

暫くブログは月一ぐらいに・・・と思っていたのに、「アラン・ドロンのラストメッセージ・・・映画・人生そして孤独」(6日BS103)を視て、つい!PCに向かってしまいました。11月8日はアラン・ドロンの83回目の誕生日、さすがに歳は隠せません。


どこかギラギラした飢餓感を感じさせます。そのあからさまな野心と上昇志向は、たぶんドロンの生きるエネルギーだったのだと思います。微笑んでいてもどこか淋しさを漂わせ、冷徹なヒットマン(殺し屋)を演じても怖さ、凄味を感じさせないドロンでした。

映画「サムライ」で演じた殺し屋
昨年、ドロンは「P.ルコント監督と最後の映画を撮って引退」すると表明、共演はJ.ビノシュと決まっていますが、それ以外は未定です。NHKがダメモトで申し入れたインタビューにドロンは「やりましょう」。それがこの「ラストメッセージ」です。
ルコント監督のドロン評は「俳優としても一人の男としても非常に複雑な人間です」。その複雑さゆえかインタビューは二度にわたり延期されます。数々の女性遍歴で名高いドロンが「ミレーユ・ダルクの最期を看取り心を整理するため」に要した時間でした。
ミレーユ・ダルクの旅立ちに、ドロンの語る言葉が胸を衝ちました ・・・『彼女はようやく苦しみから解放された。今は遺された者が苦しんでいる。私は、とても傷ついている。彼女はそれほど私の人生に大切な人だった』。ミレーユ・ダルク、享年79歳でした。

インドシナ戦争に従軍したドロンは和平とともに除隊、パリで自堕落な生活に戻ります。しかし女性に愛されるのが彼の天分、名もない青年に当時売れっ子の女優ブリジット・オベールが惚れました。ドロンを映画の世界に誘った最初の女性が彼女でした。
俳優になりたちまちスターダムに乗り、三作目に共演したロミー・シュナイダーと付き合います。そしてミレーユ・ダルク、ナタリー・ドロン、ロザリー・ファン・ブレーメンなど次々。ただ彼は、別れて新たに付き合うのではなさそうです。マメ過ぎです、ね。

ロミー・シュナイダー・・・素敵な女優さんでした。学生時代に観た映画「夏の夜の10時30分」ではメリナ・メルクーリと競演。歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」ばりの不貞、愛憎渦巻く展開・・・素敵な女優さんでも、この映画、終わるとグッタリ・・・でした。
※ ロミーは、睡眠薬過剰摂取で43歳で亡くなりました。葬儀にはドロンが尽力したそうです。

ドロンの映画と言えばやっぱり「太陽がいっぱい」「地下室のメロディ」かな。「太陽・・・」の監督は「禁じられた遊び」のルネ・クレマン、名匠が付いてますね。「地下室のメロデイ」、ラストのプールにぎっしり札束が浮かぶシーン、茫然と視ていました。

ジャン・ギャバンとは「地下室のメロディ」「シシリアン」「暗黒街の二人」で共演。
「太陽がいっぱい」を視たルキノ・ヴィスコンテが「ドロンを使いたい」と言い「若者のすべて」に主演。ドロンは『どうやって泣くのか どうやって笑うのか、ヴィスコンテ監督に教わった』『俳優は役を演じる!のではない、役を生きよ!と教わった』。

左からチャールズ・ブロンソン、アラン・ドロン、ウルスラ・アンドレス、三船敏郎
ドロンのCMでおなじみの「ダーバン」。ダーバンのLLサイズが私にはピッタリ!なので贔屓にしています(笑) CM出演は、映画「レッド・サン」で三船敏郎が口説いたそうです。「ブロンソンはマンダム、俺はサッポロビール。あんたもやってみろ」と。
引退の記者会見でドロンが記者に問いました、「私が死んだらどう書くか?」と。記者はみな「サムライが死んだ」と言ったそうです。彼にとって最も印象深い映画は「サムライ」なのでしょうね。ただサムライに対する理解はステレオタイプに過ぎますが・・・。

ドロンの手に年齢が顕れていました。その手をもみながらドロンは語ります。
『ある友人が、ドロンは総てに才能がある、幸福になること以外は!と言いました』
『私はゾッ!としました、それが真実だったから』。
『ド・ゴールが言いました、老いるということは船が難破するようなものだ、と』
『そのように私も難破します。いずれ死にます』。
『私は偽善を憎みます』との言葉はドロン流には『犬が好きです』と同義のようです。
ドロン邸には35匹の犬の墓と教会があり、自らもそこに埋葬される由。

或るブログに「八方美人ではいけない」「偽善によって自分らしさを失いたくない」旨が記されていました。誰しも自らを偽善者とは思っていますまい。しかしそう自戒する、しないは大きく異なります。然り!ながら・・・容易ならざることではあります。
※ コメント欄、閉じさせていただきました 11.13.0:26


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