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Channel: デ某の「ひょっこりポンポン山」
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Time To Say Goodbye (腎がんのメモリー46)

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 樹々も花々も空も雲も山も川も・・・自然界とともに街も人々の装いも秋めいてまいりました。秋を愛する人はこころ深き人・・・音楽に絵に こころ寄せ こころ奪われる季節。でも、持病とか体調に こころ病み こころ奪われることも・・・。


                          由良川畔(京都府和知)・・・以下同じ

 腎がんの術後6年検診の際、眼の下の腫瘍について皮膚科を紹介され、「悪性ではなく脂肪性の腫瘤です」と診断されました。その後、切除して貰うため電話で予約すると 「医師の指定は?」と。前回と同じ先生をお願いし暫く待った後、「カルテに、次回は別の医師が診るとの指示があります」と言われました。

 当日、指定された診察室の医師名を検索、皮膚科の十名余の医師のうち悪性腫瘍の専門医2名のうちのお一人でした。呼ばれて入ると「取り敢えず生検させて下さい」とのことでした。私「前回、悪性ではないと伺いましたが・・・」。医師「その可能性は高いですが、別の可能性もありますので念のため・・・」の由。

 処置室で若い医師から生検の説明を受け、承諾書に署名し腫瘍の一部を切除して貰いました。意外にも、針で縫うほどしっかり!切除されました。「良性であればここ(皮膚科)で液体窒素で治療。切除を希望されるなら院内の形成外科を紹介します。悪性の場合は治療について改めて相談」とのことでした。



 一週間後、処置室に呼ばれ抜糸の後「治療方針については〇〇先生から説明がありますので暫くお待ち下さい」。その時点で覚悟しました、「悪性ってことか・・・」と。診察室の前で僅か2~3分も待つことなく「〇〇さん、お入り下さい」。医師自ら呼びにこられ「やっぱりなぁ」と愈々!覚悟を決めました。

 「結論から言えば脂漏性角化症、良性です」。引いてた血がふっと上に! 「ですので治療はここではしません。紹介しますので希望があれば仰って下さい」。私「ここで治療されると聞いていましたし、そのつもりで来ているのですが・・・」。医師「医大はそういうところではありません」。ピシャリ!でした。

 「病診連携」は確かに良いシステムだと思います。そうした棲み分けは必要でしょう。しかし良性と判った時点で「軽症の患者は患者のうちに入らない」と言わんばかりの対応でした。良性であったことに感謝すべきで、たらたら文句を言うのはゼイタクってことかなぁと思いつつも、釈然としませんでした。



 そんな時、NHK「ありのままの最期~末期がん看取り医師・・・死までの450日」を視ました。同じ病院、同じ主治医の腎がん友ピンさんから「機会があればぜひ」と奨められた番組の再放送(8日夕)です。多くの末期がん患者を看取った医師であり僧侶である田中雅博さんの末期がん判明から亡くなるまでの記録です。



 冒頭、田中さんは「死んで葬式するまで撮ったらいい」と穏やかに語ります。多くの末期がん患者さんを看取り学んだ覚悟が窺えました。淡々と医師の仕事にも僧侶としての法要にも臨む田中さんも、撮影開始から1年を過ぎ急激に体調が悪化します。そんな田中さんを支えるのは医師である妻の貞雅さんでした。

 田中さんは、予め「蘇生措置拒否」と「持続的沈静」を貞雅さんに告げていました。しかし亡くなる1~2月前から本来の田中さんらしくない言動が現れます。取材スタッフが「撮っていいものか」迷っていると、貞雅さんは「のたうちまわる事も取り乱す事も分かって取材を受けているはずです」と言います。



 「寝かせて下さい」「眠らせて下さい」と言う田中さんに「まだ持続的沈静には早いですよ」と言って貞雅さんは寄り添い、診療所の廊下でダンスを踊ります。涙なくして視られないシーンです。それから2週間余、今年3月21日の朝、田中さんは妻であり主治医である貞雅さんに最期を看取られ旅立ちました。

 田中さんが「葬式まで撮っていい」と言った葬式に、貞雅さんは剃髪し僧侶として臨みます。「取り乱す事も分かって取材を受けたはず」と言った貞雅さんが出棺では「火葬場にはよう行かん」と泣き崩れました。僧房内の診療所で共に働き、三十数年連れ添い、一人とり残された妻の姿がそこにありました。

 Time To Say Goodbye・・・田中さんが通夜に流してほしいと望んだ曲ですが、URL紹介にとどめます。
   https://www.youtube.com/watch?v=feQ-0Xlapd4

 前記番組のYou tube.がありましたので貼ります。削除されるかも知れませんのでお早くご覧下さい。


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腎がんのメモリー 1~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
かんわきゅうだい 1~56 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
かんわきゅうだい 57~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/20297d22fcd28bacdddc1cf81778d34b
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
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吾輩も猫である~140 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
吾輩も猫である141~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/b7b2d192a4131e73906057aa293895ef
新聞・TV・映画etc. http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a7126ea61f3deb897e01ced6b3955ace

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