の言葉。高校卒業後はじめて迎えた夏休みにかつての旧友と登った大山。

    
       【左】まだ三十代初めの父と姉と私。日本海にて 後方は出雲半島。 【右】高1の体育祭にて    

    
      【左】画家になった男1名、トランペット吹き1名、自死した男1名。 【右】ESS「ハムレット」
    
    
      【左】世界史のT先生「歴史の真実は書・報道の行間から読みとれ」と。 【右】大山の山頂にて

 昨日より今日は…今日より明日は…もっと良い暮らしになっている。反権力の思いを募らせた学生時代にして、心には漠然と "より豊かで幸せな明日" がありました。1ドル360円から1ドル80円前後に、そして今また1ドル140円。インフレなのに年金は減らされ、コロナ禍とウクライナ戦争。いずれ… と思った海外の旅はもうあり得ないかなぁ。それ以上に老化一途の我が身が「やめときなはれ!」と。

    
       2013年初夏 ... バルト三国へ。"人間の鎖" の始点となったビリニュス(リトアニア)大聖堂前にて。

             リガ(ラトビア)大聖堂のステンドグラス
         

       

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4/10. 逝きしひと

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 前回のブログ記から早や二週間余たっていました、"Last10" がまだ7回もあるのに...。洋々たる未来は私にはもう縁なきことですから くり返し過去を引き出し綴るばかりです。その洋々たる過去?にあって 消え去ることなく 離れがたく在る! 逝った人たち。父を 同輩を 先輩を ブロ友を … 偲びます。

    
                         仰ぎ見る樹間にそそぐ光 Painted by QP

 2016年10月27日朝。姉から 「父危篤」 の電話。支度を整え車を出し暫くして「9時40分 息を引きとった」。中国道、米子道を経ておよそ4時間で父の許へ。母は父の手を握ったまま 「まだ温かい」と 。グループホームの担当の方は 「お母様は涙一つお見せになられていません」と涙されました。

 郷里は告別式の前に荼毘に付します。出棺に、母が初めて小さく叫び泣きました。骨上げでは 嗚呼…と。父の躰が骨壺に納められ蓋がぎりりと軋みました。教員だった父を ご近所の方は「センセ(先生)」、親戚は「晋ちゃん」 そして兄弟姉妹からは「大きあんちゃん」と呼ばれた父の最期の最後でした。

    
                  朝日に映えて聳え立つ紫 深き大山を 日毎に仰ぎ励みつつ…

 団塊の端くれゆえ同期は浪人が多く 数少ない現役生だったU君。仲間内で “おそ松” と呼ばれたのに真っ先に旅立ちました。その死を知らず葬式にも行かなかったまま ... 旅立ちから七年。かつての仲間達とともに彼の郷里を訪ね、彼が生れ育ち後を継いだ呉服店を訪ね、彼の眠る墓にお詣りしました。

 菩提寺の彼の墓に花を供えました。風が強く身体を寄せ合い線香に火をつけました。『七年。遅くなってすまんかった。かんにんしてくれ』。そう呟き手を合わせると涙がどっとあふれました。最後にみんなで大学歌を合唱し墓前に捧げました。下松、尾道への二泊三日の旅から更に七年が過ぎました。

    
                     尾道 : 千光寺から眺めた瀬戸内海の朝(2014.12.6)

 敬愛した先輩が 虹をわたられました。京都人にしては 泥くさい人でした。泥くさいと言えば叱られそうですが 叱らない人でした。一度として 叱っている姿を見たことがありません。電話してきて 何を言いたいかこちらはわかっているのに 元気にしてるか? からだを大事にせんとな! と仰るだけ…。  
 
 とんでもない音痴やのに合唱団に入り 演奏会ではクチパクどころか誰よりも大きな声で歌ってはった。何をやってもスマートではなく ヤボったい。でも こんないい人 こんなにも好きな人 いなかった。ここ数年 杖をついて歩いてはったけど 虹の橋 こけんようしっかり渡りなはれや 先輩!(2015.7.26)

    
       "フォーク・クルセダース" の北山修、加藤和彦、はしだのりひこ は私より少し早い団塊世代。
       加藤和彦 2009.10.16没 はしだのりひこ 2017.12.2没 ふたりとも 若すぎる旅立ち でした。

 腎がんが進行し 闘いが厳しさを増すことに逆らうように、多くのがん友に呼びかけ 西へ東へ足をのばし オフ会を開き 仲間を励ましてきたがん友がいました。"昔の昆虫少年" とも "大学教授" とも言われましたが、唯々 "一がん友" であったSさん。最愛の奥様に見まもられ 真冬の夜空に旅立たれました。

 あなたの闘いを 敢えて少し遠くから見つめていました。あなたの旅立ちに いま改めてあなたを思います。あなたのために仕事を辞められ あなたにつき添われた奥様を 思います。桜咲くまであなたを待ってはくれなかった季節の無常を 思います。思いを馳せ 谷川俊太郎さんの詩を贈ります。(2019.2.5)

     どっかに行こうと私が言う  どこ行こうかとあなたが言う
     ここもいいなと私が言う   ここでもいいねとあなたが言う
     言ってるうちに日が暮れて  ここがどこかになっていく  (谷川俊太郎「ここ」より)

    
         かつての夜空は今はもうありません。でもQPの絵に かつての夜空の星が 甦りました。

 あなたは 二月の夜空に風のように旅立たれました。二月の夜空に星のように流れて逝かれました。背高のっぽの華奢なからだに 真っ白なブラウスも 朱色の華やかなセーターも よくお似合いでした。旧いパントマイムの達人によく似た口許から ひときわ美しいソプラノを響かせていらっしゃいました。

 重い病の "ステージ" にあって 歌える限り歌うべく生のステージに立たれました。どんなにか辛く でもどんなにか嬉しかったにちがいない。一度ゆっくりお話ができればと願いながら 気後れしたままに時がすぎ…そして二月四日の夜 あなたの時が止まり あなたは私達の前からいなくなってしまわれました。

 その夜 私は大阪中之島のフェスティバルホールにいました。マーラーの渾身の交響曲第一番「巨人」 第四楽章の最後… 総ての楽器がフォルテシモを轟かせたその瞬間こそ あなたの時間が止まった瞬間に思えてなりません。しんしんと凍える二月の夜空を見上げ過ぎし日のあなたを想います。(2020.2.6)

    


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5.10 そう遠い昔のことではない

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 スロージョギング&ウォーキングを初めて凡そ10年。日の長短、咲く花々、鳥や虫の聲、月の満ち欠け、星の煌めき、街行く人々の服装・表情・一瞬の匂いなど感じながら1~2時間を過ごします。天気には無頓着ながら 無理はしませんから息は上がりません。でも気持ちは結構! high & low だったり…。

    
                       近くの田畑にも赤とんぼが … Painted by QP

 "Last10" に特に特定のプログラム、順番はありません。タイトルを入れながら『漸く半分まできたなぁ』と思いました。自身 拙ブログを振返りながら 八月は『なんとなく重いなぁ』との印象です。暑くでバテ気味のところに広島、長崎、8月15日敗戦記念日 … 日航123便の悲劇も。少し軽くなりたいかなっ?

 そう思っていた時 … NHK総合で二夜にわたる「ドキュメント72時間…歴代ベスト10」の放送。400回余の放送から視聴者が選んだベスト10の発表と再放送です。撮影時、偶々通りがかり"主役" となった方々。そしてその "今" も。午前0時過ぎの二夜全6時間の放送を な~んと!妻と一緒に "完全視聴" でした。

   
               一週間はオンデマンド配信の由。再放送されれば是非!のお値打ちです。

 10. 恐山 死者たちの場所 ... かなり遠く険しく生と死の狭間の山。老若男女各々様々に宿縁を背負い恐山に祈り佇む。
 09. 夏コミ!"日本一"のコンビニで ... "コミケ" =コミックマーケットに群れる数十万の人々を会場コンビニでルポ。
 08. 北の大地の学生寮 ... 総て寮生自治に委ねられた北大恵迪寮の日常と委員長選挙など寮生400(女性100)余の72時間。
 07. 樹木葬 桜の下のあなたへ ... 誰にもある死。葬式は? お墓は? 樹木葬の人々の思い(私も樹木葬にしようかな…)。
 06. 長崎 お盆はド派手に花火屋で ... 花火に一家で数万円~数十万円。大阪ギャグ? 否!お盆三夜の長崎リアル!
 
 05. 日本ダービー大行列 ... 年に一度のダービー。良い席の確保めざし数日前から長蛇の列をつくる人々の思いは...。
 04. 阿蘇・ライダーたちの夏 10年に一度の撮影会 ... 10年に一度!全国から阿蘇の麓に集結するライダーたち。
 03. 海が見える老人ホーム ... 医療施設も附属するリッチでオシャレな老人の園(入りたくない? 入れて貰えるかな?)
 02. 大病院の小さなコンビニ ... 患者も大変!なら医師も大変! 産婦人科の若い女医さんのヤル気と笑顔に魅かれり。
 01. 秋田 真冬の自販機の前で ... 第一位は 麺類の壊れかけた自販機と そこに立ち寄る人々。秋田の冬の寒さと暖かさ。

       七十数年前の戦争...。半世紀ほど前の戦争...。いずれも そう遠い昔のことではない。
    
                    拙ブログ「敗戦記念日に寄せて」(2017.8.15) より

 【上左】敗戦直後の長崎。妹の亡骸を背に焼き場に立つ裸足の少年(米軍属カメラマン J.オダネル氏撮影)
 【上右】ベトナム戦争。AP通信カメラマンが1972年に撮影。裸の少女はキム・ファンさん(当時9才)
     英国の記者に救われ 現在はカナダ国籍を取得。紛争下の子供達の救済に活躍されている。

 父のアルバムを捲っていたら 戦争中の写真がありました。戦友と一緒に優しく明るい笑顔で写っています。もう戦争末期、敗戦濃く愈々死を覚悟していた頃と思われます。かつて「もういつ死んでもおかしくないと思っていた」と語っていましたから、開き直って思い切り笑顔を弾けさせていたのでしょうか...。

    
           向かって左が父。右は戦友の方。20代前半。これも一つの青春であったのか...

 【2020.8.26の拙ブログ記より】母のいるグループホームは3月から今に至るも面会禁止。道路から二階の窓に出た母に手を振りつつ面会しています。哲学者アガンベン「生存以外のいかなる価値も認めない!葬儀もされない!そんな社会でいいのか」 (※ 戦前戦後を生きぬいた人に時代も社会も余りに過酷な晩年を強いている!)

      ♫ 本田路津子さんで「風~悲しくてやりくれない」
    



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6/10. 函館に!

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                              Painted by QP(以下同)

 敗戦をロシアで迎えたことを唯一つの理由にシベリアに送られた夥しい日本兵の中に義父もいました。様々な役務にあって義父は凍土の原野を拓り開きレールを敷く労役でした。やがて解放され帰国、国鉄に勤め、結婚し、二女一男に恵まれ、国鉄一家の鉄道員(ぽっぽや)として北海道各地に赴きました。

 『ロシアのやったことは本当に理不尽で、多くの仲間が亡くなった。勝手に戦争を始め 勝手に終戦を宣言し 民と兵を外地に置き去りにした国も理不尽だったし、捕虜を酷使したロシアへの憤りと恨みも尽きない。しかし不思議なことにロシア人には親しみを覚え あの時代を懐かしく思い出したりする』と。

 そうした話を … 義父が大沼の駅長だった頃、だだっ広い官舎で真夏なのに大きな布団を掛けて寝ころがり、問わず語りに聴かせて貰いました。ですから定年退職し 「シベリア~シルクロード。お母ちゃんにも見せたい」と夫婦で初めての海外旅行に出た際、「あぁ 昔のリベンジやろなぁ」と思いました。

    

 二十数年前、函館に初雪が降る頃、義父が旅立ちました。微笑しているとしか思えない穏かな表情でした。その頃の義母はちょうど現在の私の歳 … 長女(私の妻)は大阪、次女は札幌、長男は東京 … ですから一人暮らしはさぞ寂しかったことと思います。如何にもO型気質の気丈な義母ではありましたが…。

 数年前 … 甥(義妹の長男)の結婚式が札幌であった際、妻と函館に一泊し義母とともに三人で札幌に向かいました。正直、「弱らはったなぁ」と思いました。かつて私と競うように元気に歩いていた姿が浮かび 尚更そう感じました。帰りも札幌から函館まで同行し、背中がとても小さく円く感じられました。

 今年に入って義母の居る施設から「ちょっと厳しい状態です」。妻の帰省がふえ春からはほぼ隔週毎に。六月に帰省した際は「意識は殆どないがお互いに気持ちが通うのがわかる」短い面会でした。それから二か月余 … 危篤の報に妻が空港に向かう途中の今朝「亡くなられました」との連絡が入りました。

    
     【左】結婚した当時、この近くの十字街に妻の実家がありました。【右】四十数年前 孫(息子)と歩く義母

 義母の葬儀の日程はこれから!ですが、すでに子三人で「家族葬で」と決めています。今日、日程が決まり次第 私も函館に向かいます。お盆であればとても便の確保は無理でしたが、空路・鉄路とも 前日でもなんとか席が確保できそうです。ここにも義母の思いがこめられていたのかもしれません。
    
     

         ※ コメント欄は閉じさせていただきました。悪しからずご諒承くださいますように。 


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