吾輩はなまえのある猫
明治の文豪 夏目某の「吾輩は猫である」の猫は『名前はまだない』と記されている。平成から令和の時代となり数々の絵本大賞に輝いた「なまえのないねこ」もタイトルどおり名前がない。が、吾輩にはレッキとした名前がある。シマジロウ 略して シマ! 命名は主人 デ某でも細君でもない。主人と細君の一人息子が名づけた。
捨て猫から拾われて…
吾輩の誕生は概ね18年前… 捨て猫ゆえ誕生日不詳なり。様々な経緯を経て 主人の息子の独身時代に貰われたのだった。が、若い男の独り暮らしは短い。見そめた女性とたちまち結婚、お嫁さんはたちまち出産! で 息子は両親に「シマを貰ってくれないか」。主人は兎も角、細君は狂喜し たちまち主人夫婦との養子縁組に至った。
大事にされ可愛がられ…
以来 箱入り息子として 蝶よ!花よ!で暮らしてきた… のではない。ではないが 大事にされてきたことは間違いない。とりわけ細君は可愛いがってくれた。猫ではないがデ某家先代の愛犬コロが天に召され、その悲しみがなかなか癒えなかった細君。コロの弟として、また息子の弟として 吾輩をあたたかく迎え入れてくれた。
初めての動物病院
しかし犬にドッグイヤー。猫にキャットイヤー。人間のように長くは生きられない。数々の取柄ある吾輩の最大の取柄は頑丈!にあり、動物病院の世話になることは一度もなかった吾輩だが、三年前の六月、初めて動物病院に連れて行かれた。先生は『採血します』と。採血? それ何? と思う間もなく ブスッ! なんたる痛さ!
猫の宿命の病
先生は採血の結果を主人夫婦に見せながら『クレアチニンが異常に高いです。猫の宿命、腎臓病ですね』と。主人は腎がんの手術をして以来、経過観察の採血、CTを撮っているのでクレアチニンの何たるかはよく知っている。標準よりはるか高い数値に顔色を失った。細君も『大丈夫でしょうか? 治りますか? 』とオロオロ。
吾輩の最晩年
以来三年にわたる点滴・投薬など吾輩の闘病が始まった。その後、やはり猫につきものの甲状腺の異常も重なり、採血の結果によって通院は週1日~週6日…。食欲がおち 階段の昇降もたどたどしくなった昨秋からはずっと週6日。吾輩を抱いては主人『軽くなったなぁ』。細君はなんとか食欲を促すアノ手コノ手も、なかなか…。
旅立ちは 2024.5.8
そして 先日 休止していたブログに主人が「シマが旅立ちました」と記した次第だ。その臨終を実はもうひとりの吾輩がじっと見つめていた。いわゆる「臨死」の光景… やがて旅立つ誰もがご覧になるだろう。主人と細君の悲しみを間近に見る吾輩もそれは悲しかったが、如何せん天命なり。吾輩にはどうすることもできにゃい。
主人と細君の縁につながる人々そして犬さん猫さん
しかし 今 吾輩はお空の彼方で穏やかな日々を送っている。先代の愛犬コロが早速に迎えに現れ、お空の暮らしについて何かとガイダンスしてくれてる。主人や細君の両親も時々やってきて『いろいろたいへんやったな。でもよくがんばった』と吾輩を労わってくれる。主人の友人や知人の愛猫 愛犬たちも表敬に訪ねてくれる。
お空の世界は…
吾輩のお空の暮らしはまだ始まったばかりで わからないことも多い。が、ほんとうに穏やかな世界なのだ。主人は『おまえ、ひとりでちゃんとやれるのか?』。細君『私がいなくてもご飯は食べられるの?』。それはそちらの世界のこと。お空の世界はまた別!なのだが、説明してもわからないだろうな。でもなんも心配ない。
心からの感謝を
主人 細君とは なお心はしっかりつながっている。つながり方は少しちがうが つながっている。そして ここに頂いた数々のご弔意に 主人は一々のお礼は辛すぎて出来ないようだが、吾輩としても心から感謝を申し上げたい。まだ気づかれない方もいらっしゃるだろうが、これ迄のご厚情、ほんとうにありがとうございました。
シマジロウ拝 from blue sky
作者不詳の名作「くずかごに頭を」… 小田和正「言葉にできない」にのせて!
明治の文豪 夏目某の「吾輩は猫である」の猫は『名前はまだない』と記されている。平成から令和の時代となり数々の絵本大賞に輝いた「なまえのないねこ」もタイトルどおり名前がない。が、吾輩にはレッキとした名前がある。シマジロウ 略して シマ! 命名は主人 デ某でも細君でもない。主人と細君の一人息子が名づけた。
捨て猫から拾われて…
吾輩の誕生は概ね18年前… 捨て猫ゆえ誕生日不詳なり。様々な経緯を経て 主人の息子の独身時代に貰われたのだった。が、若い男の独り暮らしは短い。見そめた女性とたちまち結婚、お嫁さんはたちまち出産! で 息子は両親に「シマを貰ってくれないか」。主人は兎も角、細君は狂喜し たちまち主人夫婦との養子縁組に至った。
大事にされ可愛がられ…
以来 箱入り息子として 蝶よ!花よ!で暮らしてきた… のではない。ではないが 大事にされてきたことは間違いない。とりわけ細君は可愛いがってくれた。猫ではないがデ某家先代の愛犬コロが天に召され、その悲しみがなかなか癒えなかった細君。コロの弟として、また息子の弟として 吾輩をあたたかく迎え入れてくれた。
初めての動物病院
しかし犬にドッグイヤー。猫にキャットイヤー。人間のように長くは生きられない。数々の取柄ある吾輩の最大の取柄は頑丈!にあり、動物病院の世話になることは一度もなかった吾輩だが、三年前の六月、初めて動物病院に連れて行かれた。先生は『採血します』と。採血? それ何? と思う間もなく ブスッ! なんたる痛さ!
猫の宿命の病
先生は採血の結果を主人夫婦に見せながら『クレアチニンが異常に高いです。猫の宿命、腎臓病ですね』と。主人は腎がんの手術をして以来、経過観察の採血、CTを撮っているのでクレアチニンの何たるかはよく知っている。標準よりはるか高い数値に顔色を失った。細君も『大丈夫でしょうか? 治りますか? 』とオロオロ。
吾輩の最晩年
以来三年にわたる点滴・投薬など吾輩の闘病が始まった。その後、やはり猫につきものの甲状腺の異常も重なり、採血の結果によって通院は週1日~週6日…。食欲がおち 階段の昇降もたどたどしくなった昨秋からはずっと週6日。吾輩を抱いては主人『軽くなったなぁ』。細君はなんとか食欲を促すアノ手コノ手も、なかなか…。
旅立ちは 2024.5.8
そして 先日 休止していたブログに主人が「シマが旅立ちました」と記した次第だ。その臨終を実はもうひとりの吾輩がじっと見つめていた。いわゆる「臨死」の光景… やがて旅立つ誰もがご覧になるだろう。主人と細君の悲しみを間近に見る吾輩もそれは悲しかったが、如何せん天命なり。吾輩にはどうすることもできにゃい。
主人と細君の縁につながる人々そして犬さん猫さん
しかし 今 吾輩はお空の彼方で穏やかな日々を送っている。先代の愛犬コロが早速に迎えに現れ、お空の暮らしについて何かとガイダンスしてくれてる。主人や細君の両親も時々やってきて『いろいろたいへんやったな。でもよくがんばった』と吾輩を労わってくれる。主人の友人や知人の愛猫 愛犬たちも表敬に訪ねてくれる。
お空の世界は…
吾輩のお空の暮らしはまだ始まったばかりで わからないことも多い。が、ほんとうに穏やかな世界なのだ。主人は『おまえ、ひとりでちゃんとやれるのか?』。細君『私がいなくてもご飯は食べられるの?』。それはそちらの世界のこと。お空の世界はまた別!なのだが、説明してもわからないだろうな。でもなんも心配ない。
心からの感謝を
主人 細君とは なお心はしっかりつながっている。つながり方は少しちがうが つながっている。そして ここに頂いた数々のご弔意に 主人は一々のお礼は辛すぎて出来ないようだが、吾輩としても心から感謝を申し上げたい。まだ気づかれない方もいらっしゃるだろうが、これ迄のご厚情、ほんとうにありがとうございました。
シマジロウ拝 from blue sky
作者不詳の名作「くずかごに頭を」… 小田和正「言葉にできない」にのせて!