終わった!と思っていた庭の薔薇が、思い出したようにまた蕾をつけ咲き始めました。お盆に帰ってくる人々の目を幾らかなり楽しませようとしているのでしょうか。今夏の猛暑で減ったとはいえ蚊に刺されながらの水遣りにも甲斐があろうと言うものです。
シナリオライターを業とする学生時代の友人がいます。その擢んでた才能に触れ「映画、TV、舞台・・・いつか日本の演劇界をリードするだろう」と見上げていました。が、才能だけでは如何ともし難い世界なのでしょう、未だその名が轟くに至りません。
名の轟くシナリオライターと言えば、今も旺盛に活躍する山田太一、倉本聰、橋田壽賀子などが思い浮かびます。しかし私には昨年亡くなった早坂暁が、「夢千代日記」「花へんろ」「事件」「ダウンタウンヒーローズ」などの作品とともに最も印象に残ります。
先夜、TVドラマ「花へんろ」シリーズの再放送を視ました。「うつくしむ」という言葉は源氏物語にもあるそうですが、早坂暁の描く世界はまさに昭和をうつくしむ物語・・・その時代とそこに生きる人々と暮らしを愛おしむように美しく丁寧に描いています。
とりわけ早坂が、幾つものドラマを書いたが書き残した話がある!と語った「春子の人形」篇が印象的でした。兄とは結ばれ得ないと思っていた妹は、自身が捨て子であったと知り、呉の海軍兵学校にいる兄に会うため8月5日、愛媛から広島に向かいました。
翌6日、広島に原爆投下。兄は兵学校から広島に派遣され、眼前の惨状に敗戦を覚悟し実家に帰ります。妹が自分に会いに広島に向かったと知り再び広島を訪ねますが、遂に会えません。実家には、捨てられたとき妹の傍らに置かれた人形だけが遺りました。
その兄こそ早坂暁自身ですが、戦後、母親とともに遍路の旅に出ます。私のブロ友さんにも遍路の旅を続ける方がいらっしゃいます。叶わなかった思い、叶えたい思い・・・様々な願いと祈りは、時代とともに変わり行くとしても、その虚心坦懐に胸を衝たれます。
明後日は、未だ敗戦!とは認めないかのような「終戦記念日」。私の父も戦争中、呉の高射砲部隊にいたことがある由。日曜夜のTBS系「この世界の果て」は戦時下の呉が舞台。父は多くを語りませんでしたが、もっと聞いておけば良かったと今更に思います。
先日、ブロ友さんとのオフ会で京都に行きました。お盆休み最中の京都、国内は勿論、アジア・欧米からのたくさんの人々で賑わっていました。キナ臭さと平和が混在する時代にあって、敗戦記念の翌16日夜「五山の送り火」が焚かれ祈りの火が燃えさかります。
かつて旅で訪れたリトアニアに異国の無名の人々のお墓がありました。戦でその地に踏み込み斃れた兵士達を手厚く埋葬する心に衝たれました。京都五山の送り火・・・左右の大文字、妙法、舟形、鳥居形それぞれに宗派を超え国を超えた祈りが捧げられますように!
「花へんろ」のエンドロールに玉置浩二『みんな夢の中』・・・ 魂に触れる歌でしたが、敢えて『Memory』を! 陽の光を待とう/日の出を待とう/明日のことを考えよう/挫けちゃいけない/夜が明ける頃/この夜も思い出に変わる/そして新しい一日が始まる。
にほんブログ村 60歳代ランキング
【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~140 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
吾輩も猫である141~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/b7b2d192a4131e73906057aa293895ef
人生の棚卸し http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/ddab58eb8da23a114e2001749326f1f1
かんわきゅうだい(57~) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/20297d22fcd28bacdddc1cf81778d34b
かんわきゅうだい(~56) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
新聞・TV・映画etc. http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a7126ea61f3deb897e01ced6b3955ace
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
シナリオライターを業とする学生時代の友人がいます。その擢んでた才能に触れ「映画、TV、舞台・・・いつか日本の演劇界をリードするだろう」と見上げていました。が、才能だけでは如何ともし難い世界なのでしょう、未だその名が轟くに至りません。
名の轟くシナリオライターと言えば、今も旺盛に活躍する山田太一、倉本聰、橋田壽賀子などが思い浮かびます。しかし私には昨年亡くなった早坂暁が、「夢千代日記」「花へんろ」「事件」「ダウンタウンヒーローズ」などの作品とともに最も印象に残ります。
先夜、TVドラマ「花へんろ」シリーズの再放送を視ました。「うつくしむ」という言葉は源氏物語にもあるそうですが、早坂暁の描く世界はまさに昭和をうつくしむ物語・・・その時代とそこに生きる人々と暮らしを愛おしむように美しく丁寧に描いています。
とりわけ早坂が、幾つものドラマを書いたが書き残した話がある!と語った「春子の人形」篇が印象的でした。兄とは結ばれ得ないと思っていた妹は、自身が捨て子であったと知り、呉の海軍兵学校にいる兄に会うため8月5日、愛媛から広島に向かいました。
翌6日、広島に原爆投下。兄は兵学校から広島に派遣され、眼前の惨状に敗戦を覚悟し実家に帰ります。妹が自分に会いに広島に向かったと知り再び広島を訪ねますが、遂に会えません。実家には、捨てられたとき妹の傍らに置かれた人形だけが遺りました。
その兄こそ早坂暁自身ですが、戦後、母親とともに遍路の旅に出ます。私のブロ友さんにも遍路の旅を続ける方がいらっしゃいます。叶わなかった思い、叶えたい思い・・・様々な願いと祈りは、時代とともに変わり行くとしても、その虚心坦懐に胸を衝たれます。
明後日は、未だ敗戦!とは認めないかのような「終戦記念日」。私の父も戦争中、呉の高射砲部隊にいたことがある由。日曜夜のTBS系「この世界の果て」は戦時下の呉が舞台。父は多くを語りませんでしたが、もっと聞いておけば良かったと今更に思います。
先日、ブロ友さんとのオフ会で京都に行きました。お盆休み最中の京都、国内は勿論、アジア・欧米からのたくさんの人々で賑わっていました。キナ臭さと平和が混在する時代にあって、敗戦記念の翌16日夜「五山の送り火」が焚かれ祈りの火が燃えさかります。
かつて旅で訪れたリトアニアに異国の無名の人々のお墓がありました。戦でその地に踏み込み斃れた兵士達を手厚く埋葬する心に衝たれました。京都五山の送り火・・・左右の大文字、妙法、舟形、鳥居形それぞれに宗派を超え国を超えた祈りが捧げられますように!
「花へんろ」のエンドロールに玉置浩二『みんな夢の中』・・・ 魂に触れる歌でしたが、敢えて『Memory』を! 陽の光を待とう/日の出を待とう/明日のことを考えよう/挫けちゃいけない/夜が明ける頃/この夜も思い出に変わる/そして新しい一日が始まる。
にほんブログ村 60歳代ランキング
【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~140 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
吾輩も猫である141~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/b7b2d192a4131e73906057aa293895ef
人生の棚卸し http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/ddab58eb8da23a114e2001749326f1f1
かんわきゅうだい(57~) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/20297d22fcd28bacdddc1cf81778d34b
かんわきゅうだい(~56) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
新聞・TV・映画etc. http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a7126ea61f3deb897e01ced6b3955ace
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c