松本清張「日本の黒い霧」が発表されたのは世情騒然たる1960年、その年の文藝春秋に12回にわたり連載されました。国鉄下山総裁轢死(謀殺)、日航もくせい号遭難、昭電・造船疑獄、松川事件など12話にわたり日本の暗部 … 謎・疑惑・謀略が描かれています。
学生時代に徹夜で一気に読み昂奮さめやらぬまま未明の鴨川堤を歩きました。本多勝一「戦場の村」(1968年)の影響もあり、将来は新聞記者・ルポライター・ドキュメンタリー制作の仕事に就こうと思いました。残念ながらいずれも叶わず今日に至りましたが…。
「日本の黒い霧」発表から60年、ルポの一つも書けなかった私、せめても!と2020年現在の「日本の灰色の靄」についてこのブログに殴り書き?したいと存じます。書きぶりの拙さをいくらかなり緩めるため(笑) この間に撮った写真を散りばめながら記します。
和知 山野草の森を走るJR列車。かつてはこの "国鉄"山陰線で京都~郷里を往復しました。
「日本の黒い霧」… "国鉄"下山総裁轢死事件。松川事件も国鉄絡みでした。
叔父はその国鉄の技師。職制の端くれゆえ生産性向上(マル生)に反撥する団交に度々呼び出され大音響スピーカーで耳と心を病み40代で退職、缶詰工場の工員になりました。余暇は油絵に興じ、亡くなった病床のスケッチブックに「みなさんありがとう」と一言。
「国鉄」の言葉が消え「JR」になった1987年。赤字は総て清算され日本一大きな鉄道は七つに分割・民営化されました。不採算の路線・駅は次々と廃止され「どうだ! やっぱり民営化したら黒字になっただろう」。アホでもできる安易な民営化ではありました。
日航123便墜落について少し前にブログUPしました。清張が書いたのは1952年の日航もくせい号墜落、米軍管制下の事件でした。いずれも謎と疑惑に満ち戦慄します。日航は絶対潰れない国策会社でしたが、潰れて再建途上にあり今はコロナ禍に喘いでいます。
和知は広いです。和知は人が少ないです。山野をふたり占めで散策できます。
「大阪の灰色の靄」は大阪都構想。大阪ローカルの話が全国区に…。賛否が僅差で拮抗したところが全国の耳目を集めたのでしょう。では「大阪都とは何か?」 全国の方は勿論、大阪の人もわかりません。維新代表のツッパリ市長もわかりやすく説明できません。
焦点は二つでした。一つは「"大阪都" なる定義はない」こと。勿論!東京都とも大違いです。二つ目は「政令指定都市 "大阪市" をなくす」ことの是否。なくした後に「四つの特別区」ができます。が、中身は不明!で仮定! 善し悪し はどうとでも言えました。
そんな簡単なことなのに曖昧な「大阪都」を掲げ賛否を問うたのは、事をわかりやすくすれば賛成してもらえないから。このコロナ禍にあってなんたる無駄な、なんたるヒトとカネとジカンの無駄遣いをしたことか。しかも同じことをこの5年に2回も!です。
つまらん知事や市長を多数輩出した大阪。今回は市役所ぐるみ!府市ぐるみ!一方通行PRの下…僅差で「反対」多数ながら大差!に等しい快挙でした。これが憲法改正=国民投票で世論を誘導する「下調べ」にならないか…私の杞憂であってほしい危惧です。
炭焼小屋だそうです。イノシシとか猿の棲家になりそうですが…。
妻から「ストレス溜まるだけ」と言われつつ国会TV中継を視ました。全閣僚が出席を義務付けられ予算に限らず国政全般を質疑できる国会の華!予算委員会。国政の総てが集約され、国政選挙と並ぶ政治の最重要舞台ですが…なんと!灰色の靄がモクモク
ったく!最重要舞台は灰色の靄々。「説明せよ」「しない」を繰り返す為体(ていたらく)。田崎スシロー?なる提灯持ち評論家は「水かけ論です」。アンタに評論されんでもそれぐらい見ればわかる! 「佐高信を出せ!」「浜矩子を出せ!」「デ某を出せ!(えっ?)」
それにしても 支離滅裂どころか "腐った鰯" (鰯さんゴメン!) のような総理・閣僚答弁。憲法第41条『国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である』が泣きます。今や嘘、誤魔かし、すり替え… が常態化し「それが政治(家)」になってしまいました。
先週、いつもの和知(京都府)を訪ね里山を歩くと 少しだけ紅葉… ぽっと心に紅が射します。
新聞・TV…日本のメディアからジャーナリズム精神が霞みつつあります。右翼!維新?の皆さんがしきりに攻撃する朝日・毎日でさえ半世紀前の讀賣・産経レベルに及びません。記者会見場の記者を見ているだけで「これじゃアカンわ」と思ってしまいます。
佐藤栄作総理の退任記者会見(1972.6)は私の学生時代でした。総理が冒頭「TVはもっと前に。私はTVと話したい。国民に直に話したい」。これに新聞記者が抗議すると首相は「新聞はみんな出てくれ」。記者が会見場を出、総理はTVに黙々と語りました。
「TVに直に話せば批判されることはない」… そんな一方通行を望む宰相の孤独で淋しい幕切れ会見でした。一方、総理から「出てくれ」と言われ「じゃあ出ましょう」と一斉に席を起った新聞記者の姿は眩しく、ジャーナリズム健在!を印象づけられました。
翻って現在の記者会見を見ると、まるで政府広報のための聴き取り… ジャーナリズムの片鱗さえ感じられません。次の検事総長!を賭け麻雀で棒に振った黒川氏の麻雀仲間が産経、朝日の記者だとわかった時、唖然!を通り越し暗澹たる思いにかられました。
山路きてなにやらゆかし …「すみれぐさ」ではないなぁ。
おっと!忘れるところでした。先月末日はブルームーンでした。夕刻、スロージョギングに出ようとして気づき、撮りました。帰る頃は空高く上りちょっと小さなブルームーンになっていました。その間 わずか一時間半… お月さんって向上心が高いんですね。
現在の日本の灰色の靄…を書くつもりが ただのボヤき&嘆きになりました。結びに… 今のこの国を表す音楽はなんだろう?と探しましたが、見つかりません。そんなとき … ふと出遭った少女のヴァイオリン "Let It Be" に釘付けになりました。お聴きください。
【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~140 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
吾輩も猫である141~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/b7b2d192a4131e73906057aa293895ef
人生の棚卸し http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/ddab58eb8da23a114e2001749326f1f1
人生の棚卸し(2) https://blog.goo.ne.jp/00003193/e/22b3ffae8d0b390afee667c0e9ed92ed
かんわきゅうだい(57~) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/20297d22fcd28bacdddc1cf81778d34b
かんわきゅうだい(~56) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
新聞・TV・映画etc. http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a7126ea61f3deb897e01ced6b3955ace
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
学生時代に徹夜で一気に読み昂奮さめやらぬまま未明の鴨川堤を歩きました。本多勝一「戦場の村」(1968年)の影響もあり、将来は新聞記者・ルポライター・ドキュメンタリー制作の仕事に就こうと思いました。残念ながらいずれも叶わず今日に至りましたが…。
「日本の黒い霧」発表から60年、ルポの一つも書けなかった私、せめても!と2020年現在の「日本の灰色の靄」についてこのブログに殴り書き?したいと存じます。書きぶりの拙さをいくらかなり緩めるため(笑) この間に撮った写真を散りばめながら記します。
和知 山野草の森を走るJR列車。かつてはこの "国鉄"山陰線で京都~郷里を往復しました。
「日本の黒い霧」… "国鉄"下山総裁轢死事件。松川事件も国鉄絡みでした。
叔父はその国鉄の技師。職制の端くれゆえ生産性向上(マル生)に反撥する団交に度々呼び出され大音響スピーカーで耳と心を病み40代で退職、缶詰工場の工員になりました。余暇は油絵に興じ、亡くなった病床のスケッチブックに「みなさんありがとう」と一言。
「国鉄」の言葉が消え「JR」になった1987年。赤字は総て清算され日本一大きな鉄道は七つに分割・民営化されました。不採算の路線・駅は次々と廃止され「どうだ! やっぱり民営化したら黒字になっただろう」。アホでもできる安易な民営化ではありました。
日航123便墜落について少し前にブログUPしました。清張が書いたのは1952年の日航もくせい号墜落、米軍管制下の事件でした。いずれも謎と疑惑に満ち戦慄します。日航は絶対潰れない国策会社でしたが、潰れて再建途上にあり今はコロナ禍に喘いでいます。
和知は広いです。和知は人が少ないです。山野をふたり占めで散策できます。
「大阪の灰色の靄」は大阪都構想。大阪ローカルの話が全国区に…。賛否が僅差で拮抗したところが全国の耳目を集めたのでしょう。では「大阪都とは何か?」 全国の方は勿論、大阪の人もわかりません。維新代表のツッパリ市長もわかりやすく説明できません。
焦点は二つでした。一つは「"大阪都" なる定義はない」こと。勿論!東京都とも大違いです。二つ目は「政令指定都市 "大阪市" をなくす」ことの是否。なくした後に「四つの特別区」ができます。が、中身は不明!で仮定! 善し悪し はどうとでも言えました。
そんな簡単なことなのに曖昧な「大阪都」を掲げ賛否を問うたのは、事をわかりやすくすれば賛成してもらえないから。このコロナ禍にあってなんたる無駄な、なんたるヒトとカネとジカンの無駄遣いをしたことか。しかも同じことをこの5年に2回も!です。
つまらん知事や市長を多数輩出した大阪。今回は市役所ぐるみ!府市ぐるみ!一方通行PRの下…僅差で「反対」多数ながら大差!に等しい快挙でした。これが憲法改正=国民投票で世論を誘導する「下調べ」にならないか…私の杞憂であってほしい危惧です。
炭焼小屋だそうです。イノシシとか猿の棲家になりそうですが…。
妻から「ストレス溜まるだけ」と言われつつ国会TV中継を視ました。全閣僚が出席を義務付けられ予算に限らず国政全般を質疑できる国会の華!予算委員会。国政の総てが集約され、国政選挙と並ぶ政治の最重要舞台ですが…なんと!灰色の靄がモクモク
ったく!最重要舞台は灰色の靄々。「説明せよ」「しない」を繰り返す為体(ていたらく)。田崎スシロー?なる提灯持ち評論家は「水かけ論です」。アンタに評論されんでもそれぐらい見ればわかる! 「佐高信を出せ!」「浜矩子を出せ!」「デ某を出せ!(えっ?)」
それにしても 支離滅裂どころか "腐った鰯" (鰯さんゴメン!) のような総理・閣僚答弁。憲法第41条『国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である』が泣きます。今や嘘、誤魔かし、すり替え… が常態化し「それが政治(家)」になってしまいました。
先週、いつもの和知(京都府)を訪ね里山を歩くと 少しだけ紅葉… ぽっと心に紅が射します。
新聞・TV…日本のメディアからジャーナリズム精神が霞みつつあります。右翼!維新?の皆さんがしきりに攻撃する朝日・毎日でさえ半世紀前の讀賣・産経レベルに及びません。記者会見場の記者を見ているだけで「これじゃアカンわ」と思ってしまいます。
佐藤栄作総理の退任記者会見(1972.6)は私の学生時代でした。総理が冒頭「TVはもっと前に。私はTVと話したい。国民に直に話したい」。これに新聞記者が抗議すると首相は「新聞はみんな出てくれ」。記者が会見場を出、総理はTVに黙々と語りました。
「TVに直に話せば批判されることはない」… そんな一方通行を望む宰相の孤独で淋しい幕切れ会見でした。一方、総理から「出てくれ」と言われ「じゃあ出ましょう」と一斉に席を起った新聞記者の姿は眩しく、ジャーナリズム健在!を印象づけられました。
翻って現在の記者会見を見ると、まるで政府広報のための聴き取り… ジャーナリズムの片鱗さえ感じられません。次の検事総長!を賭け麻雀で棒に振った黒川氏の麻雀仲間が産経、朝日の記者だとわかった時、唖然!を通り越し暗澹たる思いにかられました。
山路きてなにやらゆかし …「すみれぐさ」ではないなぁ。
おっと!忘れるところでした。先月末日はブルームーンでした。夕刻、スロージョギングに出ようとして気づき、撮りました。帰る頃は空高く上りちょっと小さなブルームーンになっていました。その間 わずか一時間半… お月さんって向上心が高いんですね。
現在の日本の灰色の靄…を書くつもりが ただのボヤき&嘆きになりました。結びに… 今のこの国を表す音楽はなんだろう?と探しましたが、見つかりません。そんなとき … ふと出遭った少女のヴァイオリン "Let It Be" に釘付けになりました。お聴きください。
【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~140 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
吾輩も猫である141~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/b7b2d192a4131e73906057aa293895ef
人生の棚卸し http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/ddab58eb8da23a114e2001749326f1f1
人生の棚卸し(2) https://blog.goo.ne.jp/00003193/e/22b3ffae8d0b390afee667c0e9ed92ed
かんわきゅうだい(57~) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/20297d22fcd28bacdddc1cf81778d34b
かんわきゅうだい(~56) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
新聞・TV・映画etc. http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a7126ea61f3deb897e01ced6b3955ace
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c