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Channel: デ某の「ひょっこりポンポン山」
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新たな時がめぐる 凛として旅立つ

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                               Painted by QP                              
 風光る季節・・・でも寂しく悲しく もの想う季節。毎夕 きまった時刻にスロージョギング&ウォーキングをしながら薄暮の空を眺め、「日が長くなったなぁ」と。日は少しずつ・・・長くなるのでしょうが、感覚的には ドカン、ドカンと音を立てる如く長くなります。



 いきなり!ですが・・・NHKの国会中継はご覧になられますか? 「牽強付会」「有名無実」「慇懃無礼」「厚顔無恥」など四文字熟語、「のらりくらり」「しどろもどろ」「いけしゃあしゃあ」「ちんたらちんたら」など慣用句の典型例をリアルに学べます。

 衆院の予算委員長は野田聖子さん。大臣・議員を「さん」づけで呼ぶなど型にはまらないところに期待しました。が、歴代委員長とまるで変わりません。政権に思いきり忖度、与党寄りに仕切りました。外見、雰囲気で何かを期待した私はただのマヌケ!でした。

 野田予算委員長、片山さつき「女性活躍担当」大臣のほか、最近は女性官僚の活躍も際立ちます。厚労省の統計捏造問題が注目された今国会では、その厚労省の官房長として答弁に立った定塚由美子さん その世界では既に有名な方で、答弁に注目しました。



 逮捕から無罪へ・・・復職して厚労省事務次官に昇りつめた村木厚子さんの次の次!と目される定塚官房長。のらりくらり焦点を逸らす答弁はないものと期待しました。が、相変わらず「なにひとつわからない」紋切り答弁、期待した私がただのマヌケ!でした。

 前記 村木厚子さんと秋山訓子さん(朝日新聞編集委員)編著「女性官僚という生き方」に定塚さんは ※①内閣府人事局審議官として活躍が紹介されています。ご自身「霞が関から働き方を変えて行く」として ※②「公務員の仕事の魅力」についても記されています。

 ※① 内閣府人事局・・・中央省庁の人事権は所管大臣にありましたが、安倍内閣で全省庁の主要人事を内閣府に集中しました。以来、官僚のプライドが廃り政権への忖度、盲従の土壌になったとされています。
 ※② 公務員の仕事の魅力・・・世のため人の為に働きたいという思いで仕事ができ、若い時からクリエィティブな仕事ができる。多様な仕事と人に出会え仕事を通して人として成長し続けられる(定塚さん記)



 右は古賀茂明(元経産省審議官)著「官僚の責任」。改革派の旗手?として言いたいことを言い経産省を飛び出した(追われた?)方だけに面白く読めます。前記「内閣府人事局」は、この人が在職中に考案、進言したものですが、当時は日の目を見ていません。

 「官僚たちよ、いいかげんにしろ」「官僚はなぜ堕落するのか」「待ったなしの公務員制度改革」など威勢のよいタイトルが並びます。傾聴すべき提起もありますが、「内閣府人事局」の悪弊が事実として証明されたように、勇ましさ=乱暴の見本でもあります。

 中途半端なブログ記になりました。結びに森麻季さん「Stand Alone」を。

 ちいさな光が 歩んだ道を照らす 希望の蕾が 遠くを見つめていた
 迷い悩むほどに 人は強さを掴むから
 夢をみる 凛として旅立つ 一朶(いちだ)の雲をめざし
 あなたと歩んだ あの日の道を探す ひとりの祈りが 心をつないでゆく
 空に手を広げ 降り注ぐ光あつめて 友にとどけと放てば 夢叶う
 果てなき想いを 明日の風にのせて
 わたしは信じる 新たな時がめぐる 凛として旅立つ 一朶(いちだ)の雲をめざし




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ひとり朽ちる ... がんに生きる

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 ブログを始めて2千日が過ぎました。その間それなりに親しくお付き合いいただいた5名のブロ友が旅立たれました。旅立たれた方のほかにも、ブログを長く更新されないままの方、いつの間にかコメント欄でお見かけしなくなった方も何人かいらっしゃいます。


                              Painted by QP. 

 今年の雛祭の日に旅立れたFさんとはブログ「風の棲み家」の頃にご縁をいただきました。ブログ記もコメント欄も機知に富みエキサイティングでした。が、突然ブログを閉じられ寂しく思っていましたら、程なくブログ「ひとり朽ちる」を立ち上げられました。

 ハンドルネーム「風の・・・」は「風の棲み家」の名残りでした。バラ作り、押し花、子ども食堂、本の紹介など意欲的なブログでしたが、一昨年初夏に大腸がん、更に肝転移が判明(Stage4)、ブログを「物語を綴る~生きる歓びを拾いながら」と改められました。

 抗がん剤治療に苦しまれ、医師との相性にも苦しまれました。いつも強いお気持ちで病に対峙されましたが、やがて抗がん剤治療を自ら断たれ『死ぬ気満々です』と・・・。そしてブログ名を再び「ひとり朽ちる」に戻されました。烈しい葛藤を想うと心ちぎれます。


                              Painted by QP.

 今月8日、図書館に行きました。その5日前にFさんが旅立たれていたことを私は未だ存じませんでした。書棚でなかにし礼「がんに生きる」に出遭いFさんを思いました。彼の作詞した数々の歌も直木賞作家であることも知っていますが、書は何一つ読んでいません。Fさんに導かれたのでしょうか・・・借りて帰り引き込まれるように読みました。

 なかにし礼さんは食道がん(2012年。2年半後再発)のサバイバーです。『いつ死ぬかわからないのだから』と破れ被れな生活を送っていましたが、がんになり ※『二人の自分』に気づきます。すると『私の中にある様々な物事に変化が起き 時間の流れ方まで変った』と感じ、『生きていることがとても新鮮に感じられるようになった』と記します。
  ※ 二人の自分 ・・・「がんで病床に横たわるボディとしての自分」と「精神的な存在である自分」。

 愛読書は『闘病を経て急に面白く』なり、改めてバルザックにのめりこみます。つまらない本は『より明確につまらなく』なります。ベートーヴェンを聴くと『いいな、と思う部分が以前とまったく違うくらい感じ方が変わって』しまいます。能の舞台では、作者の表現したいことが『ようやくわかった』というほどに見方、感じ方が変わります。



 なかにし礼さんは『がんは理想の死に方』だと記します。身辺も心構えも死への準備を整えられる、と。理想とまで思わずとも、確かに多くのがんに死ぬ少し前まで心身ともに比較的しっかりした時間があります。置かれた状況は各々大きく異なりますが、Fさんは『少しずつ悪くなるのではなくドカンドカンと悪くなる』と記されていました。

 退院したなかにしさんが最初に視た映画が「風立ちぬ」でした。みなさんご存知の「いざ生きめやも」という印象的な一節について彼は『戦争で死なないという意味』ではなく『奮い立つ思いで生きねば、というメッセージ』だと受けとめます。陽子線治療に臨む姿勢にも再発の時の心構えにも「いざ生きめやも」との奮い立つ思いがあふれます。

 再発に際しては※「穿破」という致命的な状況への惧れがあります。幸い「トップナイフ」の外科医に危機を救われ、一年近い抗がん剤治療を経て甦ります。しかし陽子線治療もトップナイフもなかにしさんにして可能でも、最期に際し入院を待たされ「壁をつたい床を這う」ひとり暮らしのFさんには望み得なかったことと思い胸が詰まります。
  ※ 穿破・・・がん細胞が大きくなり膜性壁を破り様々な臓器が機能を停止します(多臓器不全)


                              Painted by QP.

 「がんに生きる」との精神性の底には拭い難い戦争体験が横たわります。満州で敗戦を迎え壮絶な逃避行を余儀なくされたなかにしさんは、軍と人間の汚い本性を限りなく目の当たりにします。ようやく乗り込んだ引揚船では姉から「礼ちゃん、死のうか」と言われ「ああ、いいよ」と応じますが、母親と若い船員に見つかり引き止められます。

 そうした体験から彼は『日本人は過去から学ばないし、どういうわけか学ばないことを善しとするところすらある』と嘆きます。戦前、朝日新聞は戦争を賛美し国民を欺いたことを猛省する社説を掲げ、そこから朝日新聞の戦後が始まった、と記し『ろくに学んでいない他の新聞社が、朝日新聞をとやかく言う資格はあるはずがない』と断じる。

 慰安婦問題についても「それを証明する資料が存在しない」とし、朝日新聞を叩く人がいる。が、敗戦時に軍が膨大な資料を焼却する場面を、また白昼泣き叫びながら強制的に連行される女性たちを『私はしっかりと見ている』と記す。それを「なかったことに」し反省も贖罪もしない現在に至る風潮に、大陸の生き証人として彼は異を唱える。

 『がんは自分を成長させてくれたと思っている』との彼の言葉は、そっくり私の思いでもあります。自ら望んだことではありませんが、本心からそう思います。映画「生きる」で志村喬演じるがんで余命幾許もない市役所職員が、最期の仕事として公園を整備しブランコに揺られて歌う「いのち短かし恋せよ乙女」の心境にもこころ通じます。

 「がんに生きる」は夏目漱石「吾輩は猫である」より『凡て人間の研究というものは自己を研究するのである』の一節(第9章)を引用して締め括られています。私は様々な思いをこめこのブログ記を「Auld Lang Syne(蛍の光)」を以て締め括りたいと存じます。




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この道を ... 誇りと正義のために

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 先日、学生時代の友人が加わる合唱団の演奏会に出かけました。京都市内の定員400人のホールに開場前から列ができ、補助イスも出る超満員でした。姉とたまたま京都に来ていた郷里の友人を誘って行きましたが、閑古鳥?との私の予想は見事に覆りました。

 平均還暦超36名の混声合唱団。東京・名古屋など遠方から音源CDで宅練しつつ参加した団員も数名いるそうです。プロローグ ※①「今、ここに」を歌う合唱団の声の若さと透明感にたじろぎつつ聴き入り ※② サミュエル・ウルマン「青春の詩」を思いました。

 ※① 松下耕:曲、伊東玲子:詞 https://www.youtube.com/watch?v=wT5Qv59nsag
 ※② サミュエル・ウルマン「青春の詩」
  『青春とは人生の或る期間を言うのではなく心の様相を言うのだ
   優れた創造力、逞しい意志、炎の情熱、怯懦を却ける勇猛心、安易を振捨てる冒険心、
   そうした様相を青春と言うのだ
   年を重ねただけで人は老いない 理想を失う時に初めて人は老いる
   歳月は皮膚の皺を増すが 情熱を失う時に精神はしぼむ
   苦悶、狐疑、不安、恐怖、失望、こうしたものこそ長年月の如く人を老いしめ
   精気ある魂をも芥塵に帰せしめる』



 昨日、小田和正の全国ツァー「密着ドキュメント」を視ました(BS103)。400名のホールを満席にし感動を分かち合うことだってそれはもう凄いのに、全国をツァーし会場毎に数千~数万の観客を集める歌手のその尋常ならざる凄さを改めて思いました。



 すでに古希をこえた小田和正の昨年5月の熊本~10月末の横浜までのツァー。さすがNHK!と言うべきか、まさにツァーに密着し小田和正は勿論、百名を超えるスタッフ、同行のバイオリニストはじめ伴奏陣、待ちかね熱狂するファンを描いて見せました。



 前回のツァーを踏まえ、会場毎にどういう順に歌うのか、アンコール曲は何にするか、スタッフ一人ひとりに忌憚ない意見を求めます。会場毎に大きさも「しつらえ」も異なりますから、小田自身もスタッフも異なる動線をイメージしつつ構成を練り上げます。



 公演の前に会場周辺を歩き、食事したりお茶を飲んだりしつつ街の人、ファンと交流、その様子が当日の会場に放映されます。「お茶を飲んだ」「お汁粉を食べた」お店には、それから暫く「小田和正さんが頂いていたお茶、お汁粉を」のリクエストがある由。





 台風が来るとの予想で「中止」を覚悟しつつぎりぎりの判断で開催を決め無事公演できることもあれば、大阪北部地震の影響で二日間の大阪公演が総てキャンセルになります。小田和正自身の疲労で髙い声が出なくなるピンチも、言わば根性で!乗り切ります。





 昔の唯一つのヒット曲で3、40年たっても「食っている」歌手がいる一方、小田和正のツァーは殆どがここ数年の新しい曲で勝負します。そして、それにもかかわらずファンは総立ちで総ての曲をともに歌いながら手を振り応えます。なんという世界でしょう。





 私は、特に彼のファンということではありません。好きな歌手であり好きな曲もたくさんありますが、会場に出かけ手を振り歌うファンではありません。でもこの番組を視て、一度!ツァー会場に行ったら「もしかしたら病みつきになるかも」とは思いました。



 「この道を」は、昨年の連ドラ(日曜劇場)「ブラックペアン」のテーマ曲でした。いま歌詞を改めてなぞりながら、若い人たちがこの曲に惹かれていることがたまらなく嬉しくなりました。もう若くないわが世代の正義感、矜持がふつふつと甦るのを感じつつ・・・。

  それでも懸命に生きて行くと そう決めた
   繰り返す迷いも争いも悲しみも
   すべてを時に任せて選んだ道を行く
   その道はどこへとつながって行くのか
   未だ見ぬその場所は どんな風が吹くんだろう
   誇りと正義のために闘う自分がいるはず
   晴れわたる広い空に明日が確かに見える
   どんなに険しくてもこの道を信じて行く
   守るべきもの それはただひとつ それを知った




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こんな風に死にたい?

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 主人「シマがここに来て何年になるかなぁ」。細君「10年は超えるんじゃない?」。それを聞いて、久しぶりに来ていた主人の息子(吾輩の元主人)「まあ14歳ってところ」。吾輩、トシにはとんと無頓着であったが、この際!少し頓着してみたくなった。

 14歳ってことはキャットイアー数式「20+(猫の年齢ー1)✕4=猫の人間年齢」に当てはめれば72歳、ほぼ主人と同い年ってことになる。結構!トシとってるわけだ。てことは「死支度」とは言わないまでも、死について少し考察する年齢ではある。


  吾輩の素早い所作に主人の反射神経は追いつかない。ちなみに吾輩の胸元あたりが主人のデバラ!

 で、主人の書棚にあった三十数年前の佐藤愛子「こんな風に死にたい」を読んでみた。そこで彼女は死について『自分が死んでもこの庭はこのままありつづけ、日は照り、人々は生きている。自分ひとりだけがいなくなるのだ』と・・・孤独の恐怖!になぞらえる。

 そう言えば白血病で亡くなった主人の元同僚が『一度、生死の境をさまよった夜、妻に会いたいとか息子や娘に会いたいとか、意外にも思わなかった。ただただ無性に寂しく、大阪のキタかミナミ、繁華街の雑踏の中に行きたいと思った』と主人に話した由。

 実際に死んでから書かれた本は何処にもない。あればベストセラー間違いなしだが・・・ない。見てきたように書かれた本は幾らでもあるが、なんのエビデンスも・・・ない。「恐怖」とか「寂しさ」とか・・・あくまで生きている世界の感想であることは間違いない。


  半年にわたるお隣の新築工事が終わり安堵していたら 主人の孫娘の3週間逗留・・・あぁ

 『医学が進歩して、不治とされた病を癒し、苦痛をやわらげ、来るべき死の時を延ばしてくれると、我々は死について考えることもしばしば延ばし延ばしにしてしまう』。愛子さん、なかなか巧いこと言う。が、しかし、誰にも来るべき時に死は間違いなく来る。

 勿論!猫にもその時は来る。猫は生まれながらにある程度・・・潔い覚悟ができている生きものゆえ、人間ほどジダバタしない。宗教にも哲学的瞑想にも染まらない。ただ「眠り」という死を疑似体験する時間は、人間よりはるかに濃密で深いことは間違いない。

 ところで愛子さん、瀬戸内寂聴さんに「お坊さんになるよう」奨められたそうだ。あなたの顔は坊主に向いてるわよ、似合うわよ、と。が、愛子さんは俗っぽいお人柄である。どうもその気にならなかったらしく 詠んだ一句は『煩悩の頭剃りかね昼寝する』。


                   QPの描く・・・生命力あふれる不思議の世界

 三寒四温。桜の蕾が膨らみつつある。そんな季節になるとなぜか「パッヘルベルのカノン」を聴きたくなる。別に桜と縁のある曲ではないが、桜の華麗にして儚い風情が似合うのだ。このパッヘルベルさん、他にこれ!と言う作品はないが、十分!であろう。




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桜の季節に

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 4月のQPカレンダーは、与勇輝さん描く昭和を表現したPC画です。24日~来月6日まで大阪(難波)高島屋で開催される「与勇輝展」。平成が終わり令和を迎え、昭和がますます遠くなる今、改めて与勇輝さん描く昭和の世界をご覧いただきたいと存じます。


                      
 昨1日、学生時代の先輩・後輩と不定期に開いている「研究会」に参りました。場所は、京都風には「烏丸丸太町下ル」、御所のすぐ近くです。「御所の桜」を観たくて早目に参りました。が、御所の桜は満開!の報は「暖冬で開花が早まる」との見込情報、この日は冬に逆戻りしたように肌寒く、御所の桜も咲くのを逡巡している風でした。



 下立売御門から入ってすぐ左にある大樹が如何にも千年の都の風情を感じさせます。この門を入ると、ぱあ~っと梅、桃、桜が目に入るところですが、大樹の風格のみがあたりを支配していました。御苑を少し歩くと、慎ましく咲く桜花が目に入ります。「おっ!咲いてるやないか」と思わず駆けより、遠近様々なアングルから撮りました。



 御苑の桜で最も人気を集めるのは苑内を流れる小川から眺める「出水の枝垂桜」 桜が咲かない1年の殆どはまるで骸骨の群れに見えるこの枝垂桜、咲き始めるとにわかに幽玄の世界に誘います。舞台にいきなり花形の踊り子が現れ華麗に舞い、他の桜より少し早く少し長くもつところもなかなかニクイ!存在、観光客を大いに歓ばせます。



 苑内に入ったときは晴れ渡った青空が、半時間もたたぬ間に雨模様となりました。「オトコ心と春の空」って言葉があるかどうか存じませんが(あるワケない!)ちょうど時間となりました。御所を出て研究会へと折畳傘をさして歩いていると、横を中年の女性が雨に濡れながら・・・。勿論!お声かけし、しばし相合傘を愉しませていただきました。



 研究会はいつもより少なく8名。この日は「ジェンダー格差」「各国の協同組合」「天皇制」について議論を予定していましたが、皆さん「令和」の話題で持ち切り。ここに来て「初めて知った」者もいて、「令」の辞書的意味を引きTVの「街の声」を拾った後、令和最初の研究会として新元号への各々の感想・評価などを出し合いました。

 街の声にも表情にも違和感が拭えない様子でした。が、百分比では「良い」が多数を占めたと伝えていました。統計?ってアテにならず、人の曖昧な表情が寧ろ真実をつく!ように思いました。研究会のメンバーも「命令とか律令、上から目線」「令嬢・令室など一般の国民には縁遠い感じ」「巧言令色とも言うし・・・」と総じて不評でした。


   御苑に咲く小さな花・・・草々の名は知らぬらし花の名は知らぬらし花の咲く々々(回文!和歌)

 政府関係者に高評が多いのは兎も角、マスコミ報道も腰だめの浮わついた雰囲気が濃い中にあって、自民党の石破茂氏のコメントが印象的でした。『我々は令という字の持つ意味をきちんと調べ、国民に納得していただけるよう説明する努力をしなければならない』と。「互」「耕」の期待が外れた私、石破氏の冷静な評を良し!としました。

   信じられない速さで時が過ぎ去ると知ってしまったら・・・「人生の扉」より


※ コメント欄、閉じました(2019.4.4)

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旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
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桜の季節にⅡ ... Nさん m さん

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 2008年4月1日夜、「今、亡くなられました」との電話をいただきました。
 Nさん。おしゃれな女性で、桜の季節にはいつも桜色の装いをされました。前年の7月に副腎がんの告知、年末に職を辞され私が後を継ぎました。翌年2月「万策尽きて」ホスピスに入られ、3月「もう一度、桜が見れるかなぁ。もう一度、桜を見たいなぁ」と。亡くなられる前々日にお見舞いしたときは、すでに意識をなくされていました。


                       Nさんが植樹(寄贈)された枝垂桜

 「お別れ会」で友人を代表しお別れを仰ったのは、彼女の学生時代同期の〇〇大学長でした。ペーパーなしに語られたお別れの言葉は、このブログで以前ご紹介しました。亡くなられて11年、改めてお別れの言葉の一部を再掲し、彼女を偲びたいと存じます。

 Nっちゃん、今日は頑張って泣かんと言うから、マジメに聞いてくれ。

 Nっちゃんが一時退院して入ってたホテルのスウィートルーム、なんちゅう豪華な部屋やったんや。「一晩でええから泊めてくれ」言うたら、あんた、ベッドがない!って。それでオレ、「あんたのベッドで寝てやるから」言うたら、「私にはその気はないっ」。「オレかてその気はない」。そう言うて、あとは二人で大笑いやったなぁ。

 夜、急に〇っちゃんに会いたくなって、「今から行ってもええか?」って電話したら、「来てもええけどイチゴのケーキ買って来な、部屋入れへんで!」って。

 去年のクリスマスイブ・・・。例によってオレの家でやるパーティにNっちゃんも来てくれたな。ええんか?言うたら、ええねん!って。その日、アンタいっぱいみんなと写真とってたな、ニコニコ笑いながら…。お別れ写真のつもりやってんなぁ。

 Nっちゃんのホテルの部屋で開いた年末の忘年会には、オレ、行けへんかった。すると夜中に、「早よ来い」って。しかも「お酒が足りひんからワインと焼酎もってこい」。オレ、ビンテージもんのワインと幻のナントカ言われる焼酎もって行った。あたりまえやけど、オレ、ちっとも惜しい思わんかった・・・・・



 2014年4月3日。腎がん友のmさんのブログにおつれあいが記されたのは・・・『夕方になり酸素濃度が低くなり始めました。心拍数も徐々に下がってきました。酸素濃度が計測不能になり心拍数が0に・・・。18:27 眠るように息を引き取りました』。

 mさんは2012年5月腎がんと告げられ、7月に手術。9月の病理検査では『6cm。境界明瞭な淡明細胞。腎実質内に留まる。脈管侵襲なし」。腎がんを経験された方なら、きわめて幸運なレベル!とわかりますが、術後3月で肺転移が判明しました。

 分子標的薬治療を始め、翌2013年1月『大きなガンが消え残りも消えかけています』。4月には仕事に就き、5月のCTは『変化なし』。が、分子標的薬の副作用に苦しみ、見舞ったお母様に『mちゃん、がんばるんだよと言われお互い涙が・・・』。

 9月、『2020年オリンピック東京開催。オリンピックまで生きたい』。11月、肺に多発転移。『呼吸困難になる前に何とかしたい。昨日は落ち込みました』。12月、『病院で年を越すことになりました。帰りたいよ~』と、2014年を迎えます。

 モルヒネの一つ下の痛み止めを一日4回、『痛いのはつらいな~』。2月。お嬢さんの結婚式、『人生で素晴らしい日を迎え胸いっぱいです』。結婚式が終わり気持ちが抜けたのか、『主人を送り出しボーとTV見てると、涙がボロボロ自然に流れます』。 

 診察後、お嬢さんとランチ。『ハンバーグ、ボリュームたっぷりほくほくのじゃがいもが添えてあり美味しかったです。満足 満足』。その一方『大変なことを言われました。肺の腫瘍がもの凄い勢いで増大しており、いつ呼吸停止してもおかしくない、と』。

 3月18日。主治医から『末期医療について確認しておきましょう』と言われます。これにmさんは『意識がなくなったら何もしないでいいです、死なせて下さい、と言ってしまった』。そして『先生! 私、死ぬ気がしないんですけど。元気です』と。

 『こんな死の宣告をうけましたが、生きてます、元気です、大丈夫です。でも緩和ケアなどを考える良いきっかけになりました。今日はパン食べ放題サンマルクに〇〇さんと行ってきました。たくさん食べて、たくさんおしゃべりして、楽しかったね』。



  ※ 今回コメント欄は開いていません。 


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寸描 点描 心描

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 毎夕 スロージョギングする公園の桜・・・いつの間にか開花し 瞬く間に散りました。私は 満開の桜花より 散華した葉桜に惹かれますが、一面に敷きつめられた花びらを踏みつつ走っていると、或る種の罪悪感をおぼえ・・・とうとう走るのをやめてしまいました。


                               Painted by QP

 桜田五輪担当大臣が辞職!の報。この人以上に辞めていただきたいのは内閣法制局の横畠長官。国会で質問に立った野党議員に『声を荒げて発言するようなことは・・・』と揶揄。内閣法制局長官とは法の番人たる任ですが、総理の番犬ポチたる横柄な言い草なり。


                   「虫唾が走る」とまで言いたくありませんが・・・

 医療を題材としたTV番組。ドラマ・ドキュメント・健康啓発番組を問わずまるで興味がありませんでした。が、腎がんを手術して以降は普通に?視ており、4月からの連ドラでは「ラジエーションハウス(放射線科)」(フジ関西系月曜夜9時)に注目しています。

 救急や外科あるいは小児病棟・老人病棟が描かれるのが医師モノ!の定番ですが、このドラマは放射線科が舞台。放射線科の医師と技師のうち、ここで描かれるのは主に技師! 但し主人公の技師:五十嵐唯織は医師免許をもつ凄腕!というところがミソです。



 手術は兎も角、術前・術後のCT検査では主治医よりず~っと重い位置を占めるのが放射線科。患者とは殆ど顔をあわせませんし、主治医は放射線科が画像をみて下す報告書を鵜呑み!するにもかかわらず、なぜか患者にはその報告書を見せ惜しみ?ます。

 放射線科の鬱屈とプライドはリアルもドラマも同じかもしれません。まあそれはそれとして、五十嵐唯織を演じる窪田正孝 五十嵐が思い焦がれる放射線科医 甘春杏を演じる本田翼 私はまるで知らなかった役者さんですが、それなりに?魅せてくれます。



 連ドラと言えばNHK朝ドラ。3月から4月にかけて孫娘を3週間預かり、その間「まんぷく」も「なつぞら」も孫娘といっしょに視ました。「なつぞら」は、敗戦後すぐ!の東京の焼け跡、北海道の開拓地が舞台。孫娘には「良い教育になる」と思いきや・・・。

 私「食べるもんもろくになかったんやなぁ。好き嫌い言うたらバチあたるなぁ」。孫娘(新小4)「これ、ドラマやで。ほんまもんやない!」。私「おとうさんもおかあさんも亡くして、この子、がんばってるなぁ」。孫娘「私は二人ともいてるからラッキー!」


                 なつを演じる子役は8歳。蓋し名優となりましょう。
 
 脇役に松嶋菜々子(ひまわり)、小林綾子(おしん)。かつての主役が母親役で登場するのは「朝ドラ100回記念」の由。それにしても「学校が始まると見れないやろ?」と孫娘に言うと、「しんぱいせんでえぇよ。だいじょ~ぶ! 毎日、録画するから」。


      小学校の教室が、とうに半世紀を超えた我が小学校時代の木造校舎の雰囲気のまま。

 孫娘、5日にママが退院して我が家から帰って行きました。もっとビシバシ鍛えたかったですけど、少し加減してしまいました。まあ、孫娘もホッとしてるでしょうし、私も妻もホッ!ホッ!としてますが、一番ホ~ッ!としてるのはシマジロウでしょうね。


   シマ『あの娘にゃ勝てにゃい。犬猫病院の先生になりたいそうだが 吾輩は診ていらにゃい』


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春はあけぼの…寝ぼけもの

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 若い二人の「長すぎる春」は兎も角、今年の春の長さ・・・私には幸いです
 拙庭のラナンキュラス。赤色の花言葉「あなたは魅力に満ちている」・・・ちがいますね。紫は「幸福」・・・まあ少し。白は「純潔」・・・不潔ではありませんが、論外!でしょう。


        
 朝が気持ち良くて布団から出たくありません。清少納言さんのように「春はあけぼの」風に綴りたいところですが、春は寝ぼけもの・・・少年のように10時過ぎまで寝ています。ま、少年ではありませんから、起きると腰が痛かったり首が回らなかったり・・・


                    拙庭の花梨...今年はたくさん実がなりそうです。

 少しでも小ぶりな車に!とプリウスからアクアに乗替えました。安全性は断トツに良くなったものの乗り心地と性能にはガックシ ドライブの回数はガクンと減りました。とは言え先週日曜日、和知(京都府)の自然食レストラン「菓歩菓歩」と山野草苑へ。



 菓歩菓歩。シンプルと言いますか飾り気がありません。中には2人掛のテーブル2、4~6人掛のテーブル各1。トイレは巾1m✕長さナント4m! この日はお客さんが多くテラスにも数組。たださえ出るのが遅い料理・・・当然!なかなか出てきまセーヌ河


                       テーブルと椅子はこんな感じです。

  パラソルの立つテラスの向こうを川が流れています(見えません)。大きな川ですが、勿論!セーヌ河ではありません。安寿と厨子王・・・森鴎外「山椒大夫」の舞台、由良川です。画面左にミモザ・・・まばゆいばかりの存在感を写し出せず如何にも口惜しいです。



 安寿と厨子王の物語・・・小学生だった頃(関西弁風に言えば)はらはらと涙ちょちょぎらせて読みました。今の子どもたちって、どうなんでしょうね。その子どもたちに いつの時代も人気のある鯉のぼりは 今月末~五月・・・由良川畔の空を勢いよく泳ぐことでしょう。


                これは4年前の由良川畔の鯉のぼり・・・月日は百代の過客。

 いつもはそよぐ風に綺麗な波紋を描く由良川の水面も、この日この時にかぎり風はなく波ひとつ立たず! まるでわが家のように無風でございました。菓歩菓歩の隣、カヌー協会のクラブハウス前の桜が、水面を背に名残りの美しさ、儚さを醸していました。


             
 妻からの「お料理がきましたよ~」にテーブルに戻りました。が、思ったとおり!スープだけ。ま、なれてます。テラスを見ると子犬をつれた妙齢の女性がおひとり・・・。カメラを向けると、妻「失礼ですからヤメなさい」。私、動揺してアングルは少し右へ         


                      
 食事の後、向かいにある山野草苑へ。中庭で、つきたての草餅5個500円、その場で揚げて頂く山菜の天麩羅一皿150円、別腹!に入れました。そして ふっと!空を見上げると、名残りの枝垂れ桜の彼方に碧空を割いてコントレール(ジェット雲)が・・・。



 山野草苑の中を走るJR山陰線の鉄橋にもまだ桜が・・・。今は殆ど車で帰省しますが、この鉄橋の先は我が郷里です。学生時代以来この鉄橋をいったい何度通ったことか・・・そんな少しノスタルディックな思いにかられながら、春の一日が終わろうとしていました。



 PPMのマリー・トラヴァースさんが旅立たれて間もなく10年。「レモン・トゥリー」「花はどこへ行ったの」「天使のハンマー」など青春とともにありました。とりわけ「500マイルも離れて」にはいつも郷愁をかきたてられつつ聴きました。




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一つの衝撃 一つの感動

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                      散りそめし桜の無数の花びらのあはれ・・・。

 文学部で女子大生が男子を上まわると「女子大生亡国論」なるものが現れました。それは私が未だ幼かった頃ですが、私の学生時代にもその言葉はなお存在しました。その後も女子学生は増えつづけ、殆ど総ての学部、大学院で女子学生は増え続けています。

 人事(採用)に関わると、女子は男子より圧倒的に成績優秀であることが判ります。昇進に関してはポジティブアクション(女性優先枠)という考え方があります。とは言え、いずれ「男性優先枠」が必要になるほど女性が主要な職務、地位を占めるでしょう。

 が、現実は未だそこに至りません。至らないどころか、相も変わらず女性が締め出されているのが「学問研究」の職場ようです。新聞で大きく取り上げられた一つの衝撃的な死と、社会の耳目を集める東大の学生に送られた一つの感動的な祝辞を紹介します。


                      4/18付 朝日新聞朝刊第一面より
                                       
 3年前の2月、43歳の女性が自死しました。私の息子と殆ど変らない年齢です。江戸中期の仏教研究で「殆ど独壇場と言って良い成果を続々と挙げていた」研究者でしたが、研究職に就こうと20以上の大学に応募しても、ろくに顧みられず不採用ばかり。

 経済的に困窮し、自死する2年前「非常口を開ける」とネットで知り合った男性と結婚します。結婚生活は半年後に破綻し、自らを責め心を病みます。日記には「もし問題が奇跡的に解決したら、どうなってるか? ばりばり研究していると思う」と記します。

 紆余曲折を経て離婚届を市役所に提出した2016年2月2日、その日の夜に彼女は自死します。死の少し前の日記には「本当は生きたい。でもどうやって?」と。研究職の口がないのは男性も同様の状況があるとはいえ、女性には一層過酷な現実があります。

 愚息も大学の研究職を目指したものの、余りに狭くて遠い門に断念し「研究は続けられる」と製薬の研究職に就きました。が、研究費は乏しく「やりたいことがやれない」と三十代半ばに医学部に入り直し、妻子をかかえ数年間、無収入の日々を送りました。

 自死された方は西村玲さん。朝日新聞4/18朝刊第一面と社会面で報じられました。運命が一つズレれば愚息も自死に至ったかも知れません。3年前の出来事ながら、朝日新聞が第一面に報じたことの意味を身辺に置き換えつつ深く考える衝撃の記事でした。


                      4/18付 朝日新聞朝刊社会面より

 上野千鶴子さん。私と同世代です。学生時代、京都の何処かですれちがっていたかもしれません。全共闘の活動家であった由。当時、全共闘は「大学解体」を声高に唱えましたが、その割に退学した者は殆どいません。上野さんもキチンと?卒業されています。

 当然のこと?ながら吉本隆明に心酔されたようです。が、拙ブログ※で以前ご紹介したように、後に吉本隆明の本質を鋭く衝く論評をされています(※「吾輩も猫である83」)

 『自分が大衆の代弁者だ』と思い始めた吉本に上野さんは「彼の妄想であり彼の足を引っ張った」「その頃から吉本に関心を失った」と。また吉本の原発容認についても「彼は天邪鬼だと言うこともあるし、科学信奉主義者ですね。失敗を繰返しながら科学技術は進歩して行くんだ、と。そちら(反!反核)側に立つと予想していたらその通りだった」と語っています(NHK:Eテレ「戦後史証言プロジェクト」より)。

 私が上野千鶴子さんを(不遜ながら)見直したのも前記の吉本隆明について語った頃でした。それまで彼女の言うこと、書くことは「時代の脚光を浴びようとするスタンドプレイでありポピュリズム(大衆迎合)」だと思っていましたから、かなり見方が変りました。

 今回、東大の入学式で上野さんが送った祝辞は、全文をお読みいただければその凄さに感動!されるにちがいありません。長文ですが、東大に入学した学生のつもりになって、あるいは女子大生になった(戻った)つもりでお読みいただければ幸いに思います。

 とは言うものの、ほんの一部ご紹介します。ほんの一部が結構!長いのですが・・・。

 これまであなた達が過ごしてきた学校は、タテマエ平等の社会でした。偏差値競争に男女別はありません。ですが、大学に入る時点ですでに隠れた性差別が始まっています。社会に出れば、もっとあからさまな性差別が横行しています。東京大学もまた、残念ながらその例の一つです。

 私が学生だった頃、女性学という学問はこの世にありませんでした。なかったから、作りました。女性学は大学の外で生まれて、大学の中に参入しました。4半世紀前、私が東京大学に赴任した時、私は文学部で3人目の女性教員でした。
 今日東京大学では、主婦の研究でも、少女マンガの研究でもセクシュアリティの研究でも学位がとれますが、それは私達が新しい分野に取り組んで、闘ってきたからです。そして私を突き動かしてきたのは、あくことなき好奇心と、社会の不公正に対する怒りでした。

 あなた達は頑張れば報われる、と思ってここまで来たはずです。ですが、頑張っても公正に報われない社会があなた達を待っています。そして頑張ったら報われるとあなた達が思えることそのものが、あなた達の努力の成果ではなく、環境のお蔭だったことを忘れないでください。周囲の環境が、あなた達を励まし背を押し手を持って引き上げ、やり遂げたことを評価し褒めてくれたからこそです。

 世の中には、頑張っても報われない人、頑張ろうにも頑張れない人、頑張りすぎて心と体を壊した人達がいます。頑張る前から「所詮お前なんか」「どうせ私なんて」と頑張る意欲を挫かれる人達もいます。
 あなた達の頑張りを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれない人々を貶めるためにではなく、そういう人々を助けるために使ってください。そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。

 フェミニズムはけっして女も男のように振る舞いたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です。

 あなた方を待ち受けているのは、これまでのセオリーが当てはまらない、予測不可能な未知の世界です。これまであなた方は正解のある知を求めてきました。これからあなた方を待っているのは、正解のない問いに満ちた世界です。

 未知を求めて、よその世界にも飛び出してください。異文化を怖れる必要はありません。人間が生きているところでなら、どこでも生きていけます。あなた方には、東大ブランドがまったく通用しない世界でも、どんな環境でもどんな世界でもたとえ難民になってでも、生きていける知を身につけてもらいたい。大学で学ぶ価値とは、すでにある知を身につけることではなく、これまで誰も見たことのない知を生み出すための知を身に付けることだと、私は確信しています。 


               上野千鶴子さん・・・東京大学入学式にて(ネットより拝借)

 東京大学入学式における上野千鶴子名誉教授「祝辞」(全文)
 https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/about/president/b_message31_03.html


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旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
新聞・TV・映画etc. http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a7126ea61f3deb897e01ced6b3955ace
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c

エストニアの風

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 爽やかな五月の風にのって 少し早いですが 5月のQPカレンダーをお届けします。
 私、10連休には何の関わりもありません。とは言うものの心は少し浮かれ、昨日はフェスティバルホールに参りました、遙かエストニアからとどく風をいただきに・・・。


                   5月のQPカレンダー "与勇輝風" Painted bu QP

 3、4年前、N響恒例の「第九演奏会」をTVで視ました。TVで聴く管弦楽は大抵!印象に残りません。が、パーヴォ・ヤルヴィさん指揮の「第九」のなんと素晴らしかったこと! 以来、機会があれば彼が指揮する演奏会にぜひ!行きたいと思っていました。

 ヴァイオリンの五嶋みどりさん。天才少女も40代後半、ダイナミックかつ成熟した音色を生で!聴きたいと思っていました。天才少女の頃の風貌がわが孫娘にどこか似ているところにも惹かれます。勿論!孫娘には天才の片鱗すらありまセーヌ河ですが・・・。



 昨日のフェスティバルホール・・・まさにその二つの願いが叶った演奏会でした。加えて6年前のちょうど今頃、「バルト三国」と言われるリトアニア・ラトビアとともにエストニアを訪ねました。その最後の夜、エストニア管弦楽団の演奏も聴いたのでした。

 勿論、今回の管弦楽団とは異なります。今回のエストニア・フェスティバル管弦楽団はパーヴォ・ヤルヴィさん肝いりに結成されました。メンバーの半数は将来を嘱望されるエストニアの若手を選りすぐり、残り半数は各国の一流演奏家を招いた管弦楽団です。

 この管弦楽団のミッションは、エストニアの息吹を世界中に伝えること。そして気鋭の若手が一流の演奏家とコラボしながら音楽を創りだすことにより、一層大きく成長する・・・それがこの管弦楽団の生みの親パーヴォ・ヤルヴィさんの願いであり期待でした。



 開演前の五嶋みどりさんとのプレトークでヤルビィさんが熱く語られました。
 エストニアは人口150万人の小さな国ですが、国民の5人に1人が参加する大合唱祭(3年毎)で知られる音楽の国、音楽の民。素晴らしい自然とともにその音楽・文化を世界に紹介し広める大使としてこの管弦楽団を更に大きくしたい、と。


                     トームペアの丘より首都タリンの街を眺望

 第1曲は、エストニア人の作曲家ペルトの「ベンジャミン・ブリテンへの追悼歌」。初めて聴く曲でした。半鐘が小さな音色を刻む中、弦楽器がピアニッシモから入り半鐘とともに大きくうねります。無粋な「ブラボー」もなく余韻がしっかり心に残りました。
 今回の管弦楽団ではなさそうですが、パーヴォ・ヤルヴィさん指揮によるエストニアのオーケストラの演奏をお聴きください。深い瞑想につつまれることと思います。



 エストニアは「スカイプ」を生み出した電子先進国ですが、首都タリンの旧市街は中世の欧州の雰囲気を残し、郷愁を誘われるのか欧州からの観光客がたくさん訪れます。緩やかな坂道には昔のままの石畳が敷かれ・・・そよ吹く風が全身に心地良く感じられます。


    
 次にフィンランドが生んだ大作曲家シベリウス「ヴァイオリン協奏曲ニ短調」は五嶋みどりさん、大きな拍手で迎えられました。エストニアの首都タリンとフィンランドのヘルシンキはバルト海フェリーで2時間半の近さながら民族も文化も言語も異なります。両国ともロシアの圧政に長く苦しんだことでお互いに共感しています。


                    バルト海の浜辺からタリンの街を眺望
 
 五嶋みどりさんは、昨年、エストニアのパルヌで開かれた音楽祭に出演、エストニアの人々に素晴らしい印象をもたらしました。「若い演奏家を育てる」ことでパーヴォ・ヤルヴィさんも五嶋さんに共感し、今回の日本における協演につながったようです。

 激しい第1楽章から穏やかな第2楽章、そして再び激しく劇的な第3楽章へ。細身で軽やかな五嶋みどりさんの本質は烈しい!のかもしれません。ぎゅ~っと集中して聴き、聴きおわると放心・・・。管弦楽はなかったかのような印象のヴァイオリンの響きでした。


      タリン港に程近い「太っちょマルガリータ」の愛称の海洋博物館(元は武器庫、砲台)

 「テンペストの呪文」。エストニアの若手作曲家の作品で、日本初演です。今回の演奏の終わり方の雰囲気も You tube. とまったく同じでした(笑)



 そしてメインのシベリウス「交響曲第二番ニ長調」。
 外山雄三さん作曲の カンタータ「京都」 とよく似た雰囲気の曲です。暗闇と静寂の大地から光が静かにしのびより、やがて広く大きく激しく・・・。フィナーレは、指揮者が もっと!もっとだ!と言わんばかりの演奏を求め、奏者はこれでもか!これでどうだ!と応える凄い演奏でした。鳴りやまぬ拍手に、アンコールが2曲も!演奏されました。



 6年前に訪れたタリンの街並みを思い出しながら聴きました。日本人には珍しくも殆ど出会わない旅、ちょうど祭が開かれていて「欧州の旧い街の祭はこんな感じなんか」と。白夜ですから暗くなるのは10時過ぎ、広場では無料コンサートが開かれていました。



 キリスト教会も方々にあり、聖オレフ教会はホテルのすぐ近く。如何にも静かな佇まいですが、お祭の際は教会の敷地内にテントのお店がたちならびました。そういう商売をされているのはなぜか殆どロシア系の方で、買うと「スパシーブル」と。



 なんだか妙な終わり方になりました。みなさんの10連休は如何ですか? お孫さんの風が押し寄せるお家もあれば、引きこもり?のようにじぃ~っとしている10連休も・・・。まあそれぞれの10連休ではあります。それなりにそれぞれにお愉しみくださいね


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あのとき10歳だったあなたの子どもは…

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 すでにリタイアした身に十連休は他人事・・・とは言え 僅か一日ながら滅多に休めない愚息一家が訪ねてきましたから、それなりに恩恵に与ったかな。怪我したり 何かとあった春、まだ少し寒さが残りますけど 日は和らぎ長くなり・・・ひねもすのたりのたりかな。


                庭のモッコウパラ・・・あっ!という間にもう終わりかけです。

 のたりのたりしつつ何気に視たTV・・・一昨日放送されたBS1スペシャル「戦争孤児~埋もれてきた”戦後史”を追う」。敗戦時、食べるものもろくにない厳しい時代にまるで野良犬のように放り出された孤児の数は12万人超・・・その歩みと証言の記録でした。



 小倉勇さん(86歳)。空襲で両親を亡くし親戚に預けられます。『それまで優しく親しく接してくれた親戚が急に自分を厄介者にする。食べものが少ないのは我慢できるが、なんでオマエの面倒をみなきゃならんのか!と言われることほど辛いことはなかった』。

 小倉さんが墓参りする光景に胸が塞がりました。は小倉さんの家のお墓です。右の大きな墓はたぶん親戚のお墓でしょう。小倉さんのご両親は前の地べたに置かれた大小の石に下に眠っています。何度も何度も水をかけながら『あついやろ、あついやろう』と。



 金子トミさん(88歳)。両親を亡くし弟妹と三人で「大きな駅に行けばなんとかなる」と上野駅へ。一日に一本のさつま芋を、それでも他の子に隠れるように三人で分けて食べるのがやっと!の日々。死んで行く子に申し訳なくて・・・と当時を思い涙を拭いました。

 上野の駅で生きてきたことは、おつれあいが亡くなられるまで生涯一言も話したことはなかった、話せなかったのは、『あんな怖いところにいた女を俺はもらったのか、と夫に思われるのが辛くて』。金子さん、今ようやく当時のことを語れるようになりました。


                           敗戦後の上野駅構内の光景。

 内藤修一さん(85歳)。20年6月5日、神戸大空襲で3千人余が亡くなりました。当時12歳だった内藤さんは、父親を亡くし母親と三宮駅に向かいました。食べるものがなく母親が残飯を漁り食べられそうなものだけ内藤さんに与え、自らは餓死された由。

 『お母ちゃん!と何度も呼んだけど、だんだん手が冷たくなりました』。その後、施設に預けられそこから学校へ。級友には「戦災乞食」といじめられ、黒板に「ウジ虫」と。三宮駅には『亡くなった母を思い出すのが辛くて一度も行ったことがありません』。


    当時の新聞でさえ「末恐しい浮浪児」などと報ずるレベル、一般の国民の認識が窺われます。


           少年院ではありません。脱走防止に鉄格子のある養育施設もありました。

 八巻春夫さん(85歳)。戦争中に父親が戦死、英霊の子として称えられました。同じ境遇の子らが靖国神社に集められ「社頭の対面」に臨み、代表の子が謝辞を読み上げます。
 『天皇陛下の御為に一身を捧げたことを父は深く満足に思っていることでしょう』。


         昭和16年内閣情報局「写真週報」に載った社頭の対面に臨む八巻さん。

 山田清一郎さん(83歳)。駅舎から棒で叩きだされる冷たい仕打ちにめげることなく戦後を懸命に生き、高校教師となり定年退職しました。当時を語る小さな講演会で、母親がよく歌っていた子守唄をハモニカで演奏した後、「母への手紙」を朗読されました。



 「母への手紙」 山田清一郎  
 お母さん。あのとき十歳だったあなたの子どもは 今、
 お母さんが亡くなった年をはるかにこえて生きています。
 戦災孤児となった私は、同じ浮浪児仲間と、戦後の荒れ果てた町で、
 周囲の人から棒をもって野良犬のように追われ、ばい菌の塊と呼ばれ、水をかけられ
 ただ生きるためだけに生きてきました。
 なんども死を考えながら それでもとことん生きてやるという思いにさせたのは
 あなたの無念な思いに対して、
 お母さん、ここまで生きてきたよと、自分が生きた証しを残したかったからです。
 ありがとう お母さん。
 あなたの子どもは ここまで生きてきましたよ


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 【 お知らせ 】
  拙ブログ「ひとり朽ちる・・・がんに生きる」でご紹介した なかにし礼(80歳)さん。
      https://blog.goo.ne.jp/00003193/e/756231fa8d9fcca0c0ad3bdde87fdde0
  NHK Eテレ 5月10日(金) 午後8時~
  あしたも晴れ!人生レシピ「死が”命”を輝かす」でがんとの闘病を語られます。
                       

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誰よりもあなたを ... In My Life.

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 狭くて小さな拙庭ながら・・・年の始めには蝋梅が春の香りを告げます。「そろそろ春も終わりかなぁ」と思う頃、彩かなモッコウバラが黄色いカーテンを張り巡らせます。そしてモッコウバラが色褪せ始めると、その横から真っ白なナニワイバラが姿を現しました。


                 ナニワイバラの花びら(右上)にアリさんの姿も・・・

 陽ざしが射すように降り注ぐと にわかに薔薇が蕾を膨らませ始めました。
 3月に旅立たれた風のフェリシアさんは薔薇が大好きでした。ステージⅣのがんを告げられ「一人暮らしで世話ができない」と薔薇も愛犬も養子に出され、ブログのタイトルは「物語を綴る~生きる歓びを拾いながら~」と。抗がん剤治療をやめられた昨夏、タイトルを「ひとり朽ちる」に。ご献体され朽ちることなく医学の発展に貢献されました。



 4年前の5月10日(第2日曜日)。母の日。その日、或るブロガーさんが旅立たれました。腎がんの手術を受けられ術後半年検診で肺転移、更にリンパ節転移・・・闘病の日々の思いを綴られ、旅立ちの2週間前の「お休みの日」が最期のブログになりました。

 笑い声 子供が走る ボールがころころ ご近所さん達 休憩タイム
 すっごい青空 いつもの当たり前の景色
 羨ましかったりする いろんなこと想像したりする
 ”やめな” 心の声が私に言う お留守番もう慣れたし 寂しくないはずだけど
 頭の中は なかなかうまくいかない
 お隣のご夫婦がお喋りしてる 仲がいい うちもお外でよく話してたなぁ
 私はいますか?  どこにいますか?  笑っていますか? (「お休みの日」より)


           青もみじに初夏の陽光が眩しく様々な想いがきらきら巡りました。

 「In My Life」という曲をご存じですか? ビートルズのジョン・レノンとポール・マッカトニーの共作により、もう半世紀以上も昔、1965年に発表されました。彼ら二人の人生にあっては、リヴァプールがその思い出の大きな場所を占めることと思います。

「Some are dead and some are lliving In my life. I’ve loved them all・・・亡くなった人も生きている人も 誰もみな愛おしい」。聴きながら「我が70年」を想いました。不思議に故郷の景色はなく、遥か青春の恋と友情が巡り、かけがえのない様々な出遭いと永久の別れ・・・。

 この曲は、様々な人がカヴァーしていますが、「The Rose」と同様、ベット・ミドラーの「In My Life」に魅かれます。単一の光景をバックに歌にあわせて英語、日本語それぞれ歌詞が流れます。こころで歌いながら・・・聴いていただきましたら幸いに存じます。



   In My Life ・・・ In Your Life?

  どんなに移り変わっても 終生忘れられない場所がある
  記憶から消え去る場所 いつまでも心に残る場所
    それぞれに思い出があり 恋や友情の記憶を呼び醒ます
    亡くなった人もいれば生きている人もいて 誰もみな愛おしい
  そんな恋人や友人の中でも あなたは特別な存在
  今でもあなたを思うとき 他の総てが色褪せる
    時が過ぎ行こうとも 人と思い出はいつまでも心に残り
    時には立ち止まり 思い出に耽ることもあるだろう
  そんな私の人生にあって なによりもあなたを愛している
  誰よりもあなたを愛している私がいる


  紫陽花・・・いわさきちひろさんの描く少女の帽子に似ていて好きです。まだ無垢な赤ん坊ですけど。

 【補遺】
 前回の戦災孤児のブログ記、お読みいただき、またコメントくださりありがとうございました。今日の朝日新聞に村上春樹さんのお父様について書かれた記事がありましたのでご紹介します(本日発売の「文芸春秋」6月号掲載の村上さんのエッセイの紹介記事です)。

 村上春樹さんのお父様は、二十歳で軍隊に入り、その所属部隊が中国大陸で捕虜を処刑したことを村上さんは父千明さんから打ち明けられました。人が軍刀で首をはねられる残忍な光景は、村上さんの幼な心に強烈に焼き付いた「疑似戦争体験であった」由。

 村上さんは、『どのように不快な眼を背けたくなるようなことであれ、人はそれを自らの一部として引き受けなければならない。そうでなければ、歴史というものの意味がどこにあるだろう?』と。歴史が都合よく解釈改竄される時代への警鐘ではあります。


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老境を迎えつつある吾輩

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 吾輩のブログは実に166回に及ぶ。最新のブログ記は今年3月26日、佐藤愛子さんの怪作!「こんな風に死にたい」に触発されたものであった。まぁ人間で言えば既に古希を過ぎ老境に入りつつある吾輩、死生観を深める時期にある、と言うことである。

 死生観を深めつつも食欲を深めることを忘れてはならない。福岡伸一さんによれば(※)食べたものは分子レベルで刻々変化、半年もすれば概ね別人!になる由。たぶん猫はもっと早く別猫になる。その根源が食物とあればお上品ぶって食欲をバカにしてはならぬ。
    ※福岡伸一「最期の講義」 https://blog.goo.ne.jp/00003193/e/ce07e2376bf140f159d11a5b65294a21



 最近の吾輩の食指を誘うのはカーネーション。主人の息子(と言うよりお嫁さん)から細君に贈られたカーネーションに吾輩の身体がビンビン反応、むしゃぶりつくようにとびかかるや、細君、『シマ~! ダメ~! ヤメテ~!』と叫び吾輩を抱きかかえにきた。

 細君によれば「猫には毒」の花で、下痢・嘔吐を催し皮膚炎を起こす由。まあ程度としては軽症らしいが「毒は毒やからね、ダメよ」と。そう言われても吾輩の中枢神経が「止まらない」のを見た細君、遂にカーネーションをトイレにもって行ってしまった。

 はじめにカーネーションが置かれていたのは居間のキュリオケースの上。その残り香が漂うものだから、つい!吾輩はその場所に佇むことになる。せめてマタタビの粉末でもサービスしてほしいところだが、細君「今、ちょうどなくなったのよねぇ」。



 まあ仕様がないから 今を盛り!と咲き誇る庭の薔薇でも眺めるほか有馬温泉・・・なんて主人のギャグなどかますほかない。それにしても薔薇の勢いの凄いこと! つい先日「いっぺんに蕾が膨らんできたなぁ」と思っていたのに、我れ先に!と花開きはじめた。



 群れていても一つひとつそれとなく個性を感じる。群れる人間たちより品がある!所以であろう。勿論!群れず孤高を誇る・・・否! 華麗に咲き誇る一輪も素晴らしい。匂いがまたセクシュアルである。五月の風にのって網戸越しに舞い込む香に吾輩めろめろ也。



 薔薇の絵や写真はふんだんにあるのに、なぜか歌曲は少ない。「The Rose」という素晴らし歌はあるものの日本の歌で真っ先に浮かぶのが「バラが咲いた」では哀しい。「百万本のバラ」は名曲であるが、ラトビアの原曲によるもので薔薇とは無縁である。

 ならば! ジュリー・ロンドンで「酒とバラの日々」を。原題は スバリ「Days of Wine and Roses」。1962年に映画化され、その年のアカデミー歌曲賞に輝いた。ジャズとして歌い継がれ、主人は学生時代にヘレン・メリルの生!を聴いたと自慢している。





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中日を終えて...大相撲夏場所

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 昨年のちょうど今頃、シマが「吾輩の観た大相撲夏場所」を書きました。本来ならシマに任せるところですが、つい5日前にシマが書いているので今回は遠慮してもらうことにしました。シマは『別に頼んでまで書きたいことはありまセーヌ河』だそうです。

 大相撲の好きな方、多いですね。私も大好きですが、さすがに現職にあった頃はそれほど熱心には観ていませんでした。リタイアして平日の真昼間からTVを観られ、且つBSで三段目の最後あたりからライブで観られることもハマった!要因かもしれません。



 さては新序出世披露です。学校を卒業して角界入りする関係から初場所、3月場所が多いとはいえ、毎場所あります。アマ時代の実績により三段目付け出し、幕下付け出しの場合もありますが、今回披露された若者たちはみな前相撲からの出世披露でした。

 昨日は中日(なかび)8日目。幕下では納谷(22枚目)と魁渡(9枚目)の3戦全勝対決が注目されました。幕下15枚目以内の7戦全勝は無条件に十両昇進ですから魁渡は当然それを意識しますし、「大鵬の孫、貴闘力の息子」の納谷に闘志を掻き立てられます。


                 左 魁渡:右 納谷 行事は既に十両格の木村勘九郎

 腰高を衝かれ押しをかわされる敗戦が多かった納谷、その癖は残りつつも今場所は思い切りの良い押しに徹し相手に反撃の隙を与えません。この日も数回の押しで魁渡を横向きにさせ難なく押切り「巨人大鵬玉子焼き」の私としてはご満悦でありました。

 角界同期の納谷を最大のライバル視するのが元横綱 朝青竜の甥っ子 豊将龍(4枚目)。この日の対戦相手は尾上親方(元小結濱ノ嶋)の甥っ子 竜虎(同4枚目)。大怪我と紙一重の渋とさがウリ!の豊将龍ですが、この日は良いところなく竜虎に寄切られ2勝2敗。


                           左(西)竜虎:右(東)豊昇龍

 十両東2枚目貴源治はここまで7戦全勝、十両優勝と来場所の入幕を窺います。相手は7枚目臥牙丸、今場所は突き押しが冴え5勝2敗。で、たぶん(きっと!)貴源治が策を弄し立合い 如何にも早く突っかけました(左) 臥牙丸の右手は未だ土俵にあります。

 やり直しを見込んだ早い突っかけ。「横に飛ぶかも?」と思ったら、まさに横に跳んだ貴源治、臥牙丸の勢いを難なくかわし(右)8戦全勝。跳ぶのは四十八手、跳べばいい。が、わざと早く突っかけるのは卑怯なり! 前師匠 貴乃花なら叱る!一番でした。



 十両で一際!輝く豊ノ島(東筆頭)と安美錦(10枚目)は、横綱・大関を苦しめた元関脇。豊ノ島は怪我で幕下まで陥落、一時は引退を囁かれましたし、安美錦はこの日 寺尾を抜く1796回目の出場。珠玉であり燻し銀の関取、ともに中日に6勝2敗と好調です。


  (左)豊ノ島・・・2年半に及ぶ幕下から復活 (右)安美錦・・・飄々としつつ薄い頭が気になる?

 幕内の取組ではやはり炎鵬(西14)、照強(東15)、我が郷土力士石浦(東16)ら小兵に魅かれます。いずれも幕下時代から注目しタニマチ気分で(笑)応援してきました。これに宇良(三段目16)が大怪我で加わっていないのが如何にも口惜しいですが、復活を祈ります。

 いま特に輝くのは炎鵬 脅威の粘り腰で地を這うように相手下半身を狙います(笑)。得意技は必殺!「足とり」。この日、炎鵬をもぐらせないようハエを追い払うように手をバタつかせる千代丸の隙をつき見事!足とり、最後はバックから攻めきりました。


    炎鵬(左)・・・小兵でも99kg、私よりデブ! 行司は美声で客席を唸らせる木村秋治郎。

 大関から陥落したものの怪我の具合が良い栃ノ心(関脇)は横綱鶴竜とともに7戦全勝、私は優勝候補の筆頭にあげていました。相手は遠藤、人気では最右翼(最左翼は誰?)ながら栃ノ心の敵ではありま・・・した。いきなりの上手出し投げで栃ノ心を瞬殺!


     一瞬の出し投げで敗れた栃ノ心(左)、支度部屋に帰り「(遠藤は)うまいなぁ」と感心。

 結び前の一番 大関豪栄道と小結御獄海の一戦。この一番をもって行司式守伊之助に殊勲・敢闘・技能の三賞を贈呈したいと思います。豪栄道と俵に足をとられ危うくコケるところでしたが、見事立ち直りました。毎日スクワット百回!の成果、お見事なり



 砂かぶりの桟敷席に女性カメラマンを見つけてビックリ カメラの腕がどうこうではありません。大きな力士が猛烈な勢いで落ちてくる場所・・・カメラを構えていれば瞬間!逃げきれないのでは? おい! オトコども! ど~する?(どうもなりまセーヌ河!と?)



【補遺】幕下の納谷は4戦全勝、卑怯なり!と書いた貴源治は10連勝、栃ノ心はあと1勝で大関復帰・・・。勝ち負けにこだわって記したブログではありませんが、書いて3日経てば関心も鮮度も色褪せます。この項、コメ欄は閉じます(5.22 9:20)

 と言うことで・・・(ど~ゆ~ことで?)。なんかモノ足りない感じで見つけたYou tube は「なかにし礼と13人の女優たち」。草笛光子さんが歌う「バラ色の人生」に、そうか!こんなバラの歌もあったなあ、と。女優さんの歌、芝居がかっているけど・・・愉しい。
 



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限りなくブラックに近いグレー

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 大相撲についてはもう書くつもりはありませんでした。でしたが、前回の【補遺】の【補遺】として ヨヨイのホイ! と書かずにいられなくなりました。

 今日は大相撲夏場所も大詰めの13日目。前日は一敗の平幕朝の山と横綱鶴竜に共に土がつき、「あと一勝」で大関復帰が叶う栃ノ心も敗れました。関脇以上で誰一人勝つ力士がいないという波乱の土俵ではありましたが、それはそれで大いに結構!楽しめます。


                     手!は朝の山の手。足!は栃ノ心の足。

 さては今日13日目、栃ノ心 対 朝の山の一番です。立ち合いを制した朝の山がぐいぐい栃ノ心を土俵際までもって行きました。が、その瞬間、くるりと体をかわした栃ノ心、足が俵に乗りながらも朝の山を突き落とし「ヨォ~シ!」と拳を握りしめました。

 ここで勝負審判から物言い。栃ノ心の右足(かかと)が俵の外の土に着いているのではないか!と・・・。TVでは「びみょ~ですねぇ」と相撲協会に配慮していましたが、スロービデオを視る限り栃ノ心の足は残っています。が、協議の結果「足は出ている」と。



 左は問題!の直前の右足かかと。右は「最も土に近い右足かかと」で、コマ送りで視てもこれ以上に土に近い(=土についている)画像はありません。支度部屋に戻った栃ノ心はこぼれ落ちる涙を拭うのがやっと!のようで・・・心中!察するに余りあります。

 早速! You tube にUPされるんですねぇ。少し位置が悪いですがご覧ください。


 佐高信「巨大ブラック企業」では東電・東芝・日航・トヨタ・松下(パナソニック)のブラックぶりを暴いています。とりわけ特徴的なのが各社の広報。会社に都合悪い記事を書くと取材を断られ、事実上「出入り禁止」。勿論、逆の場合は手厚いオモテナシ。

 まさかNHKはじめ報道機関が相撲協会に気配り or 忖度のあまり「勝負ごとにはつきもの」などと、この誤審を免罪するのではないか・・・と思うのは私だけではありますまい。先日のサッカーJ1のように、事後であれ誤審は誤審と認めていただきたいものです。

 【コメント欄】前回の【補遺】の【補遺】ですからコメ欄は閉じておきます。

六月...雨をふりそそぎ

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                         6月のカレンダー Painted by QP.

 なんだか追われるように日々が過ぎ行きます。そんな日々になんとまあ酷い事件のつづくこと・・・。被害に遭った方々とそのご家族、そして加害者の家族もまた塗炭の苦しみにまみれるほかありますまい。悲しい心により添う六月の雨であれ 花であれ と願います。

 ここしばらくブログを更新できませんでした。間もなく8年を迎える腎がんの術後検診ブルーも然りながら・・・PCの不調で倍も三倍も手間がかかることも然りながら・・・仕事を巡りこころ幾許か乱れたことも然りながら・・・何もかも然りながらただなんとなく・・・。
           

          美しくも その棘で何を護ろうとしているのか・・・和知(京都府)の野あざみ 

 そんなとき奨められるまま読んだ A.コリン「あなたの体は9割が細菌」は眼から鱗!でした。暫く前にこのブログでご紹介した『最後の講義・・・福岡伸一さん』の「動的平衡」に相通じるところにも興味をひかれましたし人体の秘密を垣間見るワクワク感も!    
     A.コリン「あなたの体の9割は細菌~微生物の生態系が崩れ始めた~」(河出書房新社)
    『最後の講義・・・福岡伸一さん』⇒ https://blog.goo.ne.jp/00003193/e/ce07e2376bf140f159d11a5b65294a21


       いつも行く自然食レストラン「菓歩菓歩」の裏庭に いつの間にかサクランボが・・・。

 「現代の健康・医療に寄与した四大イノベーション」として著者が掲げるのは ①予防接種の普及、②「病原菌の巣」と言われた医療現場の衛生観念の向上、③上下水道など公衆衛生の徹底、④抗生物質の開発・投与です。説明するまでもなく納得!できます。

 著者は、マレーシアの原生林でコウモリの研究をしていた学生時代、ダニによる熱帯病に罹りました。大量の抗生物質投与で一命をとりとめますが、以来、自らの身体の異変、体調不良に苛まれ、それをきっかけに自らの体内の微生物の研究を始めます。

 そこで気づいたのが四大イノベーション以前にはなかった病気・・・「21世紀病」と言われるものと四大イノベーションとの因果関係でした。例えば抗生物質を投与された者とそうではないものとは何がどう異なるのか、分子レベルから調査・研究を始めました。


              和知の山野草苑で見かけたこんな細工・・・思わず頬が緩みます。

 ちょうどその頃(2000年)、分子生物学の分野ではヒトの遺伝子を総て解明する「ヒトゲノム」計画が最終段階にあり、クリントン米大統領は『我々は病の診断・予防・治療に革命をもたらす知見を手に入れつつある』と世界に宣言、脚光を浴びました。

 解読前、この分野の世界のエキスパート百数十人がヒトの遺伝子の数を当てる予想ゲームをすると、最大15万個、平均5万5千個(ちなみに既に解読されたマウスの遺伝子は2万3千個)。2003年に解読が終了、ヒトの遺伝子は2万1千個余と判りました。

 マウスよりも、小麦や線虫よりも少なかったのです。そしてクリントンの期待に反しヒトゲノムが解読されただけでは殆ど何も変わりませんでした。そうした中で、まだ研究の緒についたばかりの著者コリンは「体内の微生物の数と種」に没頭していました。


                  わが猫の額の庭にも等しく初夏の光そそぐ一日・・・。

 ヒトには腸の中だけでも100兆個、4千種の微生物が棲み、それら微生物の遺伝子の総数は440万個に及ぶことが判ります。腸内の微生物はヒトが体内に摂取したものを分子レベルで吸収代謝し、命を終えた微生物が大腸を経て体外に排泄されていると・・・。
        ※糞便の7~8割は食べた物の残りカスではなく細菌・微生物の残がいです。

 抗生物質は、病源となる細菌のほか腸内の微生物にも大きな打撃を与えます。ダニによる熱帯病で多量の抗生物質を投与された著者は、自身の腸内の微生物の棲息状況が抗生物質を投与されたことが殆どない人々の腸内と大きく異なることに衝撃を受けます。

 ヒトの身体は自らの遺伝子、臓器、血液などとともに、その9倍の微生物たちと様々に影響しあいながら日々を営んでいるのではないか・・・。そうした見地から著者は様々な調査、実験、分析を進め、「21世紀病」とされる様々な症状の解明に取り組みます。


        枯れたかと思うとまた・・・。明るい陽射しの中、夜景バージョンで撮りました。

 花粉症などアレルギーに象徴される免疫不全にも微生物の関与が窺われ、「心を操る微生物」により腸と脳が繋がっていることにも研究が広がります。やや小難しい話の中、興味深かったのは、盲腸は「退化した役立たずの器官」ではない!ということでした。
 
 抗生物質の攻撃にさらされた微生物は盲腸に避難します。盲腸は、言わば微生物たちの隠れ家なのです。攻撃が治まると盲腸から出た微生物は、失われた領域をとり戻すべく自らを原本に大量のコピーを行います。あだや盲腸を粗末にしてはなりまセーヌ河。

 抗生物質は、病の治療だけではなく家畜の成長促進にも投与されています。抗生物質の蔓延⇒耐性菌の蔓延⇒一層強力な抗生物質の登場・・・微生物たち(すなわち「人間の体の9割」にとって)ますます棲みにくい環境、棲みにくい地球になりつつあります。


             群れる!のは好きではありませんが 花が群れるのはまた別・・・。

 先日、友人から「日本の世界ワースト1」をききました。ビックリしたのは「農薬使用量」、中国でも米国でもなく日本が世界一だそうです。「食品添加物」も同様で、日本は1500種以上、米国130や英国20余と較べるとその凄さ!がわかります。

 「残飯廃棄(年2千万トン・・・輸入食糧の3分の1)」も「遺伝子組換食品」もワースト1 ついでに言えば「家事をしない夫」もワースト1だそうですが、トルコを旅して見た!ことから、それはちょっとちがうんでないかい?(なんで北海道弁?)と思いました。

 本田路津子さん・・・ご存知ないかな? 60~70年代に活躍したフォーク歌手の「雨をふりそそぎ」


【補遺】
 6月2日(日)NHK総合TVにて NHKスペシャル人体Ⅱが再放送されます。
   午後4:15~ 遺伝子(1) あなたの中の宝物トレジャーDNA
   午後5:05~ 遺伝子(2) DNAスイッチが運命を変える
 ※上記の予定で放送される旨、お知らせしていましたが、
  野球中継が延長になったため「遺伝子(1)」のみの放送となりました。
  「遺伝子(2)」は 6/9(日)深夜0:35~改めて放送される予定です。 

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懺悔の値打ちも…

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 雨にうたれてこその紫陽花なのにここ暫く雨が降りません。それでも土を縫い陽光を浴びてあの独特の姿を整えつつあります。まるでいわさきちひろの絵の少女がかぶる帽子のような・・・そんな優しい光景を思いつつ、痛ましい事件の被害と加害に思いが至ります。



 多くの命が奪われ傷つきその陰に更に多くの悲しみ悲嘆がひしめきます。加害者とその周りにも行く先なき深い暗闇があることと思います。裁判が始まれば、証拠と証言が示され、時に遺族も証言に立ち、論告求刑を経て有罪であれば多くは死刑判決が下ります。

 オウムの事件では、もし刺殺されていなければ死刑になったであろう幹部がいました。その幹部の親御さんの心境を思いつつ、多数の命を奪い自殺した容疑者、米国では警官により射殺された容疑者の家族を思いました。他人事でありつつも人間事として・・・。 

 事実として人の生命を奪い計画的で残忍で社会に重大な衝撃を及ぼし悔悛の情なく更生の見込みなく再犯の惧れあり死刑を回避することは著しく社会正義に反する・・・死刑はそのように断じられた人間に下され、判決確定後は法務大臣の命令により執行されます。

 今なお死刑制度を維持している国は57か国、先進国と言われる中では日本と米国だけであり、米国は19州で廃止、4州が事実上廃止(執行停止)しています。死刑を廃止した国は111か国、執行を停止し事実上廃止した国も韓国など30か国に上ります。

 欧州で死刑制度が残っているのは旧ソ連のベラルーシのみ1国です。英国では1969年を最後に死刑執行がなく「廃止反対」の8割の世論の中、1998年に完全に廃止されました。一方、中国では年間数千人に死刑判決が下り即時執行されているようです。

 日本国憲法は「公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる(第36条)」と定め、一方、絞首刑について最高裁は「残虐な刑にはあたらない」との判断を下しています。なお国連は昨年、死刑廃止を視野に執行停止を求める決議案を可決しました。


                               Painted by QP.

 他の犯罪刑罰との均衡、社会秩序の維持、社会的正義の実現、再犯リスクの排除、凶悪犯罪の予防抑制、個人の報復の回避・・・。一方に 冤罪の回避、命を護るために命を奪う矛盾、死刑囚の人権、裁く人と執行関係者の人権、凶悪犯罪抑制効果への疑問・・・。

 各々に考えがおありでしょう。被害者感情も尊重されて然るべきです。それでも私は死刑は廃止すべきだと考えます。「あなたの大切な人が殺されても廃止!と言いますか?」と問われれば言葉を失います。言葉は失いますが、存続すべしとは・・・言いません。

 酷く殺された人とそのご遺族にとって、加害者にはひと欠片の配慮も同情も与えられるに価しますまい。どんなに悔い改めても懺悔の値打ちさえありますまい。死刑判決が下され、たとえ刑が執行されても、悲しみの深さ、闇の暗さは些かも変わりますまい。

 「思い出のクリーングラス」・・・ もしこの歌の由来をご存じなければ、画面に流れるテロップに注意深く目を注ぎながら、最後までお聴きください。
 あぁみんな僕に会いに来るんだ/あの樫の老木の下/青い青い芝草の下に/僕を埋めるために・・・




【補遺】こうした内容を記すことにはためらいがありました。凶悪犯罪者を擁護するように受け取られ兼ねませんし、このテーマにはそうした誤解は避けがたいところがあります。凶悪な事件が起きたときこそ到底受け容れがたいものとして批判されましょう。

 私は、学生時代に、八海事件の被告として死刑を言い渡され、後に最高裁で無罪とされた阿藤周平氏のお話を聞く機会がありました。高裁で差し戻し審を含めて二度にわたり死刑判決を受け、最高裁で完膚なきまでに明白な無実として無罪判決を受けた方です。
 
 冤罪、誤判の恐ろしさがリアルなものとしてそこにありました。また加賀乙彦氏の小説「宣告」では、虚構としての単なる小説ではなく、精神科医として実際に死刑囚に接してきた氏が描く死刑囚の日々と処刑の詳細な描写に、少なからぬ衝撃を受けました。

 そうしたことを含め、国際アムネスティの死刑廃止の活動にも関心を寄せてきました。「裁判員」に選出され凶悪犯罪の審判に関わり得る今日、凶悪犯罪を憎みつつも制度としての死刑について今いちど自らの問題として考えたいと、敢えてここに記しました。


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降りしきる 雨

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 「花の色は移りにけりな いたづらにわが身世にふるながめせしまに」。桜花が詠まれた一首ながら 紫陽花を想います。悲しいほどに優しく儚くも美しく咲き 雨に一際映えます。ひとつの別れがあり ひとつの想いにあふれ ひとしきり日常に溶けこむ佇まいです。


                               Painted by QP

 指揮者のパーヴォ・ヤルヴィさん。拙ブログでもエストニアF管弦楽団の大阪公演※について記しました。先日の「クラシック音楽館(Eテレ)」では、年数か月を日本で過ごす彼が「一度も訪ねていなかった」京都の一日を楽しむ様子を紹介していました。
  ※「エストニアの風」https://blog.goo.ne.jp/00003193/e/884ac94b3f0b31508bd390f4001fee6e



 官休庵では千宗守14代宗匠がおもてなし。気後れすることなく雰囲気に溶けこむのはさすが!でした。「茶道の究極の目的は何ですか?」と問う彼に宗匠は「一言でいえば、束の間の別世界をたのしむということでしょうか」。確かに・・・別世界ではあります。



 さらに「わび さび とは不完全の美ですか?」と。なかなか思いきりのよい問いに「あらゆることを経験し最終的に至る境地」。これではやや説明不足と 「一より習い十を知る、十よりかえる元のその一」とつけ加えられた宗匠に、彼は「原点回帰ですね」と。

 茶道の極意について問われると、宗匠は「長生きも芸のうち」との言葉を紹介されました。「長生き」という言葉の中に14代450年にわたり連綿とつづく千家家元の矜持がさり気なくこめられているようでもあり、なかなかに味のある問答ではありました。



 官休庵におけるパァーヴォ・ヤルヴィさんの感想は・・・
 『一期一会という言葉があるそうですが、茶室をみるのも茶道家にお会いしてお点前をいただくのも初めての経験でした。茶室では、花が一輪、無造作に生けてあるような印象を受けました。総て計算されているのでしょうが、その無造作があまりに自然で、野の花のように美しいと思いました。日本の文化は、過度な装飾を避け本質を究めようとしますが、見た目の美しさにもさり気なく気を配るところが素晴らしいです』。



 東福寺本堂は明治期に焼失、昭和に入り再建されました。天井に描かれた龍は堂本印象画伯が僅か16日間で描き上げた渾身の作。この画像を彼が娘さんに送信すると「龍のヘアカットはパパと同じね」と返ってきた由。薄い方はこれからドラゴンカット!と。



 『お会いした宗匠にも僧侶にもさり気ない誇りを感じました。現代社会は効率重視で、芸術性や精神性は軽んじられますが、お会いしたお二人には誇りと思想があり、そのことに感動しました。そして日本の美は奥が深いと思いました。西洋は、古いものはみな徹底して古く、新しいものは新しい。でも日本の美は新しさの中にも古き良きものが感じられる。そうした日本の美しさに触れただけで情緒が豊かになりました』。

 混声合唱組曲《水のいのち》より〈雨〉京都エコーの深い!演奏も素晴らしいですけど、清新で言葉がより明瞭な北の羊さん推奨の岩手大の演奏をお聴きください。

 降りしきれ 雨よ 降りしきれ すべて 立ちすくむものの上に また 横たわるものの上に
 降りしきれ 雨よ 降りしきれ すべて 許し合うものの上に また 許し合えぬものの上に
 降りしきれ 雨よ 分けへだてなく 涸れた井戸 踏まれた芝生 こときれた梢 なお 踏み耐える根に
 降りしきる雨よ そして立ち返らせよ 井戸を井戸に 庭を庭に 木立を木立に 土を土に
 おお すべてを そのものに そのものの手に そのものの手に




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過ぎ去りし日々 ... Those were the days

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 こころざしを果たして/いつの日にか帰らん/山は青き故郷/水は清き故郷。
 郷里を出て半世紀余・・・老親の介護に帰るたびに、美しく気高い故郷の山、彼方に広がる故郷の海を眺めながら、青雲の志すでに霞み狭小な現在のわが姿に恥じ入ります。

 故郷の山を見よ 紅葉色はえて/故郷の川面は映す 清きその影・・・されど麦の畑は わだちに荒らされ/かもめの唄かわらねど 海はすでになく・・・故郷の山守れ 緑よ若者よ/流れを濁すな 娘わか草。この「心の歌」もまた青春を顧み心騒がせずにおきません。

 メアリー・ホプキン「悲しき天使」。甘く切ない恋の歌として聴きました。しかしそこに歌われていたのは『自ら選んだ人生を歩み/敗けることなく闘いつづけ/終わりなど考えもしなかった/そう信じそのように生きてきた/過ぎ去りし青春の日々』。



 そんな青春のアイデンティティの下、十数年の年代差を超え「関心の趣くままテーマは幅広く自由闊達に議論」する研究会がVol.10を迎えました。場所は京都御所に程近いビルの会議室、リタイアした世代にふさわしく平日午後~夜の打上げまで延々6時間。

 大事業家に生まれるも家業傾き若き日は苦学。やがて新商品の開発に取り組み巨万の富?を築くも米中対立の余波でやや事業に翳りも・・・という研究会メンバーのカミングアウト報告あり、「ご息子にインドのお嫁さん」の専業農母の外国産野菜との奮戦談あり・・・

 A.コリン「あなたの体の9割は細菌」の概容報告と日本の世界ワースト1あり、子ども人口が7割を占めるウズベキスタン旅行談あり、直木賞「宝島」、映画「記者たち」感想ほか米中抗争とG20など世界情勢を巡るフリー討議などそれはもう盛り沢山!


                  研究会の前に御所御苑を散策・・・緑滴る青もみじ。

 Mary Hopkin「Those Were The Days(悲しき天使)

 ドアの向こうからなじみ深い笑い声が聞こえ
 あなたの姿が少し見え 私の名前を呼ぶ声を聴いた
 あぁ 私たちって年をとってもちっとも賢くならなかったね
 それが私たちのためなのかな 夢もずっと昔のままで・・・

 そんな時代だったよね そう思うでしょ?
 私たちには 終わりというものが考えられなくて
 歌いながら踊りながら いつまでも変わらない今がつづき
 私たちが自ら選んだ人生を歩んで行く
 私たちは闘いつづけ けして負けることはないと
 そう思いこんでいた時代だったし そう信じていた過ぎ去りし日々・・・。
    ララララララ ララララララ ララララララ




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過ぎ去りし日々(Ⅱ)

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 「4.28」「10.21」・・・殆どの方が格別の感慨はもたれますまい。4.28は「沖縄デー」、10.21は「国際反戦デー」と聞いても、何のことやら?だと思います。そして1960年の今日「6.23」、日米新安保条約の批准書が交換され発効しました。

 今日の朝日新聞。第1面から隈なくさがしましたが、「6.23」「日米安保条約」の言葉はどこにもありませんでした。それでも第1面に「沖縄、きょう慰霊の日」と、まことに小さな見出しがありました。県!主催で沖縄全戦没者追悼式が行われるそうです。

 ちなみに「4.28沖縄デー」とは、サンフランシスコ講和条約発効の日。日本の独立と引換えに沖縄の施政権が米国に渡されました。「10.21国際反戦デー」は、今はもうない総評※が世界に向け「ヴェトナム戦争反対」のストライキを呼びかけた日でした。 
  ※ 総評 ・・・ 日本最大の労働組合のナショナルセンターでしたが「連合」結成により消滅しました。



 「60年安保」「70年安保」は遠く過ぎ去り、それ以降「〇〇年安保」という言葉さえなくなりました。60年安保の際、国会構内で警官隊と衝突、圧死した樺美智子さん、生きていらっしゃれば81歳ですが、安保条約は今も厳然と在り脈々と生きています。

『誰かが私を笑っている 向うでもこっちでも 私をあざ笑っている でもかまわない 私は自分の道を行く ・・・ 私は いつまでも笑わないだろう いつまでも笑えないだろう それでいいのだ ・・・ ただ許されるなら 最後に ひと知れずほほえみたい』(樺美智子遺稿集より)


                       亡き叔父の描いた郷里の風景

 先日、帰省した折、母(97歳)が逢いたがっていた二人(96歳と98歳)のところにつれて行きました。各々老人介護施設に入っています。「すぐにはわからないだろう」と思いましたが、逢うなり「〇ちゃんか?」「〇ちゃん!」と涙ぐみ手を握りあいました。

 それぞれ「また逢おうな」と言って別れましたが、母は「今生のお別れをした」と。この歳まで生きるということは、友達が居なくなるということであり、ただ居なくなるのではなく「生きていなくなる」ということでした。改めて母の寂寥が胸に迫りました。

  脈絡があってないような「街の灯り」(阿久悠詞、浜圭介曲) 堺正章さんの歌を由紀さおりさんで!


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