2週つづけて大阪フェスティバルホールへ参りました。昨春新装なってから私には初めてのフェスティバルホール、舞台には勿論、ホワイエにも客席にも何もかもに魅かれました。
(フェスティバルホールHPより)
初めて観た「京劇」の舞台 「国家と国民」を語るのではありませんが・・・
最初は、中国の「京劇」公演。思いがけず或る方から招待状を頂きました。京劇の舞台をナマで観るのは初めて、興味津々で参りました。この時期、果たして客席が埋まるものだろうか・・・と思いましたけど、客席はびっしり!埋まり舞台との不思議な一体感がありました。言わば「成熟した国民」と形容すべきかもしれませんが、いつの時代であれ国家(外交)と国民は別でありましょう。尤も、国家が国民を一つきりの方向に導く懼れがあることは、今日!の政治状況にも窺えますが・・・。
京劇は、歌舞伎と狂言をミックスし中国風にアレンジした仕立てのように思われ、違和感なく観劇できました。演目のうち、四面楚歌における項羽と虞美人の最後を描いた「覇王別姫」はクライマックスのみを上演、喜劇「鳳還巣」は全篇上演されました。個人的には「覇王別姫」を全編観たい!と思いましたが・・・。それでも「鳳還巣」は結構!巧みに会場の笑いを誘っていました。日中に何かとあるこの時期、悲劇より喜劇!との企画意図でしょうか? だとすれば政治的!かも・・・(笑)
ハンガリーフィルの音の躍動感に酔いしれ・・・
二つ目は、「コバケン」こと小林研一郎指揮による「ハンガリー・フィルハーモニー」の演奏会。曲目は、グリンカの歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲、千住真理子を迎えてチャイコフスキー「バイオリン協奏曲」、そして交響曲第6番「悲愴」。京劇がボックス席であったのに対してこちらは3階席(B席)、細やかな表情さえわかるボックス席とは段違いの天井桟敷?ですが、音響的には寧ろ最高の席でした。音楽をおいて他に何もない空間、音の洪水のような圧倒的量感に浸りました。
オーケストラの水準を語る資格も能力もないことを顧みず、僭越ながら率直な感想を言いますと、日本のオーケストラにはない圧倒的な力感とエネルギーを感じました。国民性とか伝統とか様々な要素のちがいはありましょうが、「かなわないなぁ」と言う感じでしょうか・・・。アンコールは2曲・・・当然!ブラームス「ハンガリー舞曲(1番、5番)」が演奏されました。ハンガリーに縁の深いコバケンの乗りに乗った指揮も然りながら、彼ら自身!でもあるこの曲の躍動感に酔いしれました。
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