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Channel: デ某の「ひょっこりポンポン山」
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むかし海のむこうから・・・(吾輩も猫である144)

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 学生時代、主人が所属したサークルには地方出身者が多く夏休みには一斉に帰省した。その中の一人、沖縄出身の学生は、飛行機に乗るのが稀な時代にいつも飛行機を利用していた。その旅程と旅費ゆえかは兎も角、他の地方出身者ほどには帰省しなかった。

 主人のゼミにも沖縄出身の学生がいた。前記サークルの仲間もそうだが、すぐ沖縄出身!とわかる姓だった由。いずれも「眼がキラキラ輝いていて綺麗!」が第一印象。言葉に沖縄らしい?訛りがあったそうだが、主人も地方出身、当然!訛っていたはずだ。

 

 海外旅行がまだ「高嶺の花」の時代、パスポートを持つ学生は少なかった。今は殆ど求められない査証(ビザ)も当時は海外旅行に必携だった。で、そもそもなぜ査証を求められるのか・・・。その人物は信用できる!という国家による「身許保証書」だからだ。

 当時の沖縄は施政権が返還される前。沖縄「県」として認知されたのは、日米沖縄返還協定が発効した1972年5月15日以降だ。沖縄出身の学生が沖縄に帰省するにも京都に戻るにも査証が必要・・・ということを、前記二人にきくまで主人は知らなかった。

 

 さて1972年5月15日・・・45年前の今日である。返還協定には「米軍基地の現状を固定した協定であり不十分すぎる」と憤っていた沖縄出身の友人も、査証が要らなくなったことは歓んでいた。そりゃ「日本であって日本じゃない」象徴だったのだから。

 サークルの友人とはお互い所在もわかり今も会うことがある。しかしゼミの友人とは卒業以来一度も会っていないし所在もわからない。昨秋ゼミのS教授が亡くなられ、来月初めにゼミの追悼OB会が開かれる。主人「彼、来るだろうか、元気だろうか・・・」と。

 辺野古はじめ米軍基地の問題。沖縄の現実は45年前の今日以前も以後の45年も本質的に何一つ変わらないのではないか。形として返還されていても、沖縄県は今なお日本の中で「特別な県」であり今なお他の都道府県と「同じではない!県」ではないのか?

     むかし海のむこうから戦がやってきた・・・風よ悲しみの歌を海にかえして



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