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Channel: デ某の「ひょっこりポンポン山」
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死者の贈り物(腎がんのメモリー37)

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「死ぬ」ということを「永眠」と…。生きている身体は眠ることを求めますから、死ぬことが眠ることであるなら 死ぬことは生きることでもあります。永眠とは「二度と目覚めない眠り」だとしても、哀しいことでも 淋しいことでも まして怖いことでもありますまい。



                                Painted by QP

 つい一日前にブログを記されていた方のそのブログに、おつれあいが「終わりました」と。けして終わってはいらっしゃらないでしょうが・・・。

 『もう一度見たい風景は、もう二度と見られない風景です』。ある処に長田弘の言葉として紹介されていました。確かめてはいませんが、確かに「そんな気が」しました。

 
 誰一人、生きていない。
 けれども、誰一人、死んでいない。
 ここにいるのは、すべて
 死者たちだった。死ぬとは、
 この世から、姿を消すことである   
        (「カタコンベで考えたこと」・・・長田弘「最後の詩集」より)





 先刻までいた。今はいない。
 ひとの一生はただそれだけだと思う。
 ここにいた。もうここにいない。
 死とはもうここにいないということである。
 あなたが誰だったか、わたしたちは
 思いだそうともせず、あなたのことを
 いつか忘れてゆくだろう。ほんとうだ。
 ・・・・・・
 静かな夜が過ぎてゆく。あなたは、
 ここにいた。もうここにはいない。
        (「こんな静かな夜」・・・長田弘「死者の贈り物」より)


 人生は長いと、ずっと思っていた。
 間違っていた。おどろくほど短かった。
 きみは、そのことに気づいていたか?
 ・・・・・・ 
 まっすぐに生きるべきだと、思っていた。
 間違っていた。ひとは曲がった木のように生きる。
 きみは、そのことに気づいていたか?
 ・・・・・・
 サヨナラ、友ヨ、イツカ、向コウデ会オウ。
        (「イツカ、向コウデ」・・・長田弘「死者の贈り物」より)

     
  I'll present this song to Mr.Urya's eternal sailing.



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腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
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旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
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