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Channel: デ某の「ひょっこりポンポン山」
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吾輩も猫である 84 ( 「閑話」 にはなじまない! )

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                    わが庭の蝋梅は彩やかに咲いたが後藤さんの無念に心ちぎれる

 主人が「閑話休題」として書きたい由。が、主人 『いま“閑話”という言葉は憚られる』。 『だってそうだろ。後藤さんが殺されたと報じられている今、人の命について“閑話”などできん』。 『アンネ・フランクは一人でも、数百万のアンネ、そしてフランク家があった』。『誤報問題を機に大虐殺はなかったと言い張るどこかの国の世論も気になる』・・・ 斯くして筆は吾輩に託された。

  

 ドイツ(人)の光と影
 建築、文学、音楽などドイツは燦然と輝く文化、歴史をもつ。しかし僅か12年間の「ナチスの時代」によってドイツの栄光は地に堕ちる。確かにEU=欧州を支えるドイツの存在感は大きい。が、世界中の人々に、今なお心から愛されない、尊敬されないドイツとドイツ人。ナチスの罪悪を自ら徹底的に、それこそドイツ的完全主義で徹底的に反省してなお、わだかまりは消えない。

 BS世界のトキュメンタリー
 NHK「BS世界のドキュメンタリー」をご存じだろうか? 吾輩、主人とともに1月26日(午前0時~)から4夜連続放映された①「実録アイヒマン裁判」 (2011年フランス) ②「囚人番号A21688 ホロコーストを生き抜いて」(2013年イギリス) ③「ヒトラーチルドレン・・・ナチスの罪を背負って」 (2011年イスラエル&ドイツ) ④「アンネの家を訪ねて」(2014年オランダ)を視た。

 「ユダヤ人問題の最終解決」と言う大虐殺
 「ユダヤ人問題の最終解決」とはナチス流には「ホロコースト=皆殺し」である。アイヒマンは、ユダヤ人数百万人の収容所移送計画を指揮、戦後南米に逃亡したが15年後捕えられイスラエルの法廷で裁かれた(絞首刑)。人間を家畜のように貨車に積込み収容所に送るという非道な計画を担った人物は、戦争当時、主人の息子と同じ30代後半の親衛隊中佐だった。

 ヒトラーチルドレン
 ③「ヒトラー・チルドレン」は、ナチス幹部として有名なゲーリング、ヒムラー、ヘスの子や孫である。兄とともに避妊手術で種を根絶やしにしたゲーリングの娘、父親の非道を書に著し、自身はユダヤ人と結婚したヒムラーの息子。ヘスの孫はアウシュビッツを訪れそこでイスラエルの若者達に謝罪、ホロコーストを生き抜いた老人から『君がやったわけじゃない』と肩をたたかれ嗚咽する。

 各々の国 各々の人々 各々の言葉
 「アンネの家を訪ねて」はぜひご覧頂きたい。アムステルダムのアンネの家を訪れた世界中の人々の長い列に日英独露仏西葡中・・・各国版「アンネの日記」がまわされ同世代の少女が各々の国の書を手に各々の言語で朗読する。長い列にインタビューが入り、同じように隠れていたユダヤ人、収容所で生き抜いた老人、今ある人種差別・迫害に苦しむ人々・・・が各々ここに至る思いを語る。

     
     

 欧米のドキュメンタリーによりかかるNHKの良心
 ドイツ人青年は 『親、祖父母の代の過ちであれドイツ人として恥じる』 と言う。制作したオランダの放送局は、アンネ一家を命を賭して匿ったのもゲシュタポに密告したのもいずれもオランダ人であることを隠さない。人道に反する罪悪は容易に融けなくとも、歴史にきちんと立ち向かう国々・人々の名誉はいつか必ず恢復されよう。それにしてもNHKさん、欧米の秀作にばかりよりかかりすぎ・・・。

 ※ 2月3日~6日(各日午後6時~50分)BSプレミアムで①~④総て再放映されます。

  
  冬 の 杜                 木瓜の花               蝋 梅     【All by QP】

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