去年の八月の拙ブログにUPしたQPの絵 … 光とシルエットの織りなす情景に心をとらわれます。
「生きザマ」という言葉。歌とか言葉を「紡ぐ」という表現。構え過ぎている! 気取り過ぎている! そんな違和感がありました。でも いつ頃からでしょうか、当たり前!と言われそうですが、言葉や表現自体に「罪はない」と当たり前に思うようになりました。
昨8日夕、小椋佳さん「歌紡ぎの会」の公演に参りました。70歳のとき いつ死んでもいいように!「"生前葬"コンサート」をされ、「それから7年、今は朝起きるのも面倒くさい日々」の由。確かに、ステージに登場された小椋佳さんには「老いられたなぁ」と。
若かりしシマ(Painted by QP) と「歌紡ぎの会」パンフ ... シマも小椋佳さんもすっかり老境?
オープニングは「さらば青春」。オールスタンディングで手拍子うちながら Sing-out!のシーンですが、一席ずつ隔てた席にてマスク着用!とあってはそれは叶いません。尤も 私はマスクの裏で小声で歌い手拍子がわりに膝を指でちょん!ちょん!してました。
学生時代の終わり頃、『とてもいい歌がある』と妻に教えられたのが「さらば青春」でした。社会に出て最初のボーナスで買ったのがビクターの大きなステレオ、そして小椋佳さんのLPでした。「さらば青春」のほか「シクラメンのかほり」「しおさいの詩」etc.
芥川賞となった庄司薫さん「赤頭巾ちゃん気をつけて」。その映画で歌われた「さらば青春」。
https://www.youtube.com/watch?v=yCbxNTKdCDY
郷里の名峰 "大山" … 今年のお盆も帰省できません。父のお墓参りも母に会うことも叶いません。
オープニングの後、梅沢富美男さんに提供された「夢芝居」、同じく布施明さん「シクラメンのかほり」、中村雅俊さん「俺達の旅」、そして堀内孝雄さんに提供された「愛しき日々」。それぞれに関わる語りに如何にも小椋佳さんらしい味わいがありました。
大ヒットした「シクラメンのかほり」は、布施明さんに提供された2曲のうち「B面」の曲でした。これまで300曲以上を提供された小椋さん、「ヒット曲があるからこそ生き残れますし、楽曲提供を求められますが、ヒットするかどうかは誰にもわからない」と。
布施明さんから『シクラメンのかほりのお礼がしたい』と言われ、一介の銀行員で世間的には無名に近かった小椋さん、固辞したものの少しは期待していたところ、布施さんのマネジャーから連絡があり「お礼に小椋さんの勤める銀行にうんと貯金しました」。
ナターシャ・グジーさん「命はいつも生きようとしている」
この曲は小椋佳さんの作詞作曲 …「歌紡ぎの会」公演でもナターシャさんが演奏しました。
この公演には シンセサイザー、フルート、ギター、バンドゥーラの伴奏が付きました。バンドゥーラはウクライナの弦鳴楽器で、ナターシャ・グジーさんが奏でました。6日は広島、9日は長崎が被爆した日、そしてナターシャさんはチェルノブイリ原発の被爆者。
1986.4.28のチェルノブイリ原発の爆発の際、当時6歳の彼女は原発から3km余に住んでいて被爆しました。各地を転々と避難しつつ ウクライナの民族楽器に魅かれ、その楽団員としての訪日を機に 2000年から日本に住み音楽活動と被爆者救援に取り組んでいます。
「ここから第二部」となるところですが、休憩なし! で歌綴り(音楽劇)「鬼羅の風」へ。眼の見えない鬼羅をかばいつつ一緒に生きていく少年の物語は … 鬼羅にナターシャ・グジーさん、少年に伴奏のギタリストが扮し、小椋佳さんの語りと歌で展開しました。
【左】私が生れる数年前「焼場に立つ少年」【右】半世紀余前「ヴェトナム戦争で逃げ惑う子供達」
小椋佳さんの公演は8日、東京五輪の閉会式の日。二日前の8月6日は広島に原爆が炸裂した日 … 平和祈念式典では総理による平和への決意の言葉が読み飛ばされました。そして今日9日は長崎に原爆が炸裂した日 … 平和祈念式典には「一般参列は出来ません」と。
ステージは他に "終わりのない夜を壊して涙を明日へと繫げよう" と歌う「ラピスラズリの歌」、美空ひばりさん「愛燦燦」、エンディングには黒澤明監督の映画「まあだだよ」にちなむ「もういいかい」。大きな拍手に応えたアンコールは「山河」の絶唱でした。
或る方のブログのコメントに
『あぁ~許すまじ原爆を 三たび許すまじ原爆を … 田舎の公会堂で聴いた記憶がございます。
私はどう言う理由であれ あの原子爆弾は戦争終結の投下なんて理由は許せません』と記されていました。
あらためて「原爆を許すまじ」を聴きました。
【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~140 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
吾輩も猫である141~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/b7b2d192a4131e73906057aa293895ef
人生の棚卸し http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/ddab58eb8da23a114e2001749326f1f1
人生の棚卸し(2) https://blog.goo.ne.jp/00003193/e/22b3ffae8d0b390afee667c0e9ed92ed
かんわきゅうだい(57~) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/20297d22fcd28bacdddc1cf81778d34b
かんわきゅうだい(~56) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
新聞・TV・映画etc. http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a7126ea61f3deb897e01ced6b3955ace
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c